復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 情報通信と符号化 韓 承鎬 電気通信大学 第十回目 1 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 AWGN 通信路での最適判定 BPSK 信号の誤り率 複素数の確率密度関数 複素数の確率密度関数 確率変数 Z = X + jY で,X , Y ∼N (0, N20 ) の場合, ▶ 確率密度関数が同じ:X , Y ∼N (0, N20 ) { } { } 1 x2 1 x2 fX (x) = fY (x) = √ exp − =√ exp − N0 N0 πN0 2π N20 ▶ X と Y は独立 ⇒ pX ,Y (x, y ) = pX (x)pY (y ) { 2 } 1 x + y2 √ fZ (z) = fX (x)fY (y ) = exp − N0 πN}0 { 2 1 |z| = √ exp − N0 πN0 2 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 AWGN 通信路での最適判定 BPSK 信号の誤り率 雑音ベクトルの確率密度関数 n = (n0 , n1 , · · · , nN−1 ) 特徴 ガウス確率過程において,基底 {αi (t)}N−1 i=0 を適切に選択するこ とで,各基底での係数 ni が独立かつ同一分布 (i.i.d.) に従うよう にすることができる. n = (n0 , n1 , · · · , nN−1 ) 分布 W0 , W1 , · · · , WN−1 が独立なので pW0 ,W1 ,··· ,WN−1 (n0 , n1 , · · · , nN−1 ) = N−1 ∏ pWi (ni ) i=0 から ( p(n) = 1 √ πN0 )N e − ∥n∥2 N0 3 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 AWGN 通信路での最適判定 BPSK 信号の誤り率 AWGN での MAP 判定 ▶ 一般的な最適判定 m̂ = arg max Pm p(r|sm ) m∈M { } N0 1 2 T = arg max ln Pm − ∥sm ∥ + rsm 2 2 m∈M ▶ Pm = 1 M の場合 { } m̂ = arg max −∥r − sm ∥2 m∈M = arg min m∈M {∥r − sm ∥} 4 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 AWGN 通信路での最適判定 BPSK 信号の誤り率 ML での最適判定領域 判定境界 二つの信号点を結んだ直線を垂直に二分する直線 s0 s3 D0 D1 D3 D2 s1 s2 5 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 AWGN 通信路での最適判定 BPSK 信号の誤り率 BPSK 信号の誤り率 問題設定 ▶ データ m = 0, 1 に応じて { s0 (t) = s(t) s1 (t) = −s(t) を送信 ▶ s(t) 復調後のエネルギー:Es ▶ 雑音:N (0, N0 /2) の AWGN ▶ P0 = P 、P1 = 1 − P 6 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 AWGN 通信路での最適判定 BPSK 信号の誤り率 BPSK 信号の誤り率 P0 p(r|s0 ) P1 p(r|s1 ) s1 s0 rth − ! Es D1 0 ! Es r D0 7 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 AWGN 通信路での最適判定 BPSK 信号の誤り率 BPSK 信号の誤り率 計算の流れ 1. 0と1の判定領域:交点が境界 2. 交点の位置を計算 N0 1−P rth = √ ln P 4 Es 3. 誤り率= ∑1 i=0 i が送信されて間違える確率 4. i が送信されて間違える確率 = i が送信される確率 ×i が間違 える確率 5. Q 関数 ∫ Q(x) = x ∞ 1 fN (t)dt = √ 2π ∫ ∞ t2 e − 2 dt x 8 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 AWGN 通信路での最適判定 BPSK 信号の誤り率 BPSK 信号の誤り率 MAP 受信機での BPSK 信号の誤り率 ∫ Pe ∫ ∞ p(r |s0 )dr + P1 p(r |s1 )dr −∞ rth √ √ Es − rth Es + rth + (1 − P)Q √ = PQ √ rth = P0 N0 2 N0 2 ML 受信機での BPSK 信号の誤り率 P = 12 , rth = 0 を代入 (√ Pe = Q 2Es N0 ) =Q (√ ) 2γ 9 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 QAM 信号の誤り率 QAM 信号の誤り率 計算の流れ 1. QAM 信号が謝る=I 軸、もしくは Q 軸が誤る 2. I 軸と Q 軸は独立で同じ ⇒I 軸のみ計算 3. 送信エネルギーの期待値を d で表現 4. 送信信号より大きい信号に間違える確率 5. 外側にある信号の誤り率 6. 内側にある信号の誤り率 7. 全体の誤り率 10 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 FDMA TDMA CDMA 多重アクセス方式 ▶ ▶ 一対一の通信路はコストが高い 実際は複数のユーザが同じ通信路を共有 通信の目的 1. 情報が正しい 2. 届け先が正しい A cos(2πfc t + ϕ) 変調 多重化 A ⃝ × fc t ⃝ △ ⃝ ⃝ FDMA TDMA CDMA ϕ ⃝ × 11 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 FDMA TDMA CDMA 周波数分割多重アクセス方式 ▶ ▶ 中心周波数でユーザを区分 受信機ではフィルタを用いて情報を自分の取り出す FDMA の特徴 1. 簡単 2. 周波数ガードが必要 時間領域で有限 ⇒ 周波数領域で無限 f0 f1 f 12 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 FDMA TDMA CDMA OFDM ▶ 0 点になるところを合わせる ▶ FFT を用いて実現可能 OFDM の特徴 1. マルチパスでの受信が簡単 2. エネルギー効率が悪い 3. 誤り訂正符号など周波数ダイバーシチ効果の適応 13 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 FDMA TDMA CDMA OFDM の電力効率低下例 建物など反射物 基地 局 直接波: 遅延波: 合成波: 14 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 FDMA TDMA CDMA 時間分割多重アクセス方式 ▶ ▶ ▶ ▶ ▶ 時間軸をフレームと呼ばれる時間単位に分割 フレームを複数のタイムスロットに分割して各ユーザに割り 当てる 各ユーザは自分に割り当てられた時間スロットでのみデータ を送信 フレームに含まれているタイミング信号からスロットを検出 しデータを復元 帯域制限のある通信路で波形が歪む 送信信号 t0 受信信号 t1 t 15 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 FDMA TDMA CDMA OFDM ▶ マルチパス環境での高速通信が困難 U1 U2 U3 U4 U5 U6 U7 U8 U1 U2 U3 U4 U5 U6 U7 .. .. . U8 . U1 U2 U3 U4 U5 U6 U7 U8 X X X X X X U7 U8 +) U1 X X 16 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 FDMA TDMA CDMA 符号分割多重アクセス方式の構成 FDMA と TDMA はバースト通信時の効率が悪い cm sm dm s ⊗ ⊕ ··· ··· { 他のユーザの信号 の整合 フィルター m番目のユーザの受信機 m番目以外の ユーザの 受信機へ dˆm r h r 17 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 FDMA TDMA CDMA 符号分割多重アクセス方式の送信機 ▶ 各ユーザに拡散系列と呼ばれる擬似乱数系列を割り当てる ▶ 各ユーザは自分に割り当てられた時間スロットでのみデータ を送信 ▶ 変調した信号を拡散系列で拡散 sm = dm cm ▶ 他のユーザの拡散信号と加算し、共通の通信路に送信 r= M−1 ∑ m=0 sm = M−1 ∑ dm cm m=0 18 / 19 復習 AWGN 通信路での誤り率 多重アクセス方式 FDMA TDMA CDMA 符号分割多重アクセス方式 ▶ 受信信号 r を拡散系列 cm の整合フィルターに通す Rr,sm (τ ) = ∞ ∑ r (τ )sm (i + τ ) i=−∞ s = (1, j, −1, −j) の自己相関の例 ▶ Rr,sm (0) に基づいて送信データを判定 τ = 0 の出力点での信号対雑音比が最大との意味で最適 ▶ Rsm ,sm′ (τ ) の性質が通信性能の決め手 理想的:Rsm ,sm′ (τ ) = δ(m − m′ )δ(τ ) ▶ 従来の CDMA は通信路間干渉が性能劣化の主な原因 19 / 19
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