法と教育学会 第 6 回学術大会 第 7 分科会-① 海外法「支援」教育の現状と問題点 ― ウズベキスタンの事例を中心に 久保山力也 (早稲田大学、申請時 名古屋大学/タシケント法科大学) [email protected] 「法整備支援」が顕在化し、焦点化されるようになってから久しい。この支援型にはいくつかのパターンがあるが、近年では各国による「教育合戦」も目立ってきた。 本報告では、ウズベキスタンにおける法「支援」教育活動をとらえ、その現状と問題点を明らかにする。 0 本報告の目的 ○ 法整備支援の一環としての海外法「支援」教育はどのように展開されているのか ― 現状報告 (chapter 1) ○ 海外法「支援」教育にはどのような課題、問題点があるか(法整備支援/法「支援」教育面) ― 問題指摘 (chapter 2) ○ 海外法「支援」教育という枠組みを通じて考える「法」と「教育」の新たな展開 ― 展望提示 (chapter 3) 定義 海外法「支援」教育活動 : 要件① 一定の様式(カリキュラム、建物等)を備えていること 要件② 継続的に実施されて いること 要件③ 外国の教育機関ならびに外国人講師より直接的に実施されていること 要件④ 外国法が教授されていること Chapter 1 海外法「支援」教育の実践例 : 名古屋大学法政国際協力教育研究センター(ウズベキスタン) ○ 日本の海外「法」支援教育の特徴 : 非競争主義、非国家主義、非協調主義、非体系主義 ○ 名古屋大学法「支援」教育の方法論 : 教育型/研究型、日本語/日本法、日本人/現地講師、サテライトキャンパス ○ ウズセンターの 1 年 : 入学試験(9 月)、推薦試験(1 月)、学年論文(5 月)、修了式(7 月)、夏季日本研修(8 月) ○ ウズセンターの教育 : カリキュラム、日本語教育、日本法教育、ハイブリット教育、プロジェクトワーク ○ ウズセンターの運営 : 教育スタッフ、学生、進路、タシケント法科大学との関係、運営問題 ○ ウズセンターの評価 : タシケント法科大学の本音 Chapter 2 海外法「支援」教育の問題点 ○ 法整備支援の側面 : トリクルダウン理論の問題、「良い政府―良い統治―法の支配」から「法の支配ユビキタス世界」(松 尾)の実現可能性、支援国と援助国との意識のずれ、援助国間競争 ○ 法「支援」教育の側面 : 「法」への興味あるか、本質的に日本語教育、本質的にエリート教育、指導者問題、目標の空疎さ Chapter 3 海外型「法」と「教育」の新たな展開 ○ 国内型法教育との相違から ○ 海外法「支援」教育はどのように展開されるべきか : 目標が 「法の支配の定着化」でいいのか、方法論の是非 添付資料 (当日会場配布) 資料① 久保山力也(2013)「‘법률엘리트’ 국제적 양성, 세계지배 전략 ?」나고야대학 등‘법률정비지원활동’의 현황과 의미」(「法律 エ リ ー ト 」 の 国家的養成、世界支配 の 戦略? 名古屋大学 な ど 「法律整備支援活動」 の 現況 と 意味)『法務士』(2013 年 11 月号)大韓法務士協会 46-51 頁(日本語訳添付)。 資料② 久保山力也(2011)「リーガルサービスのパラダイム転換へ向けた「法教育」」青山法務研究論集(1)青山学院大学 資料③ タシケント法科大学における法「支援」教育関連資料
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