情報通信研究機構/ユニバーサルコミュニケーション研究所 情報通信研究機構(NICT)は、情報通信分野を専門とする唯一の公的研究機関として、豊かで安心・安 全な社会の実現や我が国の経済成長の原動力である情報通信技術(ICT)の研究開発を推進するととも に、情報通信事業の振興業務を実施しております。 ユニバーサルコミュニケーション研究所では、音声・言語・知識・映像・音響に係る研究を集結し、そ れらを融合的にとらえたユニバーサルコミュニケーション技術の研究開発を推進しております。 生み出した技術をスマートフォンやタブレットという多くの人が持っている端末で使えるソフトウエア として提供、実証実験を繰り返し、機能やインターフェースの改良といった取り組みを実施することで 様々な「コミュニケーションの壁」を越えるという目的を達成しようとしています。 取組み事例 概要 背景・課題 NICTでは、ユーザが情報端末機器固有の操作を習熟しなくても、人間にとって自然な情報伝達手段であ る「音声」で簡単に情報を取得できるシステムの実現に向け、音声対話処理技術の研究を行っていま す。その一環として、京都市内の観光情報案内を題材に、音声対話事例の収集・分析・モデル化の研究 を行ってきました。日本語音声での受け答えを通じて、観光コンシェルジュのように京都観光をサポー トし、的確な観光案内サービスを利用できるようにします。 工夫したポイント ユーザの自然な音声による要求を受け付け、音声と画面で、その要求に答える「音声対話 システム」です。図1の例のような音声対話をすることができ、ユーザは京都の観光ス ポットやレストランなど観光に役立つ様々な情報を調べることができます。 一般に音声対話システムは、図 2 のような構成をしており、大きく分けて、音声認識、 音声言語理解、対話制御、応答文生成、音声合成の 5つのモジュール(要素技術)で構成 されます。『はんなのガイド 京都編』に用いられているこれらのモジュールは、すべて NICTで開発したものです。 得られた成果 2011年6月に“AssisTra(アシストラ)”を公開し、研究成果である言語ポータビリ ティ技術を用いて、iPhone向け英語版アプリケーション“Kyo-no Hanna(きょうのは んな)”を公開しました。コンピュータが人の意図を正確に理解するためには、より大き な対話データを収集するとともに、音声言語理解や対話履歴処理の精度の改善が必要で す。今後、システム運用により収集した発話データを追加して各モジュールのモデルを再 構築できるようにするとともに、より柔軟に発話を理解し対話を制御できるような工夫を していきます。 その他(利用者の声等) “AssisTra” ◆アプリの入手方法: App Storeで、アプリ名“AssisTra”と入力して検索してください。 ◆サポートページ: http://mastar.jp/assistra/index.html “Kyo-no Hanna” ◆アプリの入手方法: App Storeで、アプリ名“Kyo-no Hanna”と入力して検索してください。 ◆サポートページ:http://mastar.jp/kyo-no_hanna/ 連絡先 本件に関する 問い合わせ先 音声コミュニケーション研究室 取材依頼及び広報 問い合わせ先 広報部 報道担当 Tel:0774-98-6328 Fax:0774-98-6955 E-mail: Tel:042-327-6923 Fax:042-327-7587 E-mail:
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