日本胡麻協会 会報 第009号 (2015年06月)

蔵ヶ崎 実 時折汗ばむ季節となりましたが、 皆様はいかがお過ごしでしょうか... 私は天敵の花粉が去り、 連休の勤務も終了しやれやれといったところです。 ところで「OPEN SESAME!」って、何かご存知ですか。そうなんです。そのま
ま、直訳して、「開けごま!」なんです。 日本に由来があるのかと思いきや、
「アラビアンナイト」の話の中に秘密の洞
窟の扉を開ける掛け声として登場しているのだそうです。ゴマの種がはじけ出
る様子に由来するとのことです。 日本では、黒ごまが稲よりも早く、縄文時代に入って、後に漢方薬として用
いられ、また肉食を禁ずる僧侶たちの聞でブームになっていたとのこと。室町
時代から江戸時代に全国的に量産されたようですね。 赤飯にごまをかけるのはなぜか。 あのウィキペディアによれば、もともと赤飯は赤米で作って神様に供えてい
たところが品種改良で白米が主流になり、白米に小豆を混ぜて炊いて、赤飯を
作って供えるようになった。 白いご飯を赤くしたことを神様に「ごまかす」ために赤飯にごまをかけるよ
うになった。ほんまかいなって話ですよね。 皆様はご存知と思いますが、私はごまについて、まだまだ知らないことが沢
山有るんです。 でも知っていながら何もせず悔やんでることもあるんです。 こんなに手軽に取り入れることが出来るごまなのに、又ゴマグリナンのアン
チエイジング(抗酸化作用、ゆくは抗癌作用)の効果を知っているのに両親に
勧めてあげなかったこと。3 年前に両親に勧めてあげれば良かったと... そうそう、私の同僚にチャレンジ精神旺盛な仲間がいるんです。それは、ほ
とんどが輸入に頼られている中で、敢えて自家製のごまを作りたいとのことな
んです。5 月頃に種をまいて、夏にはきれいな花をつけた後に収穫できるとのこ
とです。 実はこれまでもトライし、勤め先の花壇で育ちかけたところで、盗まれてし
まったのです。ごまと分かつて、盗まれたのかは定かではありませんが、今年
こそはきれいな花を見届けた上で、収穫したいとリベンジに燃えてはります。 というわけで、何か栽培の仕方で工夫されている方があれば、ぜひその秘訣
をご伝授ください。見事な花が咲けば、写真付きでまた投稿しますよ~! PS 来年に備え、何方か花粉対策で秘策があれば教えてくださ~い!! 体質改善にヨーグルトは連日飲んでいます。ただ我がままで通院は嫌いです。
支離滅裂な文章にてご勘弁くださいませ!! 胡麻くれぇぷに日々感謝! 胡麻屋くれぇぷ堂 美濃陽子 このクレープは色んな意味で、ちょっと他のとは違っている。 なんと言っても、すごいのがこの生地‼ 生地には黒五ペーストが練り込まれていて、焼けば焼くほど香ばしくなってい
き、待っているお客様の元にこの香りが運ばれると、どんどん表情が和らいで、
笑顔になっていく(o^・^o) この待っている間にも、香りの感動を届けられるのだ(笑) そして、チーズ→京野菜水菜→九条ネギ→金胡麻油が入った特製マヨネーズを
かけ、最後の仕上げはもちろんつきたての金ごまを大さじ 2 杯‼ それを振り入れた瞬間の、お客様の感動の表情‼これを見るのが私はたまらなく
好きなんです(笑) 食べるまでに、こんなにも、色んなワクワクや感動が詰まった食べ物は、なか
なかないですよね☆ 胡麻くれぇぷに出逢って5年、、、何千枚?何万枚?と焼いてきましたが、どん
なに焼いても飽きることがないんです! 毎回お客様の喜んでくださる笑顔や驚きに私も、初めて食べた時の感動をいつ
も思い出させてもらい、
「あぁー、また一人このくれぇぷに出逢ってもらえたー
‼幸せー‼」 と心の中で呟いています(笑) 他にもこんな場面が… なんだろなぁ、このクレープは( ̄0 ̄;) と、ちょっとムズカシイ表情されて来られたお客様が、京野菜くれぇぷをパク
り…パクり… 「いかがですか?」と尋ねると…「すごい美味しい!はまりそう‼」 と表情一転、ニコッと ならはった瞬間、心の中で「ヨシッ‼」とガッツポーズ
になっちゃいます(笑) このくれぇぷには不思議なパワーがあるんじゃないか!? と真剣に思います。 胡麻くれぇぷを食べることで、会話が広がったり、お客様同士の輪が広かった
り…本当にたくさんの゛縁゛を胡麻くれぇぷからいただいているなぁ、と日々
幸せに感じています。 これからも、感謝の心を忘れずに、 初心の気持ちを大切にして 、一枚一枚愛情込めて焼いていこうと思います(*^
ー^)ノ♪ 世界一の胡麻と出会ってからの私 新井達也 いつもお世話になっております。株式会社 寺子屋の新井 達也です。お疲
れ様です。2013年の10月12日に「道後温泉商店街」に胡麻の専門店「ご
ま福堂」をオープンさせる事を会社から聞きました。最初は、胡麻の専門店… 杵で胡麻をつく… セサミマイスター…全く意味が解らない緊張感の中で「セ
サミマイスター講習」を滋賀県で受講させて頂きました。 今まで胡麻に対しては単純に◆胡麻和え◆胡麻だれ◆おにぎりなどのイメー
ジしか無く、意識した事が全くありませんでしたが、講習に参加させて頂き、
全力投球で講習を行う深堀社長の胡麻に対しての愛情と熱意、胡麻の歴史の深
さと素晴らしさを知り衝撃が走りました。食事会で初めて食べさせて頂きまし
た「胡麻ご飯」の美味しさは生涯忘れる事はありません。セサミマイスター試験
に合格するまで帰れないと上司に言われて滋賀県に来たので、試験前日は必死
に勉強した事も忘れません。
(笑) 無事に合格させて頂き道後に戻る事が出来
ました。 10月12日に「ごま福堂道後店」が無事オープンしました。秋の観光シーズ
ンという事もあり、観光のお客様を中心に大盛況となりました。地元のお客様
にも好評で「大盛りにしときましたよ」 「いつもありがとうございます」など講
習で教えて頂いた事を忠実に行う事でリピーターさんも増えました。個人的に
も「杵つき金ごま」の大ファンになった私は最低でも週2袋は購入して◆胡麻ご
飯◆炒め物◆パスタ、ピザ◆そば、うどん◆スイーツと何にでも胡麻を使う様
になりました。個人的な話になりますが、両親と頻繁に連絡を取り合う事が今
まで無かった私ですが、母親に「杵つき金ごま」を送ってから家族間のコミュニ
ケーションが良好になった事に対しても感謝の気持ちでいっぱいです。 現在は岡山県倉敷市の美観地区にも店舗がオープンした事で、胡麻の素晴ら
しさを伝えるチャンスが増えました。講習でも実体験して御指導も賜りました、
気持ちをこめて胡麻をつかないと美味しい「杵つき金ごま」が出来ません。頭で
考えて「上手くつく」のでなく、心をこめて「美味くつく」事と初めて胡麻をつか
せて頂いた日の感動を忘れずに1人でも多くの方に胡麻の素晴らしさを伝達し、
世界一の胡麻を提供出来るよう日々精進してまいりたいと思います。 縁を感じて(胡麻に至るまで) 吉田 太郎 こんにちは、自己紹介を少々。 長野の片田舎に生まれました。 青森の寒いけど暖かい土地に住みました。 中国の北に行きました。 パラグアイという熱い田舎に住みました。 そして今、滋賀県に住んで胡麻と向き合っています。 これまでの人生、大きく求めることもなく、ただ目の前にあるものを繋ぎ止
めてきました。胡麻に注目もせずに食事をして、寝て、起きて、暮らしてきま
した。しかし、気が付くと周りには胡麻だらけ。胡麻を百貨店に売りに行った
り、焙煎の実験をしたり、そして胡麻でつながった人が周りにたくさんいたり。 勿論、これは突然胡麻が人生に現れたわけではなく、これまでの繋がりがつ
いに胡麻に辿りついたのだなあ、と思うのです。長野から県外に憧れ、県外の
青森で中国人に出会い、中国で更に海外に興味を持ち、海外のパラグアイが胡
麻と今の会社との出会いを導いてくれたのです。不思議なもので、長野県に生
まれ落ちたその日から胡麻と出会うことは決まっていたのかな、と思うほどに。
今、この胡麻の会社でその勉強をしながら、お世話になったパラグアイの人
達へ恩返しができるように動いています。
(恩返し、というのもおこがましいの
ですが。) パラグアイに胡麻の工場を作り、雇用を増やす。将来的には海外展開をし、
海外でも胡麻をもっともっと知ってもらう。為の第一歩です。勿論、道のりは
決して平坦ではありません。 でも、道のりが平坦ではないからこそ、その過程で助けてくれる人、心配し
てくれる人、手を貸してくれる人、いろいろな人に出合います。そうやって繋
がりがどんどんと増えているのです。この胡麻を中心にできてくる円(胡円‘ご
えん’とでも申しましょうか)とても、貴重な物に覚えてなりません。ああ、
これまで生きてきて、そして胡麻と出会えてよかったな、と思う最大の瞬間で
す。(胡麻の美味しさに感動した時もそうでしたが!) この貴重な縁をずっと大切にしていくことで更に貴重な縁がそして、道が開
けてきそうです。 今、私は思います。 この胡円がたくさん広がって、世界中の人と出会えますように。