Windowsシステムのポテンシャルを 最大限に引き出す

Dell Professional Services
精鋭コンサルタント集団「DPS」が企業ITシステムの課題を早期解決
Windowsシステムのポテンシャルを
最大限に引き出す
エンタープライズ事業を最重点戦略の1つに掲げるデルにとって、
コンサルタント集団の「デル・プ
ロフェッショナル・サービス(DPS)
」は欠かすことができない存在だ。
これまでハードウェア・プラット
フォームの提供のみという印象が強かったデルだが、DPSによって、
それは変わった。DPSは、導
入前のコンサルティングから運用フェーズに至るまで、
ユーザーのあらゆる要求に柔軟に対応し、最
適なソリューションを提供する。エンタープライズ分野で急成長を遂げるデルの強みがここにある。
デル・モデルとの組み合わせで
威力を発揮
DPSは、年々、サービス・メニューを
拡大しており、代表的なものとして、SAP
構築を支援する「SAPソリューション」
、
ss Solutionコンサルティングだ。
主にマイクロソフト製品に関する案件を
デルがエンタープライズ分
Windowsシステムの最適な運用ノウハウ
担当するデル・プロフェッショナル・サー
野へ本格的に進出するにあ
を提供する「Microsoft Business Solu
ビス事業部 コンサルタントの堀川嘉朗は、
たり、最も力を注いだの
tionコンサルティング」
、オラクル製品を
この傾向を次のように分析する。
が、DPS体制の確立で
利用した「Oracle Enterprise Systemコ
「従来は、集中するメールのトラフィッ
あった。
ンサルティング」
、Dell|EMCによる「サ
クを分散させたい、あるいはストレージの
ーバ・ストレージ コンサルティング」など
増設を効果的に行いたいといった案件が多
が挙げられる。
かったのですが、最近では、セキュリティ
デルは、1997年から
国内市場にサーバ製品を
これらのコンサルティングに対して、ユ
強化を含めた可用性/信頼性を高めたいと
ーザーからは、
「短期間で低コストな提案
いった案件や、ディザスタ・リカバリを前
エンタープライズ・ユーザー
が受けられる」
、
「標準的な製品を活用した
提とした提案、また、グループウェアの統
にサーバ製品を導入してもらえな
システムが提案されるため、特殊なプロダ
合や、
『Active Directory』を活用した管
いのは明白であった。最強のビジネ
クトを導入しなくてよい」
、
「日本だけでな
理性の高いシステムを構築したいといった
ス・モデルと言われる「デル・モデル」
(デ
く、米国の事例などをベースにした数多く
案件が増加しています」
ル・ダイレクト・モデル)によって提供さ
の実績がある」といった高い評価が寄せら
さらに堀川は、こうも話す。
れる低コストでかつ、高信頼性のハードウ
れている。最近では、デルのハードウェア
「特に、社会的な問題となっている情報
ェアに、DPSによるコンサルティングを加
を購入した実績のない企業からも、
「DPS
漏洩対策や、情報システムそのもののセキ
えることで、他のハードウェア・ベンダー
を活用してみたい」といった声が上がって
ュリティ・レベルを引き上げたいといった
には提供できない価値を、エンタープライ
いるという。
要求が増えています。ここでは、これまで
投入してきたが、従来の
PCの販売実績だけでは、
のように情報システム部門の担当者だけで
ズ・ユーザーに提供できるようにしたので
ある。デルがDPSで目指したのは、“デ
ル・モデル+DPS”によってユーザーへ付
Windows環境を最適化する
ビジネス・コンサルティング
前記のサービス・メニューの中で最近、
DELL INSIGHT_ FEBRUARY 2005
はなく、経営者自身が強い関心を持って
我々の提案に耳を傾けていただいているの
が昨今の特徴です」
加価値を提案することであったと言えよう。
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注目を集めているのが、Microsoft Busine
さらに、Windows NTのサポート期間
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終了や、サーバのリース・アップに合わせ
いった企業そのものに関する情報のほか、
今後、急速に増えると予測されるのが、
て、Windows NTシステムからのマイグレ
ネットワーク・インフラの状況、OSの種
2005年4月に施行される個人情報保護法
ーション案件も増加しているという。
類、サーバ台数、運用方法、バックアップ
に向けたセキュリティ・ソリューションの
堀川は、
「マイクロソフト製品を活用し
体制など、質問に答えるかたちで書き込む
提案だ。すでに2004年下半期から、大企
た案件が急速に広がっています。それに合
ようになっている。企業の情報システム部
業を中心にコンサルティング案件が相次い
わせて当社のDPS部門も増員を図り、幅
門の担当者であれば、1時間程度で書き込
でいるという。
広い案件に対応できる体制を整えました。
める内容だ。
DPSでは、ユーザーの要求レベルに合
わせて3つのステップを用意している。
また、マイクロソフトとのパートナーシッ
これを基に、DPSはシステムの概要設
プを背景に、デル社内にマイクロソフトの
計やマイグレーション・プランなどを作成
第1ステップは、本人確認などの基本イ
社員が常駐し、Windowsに関する高度な
し、ユーザーに提案できるようにしている
ンフラを設定するというもの。パスワード
要求にも対応できるようにしています。こ
のである。通常ならば、2、3回程度はユ
認証、指紋や虹彩を利用した生体認証など
うしてDPSは、企業がWindowsシステム
ーザーのもとに出向いてミーティングを重
により、ユーザーのアクセス権限を設定し、
のポテンシャルを最大限に引き出せる提案
ねなければ作成できないようなプランが、
セキュリティの基本環境を社内に構築する。
を行っているのです」と語る。
ヒアリング・シートを活用することで早期
現時点では、このレベルにまで到達
に完成するという。
していない企業も多いという。
ヒアリング・シートの活用で
短期間の提案を実現
「ヒアリング・シートの活用によって、
第2ステップは、データの
他社に比べて約3週間ほど提案期間を短縮
一元管理を目的としたサー
できます。ヒアリング・シートを見るだけ
バやストレージの統合で
マイクロソフト製品に関するDPSのコ
で次期システムの方向性が把握できるケー
ある。Active Directory
ンサルティング・チームでは、顧客の要求
スもあり、そこまでを視野に入れた提案を
の機能を活用すること
に迅速にこたえられるように、いくつかの
行う場合もあります」と、堀川はその有効
で、よりセキュアな環
特徴的な取り組みを行っている。
性を示す。
境を実現する。ここでは
なかでも特筆すべきが、ヒアリング・シ
ートによる提案である。
表計算ソフトのExcelで作られたこのシ
ートには、ユーザーの拠点数や組織体制と
一方、日本のみならず、米国本社や欧州
当然、クライアントPC
などにおける数多くの導入事例の存在も、
にもセキュアな環境が求め
短期間の提案を可能にする要因となっている。
られるため、旧型PCのリプ
「高い技術を持つ米国本社のコンピテン
ス・センターとの連動や、日本法人の本社
レースといった提案も必要にな
る。
内に設置しているデル・テクノロジー・ソ
そして第3ステップが、ネットワークま
リューション・センター(DTSC)を活用
でをも含んだセキュリティ環境の構築とな
したシステム構築のシミュレーションおよ
る。
び検証、また、マイクロソフトが有する数
「一口に、ネットワークまでをも含んだ
多くの導入ノウハウを直接ユーザーに提供
セキュリティ環境と言っても、業種や業態、
できる強みは他社にはないものでしょう」
企業規模によって異なります。DPSでは、
と、堀川は胸を張る。
その企業にとって最適な環境は何かという
ことを考え、どのように構築すればよいか
高い関心が集まる
情報漏洩対策
を提示することに力を注いでいます」と堀
川は語る。
デルのDPSは、情報漏洩対策に悩む企
「他社に比べて約3週間ほど提案期間を短縮しています。提案が
早ければ、
システムのカットオーバーまでの期間もそれだけ短縮で
きます」と語る、デル・プロフェッショナル・サービス事業部 コン
サルタントの堀川嘉朗
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