城西国際大学薬学部 特論演習 セルフメディケーション概論

城西国際大学薬学部 特論演習
セルフメディケーション概論
薬学部医療薬学科 懸川友人
2015.04.27
予告編
香粧品(化粧品)
2015年8月17日(月)予定
『香粧品学』
Noevir 株式会社ノエビア 執行役員
鳥居 宏右 博士
ジェンダー・ライフステージ読替可
ひとこと
皮膚科学的知見をもとに皮膚の老化を予防改善
する方法を研究してきました。
最近では化粧品の持つリラックスやリフレッシュな
ど心理的な作用や、脳機能への影響を科学的に定
量化する研究に注力しています。
超高齢化社会が進む中、健康長寿の実現とQOL
の向上を目的に化粧品の可能性や新たな役割を追
求し応用したいと考えています。
予告編
OTC 軽医療
2015年11月25日(水)or 27日(金)
『セルフメディケーション
における漢方』
― ドラッグストアでの漢方薬 ―
医療法人社団金匱会診療所
理事・薬局長・事務局長
針ヶ谷 哲也 先生
医療法人社団金匱会診療所
http://www.kinkikai.com/
御著書:
『小児科診療~小児の漢方療法~』
診断と治療社
『小児科診療~小児服用量と服薬指導~』
診断と治療社
『漢方で治る』
たにぐち書店
予告編
ツムラ漢方記念館
2015年8月19日(水)I~V限
『記念館、生薬棟、中央制御室、分析センタ
ー、ツムラ研究所』
課題レポート:学生毎に指定
提出期限、提出先は別途案内します。
注 意:人数の制限(≧30)があります
お早めに!
予告編
代替医療 サプリメント・アロマ
2014年5月10日(土)I&II限
セルフメディケーションにおける
健康食品(サプリメント)
メディカルサプリメントアドバイザー
聖隷佐倉市民病院 薬剤師
酒井 美佐子先生
コラム: 酒井美佐子の「ハーブ&アロマの知恵袋」 - DI Online
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/di/column/misako/
http://sakaimisako.blog.fc2.com/
予告編
酒井美佐子のメディカルサプリブログ
http://sakaimisako.blog.fc2.com/
酒井美佐子の「ハーブ&アロマの知恵袋」
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/di/column/
論文等
1. 眼球酸化ストレス反応のビタミンCによる予防 あたらし
い眼科 21 4 559-563 2004
2. 高齢化社会到来で期待できるサプリメント 昭和大学保
健医療学雑誌 第9号 15-20 2012
3.Inhibitory action of quercetin on eosinophil activation
in vitro. Evidence-Based Complement Alternative Med
2013: Article ID 127105, 7 pages, 2013.
4.Suppressive Activity of Quercetin on the Production
of Eosinophil Chemoattractants From Eosinophils In
Vitro. 2014.
医療の全体像と薬剤師の活躍の場
プライマリケア(初期治療)
予防
セルフメディケーション
医薬品情報担当者
診療所
処方箋
在宅医療
ドラッグストア
薬物療法
高度医療(チーム医療)
病 院
調剤薬局
JIU
セルフメディケーション(self-medication)の定義
個人が、自己責任の下に、身近に入手できる
健康や医療に関する商品・情報・知識を駆使して、
健康を維持・増進したり、疾病を予防したり、
軽い病気であれば、 自分で治療すること。
WHOによる定義:
「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調
(minor ailments)は自分で手当てすること」
セルフメディケーションを達成するための条件
1.安全性、品質、有効性が保証されている医薬品を用
いること
2.自身で認識できる症状や慢性期疾患、症状の再発に
適用を持った医薬品を、適切な剤型でかつ適切な量を服
用すること
使用する医薬品には、以下の情報が必要
・ 飲み方
・ 効能・効果及び可能性のある副作用
・ 医薬品の効果をモニターする方法
・ 他の医薬品、食品等との相互作用
・ 禁忌及び使用上の注意
・ 服用間隔
・ 専門家にアドバイスを求めるべき時
WHO
セルフケア及びセルフメディケーションにおける薬剤師の役割
情報提供者として
・ 薬剤師は、十分な薬歴を得るために患者(場合によっ
てはその主治医)と対話すること
・ 患者の病状に適切に対応するために、患者に必要な
質問を行い、医薬品の服用方法や副作用等への対応方
法などの必要な情報を提供すること
・ 薬剤師は処方医の権限に影響しない範囲において、
症状や病状のスクリーニングを行うために十分な準備・
体制を図ること。
WHO
セルフケア及びセルフメディケーションにおける薬剤師の役割
情報提供者として
・ 薬剤師は、医薬品に関する客観的情報を提供すること
・薬剤師は、患者のニーズを満たすために必要な追加情
報をわかりやすく説明すること
・ 薬剤師は、患者が正しいセルフメディケーションを行うた
めのサポートを行い、必要に応じて、適切な医療にアクセ
スさせることができること
・ 薬剤師は、患者の病状に関するプライバシーの保護を
確保すること
WHO
セルフメディケーション = 健康の自己管理
健康状態の把握
セルフチェック(自己診断)
小さな怪我や病は早めに直す
OTC医薬品
生活(習慣)改善
サプリメント
食習慣、運動、睡眠、休養
+ 健康食品・アロマ
セルフメディケーションのツール
JIU
セルフメディケーションにおける薬剤師の役割
日本薬剤師会の一般用医薬品委員会による、
セルフメディケーションの定義(2003.11):
「自己の健康管理のため、医薬品等を自分の意思で使用
すること。」
薬剤師の関わり:
「薬剤師は生活者に対し、医薬品等について情報を提供
し、アドバイスする役割を担う」
日本薬剤師会
一般目標
1.地域住民が健康的な日常生活を送るために、疾病とそ
の予防に対する基本的な知識・技能・態度を身につける
2.地域住民が健康的な日常生活を送るために、薬剤師と
しての地域保健活動を身につける
3.地域住民が健康的な日常生活を送るために、薬剤師と
して地域福祉に貢献するための知識・技能・態度を身につ
ける
日本薬剤師会
セルフメディケーションの推進が図られる背景
1. 保険医療費の削減
2. 現行医療制度を維持すること
3. 地域医療における選択肢の提供
4. 健康寿命を延ばす
日本OTC医薬品協会
日本OTC医薬品協会
医師
患者
看護師
薬剤師
栄養士
臨床検査技師
家族
連携
ボランティア
臨床心理士
医療ソーシャルワーカー
JIU
セルフメディケーションの推進が図られる背景
1. 保険医療費の削減
2. 現行医療制度を維持すること
3. 地域医療における選択肢の提供
4. 健康寿命を延ばす
狭義のセルフメディケーション推進を支える業界
薬剤師・一般用医薬品登録販売者
OTC医薬品販売業
OTC医薬品製造業
日本OTC医薬品協会
日本OTC医薬品協会
日本OTC医薬品協会
日本OTC医薬品協会
日本OTC医薬品協会
日本OTC医薬品協会
日本OTC医薬品協会
日本OTC医薬品協会
セルフメディケーションの推進が図られる背景
1. 保険医療費の削減
2. 現行医療制度を維持すること
3. 地域医療における選択肢の提供
4. 健康寿命を延ばす
千葉県のOTC販の現状を確認する試み
平成18年度:
制度改正前の一般用医薬品販売における薬剤師の接
客環境と業務実態
平成25年度:
一般用医薬品販売の接客環境および業務実態の変遷
に関する定点調査
これらの調査は一般用医薬品セルフメディケーション振興財団の助成により
行われました。
薬剤師(専門家)の在不在
厚生労働省24年度調査報告では、
関東甲信越において92.2%の店舗で
薬剤師あるいは登録販売者の資格を
確認している
【平成18年度】
薬剤師が在店、60店舗中43店舗。
ヘルスケアアドバイザーが在店、4店舗。
12店舗で、薬剤師が不在または資格を確
認不能。
人口10万対薬剤師数
>200
199~170
169~120
119~100
<100
薬剤師および登録販売者の不在は
千葉県でのみ確認された。
千葉県ではこの7年でOTC販売薬剤師数が激減。
【平成25年度】
薬剤師が在店、店舗中39店舗。
登録販売者のみが在店、9店舗。
12店舗で、薬剤師が不在または資格を確認
不能。
人口10万対薬剤師数
>200
199~170
169~120
119~100
<100
千葉県薬剤師数の推移(人)
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
総数
従事数
千葉県薬剤師の業務別実数の推移
業 務 内 容
薬局の従事者
薬局の開設者又は法人の代表
薬局の勤務
病院・診療所の従事者
病院・診療所で調剤業務
病院・診療所で検査業務
病院・診療所でその他の業務
大学の従事者
大学の勤務者(研究・教育)
大学院生又は研究生
医薬品関係企業の従事者
医薬品の製造業・輸入販売業(研究・開発、営業等)
医薬品販売業(薬種商を含む)
衛生行政機関又は保健衛生施設
その他の者
その他の業務
無職の者
平成24年 平成22年 平成20年 平成18年
12305
12254
12227
11190
7408
7067
6704
5986
657
668
697
694
6751
6399
6007
5292
2175
2089
2010
1875
2085
2005
1928
1786
2
3
3
4
88
81
79
85
362
599
787
811
311
328
298
332
51
271
489
479
1327
1471
1650
1533
606
639
669
651
721
832
981
882
205
200
189
184
199
203
201
138
629
625
686
662
セルフメディケーションの推進が図られる背景
1. 保険医療費の削減
2. 現行医療制度を維持すること
3. 地域医療における選択肢の提供
4. 健康寿命を延ばす
セルフメディケーションネット
http://www.self-medication.ne.jp/
セルフメディケーションネットhttp://www.self-medication.ne.jp/
検体測定室の届出受理数
986
1065
841
618
455
482
8/20
8/29
330
7/15
9/30
10/31
12/31
1/31
セルフメディケーションネットhttp://www.self-medication.ne.jp/
セルフメディケーションネットhttp://www.self-medication.ne.jp/
【正しい情報を得る】
【自分を知る技術】
【最新技術の応用を進める】
薬剤師による理解と説明が期待される新技術
1. microRNA
2. アクロレイン
3. 遺伝子診断の機会と情報の提供
4. 生活習慣病の自己診断
etc.
薬剤師による理解と説明が期待される新技術
http://www.ncc.go.jp/jp/information/press_release_20140818.html
【正しい情報を得る】
【自分を知る技術】
【最新技術の応用を進める
=勧める】
薬剤師による理解と説明が期待される新技術
1. microRNA
2. アクロレイン
3. 遺伝子診断の機会と情報の提供
4. 生活習慣病の自己診断
etc.
薬剤師による理解と説明が期待される新技術
http://www.amine-pharma.com/
薬剤師が提供する情報とその危険度
安全
食
品
サ
プ
リ
メ
ン
ト
一
般
用
医
薬
品
医
療
用
医
薬
品
危険
ド
ラッ
グ
危険
分
子
標
的
薬
効力
あなたの特徴は~~と
個々に合わせて
説明できることが求められる
師の言葉
セルフメディケーションの推進が図られる背景
1. 保険医療費の削減
2. 現行医療制度を維持すること
3. 地域医療における選択肢の提供
4. 健康寿命を延ばす
健康寿命延伸産業分野における新事業
活動のガイドラインについて
産業競争力強化法第9条では、新事業活動を実施しようとする
者は、主務大臣に対して、事業活動に関する規制法の解釈及
びに事業活動に対する当該規制法の適用の有無について確
認することができると規定しています。特に医療・介護分野と
関係の深い「健康寿命延伸産業」においては、事業者ニーズ
が高い事業を類型化し、当該事業を実施しようとする事業者が
適切に事業を実施できるよう、参考となる基本的な法解釈や留
意事項を厚生労働省と経済産業省でまとめました。
経済産業省HP
厚生労働省HP
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140331008/20140331008.html
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/
【正しい情報を得る】
【自分を知る技術】
【最新技術の応用を進める
=勧める】
【自分自身の正しい情報を得る】
【自分を知る技術】
【最新技術の応用を進める】
カロリー制限が長寿をもたらす
SCIENCE VOL 325 10 JULY 2009
赤ワイン仮説
Nature VOL 444 NOV 2006
Resveratrol
カロリー制限
カレー = Curcumin
Front Chem. VOL2 2014 Dec
Front Chem. VOL2 2014 Dec
カレーを科学した歴史
Front Chem. VOL2 2014 Dec
「人として自立して生きるために必要な
医療情報を薬を媒介にして伝える」
師の言葉
セルフメディケーションネット
http://www.self-medication.ne.jp/
サプリメント医療薬学研究会
http://self-medication.pha.nihon-u.ac.jp/index9.html
予告編
特別回:千葉市生涯学習センター
会議室
2015年5月23日(土)18:30~20:00
日本大学薬学部 生薬学教授
松崎 桂一先生 「漢方製剤の不思議」
漢方の基本はもとより、この機会に漢方製剤について深く
学びましょう(懸川案)
特別回:千葉市生涯学習センター
会議室
18:30~20:00
2014年7月18日(土)
2014年9月19日(土)
2014年11月28日(土)
2016年2月27日(土)
講演予定者
千葉大学薬学部大学院博士2年
慶応大学薬学部 教授
日本大学薬学部 准教授
千葉大学薬学部 教授
セルフメディケーションの推進が図られる背景
1. 保険医療費の削減
2. 現行医療制度を維持すること
3. 地域医療における選択肢の提供
4. 健康寿命を延ばす
健康寿命延伸産業分野における新事業
活動のガイドラインについて
産業競争力強化法第9条では、新事業活動を実施しようとする
者は、主務大臣に対して、事業活動に関する規制法の解釈及
びに事業活動に対する当該規制法の適用の有無について確
認することができると規定しています。特に医療・介護分野と
関係の深い「健康寿命延伸産業」においては、事業者ニーズ
が高い事業を類型化し、当該事業を実施しようとする事業者が
適切に事業を実施できるよう、参考となる基本的な法解釈や留
意事項を厚生労働省と経済産業省でまとめました。
経済産業省HP http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140331008/20140331008.html
厚生労働省HP
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/
セルフメディケーション特論演習4月5月回分の課題
① サプリメントを使用したQOL改善の例
② 検体測定室での自己穿刺採血実施に必要
な要件とは
但し、どちらを選択するのかは自由。
A4、2枚以内。
締切は7月31日(金)17:00 K408まで提出。
講義用HPアドレス:
http://www1.jiu.ac.jp/~tomohito/kamoku.htm
講義資料はここで↑
情報メディア演習I
ゲノム創薬論
医薬品化学2(薬学総合演習)
薬物治療IV
特論演習
などでご利用ください