平成27年7月27日(月)協議会議事録

様式第3号(第5、第6の1、第6の2関係)(その1)
警 察 署 協 議 会 会 議 録
八幡西警察署協議会
平成 27 年
7 月 27 日 (月)
開催年月日時
午後2時00分から午後3時30分まで
開 催 場 所
八幡西警察署
警察署協議会
出
席
者
警
察
署
議
3階大会議室
会長以下12名
署長、副署長、刑事管理官、総務課長、留置管理課長、会計
課長、生活安全課長、地域課長、刑事第一課長、刑事第二課
長、交通課長、警備課長、黒崎交番所長、事務局(2名)
事
概
要
【会長挨拶】
会長が、「先日耐暑訓練納め式に出席させていただいた。柔道着や剣道着姿
のりりしさや気合のこもった声等に感心したが、これも日頃の鍛錬の賜物と思
われる。工藤會対策をはじめとした各種警察活動の成果も武道訓練と同じく日
頃の地道な活動の積み重ねの結果であると感じた。今後も八幡西区民のために
頑張って頂きたい。」旨の挨拶をした。
【署長挨拶要旨】
署長が、「暑い中、また御多忙中の出席感謝いたします。上半期の取組み成
果として工藤會系組事務所の撤去を実現するとともに刑法犯認知件数、交通事
故、少年非行については前年より減少するなど一定の成果を上げることが出来
ました。今後も署員一丸となって各種治安対策を推進していくので各種警察活
動について、皆様から見た忌憚のない御意見をお聞かせ願います。」旨の挨拶
をした。
【本県警察官による飲酒運転事案の懲戒処分について】
署長が、本年7月4日、5日に発生した本県警察官による飲酒運転事案につ
いて概要を説明し、「県民一丸となって飲酒運転撲滅に取り組む中、この様な
ことが発生してしまい、心からお詫びする。再発防止に取り組むとともに、仕
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議
事
概
要
事の成果で信頼回復に努めていきたい。」旨の決意表明をした。
【議題1】
署長が、「平成27年上半期の八幡西警察署管内の治安概況」について下記
のとおり説明した。
※ ( )内数字は前年比
■
刑法犯認知件数
○ 刑法犯認知件数761件(-10.0%)
・ 昨年12月に、特派部隊打ち切りにより、本年に入り一般治安が悪化す
るのではないかと危惧していたが、自動販売機ねらいが約3倍になったも
のの、全体としては引続き減少傾向
・ 自動販売機ねらいが約3倍
自動販売機ねらいについては、3~4月に集中的に発生したが、その後
5月2件、6月0件と沈静化。手口はバールでこじあけるものである。現
在、近隣署と連携しながら捜査を推進中
・ オートバイ盗の激減
理由:中学生を主体とした非行集団を戦略的に解体
→平成27年5月末現在18件(-67件、-78.8%)
・ ひったくり
関係警察署と合同で捜査を進めていたところ、本日ひったくり被疑者を
逮捕した。余罪について捜査予定
・ 空き巣
職業的窃盗犯を逮捕した結果、前年発生の未届け事件分が判明し、本年
の認知件数が急増
■ 少年犯罪
○ 刑法犯少年~36人(-10人、-21.7%)
オートバイ盗認知件数の減少に見られる様に実態として非行少年が減少
○ 少年対策
・ 引野グループの解体
オートバイ盗等7件、11人検挙・補導 (逮捕4人、任意6人、触法1
人)
・ 年少者雇用
黒崎、八幡東区のガールズバー等で16歳の少女2人を稼動させていた
経営者(44歳男性)を風俗営業の規制及び業務の適正化等に関する法律
違反で逮捕
○ 黒崎地区環境浄化
本年6月1日施行の改正迷惑行為防止条例に向けて事前にチラシ配布等
事前広告を実施した結果、スカウトや客引き行為が影をひそめた。スカウ
トや客引き行為が認められた場合、徹底した取締りを実施する。
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要
■
交通事故対策
○ 人身交通事故~679件(-4.6%)
死者1人(±0人)
○ 飲酒運転事故2件(+2件)、飲酒運転検挙23件(+10件)
○ 暴走族対策
・ 本年4月29日、八幡西区香月で発生した原動機付自転車4台による共
同危険行為等事件で高校生3人を逮捕(7/13)、別件窃盗事件で建設
作業員16歳を逮捕(6/24)
※ 管内の少年が主体となった集団暴走
※ 非行集団による事件の主体が中学生から高校生世代へ
・ 香月における交番の小型警ら用自動車への卵投てき事件(5/6)につ
いても捜査中
【議題2】
署長が、「工藤會対策」について下記のとおり説明した。
■ 主な事件検挙
○ 平成27年1月、暴力団犯罪捜査課等との合同捜査により、車両に対する
建造物等以外放火事件で工藤会傘下組員等を逮捕
○ 平成27年1~2月、暴力団犯罪捜査課、折尾警察署との合同捜査により、
事務所ビルに対する恐喝未遂、暴対法違反事件等で工藤會傘下組長等を逮捕
○ 平成27年4月、北九州地区暴力団犯罪捜査課、折尾警察署との合同捜査
により、けん銃使用による殺人事件で工藤會傘下組長等を逮捕
○ 平成27年5月、北九州地区暴力団犯罪捜査課との合同捜査により、工藤
會傘下組員を薬事法違反事件で逮捕
■ 資金源対策
○ 薬物対策
・ 覚醒剤等の薬物事案検挙~14件
・ 薬物銃器対策課、東警察署との合同捜査により、危険ドラッグ販売店の
関係者を薬事法違反で逮捕
→当署管内の危険ドラッグ販売店(4店舗)全て閉店となった
○ ニセ電話詐欺対策
・ 平成27年3月、小倉南警察署との合同捜査で、オレオレ詐欺の受取役
を詐欺未遂等で逮捕
・ 同年6月、だまされたふり作戦で、架空請求詐欺の受取役を詐欺未遂で
現行犯逮捕
・ 当署における本年上半期のニセ電話詐欺被害阻止額~合計約3.770
万円
○ みかじめ料対策
・ 県警本部の支援を受けて、五代目工藤會の資金源犯罪摘発等を目的とし
た風俗営業等の事業所に対する暴力団犯罪被害一斉聞き込み捜査を実施
■ 暴力団排除活動
○ 平成27年5月、工藤會執行部等の名刺、賀状等の印刷を請け負っていた
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様式第3号(第5、第6の1、第6の2関係)(その2)
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印刷業者に対し、注意書を交付して、暴力団の活動助長を阻止
○ 平成27年6月、工藤會傘下組長等を恐喝未遂等事件で逮捕したのを機に
当署管内の最大勢力であった工藤會傘下組事務所を撤去
【議題3】
生活安全課長が、「ニセ電話詐欺対策」について下記のとおり説明した。
■ ニセ電話詐欺とは
これまで振り込め詐欺であるオレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証詐欺、
還付金詐欺の4種類が主なものであったが、近年、手口が巧妙になり、それ以
外の詐欺を含めた特殊詐欺のことをいう。
主に電話を使用した犯罪であるので、本県では「ニセ電話詐欺」として普及
させている。
○ 特徴
・ 「電話」を使用した接触が多い
・ ターゲットは高齢者~65歳以上の女性が多い
・ 息子や、公務員、業者をかたる
・ 最近はレターパックや宅配便で現金を送らせる、取りに来る、持って行
かせるなど
■ ニセ電話詐欺の発生状況
○ 福岡県内
平成26年中
被害件数 約200件
被害総額 約13億円
本年6月末
被害件数
264件
被害総額 約12億円
○ 八幡西警察署管内
平成26年中
被害件数
6件
被害額
約5千万円
本年7/17現在 被害件数
13件
被害額
約4千万円
■ 八幡西警察署のニセ電話詐欺対策
○ 八幡西特殊詐欺総合対策の策定
・ 検挙対策
- 検挙体制の整備
- 現場設定マニュアルの活用
- あらゆる法令を駆使した被疑者検挙及び突き上げ捜査等の実施
・ 抑止対策
- ニセ電話詐欺撲滅県民運動の推進
- 高齢者の特殊詐欺への抵抗力を養うため広報啓発活動の強化
- 事業者等との連携による被害防止活動の強化
- 少年を特殊詐欺に加担させないための取組強化
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様式第3号(第5、第6の1、第6の2関係)(その2)
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要
○
ニセ電話詐欺撲滅県民運動
・ 6月15日、福岡県で県知事を推進委員長、県警本部長を推進副委員長
とする「ニセ電話気づかせ隊推進委員会」を発足
○ ニセ電話気づかせ隊の加入及び活動促進
・ 活動内容~だまされている人への声かけ
~被害にあわないように啓発する
※ 各種団体の方々に加入を依頼中(2名以上の団体の方対象)
【意見・質問等】
○ 委員から、「先ほど非違事案(飲酒運転)を起こした警察官の一人は大
型量販店の駐車場で飲酒運転をしたとのことであったが、同場所は道路交
通法の適用があるのか。」と質問があり、交通課長等が、「駐車場等であ
っても、だれでも車両で通行出来る場所である等、一定の要件を満たせば、
いわゆる「みなす道路」とされ道路交通法の適用を受ける場合もある。」
と説明した。
○ 委員から「ニセ電話詐欺を未然に防げた件数を知りたい。」「防げたの
はニセ電話気づかせ隊の効果か。」と質問があり、署長が「本年上半期で
11件、約3770万円を阻止している。」「ニセ電話気づかせ隊はまだ
発足したばかりである。阻止については、マスコミ等による広報の効果と
思われる。広報の効果により、ニセ電話詐欺の電話を受けた高齢者等が不
審に思って家族に相談し、相談を受けた家族が警察に通報するという形で
発覚するケースが多い。」と説明した。
○ 委員から「先日市長と話す機会があった。市長は警察の働きで黒崎の街
の環境浄化が進んだと言われていた。しかしながら、車で追従してきて声
をかけてくるという新しいスカウトの形もあるので引き続き取締りをお願
いしたい。」と要望があり、署長が「新しいスカウトの手口の情報感謝す
る。スカウトや客引きを認めた時は110番通報をお願いする。取締りに
ついては引続き強力に推進する。」旨回答した。
○ 委員から「制服の警察官がパトロールをしているのをよく見かけ頼もし
く感じているが、制服の警察官が横に並んでパトロールをしているのを見
かけると一般市民は威圧感を感じる。また立番をしている警官から声をか
けられるととても親近感を感じるので、ぜひパトロール中の警察官も声か
けをして欲しい。」との意見があり、署長が「パトロールも暴力団対策等
様々な目的や態様で実施している。御意見については検討・善処させて頂
く。」と回答した。
○ 委員から「過去ニセ電話詐欺の被害にあっていたが、気づかなかった人
が広報の効果で届出をしてきたので発生件数が増えているのか。被害に気
づいた人は皆届出をしているのか。」と質問があり、署長が「発生そのも
のが増加していると思われる。被害額が高額なため、被害に気づいた方は
ほとんどの方が届出をしていると思われる。」と回答した。
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様式第3号(第5、第6の1、第6の2関係)(その2)
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委員から「リフォームで法外なお金をとられているというケースが多々あ
る。本人は被害者意識がなく、裁判等にならないことが多いのであるが、こ
の様な場合、どの様に対応したらよいか。」と質問があり、署長が「いわゆ
るリフォーム詐欺で悪徳商法事案である。本人に被害者意識がなくても家族
や周囲の人に相談して警察に通報して頂きたい。」と回答した。
○ 委員から「ニセ電話気づかせ隊の加入団体名等については公表するのか。」
と質問があり、生活安全課長が「原則公表はされないと思われる。しかしな
がら福岡県内の加入団体数等にあっては犯罪抑止の観点から公表されるも
のと思われる。」と回答した。
○ 委員から「ニセ電話を架けてくる犯人は、対象の高齢者の家族構成等の情
報をどのように入手しているのか。」と質問があり、署長が「様々な個人情
報が流出しておりこれら情報がいわゆる闇の名簿と言われている。この名簿
の情報を元に電話をかけている様である。」と説明した。
○ 委員から「八幡東のイオン内で女性の風俗店スカウトがいる。」「戸畑イ
オンとドラッグストアの間で制服を着た高校生が喫煙をしている。」との情
報提供があり、署長が「それぞれ管轄警察署に手配する。」と回答した。
○ 委員から「黒崎祇園についてであるが、事故や事件の対策と併せて、観光
客等による黒崎駅前のペデストリアンデッキのゴミの問題についても対応
して頂きたい。また朝まで飲んだり、公共の場所で騒ぎすぎと感じられた。」
と要望・意見があり、署長が「黒崎祇園保存会と緊密に連携をとり対処した
い。」と回答した。
○ 委員から「老人会で様々な活動をしているが、参加しない方も多くいる。
その様な方には町内の様々な情報が届いていない。その様な方がニセ電話
詐欺等の被害にあっているのではないか。清掃活動を例にあげると、町内会
に加入している方には、回覧版等を回しているが、加入していない方の家に
はポスティングをして参加を呼びかけている。ニセ電話詐欺対策もこの様な
地道な活動をすべきではないか。」「ニセ電話詐欺対策として様々な団体等
にチラシを配ったり、人の目に付く場所にチラシを貼ったりすると効果があ
るのではないか。」と意見があり、署長が「御意見のとおりと思われる。あ
らゆる機会等を利用して、きめ細かな広報啓発活動を行っていく。」と回答
した。
○ 委員から「地域のパトロールに協議会委員を参加させたらどうか。」との
意見があり、署長が「今後企画するので、参加をお願いする。」と回答した。
○ 委員から「飲酒運転は軽四自動車が多いと聞いたが本当か。」との質問が
あり、交通課長が、「地区や交通情勢により様々であり、一概には言えない。」
と回答した。
○ 委員から「友人がニセ電話詐欺の被害にあったが、周囲に相談しなかった
理由は、息子の恥になる様な内容であったからと聞いた。やはり被害を防ぐ
ためには家族が緊密に連絡を取り合ったり、相談しあったりすることだと思
う。」との意見があり、署長が「御意見のとおりである。被害を防ぐ最後の
切り札は家族の絆である。」と回答した。
様式第3号(第5、第6の1、第6の2関係)(その2)
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○
事
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要
委員から「ニセ電話きづかせ隊に加入したら何をしなければならないの
か。」と質問があり、生活安全課長が、「していただくことは2つである。
一つは騙されている人への声かけ。もう一つは家族や身近な人に騙されない
ように広報啓発活動をしてもらうことである。加入の際には説明に行かせて
いただく。」と説明した。
【署長謝辞】
○ 署長が、「本日は会議に先立ち、鑑識活動実演見学会を実施したが、これは
委員の皆様に警察活動について理解を深めていただくために実施したもので
す。今後も色々と企画するので参加をお願いします。本日は様々な情報や御意
見が出て非常に参考となりました。今後もお気づきの点があれば遠慮なく意見
等をお願いします。」と謝辞を述べた。
【閉会】