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小児外科ニーズガイド(川嶋道場編)
小児、特に新生児・乳児においては腹壁が柔らかく進展されやすい、腹腔内の容量が小さく臓器損
傷の可能性が大きいなど、小児・新生児内視鏡下手術は成人と比べ難易度が高いものです。しかな
がら小児・新生児内視鏡下手術用として設計製造された手術器具は殆ど無く、やむをえず成人用の
器具を使用しているのが現状です。
特に鉗子類については、成人の手術器具と比べデリケートなものを必要とし新生児・乳児では挿入
部径 3mmφ、3.5mmφ鉗子など gentle handling が可能な鉗子を、使用目的に応じて使い分けていま
すが種類も少ない為に処置に応じた選択の余地がありません。
小児外科用手術器具のニーズは高く、提供できれば小児患者の手術が更に低侵襲なものとなり大き
な福音をもたらすものと考え期待する次第です。
他センシング装置、腹腔鏡に関するニーズをいただいており概要を以下に纏めましたのでご一見下さい。
*鉗子類は術後の傷跡が目立たないためには 2 ㎜φ程度のものが望まれています。
内視鏡下手術器具(鉗子類)
Ⅰ.小児用鉗子・処置具
1)外径2mmφ程度で剛性のある鉗子類
2)先端自由度(多関節)構造を持った鉗子
3)縫合針把持力の高い持針器
4)術野を妨げにくいスリーブ湾曲鉗子
5)形状記憶合金材の鉗子
センシング装置
Ⅱ.各種センシング装置
1) 臓器・組織を把持した時の力覚フィー
ドバックデバイス
2)各種筋探知用筋電センサ
括約筋等探知用筋電センサ
(手術時腹腔内の筋組織位置、範囲を確認)
腹腔鏡
Ⅲ. 腹腔鏡
1)レンズが曇らない(結露しにくい)
2)細径(3mmφ程度)の腹腔鏡
3)辺縁(広範囲)までの良好な配光性
4)ズーム機構(光学ズームが望ましい)
CCD カメラヘッドに装着された細径腹腔鏡(5.4mmφ)
5.4 ㎜φフレキシブルビデオ腹腔鏡