(VISION Vol. 19, No. 3, 137–142, 2007) 事象関連脳電位を用いた視覚変化検出メカニズムの解明 木村 元洋 * ・片山 順一 ** ・室橋 春光 ** * 日本学術振興会特別研究員 PD ・名古屋大学 環境学研究科 〒 464–8601 名古屋市千種区不老町 ** 北海道大学大学院 教育学研究院 〒 060–0811 札幌市北区北 11 条西 7 丁目 以下 CRN)は,一般的に刺激呈示後 100–200 1. は じ め に ミリ秒付近で後頭部優位の頭皮上分布とともに ヒトを取り巻く環境は様々な「変化」に満ち 出現する陰性成分である.この成分を観察する ている.ヒトがこのような環境の中で適応的に ための最も典型的なパラダイムはオドボールパ 行動するためには,様々な変化を検出するため ラダイムである.このパラダイムでは,高頻度 の脳内機構が不可欠であると考えられる.この 刺激(標準刺激)と低頻度刺激(逸脱刺激)を 変化検出の脳内機構を解明するため,これまで ランダム順に呈示する.逸脱刺激に対する ERP 事象関連脳電位 (event-related brain potential, 波形から標準刺激に対する ERP 波形を引き算 ERP) が多くの研究で用いられてきた. することで CRN が観察される(図 1).これま ERP は,頭皮上から記録された脳波を刺激の で CRN は,色 2–5),形 6,7),方位 8),運動方向 9,10), 出現といった特定の事象にタイムロックして加 輝度 6),空間周波数 11,12) といった様々な視覚特 算平均することにより得られる一過性の脳電位 徴における変化に対し観察されてきた. 変化である.ERP 波形は一連の成分の時・空間 CRN は主課題の難易度,主課題遂行上どのよ 的重畳からなり,成分は潜時,頭皮上分布,お うな特徴に注意を向けているか,あるいはどの 1) よび実験操作への応答によって定義される . 空間的位置に注意を向けているかなどの影響を 他の脳活動測定法(fMRI や PET など)に比べ ほとんど受けないため,前注意的な処理を反映 時間分解能が高くミリ秒単位の分析が可能であ すると考えられている 9,11,13).発生源に関する り,かつ測定が簡便であることが利点である. 検討は少ないが,頭皮上分布などの分析から視 ただし容積伝導の影響を受けるため空間分解能 覚皮質に主要な発生源をもつと考えられてい はあまり高くない. る2,10). 視覚における変化検出研究の端緒として,こ 2.2 変化関連陽性成分 れまで様々な研究が視覚変化検出に関連する 変化関連陽性成分(change-related positivity, ERP 成分の同定,およびその機能的意義の解明 以下 CRP)は,近年筆者らが見出した成分であ を試みてきた.本稿では,視覚変化検出に関連 り14),一般的に刺激呈示後 100–200 ミリ秒付近 すると考えられる 2 つの ERP 成分(変化関連陰 で後頭部優位の頭皮上分布とともに出現する陽 性成分と変化関連陽性成分)に着目し,その機 性成分である.この成分はオドボールパラダイ 能的意義に関してこれまで得られている代表的 ムにおける逸脱刺激に対しても観察されるが (図 1),最も明瞭に観察するためのパラダイム な知見を概観する. 2. 変化関連陰性成分と変化関連陽性成分 2.1 変化関連陰性成分 は S1–S2 マッチングパラダイムである.このパ ラダイムでは,短いブランクをはさんで時間的 に連続して呈示される第一刺激 (S1) と第二刺 変化関連陰性成分(change-related negativity, 激 (S2) を一試行とし,S1 と S2 が異なる試行 – 137 – 図 1 Schematic illustration of the typical oddball paradigm and deviant-minus-standard difference wave (top) and schematic illustration of the typical S1–S2 matching paradigm and change S2-minus-no-change S2 difference wave (bottom). In the oddball paradigm, infrequent deviant stimuli (D) and frequent standard stimuli (S) are presented in random order. Effects of stimulus changes are obtained by subtracting ERPs elicited by standard stimuli from those elicited by deviant stimuli (PO8 electrode; extracted data from Kimura, Katayama and Murohashi, 20064)). In the S1–S2 matching paradigm, change (C) and no-change (NC) trials are presented in random order with equal probability. Effects of stimulus changes are obtained by subtracting ERPs elicited by S2s in no-change trials from those elicited by S2s in change trials (PO8 electrode; extracted data from Kimura, Katayama and Murohashi, 200514)). (変化試行)と,S1 と S2 が同じ試行(不変試 sis).Memory-based change detection 仮説によ 行)を等確率ランダム順に呈示する.変化試行 れば,CRN は先行刺激に関する記憶痕跡と入力 の S2 に対する ERP 波形から,不変試行の S2 刺激間の比較照合に基づく変化検出を反映する に対する ERP 波形を引き算することで CRP が 成分,言いかえれば変化特異的な神経細胞群の 観察される(図 1).これまで CRP は,色 4,14–16) , 活動を反映する成分とされる 3,5,6,9,20,21).一方, 形 14), 運動方向 16), 空間周波数 17), 輝度 18), adaptation-based rareness detection 仮説による 刺激サイズ19) といった様々な視覚特徴における と,CRN は高頻度刺激(例えばオドボールパラ 変化に対し観察されてきた. ダイムにおける標準刺激)と低頻度刺激(同じ CRN と同様,CRP も主課題遂行上どのよう く逸脱刺激)の呈示頻度差に由来する刺激選択 な特徴に注意を向けているか,あるいはどの空 的な順応レベルの差に基づく稀な刺激の検出を 間的位置に注意を向けているかなどの影響をほ 反映する成分,言いかえれば低頻度刺激に選択 とんど受けないため,前注意的な処理を反映す 的な求心性神経細胞群の大きな活動を反映する .発生源に関する検討 成分とされる4,18,19,22–25)(視覚皮質における変化 は少ないが,頭皮上分布などの分析から視覚皮 特異的な神経細胞群と刺激特異的な求心性神経 質に主要な発生源をもつと考えられている14–16). 細胞群の存在については,例えば Gardner ら 26) ると考えられている 15,17) を見よ). 3. CRN と CRP の機能的意義 CRN の memory-based change detection 仮説 を支持する知見として,例えば Czigler ら21) は, 3.1 CRN の機能的意義 これまで CRN の機能的意義に関し,二つの 二種類の刺激を交互に呈示する中で,稀にその 背反的な仮説が提唱されてきた:記憶に基づく 刺激を反復呈示した (ABABABABABB …).こ 変化検出仮説 (memory-based change detection の刺激系列では二種類の刺激が等確率で呈示さ hypothesis) および順応に基づく稀さ検出仮説 れており,かつ刺激の反復が変化事象となって (adaptation-based rareness detection hypothe- いる.従って,この刺激反復に対する変化効果 – 138 – は刺激選択的な求心性神経細胞群の活動レベル 優位の CRN が出現したことが示され,CRN の の差には起因しえない.実験の結果,刺激反復 adaptation-based rareness detection 仮説が支持 に対し刺激呈示後 210–280 ミリ秒付近で後頭部 された.同様の結果は,Alho ら22) によっても報 から中心部に広がる CRN が出現したことが示 告されている. また Mazza ら25) は,逸脱刺激と標準刺激が呈 され,CRN の memory-based change detection 示される通常のオドボール条件に加え,二種類 仮説が支持された. また Czigler ら 20) は,同じ刺激が反復的に呈 の刺激が等確率ランダム順に呈示される等確率 示される刺激系列中,稀に刺激を欠落させた. 条件を設定した.CRN が変化特異的な神経細胞 刺激欠落に対しては刺激選択的な求心性神経細 群の活動を反映するのであれば,オドボール条 胞群は活動しえない.実験の結果,刺激欠落に 件・等確率条件に関わらず,直前の先行刺激と 対し刺激呈示後 100–200 ミリ秒付近で後頭部優 入力刺激が異なる場合に CRN が出現すること 位の CRN が出現したことが示され, CRN の が,一方 CRN が刺激選択的な求心性ニューロ memory-based change detection 仮説が支持さ ン群の活動レベルの差を反映するのであれば, れた. オドボール条件でのみ出現することが予測され 3) さらに Czigler ら は,二種類の刺激(赤・ た.実験の結果,オドボール条件でのみ刺激呈 緑)を異なる頻度 (12.5% vs. 87.5%) で呈示し 示後 200–250 ミリ秒付近で後頭部優位の CRN たオドボール条件と,赤・緑を含む 8 種類の刺 が出現したことが示され,CRN の adaptation- 激を等確率(各 12.5%)ランダム順に呈示した based rareness detection 仮 説 が 支 持 さ れ た コントロール条件を設定した.オドボール条件 (CRN の adaptation-based rareness detection 仮 における逸脱刺激(例えば赤)とコントロール 説を支持する知見に関しては次項も参照のこ 条件における同様の刺激(赤)は呈示頻度が同 と). じであるため,前者に対する ERP から後者に対 3.2 CRP の機能的意義 する ERP の引き算で出現する変化効果は,刺 CRP の機能的意義に関し,これまで memory- 激選択的な求心性神経細胞群の活動レベルの差 based change detection 仮説が Kimura ら 4,14–19) には起因しえない.実験の結果,刺激呈示後 により提唱されている.Kimura ら14–17) は,CRP 100–200 ミリ秒付近で後頭部優位の CRN が出 が S1–S2 マッチングパラダイムのように数種の 現したことが示され, CRN の memory-based 刺激を等確率で呈示した条件,すなわち変化効 change detection 仮説が支持された.同様の結 果を刺激選択的な求心性神経細胞群の活動レベ 果は,Pazo-Alvarez ら 9) によっても報告されて ルの差に起因させることが難しい条件において いる. も頑健に出現することから,CRP の memory- 一方,CRN の adaptation-based rareness de- based change detection 仮説を提唱している. また Kimura ら4) は,二種類の刺激を等確率ラ tection 仮説を支持する知見として, 例えば Kenemans ら 24) は,逸脱刺激と標準刺激が呈示 ンダム順に呈示した刺激系列を用い,先行刺激 される通常のオドボール条件に加え,オドボー 系列が変化関連成分に及ぼす効果を検討した. ル条件における標準刺激を取り去った標準刺激 CRP が変化特異的な神経細胞群の活動を反映す なし条件を設定した.標準刺激なし条件では, るのであれば,先行刺激系列,すなわち局所的 逸脱刺激と比較照合されるべき標準刺激の記憶 な刺激系列内の呈示確率に関わらず,直前の先 痕跡が形成されえないため,変化特異的な神経 行刺激と入力刺激が異なる場合に出現すること 細胞群は活動しえない.実験の結果,オドボー が予測された.各刺激を,先行刺激系列のパ ル条件および標準刺激なし条件の逸脱刺激に対 ターンにより 8 つに分類し (OOOOX, OOOX, し,刺激呈示後約 140–160 ミリ秒付近で後頭部 OOX, OX, XX, XXX, XXXX, XXXXX),最も変化 – 139 – 性の乏しい XXXXX に対する ERP 波形を,他の で筆者らにより memory-based change detection 7 種の刺激に対する ERP 波形から引き算するこ 仮説と整合した実験結果が報告されているが, とで変化関連効果を求めた.実験の結果,引き まだ数は少ないのが現状である. 算波形において刺激呈示後 100–120 ミリ秒付近 今後の課題をいくつか記しておきたい.第一 で後頭部優位の CRP が観察された.CRP は直 に,CRP の memory-based change detection 仮 前の先行刺激と入力刺激が異なる場合には常に 説についてである.CRP は S1–S2 マッチングパ 出現し,かつ局所的刺激系列内の呈示確率の影 ラダイムを代表とする等確率刺激系列において 響を受けなかった.同時にこの実験では,刺激 明瞭に観察されてきたが,オドボールパラダイ 呈 示 後 140–180 ミ リ 秒 付 近 で 後 頭 部 優 位 の ムにおける逸脱刺激に対する出現の報告は, CRN も観察された.CRP と異なり,CRN は局 オドボール研究の数に比してあまり多くな 所的な刺激系列内の呈示確率が低くなるにつれ い 4,5,18,19).このことは,CRP の memory-based て高振幅になるというパターンを示した.これ change detection 仮説に反しているように思わ らの結果は,CRP の memory-based change de- れる.一つの解釈として,類似した頭皮上分布 tection 仮説,および CRN の adaptation-based と潜時をもつ CRN と CRP の時・空間的重畳の rareness detection 仮説を支持する. 可能性が挙げられる4,18,19).今後,この可能性を さらに Kimura ら18) は,二種類の輝度刺激を 検 討 す る た め , 独 立 成 分 分 析 (independent 用いたオドボールパラダイムを用いて,輝度増 component analysis, ICA)27) などの成分分離法の 加と減少に対する変化関連効果を検討した. 導入を視野に入れる必要があるだろう. CRP が変化特異的な神経細胞群の活動を反映す 第二に,CRN に関する矛盾的な解釈について るならば,輝度増加・減少に関わらず出現する である.この矛盾を生み出している原因の一つ ことが予測された.実験の結果,輝度増加に対 に,これまでの研究で CRN として扱われてきた して刺激呈示後 100–120 ミリ秒付近で頭頂部に 陰性成分が,真に同様の成分なのかという問題 分布する CRP が,輝度減少に対しては刺激呈 が挙げられる.最も一般的に,CRN は刺激呈示 示後 160–180 ミリ秒付近で頭頂部から右後側頭 後 100–200 ミリ秒付近で後頭部優位の頭皮上分 部にかけて分布する CRP が出現した.同時にこ 布とともに出現するが,一部の研究では刺激呈 の実験では,輝度増加に対してのみ 120–140 ミ 示後 200–400 ミリ秒といった非常に遅い潜時を リ秒付近で後頭部に分布する CRN が出現した. もつ陰性成分や,中心部優位の頭皮上分布をも これらの結果は,CRP の memory-based change つ陰性成分を CRN として扱っている6,7,9,10,21,23). detection 仮 説 , お よ び CRN の adaptation- 例えば Kimura ら 18,19) は,刺激呈示後約 100– based rareness detection 仮説を支持する.同様 200 ミリ秒付近で後頭部優位の頭皮上分布をも の結果は,Kimura ら 19) によっても得られてい る. つ CRN に後続し,刺激呈示後 200–300 ミリ秒 付近で二つ目の後頭部陰性成分が出現すること を報告している.この陰性成分の機能的意義は 4. お わ り に まだ不明であるが,注意捕捉などに関連すると 本稿では,これまで視覚変化検出に関わる される N2pc28) に潜時や頭皮上分布が類似して と考えられてきた二つの ERP 成分に着目し, いると考えられている23).今後,CRN に関する その機能的意義に関する代表的な知見を概観し より明確な定義が必要であろう. た.CRN の機能的意義に関しては,memory- 視覚変化検出に関する ERP 研究はまだその諸 based change detection 仮説と adaptation-based 端にあり,これからも CRP および CRN に関す rareness detection 仮説の対立が現在も続いてい る基礎知見の蓄積が必要である.これらの研究 る.一方 CRP の機能的意義に関しては,これま を通し,今後 CRP や CRN が視覚変化検出の脳 – 140 – 内機構解明における魅力的なツールとして役立 López and F. Cadaveira: Effects of stimulus つことを期待する. location on automatic detection of changes in motion direction in the human brain. Neuroscience Letters, 371, 111–116, 2004. 文 献 11) D. J. Heslenfeld: Visual mismatch negativity. J. 1) E. Donchin, W. Ritter and W. C. McCallum: Cognitive Psychology: The Polich (Ed.): Detection of Change: Event- endogenous Related components of the ERP. E. Callaway, P. and fMRI Findings. 2003. Tueting and S. H. Koslow (Eds.): Eventrelated brain potentials in man. New York: Potential Boston: Kluwer Academic Publishers, 41–60, 12) T. Maekawa, Y. Goto, N. Kinukawa, T. Academic Press, 349–441, 1978. Taniwaki, 2) I. Czigler, L. Balázs and L. G. Pató: Visual S. Functional Kanba and characterization S. Tobimatsu: of mismatch change detection: event-related potentials are negativity to a visual stimulus. Clinical dependent on stimulus location in humans. Neurophysiology, 116, 2392–2402, 2005. Neuroscience Letters, 364, 149–153, 2004. 13) S. Berti and E. 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Murohashi: Automatic detection of motion direction Involvement changes in the human brain. European detection in visual distraction. Manuscript Journal of Neuroscience, 19, 1978–1986, submitted for publication. 2004. of memory-based change 19) M. Kimura, J. Katayama and H. Murohashi: 10) P. Pazo-Alvarez, E. Amenedo, L. Lorenzo– 141 – Memory-based visual change detection is involved in causing attentional capture and behavioral distraction. Manuscript submitted 2006. 24) J. L. Kenemans, T. G. Jong and M. N. Verbaten: for publication. Detection of visual change: mismatch or rareness? NeuroReport, 14, 1239–1242, 2003. 20) I. Czigler, I. Winkler, L. Pató, A. Várnagy, J. Weisz and L. Balázs: Visual temporal window 25) V. Mazza, M. Turatto and M. Sarlo: Rare stimuli of integration as revealed by the visual or rare changes: what really matters for the mismatch negativity event-related potential to brain? NeuroReport, 16, 1061–1064, 2005. stimulus omission. Brain Research, 1104, 26) J. L. Gardner, P. Sun, R. A. Waggoner, K. Ueno, 129–140, 2006. K. Tanaka and K. Cheng: Contrast adaptation 21) I. Czigler, J. Weisz and I. Winkler: ERPs and and representation in human early visual cortex. Neuron, 47, 607–620, 2005. deviance detection: Visual mismatch negativity to repeated visual stimuli. Neuroscience 27) S. Debener, S. Makeig, A. Delorme and A. K. Letters, 401, 178–182, 2006. Engel: What is novel in the novelty oddball 22) K. Alho, D. L. Woods, A. Algazi and R. paradigm? Functional significance of the Näätänen: Intermodal selective attention. II. novelty P3 event-related potential as revealed Effects of attentional load on processing of by auditory and visual stimuli in central space. Cognitive Brain Research, 22, 309–321, Electroencephalography and component analysis. 2005. Clinical Neurophysiology, 82, 356–368, 1992. independent 28) M. Eimer: The N2pc component as an 23) S. Berti and E. 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