SGH海外研修(ベトナム研修) 報告5

2015.9.24(木)
SGH海外研修(ベトナム研修)
報告5
<ドンズー日本語学校ビンミー分校>
ベトナムには、明治の近代化を手本にドンズー(東遊)運動が展開された時期があります。そのため
現代でもベトナム人には親日家が多く、日本に留学し、帰国後は祖国の発展に貢献したいと考える学生
も多いようです。
ベトナムには多くの日本語学校があります。特に今
回訪問したビンミー分校は、日本の大学に留学する学
生が、留学の前に 1 年くらい学ぶトップクラスの学校
です。そのため、この学校は、単なる外国語を習得し
たり、教養を身につけたりするためというものではあ
りません。全寮制で、朝は早朝 5 時に起床し、朝食の
前に清掃と日本語を学習し、朝食後もまた日本語によ
る物理と数学を徹底的に学習するそうです。1日10
時間以上の授業と、10時の就寝直前までの自学自習
により、学生達が留学先の日本の大学で困らないためにしているとのことでした。
ドンズー日本語学校ビンミー分校に到着すると、先生を始め多くの学生達が出迎えてくれ、学生によ
る誘導のもと、学校見学をしました。授業風景や全寮制で生活をしている部屋も見せてもらいました。
1部屋に40人の学生が生活し、パイプベットのみが自分のプライベートな場所であり、部屋では勉強
の疲れから寝るだけであるとの話からも、留学にかける意気込みが感じられました。
交流会
それから、交流会が行われました。ドンズー日本語学校ビンミー分校のリー・タン校長先生代理から
歓迎の挨拶をいただき、それに、高志高校から見附先生のお礼の挨拶がありました。そして、ハオ先生
の進行のもと両校の学生は、お互いに自己紹介を行い、これから過ごすドンズー日本語学校ビンミー分
校での意気込みを、高志高校生を代表して吉川君が挨拶をしました。
まず、高志高校・福井県・日本についてのプレゼンテーションとパワーポイントでの自己紹介を行い
ました。今回は、日本語学校ということから、日本語で行いました。
テーマごとの討論会
今回の訪問では、ドンズー日本語学校ビンミー分校に、事前に討論するテーマを伝えてあります。高
志高校のSGH事業で実施している探究活動の授業「グローバル探究」で、各班が研究しているテーマ
をもとに、海外研修で実際に調査・研究を深めるというものです。高志高校生2人に、ドンズー日本語
学校ビンミー分校生5名を加えて 1 つの班となり、5つの班が作られました。今回の各班のテーマは、
次の通りです。
1.学校の英語学習法
2.観光と経済
3.ベトナムの冠婚葬祭
4.歯磨きの習慣
5.生活用水と米(の生産)事情
まず、ドンズー日本語学校ビンミー分校生から、1~5のテーマについて、事前に調査・研究をして
準備してくれたパワーポイントでの説明を受けました。高志高校から依頼したテーマであるにもかかわ
らず、図表を作成したり、動画を活用したりと完成度の高い仕上がりに驚きました。
その後、実際に討論に入り、高志高校生から紙の資料や写真などを用いて、各テーマについての説明・
提案が行われました。ドンズー日本語学校ビンミー分校生もたくさんの資料を準備し、自分なりにまと
めた言葉を書いたノートなどを用いて、日本語での話し合いに積極的に参加しているようでした。この
機会をいかして、日本について、日本人の考え方について身につけたいとするドンズー日本語学校ビン
ミー分校生の熱い思いを感じました。また、高志高校生も自分達の研究テーマの深まりを意識し、疑問
に思っていることを質問し、新しい発見が幾つもあったと話していました。正直なところ、日本語で議
論できる安心感も少しあったようです。
本日は、熱心な話し合いが続き、議論が深まっていく様子が見られました。その後、問題点を整理し、
明日につなげるために何をすべきかを相談し、最後に今日1日を振り返って、高志高校の松下さんが感
想を述べ、本日の議論は終了しました。
先ほどまでの真剣な顔つきがゆるみ、素朴な高校生の顔に戻って楽しく話をしたり、一緒に写真に納
まったりと自由な雰囲気のなかですごすことができました。その後、集合写真撮影を行い、別れを惜し
みながら明日の再会を楽しみに、学校を離れました。