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保健事
事業実
実施計画
画(デ
データヘルス
ス計画)
2015.3.10
0 現在
中
泊 町
保健事業実施計画(データヘルス計画)
第1章 総論
もくじ
1.保健事業実施計画(データヘルス計画)の基本的事項
1) 背景
2) 保健事業実施計画(データヘルス計画)の位置づけ
3) 計画期間
1
1
1
4
2.地域の健康課題
1) 地域の特性
2) 健康・医療情報の分析及び分析結果に基づく健康課題の把握
3) 目的・目標の設定
5
5
11
20
3.保健事業の実施
23
4. その他の保健事業
1) COPD(慢性閉塞性肺疾患)
2) 子どもの生活習慣病
3) 重複受診者への適切な受診指導
4) 後発医薬品の使用促進
23
23
28
30
30
5.保健事業実施計画(データヘルス計画)の評価方法の設定
30
6.保健事業実施計画(データヘルス計画)の見直し
36
7.計画の公表・周知
36
8.事業運営上の留意事項
36
9.個人情報の保護
36
10.その他計画策定にあたっての留意事項
36
保健事業実施計画(データヘルス計画)
1.保健事業実施計画(データヘルス計画)基本的事項
(1)背景
近年、特定健康診査の実施や診療報酬明細書等(以下「レセプト等」という。
)の
電子化の進展、国保データベース(KDB)システム(以下「KDB」という。
)等の整備に
より、保険者が健康や医療に関する情報を活用して被保険者の健康課題の分析、保
健事業の評価等を行うための基盤の整備が進んでいる。
こうした中、
「日本再興戦略」
(平成 25 年 6 月 14 日閣議決定)においても、
「すべ
ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康
保持増進のための事業計画として「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、
評価等の取組を求めるとともに、市町村国保が同様の取組を行うことを推進する。」
とされ、保険者はレセプト等を活用した保健事業を推進することとされた。
これまでも、保険者においては、レセプト等や統計資料等を活用することにより、
「特定健診等実施計画」の策定や見直し、その他の保健事業を実施してきたところ
であるが、今後は、さらなる被保険者の健康保持増進に努めるため、保有している
データを活用しながら、被保険者をリスク別に分けてターゲットを絞った保健事業
の展開や、ポピュレーションアプローチから重症化予防まで網羅的に保健事業を進
めていくことなどが求められている。
厚生労働省においては、こうした背景を踏まえ、国民健康保険法(昭和 33 年法律
第 192 号)第 82 条第4項の規定に基づき厚生労働大臣が定める国民健康保険法に基
づく保健事業の実施等に関する指針(平成16年厚生労働省告示第307号。以下
「保健事業実施指針」という。
)の一部を改正し、保険者は健康・医療情報を活用し
て PDCA サイクルに沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るための保健事
業の実施計画(データヘルス計画)を策定した上で、保健事業の実施及び評価を行
うものとしている。
中泊町においては、保健事業実施指針に基づき、「保健事業実施計画(データヘル
ス計画)」を定め、生活習慣病対策をはじめとする被保険者の健康増進、糖尿病等の
発症や重症化予防等の保健事業の実施及び評価を行うものとする。
(2)保健事業実施計画(データヘルス計画)の位置づけ
保健事業実施計画(データヘルス計画)とは、健康・医療情報を活用して PDCA サ
イクルに沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るための保健事業の実施計
画である。計画の策定に当たっては、特定健康診査の結果、レセプト等のデータを活
1
実施計画(デ
データヘルス
ス計画)に基
基づく事業の
の評価
用し分析を行うことや、保健事業実
情報を活用し
して行う。(図
図 1、図 3)
においても健康・医療情
保健事業実
「21世紀における国
実施計画(デ
データヘルス
ス計画)は、
国民健康づくり運
本21(第2次))
」に示
示された基本
本方針を踏ま
まえるととも
もに、「都道
道府県
動(健康日本
健康増進計画
画」及び「市町村健康増
増進計画」で
で用いた評価
価指標を用い
いるなど、そ
それぞ
れの計画との整合性を図
図る。
なお、
「特定
定健診等実施
施計画」は保
保健事業の中核をなす特定健診及
及び特定保健
健指導
の具体的な実
実施方法を定
定めるもので
であることか
から、保健事
事業実施計画
画(データヘ
ヘルス
計画)と一体
体的に策定す
する。(図 2)
2
図2
図2
データヘルス計画の位置づけ ~データヘルス計画を特定健診計画、健康日本21計画と一体的に策定するために~
「特定健康診査等実施計画」
「データヘルス計画」
「健康日本21」計画
高齢者の医療の確保に関する法律 第19条
国民健康保険法 第82条
(平成16年厚生労働省告示第307号)
健康増進法 第8条、第9条
基本的な指針
厚生労働省 保険局
(平成25年5月「特定健康診査計画作成の手引き」)
厚生労働省 保険局
(平成26年4月「国民健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針の一部改正」)
厚生労働省健康局
(平成24年6月「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」)
計画策定者
医療保険者
医療保険者
都道府県:義務、市町村:努力義務
基本的な考え方
生活習慣の改善による糖尿病等の生活習慣病の予防対策を進め、糖尿病等を予防する
ことができれば、通院患者を減らすことができ、さらには重症化や合併症の発症を抑え、入院
患者を減らすことができ、この結果、国民の生活の質の維持および向上を図りながら医療の
伸びの抑制を実現することが可能となる。
特定健康診査は、糖尿病等の生活習慣病の発症や重症化を予防することを目的として、メタ
ボリックシンドロームに着目し、生活習慣を改善するための特定保健指導を必要とするもの
を、的確に抽出するために行うものである。
法律
対象年齢
生活習慣病対策をはじめとして、被保険者の自主的な健康増進及び疾病予防の取り組みに
ついて、保険者がその支援の中心となって、被保険者の特性を踏まえた効果的かつ効率的な保
健事業を展開することを目指すものである。
被保険者の健康の保持増進により、医療費の適正化及び保険者の財政基盤強化が図られるこ
とは保険者自身にとっても重要である。
被保険者全員
40歳~74歳
特に高齢者の割合が最も高くなる時期に高齢期を迎える現在の青年期・壮年期
世代、小児期からの生活習慣づくり
メタボリックシンドローム
肥満
糖尿病
高血圧
脂質異常症
健康寿命の延伸及び健康格差の縮小の実現に向けて、生活習慣病の発症予防や
重症化予防を図るとともに、社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上を目指
し、その結果、社会保障制度が維持可能なものとなるよう、生活習慣の改善及び社会環
境の整備に取り組むことを目標とする。
ライフステージ(乳幼児期、青壮年期、高齢期)に応じて
メタボリックシンドローム
肥満
糖尿病
高血圧
脂質異常症
メタボリックシンドローム
肥満
糖尿病
高血圧 等
対象疾病
虚血性 心 疾患
脳 血管疾患
糖尿病 腎 症
虚血性心疾患
脳血管疾患
糖尿病腎症
虚血性心疾患
脳血管疾患
糖尿病腎症
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
がん
慢性閉塞性 肺 疾患(COPD)
がん
ロコモティブシンドローム
認知症
メンタルヘルス
53項目の目標
【各医療保険者の目標値(第二期)】
医療保険者
目 標
特定健診
特定保健指導
★全体
70%
45%
①健康保険組合
90%
90%
70%
65%
60%
60%
40%
30%
30%
60%
②共済組合
③国保組合
④全国健康保険協会
⑤市町村国保
○分析結果に基づき
(1)直ちに取り組むべき健康課題
(2)中長期的に取り組むべき健康課題
を明確にし、目標値を設定する。
疾病の重症化を予防する取り組みとして
①優先順位を設定し
②適切な保健指導
③医療機関への受診勧奨
④医療との連携(治療中断者の保健指導等)
★計画期間
平成29年度まで (医療費適正化計画の第2期の最終年度)
○健康寿命の延伸と健康格差の縮小の実現に関する目標
○主要な生活習慣病の発症予防と重症化予防に関する目標
①がん
②循環器疾患
脳血管、虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、メタボリック
特定健診・特定保健指導
③糖尿病
④COPD
○社会生活を営むために必要な機能の維持・向上に関する目標
①こころの健康
②次世代の健康
③高齢者の健康
○健康を支え、守るための社会環境の整備に関する目標
○栄養・食生活、身体活動・運動・飲酒・喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣
①栄養・食生活 ②身体活動・運動(歩数) ③休養
④飲酒 ⑤喫煙 ⑥歯・口腔の健康
健診・医療情報を活用して、費用対効果の観点も考慮しつつ行う。
(1) 生活習慣の状況(特定健診の質問票を参照する)
①食生活 ②日常生活における歩数
※53項目中 特定健診に関係する項目15項目
③アルコール摂取量
④喫煙
(2) 健康診査等の受診率
①特定健診率 ②特定保健指導率
④生活習慣病の有病者・予備群
評 価
③健診結果の変化
(3) 医療費等
①医療費
(1)特定健診受診率
(2)特定保健指導実施率
②介護費
◆質問票(22項目)
①食生活
14
15
16
17
人と比較した食べる速さが速い。
就寝前の2時間以内に夕食をとる
夕食後の間食
朝食を抜くことが週3回以上ある
②日常生活における歩数
10 1回30分以上の軽い汗をかく運動
11 日常生活において歩行は1日1時間以上実施
12 ほぼ同じ年齢の同性と比較して歩く速度が速い。
3
③アルコール摂取量
18 お酒を飲む頻度
19 飲食日の1日当たりの飲酒量
④喫煙
8 現在たばこを習慣的に吸っている
①脳血管疾患・虚血性心疾患の年齢調整死亡率の減少
②合併症(糖尿病性腎症による年間新規透析導入患者数)の減少
③治療継続者の割合の増加
④血糖コントロール指標におけるコントロール不良者の割合の減少
⑤糖尿病有病者の増加の抑制
⑥特定健診・特定保健指導の実施率の向上
⑦メタボ予備群・メタボ該当者の減少
⑧高血圧の改善
⑨脂質異常症の減少
⑩適正体重を維持している者の増加(肥満、やせの減少)
⑪適切な料と質の食事をとるものの増加
⑫日常生活における歩数の増加
⑬運動習慣者の割合の増加
⑭成人の喫煙率の減少
⑮生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合の減少
(3)計画期間
計画期間については、関係する計画
画との整合性
性を図るため
め、保健事業
業実施指針第
第4の
5において、
「特
特定健診等実
実施計画及び
び健康増進計
計画との整合性を踏ま
まえ、複数年
年とす
ること」としていることを踏まえ、具体
体的には、平成
平 26 年度
度中に保健事
事業実施計画
画(デ
ータヘルス計画
画)を策定し、計画期間
間は、医療費
費適正化計画
画の第2期の
の最終年度で
である
平成 29 年度まで
でとする。
4
2.地域の健康課題
(1)地域の特性
中泊町の特性を把握するために、KDBの以下の帳票から情報を把握する。
①地域の全体像の把握(帳票№1)
②健診・医療・介護データからみる地域の健康課題(帳票№3)
③市区町村別データ(帳票№5)
④同規模保険者比較(帳票№5)
⑤人口及び被保険者の状況(帳票№6)
(表 1) 中泊町の特徴を把握(H25 年度累計)
H27.3.10 現在
課題となるもの○
様式6-1 国・県・同規模平均と比べてみたA市の位置
中泊町
項目
実数
割合
総人口
①
人口構成
1
②
③
④
産業構成
平均寿命
健康寿命
死亡の状況
2
②
33.1
352,351
25.8
29,020,766
23.2
17.5
179,439
13.2
13,989,864
11.2
65~74歳
1,980
15.6
172,912
12.7
15,030,902
12.0
40~64歳
4,704
37.0
487,230
35.7
42,411,922
34.0
39歳以下
3,801
29.9
523,812
38.4
53,420,287
42.8
④
医療費等
①
26.7
14.9
13.0
4.2
27.5
26.8
20.6
25.2
45.8
58.3
66.4
70.6
男性
76.9
79.4
77.3
79.6
女性
85.3
86.4
85.4
86.4
男性
64.2
65.1
64.2
65.2
66.8
女性
死
因
66.7
66.8
66.4
男性
122.1
103.2
121.1
100
女性
121.5
99.2
110.0
100
55
42.0
6,363
44.3
4,805
45.2
360,744
48.3
33
25.2
4,167
29.0
2,839
26.7
198,622
26.6
脳疾患
32
24.4
2,633
18.3
1,965
18.5
121,486
16.3
糖尿病
2
1.5
281
2.0
229
2.2
14,474
1.9
腎不全
4
3.1
479
3.3
457
4.3
25,089
3.4
自殺
5
3.8
447
3.1
327
3.1
26,250
3.5
23
11.0
18
5
17.3
4.8
793
18.6
99,873
19.6
74,602
20.9
4,533,079
16
0.3
1,603
0.3
1,093
0.3
73,066
2,524
0.4
2,722
0.6
139,326
0.4
12.8
18,876
20.2
15,574
20.3
910,943
20.9
高血圧症
390
脂質異常症
46.5
48,387
52.4
39,360
51.5
2,143,733
49.4
156
20.0
22,940
24.4
18,630
24.1
1,136,250
25.8
心臓病
434
51.8
55,020
59.9
43,876
57.5
2,457,985
56.8
脳疾患
176
21.2
25,847
28.4
20,885
27.8
1,129,256
26.4
52
6.4
8,518
9.0
6,000
7.9
411,598
9.4
46.2
46,677
50.8
35,096
46.0
2,113,256
48.7
32.9
32,126
34.3
25,823
33.5
1,415,559
32.4
居宅サービス
施設サービス
要介護認定別
認定あり
医療費(40歳以
認定なし
上)
被保険者数
61,370
54,007
42,511
46,098
40,567
306,920
283,231
292,659
286,522
14,398
8,594
7,144
8,338
3,388
3,886
3,479
3,712
5,754
519,396
418,443
29,431,797
1,522
26.5
133,868
32.0
2,644
46.0
171,683
41.0
10,577,849
35.9
1,588
27.6
112,892
27.0
8,788,434
29.9
45.3
30.4
10,065,514
30.7
29.7
0
0.0
診療所数
8
1.4
1,043
2.0
893
2.1
93,404
3.2
0
0.0
17,058
32.8
18,058
43.2
1,487,829
50.6
1.0
1,861
3.6
2,639
6.3
228,161
7.8
6
114
0.2
102
0.2
8,078
0.3
外来患者数
591.1
640.9
644.5
638.7
入院患者数
14.8
21.3
17.1
18.0
県内29位
24,181
22,071
22,616
605.928
662.211
661.627
656.772
外
来
費用の割合
62.6
56.9
60.9
59.5
件数の割合
97.6
96.8
97.4
97.3
入
院
費用の割合
37.4
43.1
39.1
件数の割合
19,913
KDB_NO.1
地域全体像の
把握
40.5
2.4
3.2
2.6
2.7
15.8日
17.1日
16.1日
16.0日
20.2
23.8
22.1
がん
医療費分析
生活習慣病に 慢性腎不全(透析あり)
占める割合
糖尿病
175,717,210 21.6
9.9
10.5
9.6
最大医療資源 高血圧症
傷病名(調剤 精神
含む)
筋・骨格
116,761,370 14.3
11.9
13.1
11.2
106,973,970 13.1
18.8
15.2
16.9
141,964,100 17.4
14.8
15.3
15.0
93,190,310 11.4
96,090,060 11.8
5
9.7
8.0
9.4
KDB_NO.1
地域全体像の
把握
34.2
病院数
1件あたり在院日数
④
65,875
39歳以下
一人当たり医療費
医療費の
状況
70,069
40~64歳
受診率
③
82,403
65~74歳
病床数
医療の概況
(人口千対) 医師数
データからみる地域
の健康課題
0.3
25
115
290
健診・医療・介護
19.7
糖尿病
365
人口の状況
KDB_NO.3
厚労省HP
人口動態調査
0.6
筋・骨格
KDB_NO.5
KDB_NO.1
地域全体像の
把握
心臓病
精神
データ元
(CSV)
KDB_NO.3
健診・医療・
介護データか
らみる地域の
がん
新規認定者
国保の状況
4
29.5
第3次産業
加入率
②
530,012
第2次産業
1件当たり給付費(全体)
介護給付費
割合
124,852,975
4,204
がん
③
実数
第1次産業
介護保険
3
割合
1,363,393
2,224
早世予防から 合計 (2010年)
みた死亡
男性
(65歳未満)
女性
有病状況
国
実数
75歳以上
2号認定者
②
割合
1,799,486
県
65歳以上(高齢化率)
1号認定者数(認定率)
①
実数
12,709
標準化死亡比
(SMR)
①
同規模平均
KDB_NO.1
地域全体像の
把握
KDB_NO.5
被保険者の状
況
KDB_NO.3
健診・医療・
介護データか
らみる地域の
健康課題
KDB_NO.1
地域全体像の
把握
KDB_NO.3
健診・医療・
介護データか
らみる地域
中泊町
項目
実数
費用額
(1件あた
り)
598,619
5位
(18)
高血圧
579,993
21位
(16)
脂質異常症
609,775
15位
(20)
入 脳血管疾患
院 心疾患
699,696
13位
(16)
619,000
19位
(16)
腎不全
774,585
8位
(21)
精神
512,876
5位
(24)
悪性新生物
614,785
22位
(14)
糖尿病
34,897
23位
高血圧
29,321
13位
脂質異常症
27,362
18位
外 脳血管疾患
来 心疾患
44,405
4位
37,532
22位
腎不全
204,535
13位
精神
29,280
17位
悪性新生物
53,538
16位
順位総数41
入院の( )内
は在院日数
4
⑥
⑦
健診有無別
一人当たり
点数
健診・レセ
突合
①
県
実数
国
割合
実数
割合
1,793
4,275
3,895
3,678
健診未受診者
6,249
9,318
9,433
9,728
生活習慣病対象者
一人当たり
健診受診者
7,820
11,912
10,608
10,696
健診未受診者
27,249
25,967
25,687
28,294
受診勧奨者
医療機関受診率
医療機関非受診率
健診受診者
受診率
KDB_NO.3
健診・医療・
介護データか
らみる地域
569
56.4
79,631
56.4
50,302
55.6
3,621,848
56.5
526
52.2
70,186
49.7
46,622
51.5
3,272,067
51.1
4.3
9,445
6.7
141,196
43
1,008
25.4
県内35位
39.3
3,680
4.1
90,483
349,781
5.5
6,409,234
特定保健指導終了者(実施率)
102
74.5
6942
38.0
3,192
32.8
168,224
④
非肥満高血糖
109
10.8
8,186
5.8
7,963
8.8
318,173
5.0
該当者
124
12.3
23,081
16.3
13,972
15.4
1,048,147
16.4
男性
81
20.0
15,654
24.6
9,101
23.9
710,417
25.6
女性
43
7.1
7,427
9.6
4,871
9.3
337,730
9.3
予備群
108
10.7
15,941
11.3
10,032
11.1
702,530
11.0
メタボ
⑥
21.2
男性
73
18.0
10,888
17.1
6,359
16.7
481,561
17.4
女性
35
5.8
5,053
6.5
3,673
7.0
220,969
6.1
総数
278
27.6
44,158
31.3
27,071
29.9
1,981,914
30.9
男性
184
45.4
29,847
46.9
17,263
45.3
1,344,662
48.5
女性
94
15.6
14,311
18.4
9,808
18.7
637,252
17.5
総数
119
11.8
7,984
5.7
6,836
7.6
312,582
4.9
男性
18
4.4
1,268
2.0
1140
3.0
52,222
1.9
女性
101
16.7
6,716
8.7
5,696
10.9
260,360
7.2
血糖のみ
15
1.5
1,038
0.7
637
0.7
41,791
0.7
血圧のみ
77
7.6
11,194
7.9
7,417
8.2
488,432
7.6
脂質のみ
16
1.6
3,709
2.6
1,978
2.2
172,306
2.7
血糖・血圧
40
4.0
4,101
2.9
2,976
3.3
165,273
2.6
血糖・脂質
4
0.4
1,246
0.9
604
0.7
56,444
0.9
⑱
血圧・脂質
48
4.8
11,171
7.9
6,636
7.3
527,565
8.2
⑲
血糖・血圧・脂質
32
3.2
6,563
4.6
3,756
4.2
298,863
4.7
高血圧
330
32.9
47,678
33.8
34,770
38.4
2,122,863
33.1
県内順位
⑦
順位総数41
腹囲
⑧
メ
タ
ボ
該
当
・
予
備
群
レ
ベ
ル
⑨
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
⑯
⑰
BMI
服
糖尿病
薬
脂質異常症
①
67
6.7
10,113
7.2
7,051
7.8
432,554
6.8
119
11.9
27,764
19.7
19,484
21.5
1,389,371
21.7
②
脳卒中(脳出血・脳梗塞等)
既
心臓病(狭心症・心筋梗塞等
往
腎不全
歴
貧血
7
6
4
10
0.7
0.6
0.4
1.0
4,107
7,213
694
11,399
3.0
5.3
0.5
8.6
2,547
4,750
634
3,895
3.1
5.8
0.8
4.8
197,884
342,282
35,808
590,449
3.2
5.6
0.6
9.9
③
喫煙
171
17.0
20,598
14.6
13,812
15.3
903,701
14.1
④
週3回以上朝食を抜く
77
7.8
9,116
7.0
6,274
7.7
412,703
7.8
⑤
週3回以上食後間食
202
20.5
16,052
12.4
13,310
16.4
627,396
11.8
週3回以上就寝前夕食
155
15.7
22,019
17.0
15,655
19.3
869,804
16.2
食べる速度が速い
465
47.2
34,653
26.8
29,866
36.8
1,390,409
26.1
⑧
20歳時体重から10kg以上増加
378
38.3
41,818
32.2
27,056
33.4
1,719,815
32.1
⑨
1回30分以上運動習慣なし
724
73.4
83,342
64.4
52,974
65.4
3,190,229
59.2
⑩
1日1時間以上運動なし
507
51.4
57,804
44.7
41,122
50.7
2,510,466
46.7
⑪
睡眠不足
239
24.2
31,260
24.2
24,626
30.4
1,317,553
24.8
⑫
毎日飲酒
239
24.2
34,101
25.5
22,432
25.1
1,509,463
25.6
⑬
時々飲酒
一 1合未満
日
1~2合
飲
2~3合
酒
量 3合以上
144
14.6
27,444
20.5
19,444
21.8
1,258,151
21.3
612
180
84
105
62.4
18.3
8.6
10.7
52,722
22,202
8,916
2,902
60.8
25.6
10.3
3.3
43,206
17,437
7,490
5,249
58.9
23.8
10.2
7.2
2,549,504
949,178
361,205
104,784
64.3
23.9
9.1
2.6
⑥
⑦
⑭
生活習慣の
状況
6
KDB_NO.1
地域全体像の
把握
33.5
31.6
③
特定健診の
状況
データ元
(CSV)
KDB_NO.3
健診・医療・
介護データか
らみる地域
健診受診者
⑤
6
割合
健診対象者
一人当たり
②
5
実数
糖尿病
県内順位
⑤
同規模平均
割合
KDB_NO.3
健診・医療・
介護データか
らみる地域の
健康課題
KDB_NO.1
地域全体像の
把握
KDB_NO.1
地域全体像の
把握
中泊町においては人口減少および出生数の減少がすすみ、人口構成においては 65 歳
以上の人口が 33.1%と同規模、県、国と比較しても高く、一方 39 歳以下の人口が 29.9%
と少なく確実に高齢化がすすんでいる状況である。
死亡率も高く、2010 年の平均寿命は男性 76.9 歳、女性 85.3 歳で、特に男性は全国
ワースト 14 位となっている。
国民健康保険加入率は 45.3%で同規模、県、国と比較して高い状況にあり、人口構成
において高齢化率が高いこと、さらには高齢者の割合が高くなる時期に高齢期を迎える
40~64 歳の被保険者数の割合が 46.0%と高いことから、今後ますます医療費の増大が
見込まれる。
これらの状況から、予防可能な生活習慣病の発症及び重症化予防に努め、保険者の健
康を守り健康格差の縮小を図ることが個人のメリットおよび自助となり、社会保障の安
定につながっていくものと考える。
1)特定健診の状況と生活習慣の状況
生活習慣病の発症予防と重症化予防の目的で実施されている特定健診の受診率は
25.4%と同規模内順位 115 位、県内順位 35 位と低い状況である。
特定健診の状況を(表 1)項目 5 においてメタボリックシンドロームという視点でみ
てみると、代謝障害を引き起こし生活習慣病発症に関与するとされている肥満について
は、BMIが男女ともに同規模、県、国と比較して高い状況である。また、血糖や血圧
の有所見の割合が同規模、県、国と比較して高く、さらには非肥満者の高血糖も同規模、
県、国と比較して高いことがわかる。
項目 6 の生活習慣の状況を見ると、
『体重が 20 歳の頃から 10Kg 以上増加』、
『夕食後
間食する』、
『食べる速度が速い』、
『運動習慣がない』
、『一日の活動量が 1 時間未満』、
『1 日飲酒量が 3 合以上摂取する』
、
『喫煙者』の割合が、同規模、県、国と比較して高
く、また『朝食を抜く』割合についても同規模より高い。
このような生活習慣が生活習慣病発症に大きく関与する。エネルギーの過剰摂取およ
び消費エネルギーの不足がエネルギー収支のアンバランスをもたらし、また夜間余った
エネルギー、過度なアルコールが内臓脂肪蓄積や脂肪肝をきたし、アルコールの代謝産
物がインスリンの妨害作用に影響し、インスリン抵抗性をまねきやすくする。また朝食
をとらない状態は、遊離脂肪酸を昼食前まで高い状態に持続させ、インスリン作用を妨
害させてしまい、悪循環をまねきやすくする。食習慣は体内リズムに影響を与え、メタ
ボリックシンドロームに関連する重要因子である。
よって、生活習慣病予防のためには体のメカニズムにそった保健指導が必要とされる。
7
2)医療の状況
青森県の医療のかかり方(受療率)については、入院外が全国 13 位、入院は全国
26 位と全国と比較して高く、特に腎不全において高い状況である。
(表 2)
また、1 人あたり医療費と介護給付費の変化をみると、国保医療費および後期医療
費は全国と比較し低い状況にあるが、介護給付費では高いことがわかる。(表 3)
(表 2)医療のかかり方(H23 年
患者調査
青森県)
総数
虚血性心疾患
脳血管疾患
腎不全
糖尿病
入 院
順位
受療率
26位
27位
24位
21位
23位
1,136
12
138
32
19
(全国受療率)
(1,068)
(13)
(137)
(28)
(19)
入 院 外
順位
受療率
13位
17位
21位
3位
18位
6,277
60
96
199
179
(全国受療率)
(5,784)
(49)
(89)
(100)
(166)
人口10万人対
(表 3)医療費と介護給付費の変化(青森県)
(単位:円)
項目
国保医療費
後期医療費
介護給付費
後期+介護
年度
H23年
H24年
H23年
H24年
H23年
H24年
H23年
H24年
順位
37位
39位
38位
39位
5位
6位
30位
30位
県
289,022
293,481
807,090
797,542
341,893
344,429 1,148,983 1,141,971
全国
305,276
311,899
908,543
907,497
281,171
287,921
1人あたり
費用額
1,189,714
1,195,419
中泊町における医療受診率は、605.928 で同規模、県、全国より低く(表 1)
、また
1 人当たり医療費も 19,913 円で同規模、国、県より低い状況である。しかし、入院
と入院外別に 1 件あたりの費用額をみてみると、入院ではわずか 2.4%の件数で費用
額全体の 37.4%を占めている。
(図 4)
これらの状況から、普段は医療にかからず、重症化してから医療受診をするという
町民の行動がみえることから、重症化による入院となる前に適切な医療につながるこ
とが優先課題となる。
8
今後、重症化予防を図り入院を減らしていくことが、費用対効果の面からも効率が
よいと考える。
中泊町は(表 1)に示すように医療資源が少ない状況であることから、健診受診に
よって自らの健康状態を確認し、適切な生活習慣と適切な医療を受け発症予防および
重症化予防をしていくことが重要となる。
(図 4)国保医療費の状況(H25 年
中泊町)
入院と入院外の件数・費用額の割合の比較
一人あたり医療費
★NO.3【医療】
中泊町
同規模平均
県
国
19,913円
24,181円
22,071円
22,616円
0.0
外来
★NO.1【医療】
入院
★NO.1【医療】
20.0
40.0
60.0
80.0
100.0
件数
97.6
費用額
件数
62.6
2.4
37.4
費用額
○入院を重症化した結果としてとらえる
3)介護の状況
中泊町の介護保険の認定率は、1 号被保険者は、同規模、県、国よりも低いが、40~
64 歳の 2 号被保険者は、同規模、国よりも高く、県とほぼ同じである。
(表 1)
また、1 件あたりの介護給付費は、同規模、県、国より高い状況である。
4)死亡
青森県の平均寿命は、2010 年において男性 47 位、女性 47 位と全国最下位である。
特に男性は 1975 年以降 47 位と全国最下位が続いており、女性は 2000 年以降全国最
下位となっている。
(表 4)
65 歳未満の死亡率についても、男女とも上位に位置し早世である。
(表 5)
中泊町の平均寿命は、2010 年男性では県内順位 34 位(40 市町村中)
、2010 年女性
では県内順位 23 位(40 市町村中)と低い状況である。特に男性が低い状況である。
(表 4)
また、標準化死亡比では男性 122.1、女性 121.5 と同規模平均、県と比較しても高
く、死因では脳血管疾患が同規模、県、国と比較しても高い状況にある。(表 1)
65 歳未満の死亡率は、2012 年においては県、国よりは低い状況にあるが、男性の
死亡が女性の3倍強となっている。
(表 5)
9
高齢化が進む中泊町においては、介護保険認定者の 2 号認定者が多いことからも、
若い青年期・壮年期の健康を守ることが優先課題としてあげられる。保険料を収める
青年期・壮年期の健康を守ることは社会保障費の安定化の面でも重要となる。
(表 4)
平 均 寿 命
男 性
性 別
年 代
女 性
1985年
1990年
2000年
2005年
2010年
1985年
1990年
2000年
2005年
2010年
47位
47位
47位
47位
47位
46位
45位
47位
47位
47位
73.05歳
74.18歳
75.67歳
76.27歳
77.28歳
79.90歳
81.49歳
83.69歳
84.80歳
85.34歳
2位
1位
1位
1位
1位
9位
4位
3位
5位
1位
75.91歳
77.44歳
78.90歳
79.84歳
80.88歳
81.13歳
82.71歳
85.31歳
86.48歳
87.18歳
74.95歳
76.04歳
77.71歳
78.79歳
79.59歳
80.75歳
82.07歳
84.62歳
85.75歳
86.35歳
75.64歳
76.91歳
83.92歳
85.27歳
34位
(40中)
1886位
(1899中)
34位
(40中)
39位
(40中)
1814位
(1899中)
23位
(40中)
青森県
長野県
全 国
中泊町
全国順位
県内順位
(表
5)
65 歳 未 満 死 亡 率
性別
年代
男 性
女 性
2000年
2005年
2010年
2012年
2000年
2005年
2010年
2012年
8位
6位
6位
10位
13位
15位
9位
11位
27.1%
24.6%
20.5%
18.2%
14.8%
12.1%
10.6%
9.3%
44位
46位
47位
47位
46位
41位
46位
44位
20.4%
17.5%
14.2%
13.2%
10.2%
9.2%
7.1%
6.7%
26.3%
22.7%
18.9%
17.3%
14.9%
12.4%
10.0%
9.0%
青森県
長野県
全 国
中泊町
17.3%
10
4.8%
(2)健康・医療情報の分析及び分析結果に基づく健康課題の把握
保健事業実施指針では、生活習慣病対策をはじめとして、被保険者の自主的な健康増
進及び疾病予防の取り組みについて、保険者がその支援の中心になって、被保険者の特
性を踏まえた効果的かつ効率的な保健事業を展開することを目指すものである。被保険
者の健康増進により、医療費の適正化及び保険者の財政基盤強化が図られることは保険
者自身にとっても重要であると謳われている。
保健事業の実施指針で取り扱う対象疾病は、虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病性腎
症及び慢性閉塞性肺疾患(COPD)、がんの 5 つで、特に心臓、脳、腎臓、肺の臓器を守る
ことであり、そのためには、まず健康・医療情報を分析する必要がある。
青森県では、年齢調整死亡率を見ると、全死因、虚血性心疾患、脳血管疾患、腎不全、
糖尿病、がんにおいて全てが上位となっており、特に男性が全国値との差が大きい。
今回新しく追加された COPD は、
「たばこ病」ともいわれるように、主に喫煙が原因で
起こる「肺の生活習慣病」であるが、本県は、死亡は少ないものの男女ともに喫煙率が
高いことから、COPD の課題についても実態を整理し対策を講じる必要がある。(参考)
参考) 死亡統計 (2010年 青森県年齢調整死亡率)
区
分
男性順位
10万対
(全国値)
女性順位
10万対
(全国値)
区
分
男性順位
10万対
(全国値)
女性順位
10万対
(全国値)
全死因
虚血性心疾患
脳血管疾患
腎不全
糖尿病
閉塞性肺疾患
(COPD)
1位
4位
2位
1位
1位
43位
662.4
(544.3)
48.6
(36.9)
67.1
(49.5)
12.8
(8.3)
9.0
(6.7)
7.8
(9.1)
1位
10位
3位
7位
9位
41位
304.3
(274.9)
17.6
(15.3)
34.0
(26.9)
5.8
(4.8)
4.0
(3.3)
0.9
(1.4)
がん全体
肺がん
胃がん
大腸がん
乳がん
子宮がん
1位
1位
3位
1位
215.9
(182.4)
51.5
(42.4)
34.4
(28.2)
28.4
(21.0)
1位
6位
12位
1位
8位
20位
105.6
(92.2)
12.6
(11.5)
11.3
(10.2)
14.7
(12.1)
13.1
(11.9)
5.3
(5.3)
中泊町の健康・医療情報を分析するために、KDB等の以下の帳票から情報を把握する。
① 高額になる疾患
② 人工透析患者
様式 1-1(帳票№10)
様式 2-2(帳票№11)、人工透析レセプト
③ 生活習慣病レセプト
様式 3-7(帳票№19)
様式 3-1~3-7(帳票№13~19)
④ 要介護認定状況(帳票№47、49)
⑤ 健診有所見状況
様式 6-2~6-7(帳票№23)
⑥ メタボリック該当者・予備群の把握
様式 6-8(帳票№24)
⑦ その他関係部署の保健師等が日頃の保健活動から把握している情報
11
1)医療(レセプト)の分析
医療費が高額になっている疾患、長期に入院することによって、医療費の負担が増大
している疾患、また長期化する疾患について分析する(表 6)
① ひと月 200 万円以上の高額レセプトは 20 件あるが、脳血管疾患が 3 件と全体の
15%である。脳血管疾患治療者の基礎疾患の重なりでは、高血圧が 76.7%、糖尿
病が 36.0%、脂質異常 62.7%重なっており、3 つの疾患の重なりの対象者を明確
にすることが重症化予防には必要となる。
② 6 か月以上の長期入院レセプト 171 件では、112 件が精神疾患であった。脳血管
疾患の件数は 10 件で 5.8%であったが、費用額では 7.8%と割合が高くなって
いる。
③ 長期療養する疾患である人工透析を分析すると、件数では全体の 47.0%が糖尿
病性腎症であり、糖尿病の重症化を予防することで、新規透析導入者を減らす
ことができる。また、糖尿病性腎症以外の人工透析新規導入者を減らすために
も、高血圧症、高尿酸血症、脂質異常症を持つ者が適切に治療を受け、生活習
慣を改善することで、重症化することを防ぐ必要がある。
④ 生活習慣病の治療者では、基礎疾患の重なりを持つものが多く、重篤な疾患の
発症を予防する上でも、3 つの疾患の重なりの対象者を明確にすることが重要
となる。
⑤ 医療費総額に占める割合において、慢性腎不全、糖尿病、高血圧症の医療費が
同規模、県、国と比較して高い状況にある。また、入院 1 件あたりの費用額で
は、糖尿病が県内順位 5 位、腎不全が県内順位 8 位、脳血管疾患が 13 位と高い。
外来 1 件あたりの費用額では、脳血管疾患が県内順位 4 位、腎不全が県内順位
13 位となっている。
(表1)
このことから、倒れてから受診する等、重症化してからの受診および入院治療
が必要となっていることが考えられる。腎不全、脳血管疾患では治療費が高額
であるばかりでなく要介護状態に移行しやすく、本人の生活の質にも大きく影
響するため、対策が重要である。
12
(表 6)H25 年中泊町
何の疾患で入院しているのか、治療を受けているのか
医療費の負担額が大きい疾患、将来的に医療費の負担が増大すると予測される疾患について、予防可能な疾患かどうかを見極める。
厚労省様式
対象レセプト(H25年度)
全体
脳血管疾患
17人
人数
20件
様式1-1
★NO.10(CSV)
高額になる疾患
(200万円以上レセ)
件数
年
代
別
費用額
虚血性心疾患
がん
その他
11人
3人
1人
3人
17.6%
5.9%
17.6%
64.7%
3件
1件
3件
13件
15.0%
5.0%
15.0%
65.0%
40歳未満
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
40代
2
66.7%
0
0.0%
0
0.0%
1
7.7%
50代
0
0.0%
0
0.0%
1
33.3%
5
38.5%
60代
0
0.0%
1
100.0%
0
0.0%
6
46.2%
70-74歳
1
33.3%
0
0.0%
2
66.7%
1
7.7%
979万円
267万円
674万円
2977万円
20.0%
5.4%
13.8%
60.8%
精神疾患
脳血管疾患
虚血性心疾患
11人
2人
2人
57.9%
10.5%
10.5%
112件
10件
14件
65.5%
5.8%
8.2%
4071万円
684万円
543万円
46.4%
7.8%
6.2%
糖尿病性腎症
脳血管疾患
虚血性心疾患
4897万円
*最大医療資源傷病名(主病)で計上
*疾患別(脳・心・がん・その他)の人数は同一人物でも主病が異なる場合があるため、合計人数とは一致しない。
厚労省様式
様式2-1
★NO.11(CSV)
対象レセプト(H25年度)
長期入院
(6か月以上の入院)
全体
人数
19人
件数
171件
費用額
8771万円
*精神疾患については最大医療資源傷病名(主病)で計上
*脳血管疾患・虚血性心疾患は併発症の欄から抽出(重複あり)
厚労省様式
対象レセプト
様式3-7
★NO.19(CSV)
様式2-2
★NO.12(CSV)
H25.5
診療分
人工透析患者
(長期化する疾患)
全体
人数
16人
件数
215件
H25年度
累計
費用額
9319万円
7人
5人
3人
43.8%
31.3%
18.8%
101件
52件
41件
47.0%
24.2%
19.1%
4699万円
2740万円
1724万円
50.4%
29.4%
18.5%
脳血管疾患
虚血性心疾患
糖尿病性腎症
150人
214人
32人
7.6%
10.9%
1.6%
115人
180人
25人
*糖尿病性腎症については人工透析患者のうち、基礎疾患に糖尿病の診断があるものを計上
厚労省様式
対象レセプト(H25年5月診療分)
全体
1,969人
高血圧
様式3
★NO.13~18
(帳票)
生活習慣病の治療者数
構成割合
の基
重礎
な疾
り患
糖尿病
76.7%
84.1%
78.1%
54人
72人
32人
36.0%
33.6%
100.0%
94人
120人
23人
62.7%
56.1%
71.9%
高血圧症
糖尿病
脂質異常症
高尿酸血症
1,148人
456人
740人
146人
58.3%
23.2%
37.6%
7.4%
脂質
異常症
○生活習慣病は、自覚症状がないまま症状が悪化する。生活習慣病は予防が可能であるため、保健事業の対象とする。
2)介護(レセプト)の分析
中泊町の 1 号保険者の 18.9%が要介護認定を受けており、約 5 人に 1 人が要介護認定
を受けている状況にある。特に 75 歳以上では、32.4%と認定率は高くなっている。
また、2号認定者の割合も同規模、国より高く、かつ、要介護3から5の重症者の割
合が 44.0%と認定者全体の 38.3%と比べて高い。
13
認定者の有病状況としては、心臓病、高血圧症、脳疾患、脂質異常症が高い状況にあ
る。血管疾患の有病率は認定者全体では 65.3%であるが、2 号認定者では 100%と全員
であり、基礎疾患では糖尿病、高血圧、脂質異常症も高いことから、若年から複数の要
因が絡み合い血管疾患を引き起こし、介護が必要な状況になっていることがうかがわれ
る。
介護認定者の医療費は、同規模、県、国よりも高額となっており、認定なしの者より
11,010 円も高く、医療費の差が大きい。このことから、介護に至る背景には複数の疾
患を持ち、かつ重症になっていることがうかがわれる。
若年の 2 号認定者のほとんどは健診未受診者であり、特定健診による生活習慣病予防、
特に重症化予防のための高血圧、高血糖、脂質異常症予防に取り組んでいく必要がある。
(表1、表7)
(表7)H25 年
中泊町
何の疾患で介護保険を受けているのか
受給者区分
2号
年齢
40~64歳
65~74歳
75歳以上
計
被保険者数
4,704人
1,980人
2,224人
4,204人
8,908人
25人
73人
720人
793人
818人
0.53%
3.7%
32.4%
18.9%
9.2%
認定者数
要介護
認定状況
★NO.47
認定率
)
レ
セ
プ
ト
の
診
有断
病名
状よ
況り
重
複
し
て
計
上
19人
94人
94人
2
8.0%
17
23.3%
164
22.8%
181
22.8%
183
22.4%
要介護1・2
12
48.0%
28
38.4%
280
38.9%
308
38.8%
320
39.1%
要介護3~5
11
44.0%
28
38.4%
276
38.3%
304
38.3%
315
38.5%
疾患
順位
件数
--
件数
疾病
割合
疾病
24
1
循環器
疾患
0
脳卒中
0
虚血性
心疾患
2
3
0.0%
0
腎不全
脳卒中
12
糖尿病
虚血性
心疾患
腎不全
24
高血圧
糖尿病
高血圧
12
50.0%
24
合計
合計
100.0%
認知症
0
認知症
12
筋骨格系
40
虚血性
心疾患
脳卒中
36.4%
認知症
0
腎不全
筋骨格系
疾病
12
糖尿病
40
36
32.7%
76
0
64
167
脳卒中
19.3%
144
31
虚血性
心疾患
腎不全
192
473
合計
204
23.6%
553
糖尿病
141
高血圧
筋骨格系
526
209
209
脳卒中
207
21.2%
31
20.9%
207
虚血性
心疾患
20.7%
31
腎不全
204
3.1%
216
糖尿病
513
21.6%
537
高血圧
52.6%
脂質
異常症
合計
240
24.6%
629
53.7%
252
脂質
異常症
25.2%
653
合計
64.4%
認知症
16.3%
58.2%
割合
1000
20.9%
63.9%
認知症
件数
疾病
3.2%
54.6%
脂質
異常症
割合
21.4%
22.2%
高血圧
件数
976
3.6%
0.0%
50.0%
割合
16.6%
69.1%
0.0%
筋・骨格疾患
65
36.4%
脂質
異常症
件数
866
10.9%
100.0%
血管疾患
合計
疾病
0.0%
50.0%
脂質
異常症
割合
59.1%
0.0%
基礎疾患
(*2)
件数
110
0.0%
血
管
疾
患
75人
合計
要支援1・2
(
要介護
突合状況
★NO.49
0人
新規認定者数(*1)
介護度
別人数
1号
141
65.3%
141
認知症
14.4%
筋骨格系
60.7%
590
14.1%
602
筋骨格系
60.5%
60.2%
*1)新規認定者についてはNO.49_要介護突合状況の「開始年月日」を参照し、年度累計を計上
*2)基礎疾患のうち、糖尿病については、糖尿病の合併症(網膜症・神経障害・腎症)も含む
介護を受けている人と受けていない人の医療費の比較
0
2,000
★N O. 1 【介護】
4,000
6,000
要介護認定者医療費
(40歳以上)
要介護認定なし医療費
(40歳以上)
8,000
10,000
12,000
14,000
16,000
1 4 ,398
3 , 388
14
3)特定健診の分析
糖尿病と生活習慣病の発症には、内臓脂肪の蓄積が関与しており、肥満に加え、高血
糖、高血圧等が重複した場合には、虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病性腎症等の発症
リスクが高くなる。
「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」においては、脂質異常、耐糖能異常、
高血圧、肥満のうち、3個以上合併した場合の危険率は正常の方の30倍以上にも達す
るとされている。また、内臓脂肪の蓄積は、リスクファクターの悪化や直接心血管疾患
につながる。
(表 8)をメタボリックシンドロームの視点でみてみると、
① メタボリックシンドローム該当者の割合は男性が 20.0%、女性が 7.1%となって
おり、年代では男性が 65~74 歳で 22.1%と高く、女性も 65~74 歳で 9.9%と高
くなっている。
② 男性における有所見の重複をみてみると、
血糖+血圧が 65~74 歳で 7.9%と高く、
血圧+脂質は 40~64 歳で 7.4%と高い。
また血糖+血圧+脂質の 3 項目の重複では 65~74 歳で 6.8%と高かった。
③ 女性における有所見の重複では、血糖+血圧が 40~64 歳では 1.7%、65~74 歳で
は 3.0%で、若い層の約 2 倍近い結果である。
また、血圧+脂質は 40~64 歳で 1.7%、65~74 歳では 4.9%で、これも若い層の
約 2 倍近い結果である。
血糖+血圧+脂質の 3 項目の重複においても 40~64 歳で 1.0%、65~74 歳では
2.0%で、若い層の約 2 倍近い結果である。
④ 有所見の重複の割合は、男性が女性の2~3倍高くなっている。男女とも血圧+
脂質の割合が高く、次に血糖+血圧が高い。
同規模比較においては血圧+血糖が高くなっている。
(表 9)から特定健診データのうち有所見割合の高い項目を性別、年代別にみると、
① 多くの項目で全国より高く、女性より男性の有所見割合が高いことがわかる。
② 男性全体としては、BMI、空腹時血糖、拡張期血圧、LDL-Cの有所見割合が
高い状況である。
40~64 歳の若い年代においては、BMI、中性脂肪、ALT(GPT)
、空腹時
血糖、拡張期血圧、LDL-Cの有所見の割合が高くなっている。
65~74 歳では、BMI、腹囲、ALT(GPT)
、空腹時血糖、収縮期血圧、L
DL-Cの有所見の割合が高くなっている。
③ 女性全体では、BMI、ALT(GPT)
、空腹時血糖、拡張期血圧の有所見割合
が高い状況である。
15
40~65 歳の若い年代においては、BMI、ALT(GPT)
、空腹時血糖、拡張
期血圧、LDL-Cの有所見割合が高くなっている。
65~74 歳では、BMI、ALT(GPT)
、空腹時血糖、収縮期血圧、拡張期血
圧の有所見の割合が高くなっている。
④
男女共通して言えることは、BMI、ALT(GPT)
、空腹時血糖、血圧、
LDL-Cのデータ改善が必要である。
上記の結果を踏まえると、ターゲットは特に男性であるが、男性の特定健診受診率
は低く 40~64 歳では 20%にも満たっていない状況である。また女性においても 40~
64 歳の特定健診受診率は低い。まず受診してもらうことが最優先課題となる。(図 5)
(表 8)H25 年
中泊町
メタボリックシンドローム該当者・予備群の把握(厚生労働省様式6-8)
男性
健診受診者
人数
合計
中
泊 40-64
町
65-74
女性
腹囲のみ
割合
人数
人数
割合
人数
高血圧
割合
人数
割合
7.4%
73 18.0%
14
3.5%
47 11.6%
215 16.9
16
7.4%
36 16.7%
12
5.6%
17
190 26.9
14
7.4%
37 19.5%
2
1.1%
腹囲のみ
割合
人数
予備群
割合
人数
高血糖
割合
人数
人数
割合
人数
割合
血糖+血圧
血糖+脂質
血圧+脂質
3項目全て
人数
人数
人数
人数
割合
割合
割合
割合
12
3.0%
81 20.0%
26
6.4%
4
1.0%
28
6.9%
23
5.7%
7.9%
7
3.3%
39 18.1%
11
5.1%
2
0.9%
16
7.4%
10
4.7%
30 15.8%
5
2.6%
42 22.1%
15
7.9%
2
1.1%
12
6.3%
13
6.8%
高血圧
割合
該当者
脂質異常症
30
人数
中
泊 40-64
町
65-74
割合
高血糖
405 20.5
健診受診者
合計
予備群
★NO.24(帳票)
人数
該当者
脂質異常症
割合
人数
割合
人数
割合
血糖+血圧
血糖+脂質
血圧+脂質
3項目全て
人数
人数
人数
人数
割合
割合
割合
割合
603 30.4
16
2.7%
35
5.8%
1
0.2%
30
5.0%
4
0.7%
43
7.1%
14
2.3%
0
0.0%
20
3.3%
9
1.5%
299 25.0
12
4.0%
15
5.0%
1
0.3%
12
4.0%
2
0.7%
13
4.3%
5
1.7%
0
0.0%
5
1.7%
3
1.0%
304 38.4
4
1.3%
20
6.6%
0
0.0%
18
5.9%
2
0.7%
30
9.9%
9
3.0%
0
0.0%
15
4.9%
6
2.0%
(表 9) H25 年 中泊町
健診データのうち有所見者割合の高い項目や年代を把握する(厚生労働省様式6-2~6-7)
男性
BMI
25以上
人数
割合
腹囲
85以上
人数
割合
中性脂肪
150以上
人数
割合
GPT
31以上
人数
割合
HDL-C
40未満
人数
割合
空腹時血糖
100以上
人数
割合
HbA1c
5.6以上
人数
割合
尿酸
7.0以上
人数
割合
BMI
25以上
人数
割合
腹囲
90以上
人数
割合
中性脂肪
150以上
人数
割合
GPT
31以上
人数
割合
全国
20.8
17.5
16.6
8.7
県
14,058 26.8 9,808 18.7 5,868 11.2 5,999 11.5
中 合計 189 31.3 94 15.6 69 11.4 70 11.6
泊 40-64 92 30.8 40 13.4 33 11.0 39 13.0
町 65-74 97 31.9 54 17.8 36 11.8 31 10.2
HDL-C
40未満
人数
割合
空腹時血糖
100以上
人数
割合
2.1
15.9
776 1.5 13,913 26.6
12 2.0 189 31.3
6 2.0
6 2.0
70 23.4
119 39.1
16
収縮期血圧
130以上
拡張期血圧
85以上
人数
人数
割合
49.5
全国
29.7
48.5
28.1
20.1
9.1
26.7
県
12,326 32.4 17,263 45.3 8,970 23.5 9,567 25.1 2,429 6.4 16,605 43.6
中 合計 149 36.8 184 45.4 94 23.2 105 25.9 17 4.2 186 45.9
泊 40-64 78 36.3 91 42.3 57 26.5 63 29.3
4 1.9 91 42.3
町 65-74 71 37.4 93 48.9 37 19.5 42 22.1 13 6.8 95 50.0
女性
★NO.23(帳票)
割合
24.1
LDL-C
120以上
人数
割合
クレアチニン
1.3以上
人数
割合
49.0
18,124 47.6 10,124 26.6 18,577 48.8
HbA1c
5.6以上
人数
割合
尿酸
7.0以上
人数
割合
168 41.5
71 33.0
104 25.7
65 30.2
206 50.9
116 54.0
97 51.1
39 20.5
90 47.4
収縮期血圧
130以上
拡張期血圧
85以上
人数
人数
割合
割合
LDL-C
120以上
人数
割合
クレアチニン
1.3以上
人数
43.1
14.5
59.1
21,129 40.3 7,919 15.1 30,026 57.3
226 37.5 101 16.7 344 57.0
79 26.4 46 15.4 175 58.5
147 48.4 55 18.1 169 55.6
*全国については、有所見割合のみ表示
割合
(図 5)特定健診受診率の推移
特定健診受診率の推移
女性
男性
44.9%
44.8%
38.9%
43.9%
70-74
70~74歳
34.5%
33.3%
36.6%
35.3%
31.7%
29.5%
22.9%
23.8%
26.5%
26.5%
27.4%
37.4%
36.3%
37.7%
35.1%
35.5%
65-69
65~69歳
19.9%
18.4%
16.3%
16.9%
18.4%
32.4%
31.9%
29.2%
32.0%
30.4%
60~64歳
60-64
16.5%
15.6%
15.0%
14.3%
13.5%
55~59歳
55-59
17.9%
14.5%
13.9%
14.0%
15.4%
50~54歳
50-54
17.8%
15.9%
17.4%
17.0%
14.9%
45~49歳
45-49
21.6%
22.3%
22.4%
24.6%
21.2%
25.1%
22.6%
17.7%
15.8%
15.4%
H25
H24
H23
H22
H21
70.0%
60.0%
7.9%
9.1%
5.8%
4.4%
7.2%
50.0%
40.0%
30.0%
20.0%
10.0%
20.9%
23.0%
22.6%
23.6%
21.3%
13.2%
12.8%
14.5%
11.0%
17.7%
40-44
40~44歳
0.0%
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
4)未受診者の状況
生活習慣病の発症予防、重症化予防の最も重要な取り組みであるが、中泊町における
特定健康診査・特定保健指導は、受診率 25.4%、保健指導実施率 74.5%で、受診率は同
規模、県、国より低く、保健指導実施率は高くなっている。
(表 1、図 6)
年齢別でみると 65 歳以上の受診率は 33.0%となっているのに対し、40~64 歳は 20.8%
である。特に健診も治療も受けていない方(G)は、重症化しているかどうかの実態が全
くわからない。今後は、健診も治療も受けていない方(G)に受診勧奨を徹底していく
必要がある。
(図 6)
また健診受診者と未受診者の医療費を比較すると、健診未受診者 1 人当り医療費は、
健診受診者より 19,429 円も高くなっている。
(図 7)
生活習慣病は自覚症状がないため、まずは、健診の機会を提供し、状態に応じた保健
指導を実施することにより、生活習慣病の発症予防、重症化予防につながる。
また、特定健診の結果、特定保健指導の対象者にならないが、生活習慣病の重複する
リスクが有るものに対しては、積極的に保健指導を実施する必要がある。
17
(図 6)健診未受診者の把握
H25 年
中泊町
未受診者対策を考える(厚生労働省様式6-10)
★NO.26(CSV)
B
健
診
対
象
者
健診受診者
20.8%
40~64歳
健診受診者
514人
J_治療なし
7.5%
健診未受診者
79.2%
I_治療中
13.3%
H_治療中(健診未受診)
43.0%
(20.8%)
0%
20%
3,965人
40%
60%
100%
I_治療中
H_治療中(健診未受診)
G_健診・治療なし
186人
328人
1,061人
893人
1,389人
健診受診者
33.0%
65~74歳
健診受診者 J_治療なし
4.7%
494人
1,008人
80%
J_治療なし
E
健
診
受
診
者
G_健診・治療なし
36.2%
健診未受診者
67.0%
I_治療中
28.3%
(33.0%) 0%
H_治療中(健診未受診)
51.4%
20%
40%
G_健診・治療なし
15.6%
60%
80%
100%
(25.4%)
J_治療なし
I_治療中
H_治療中(健診未受診)
G_健診・治療なし
70人
424人
770人
233人
1,194人
○G_健診・治療のない人は重症化しているかどうか、実態がわからない。まずは健診の受診勧奨を徹底し、状態に応じた
保健指導を行い、健診のリピーターを増やす
(図 7)特定健診の受診有無と生活習慣病治療にかかっている費用
費用対効果:特定健診の受診有無と生活習慣病治療にかかっているお金
0
健診受診者の
生活習慣病治療費
10,000
H25 年
中泊町
★NO.3_⑥
20,000
30,000
(円)
7,820円
健診未受診者の
生活習慣病治療費
27,249円
5)重症化予防対象者の状況
中泊町の特定健診受診者のうち、脳血管疾患、虚血性心疾患、糖尿病性腎症の重症化
予防対象者は、各学会のガイドラインに基づき対象者を抽出すると 264 人で 24.0%であ
る。うち治療なしが 104 人で、その中でさらに臓器障害ありで直ちに取り組むべき予防
対象者が 24 人で 23.1%ある。
また、重症化予防対象者のうち治療なしで特定保健指導対象者と重なる率が 104 人中
62 人と高いため、特定保健指導の徹底もあわせて行うことが重症化予防にもつながり、
効率がよいことがわかる。
(図 8)
18
中泊町においては非肥満者の高血糖が高い状況にあることから、特定保健指導の対象
にならない者のデータもよくみていく必要があるとともに保健指導の対象者としてい
くことも重要である。
重症化予防対象者への取り組みは、医療との連携が不可欠であり、保健指導を行った
後、確実に医療機関を受診したのか、KDBシステムを活用し、医療受診の状況を確認
し、その後も治療中断しないか等の疾病管理を行う必要がある。さらに重症化予防のた
めの二次健診の検討も医師と連携し、進めていくことも必要となる。
※参考
脳卒中治療ガイドライン
虚血性心疾患一次予防ガイドライン
糖尿病治療ガイド、CKD診療ガイド
COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン
(図 8)重症化予防対象者の状況
H25 年中泊町
脳・心・腎を守るために - 重症化予防の視点で科学的根拠に基づき、保健指導対象者を明らかにする健康日本21
(第2次)目標
目指すところ
脳血管疾患
脳出血
脳梗塞
(7%)
(18%)
(75%)
ラクナ
梗塞
(31.9%)
(27% )
科学的根拠に基づき
高血圧症
健診結果から
対象者の抽出
高血圧治療
ガイドライン2009
(日本高血圧学会)
重症化予防対象
Ⅱ度高血圧以上
受診者数
1,099
CKD診療ガイド
2012-2013
(日本糖尿病学会)
2012
(日本腎臓病学会)
労作性
狭心症
心筋梗塞
安静
狭心症
アテローム
血栓性
脳梗塞
(33.9%)
非心原性脳梗塞
※脳卒中
データバンク
2009より
優先すべき
課題の明確化
糖尿病治療ガイド
(2005年度合同研究班報告))
クモ膜下出血
※
による年間新規透析導入患者数の減少
虚血性心疾患の一次予防ガイドライン(2006年改訂版)
(循環器病の診断と治療に関するガイドライン
(脳卒中合同ガイドライン委員会)
心原性
脳塞栓症
糖尿病性腎症
の年齢調整死亡率の減少
脳卒中治療ガイドライン2009
科学的根拠に基づき
レセプトデータ、
介護保険データ、
その他統計資料等
に基づいて
健康課題を分析
虚血性心疾患
の年齢調整死亡率の減少
心房細動
心房細動
脂質異常症
メタボリック
シンドローム
動脈硬化性疾患予防ガイドライン
2012年版
(日本動脈硬化学会)
メタボリックシンドロームの
診断基準
LDL-C
180㎎/dl以上
中性脂肪
300㎎/dl以上
メタボ該当者
(2項目以上)
糖尿病
慢性腎臓病(CKD)
糖尿病治療ガイド
CKD診療ガイド2012
(日本腎臓病学会)
2012-2013
(日本糖尿病学会)
HbA1c(NGSP)
6.5%以上
(治療中:7.0以上)
蛋白尿
(2+)以上
eGFR50未満
70歳以上40未満
重症化予防対象者
(実人数)
49
4.5%
12
1.1%
46
4.2%
22
2.0%
133
12.1%
51
4.6%
19
1.7%
9
0.8%
264
24.0%
治療なし
22
3.0%
6
0.9%
45
4.6%
19
2.0%
37
5.8%
29
6.2%
5
0.8%
1
0.2%
104
16.4%
(再掲)
特定保健指導
9
18.4%
3
25.0%
13
28.3%
6
27.3%
37
27.8%
12
23.5%
3
15.8%
1
11.1%
62
23.5%
治療中
27
7.5%
6
1.3%
1
0.8%
3
2.3%
96
20.7%
22
31.4%
14
3.1%
8
1.8%
160
34.6%
臓器障害
あり
8
36.4%
6
100.0%
8
17.8%
1
5.3%
8
21.6%
6
20.7%
5
100.0%
1
100.0%
24
23.1%
対象者数
CKD(専門医対象者)
2
尿蛋白(2+)以上
0
4
2
5
1
8
0
0
2
2
5
0
5
4
0
1
0
0
0
2
0
0
0
1
0
0
1
1
6
5
1
5
5
1
0
18
0
4
0
0
2
0
0
心電図所見あり
7
臓器障害
なし
14
尿蛋白(+)and
尿潜血(+)以上
eGFR50未満
(70歳未満は40未満)
63.6%
CH 42
--
37
82.2%
18
94.7%
19
29
78.4%
23
79.3%
--
--
--
(3)目的・目標の設定
1)健康格差(疾病・障害・死亡)の縮小
今回の計画の目的は、虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病性腎症を減らし、健康格
差を縮小することであるが、本県においても男女ともに虚血性心疾患、脳血管疾患、
腎不全の死亡率は上位にあり大きな課題である。中でも、糖尿病や腎不全による死
亡率は際立って高く、腎臓疾患については入院外受療率も高い。 (表 10)
中泊町においても医療・介護および健診の分析から、医療費が高額で死亡率が高
い腎臓疾患や要介護状態に移行しやすい脳血管疾患への対策が喫緊の課題であり、
最優先事項として取り組むことが必要である。
(表 10)
死亡(年齢調整死亡率) (H22)
糖尿病
虚血性心疾患 脳血管疾患
腎不全
医療(受療率) (H23)
65歳未満
虚血性心疾患
脳血管疾患
腎臓疾患
男性 女性 男性 女性 男性 女性 男性 女性 男性 女性 入院外 入院 入院外 入院 入院外 入院
1位
全国順位
(H22年)
過去の順位
(H12年)
9位
4位 10位 2位
3位
1位
7位
6位
9位
↑↑↑↑↓↑→↓↑↑
3位
10位
11位
24位
1位
9位
1位
1位
8位
17位 27位 21位 24位 3位 21位
13位
2)これまでの取り組み
中泊町においては、これまでメタボリックシンドロームをターゲットにした特定健
診・特定保健指導を中心に、生活習慣病予防のための保健指導に取り組んできた。しか
し、特定健診受診率は低迷しており、中でも 40~64 歳の男性受診率は低い。
また、健診結果では、有所見の重なり(血圧+脂質異常、血糖+血圧)が他の地域に比
べ高いこと、非肥満高血糖に該当する割合が高いという実態が明らかとなった。
今後は、重症化予防対象者を明確化し、治療の必要性の理解や受診行動につなげるた
めの支援が必要となる。
町では国保加入率に対し、特定健診受診率は低い状況にあり、未受診者対策について
も今後の課題となる。
20
3)成果目標
①中長期的な目標の設定
これまでの健診・医療情報を分析した結果、医療費が高額となる疾患、長期化するこ
とで高額になる疾患で、介護認定者の有病状況の多い疾患でもある虚血性心疾患、脳血
管疾患、糖尿病性腎症を減らしていくことを目標とする。
29 年度には 26 年度と比較して、3 つの疾患をそれぞれ 10%減少させることを目標に
する。
今後、高齢化が進展すること、また年齢が高くなるほど、心臓、脳、腎臓の 3 つの血
管も傷んでくることを考えると、医療費そのものを抑えることは厳しいことから、医療
費の伸びを抑えることを目標とする。
しかし現時点での中泊町の医療の状況は、普段は医療にかからず、重症化して入院す
る実態が明らかであり、重症化による入院となる前に適切な医療につなげることが課題
となる。健診受診によって自らの健康状態を確認する人の割合が増えること、適切な受
診行動や生活習慣により重症化した結果の入院を抑えることを目標とし、まずは入院の
伸び率を平成 29 年度に国並みとすることを目指す。
②短期的な目標の設定
虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病性腎症は血管変化によって引き起こされる。血管
変化の共通リスクとなる、高血圧、脂質異常症、糖尿病、メタボリックシンドローム等
を減少させることを短期的な目標とする。
具体的には、日本人の食事摂取基準(2015 年版)の基本的な考え方を基に、1 年 1 年、
血圧、血糖、脂質、慢性腎臓病(CKD)の検査結果を改善していくこととする。
そのためには、医療受診が必要な者に適切な受診への働きかけ、治療を継続するため
の働きかけをするとともに、継続的な治療が必要であるにも関わらず、医療機関の受診
を中断している者についても適切な保健指導を行う。その際には、必要に応じて、医療
機関と十分な連携を図ること。
また、治療におけるデータをみると、医療機関へ受診していても解決しない疾患にメ
タボリックシンドロームと糖尿病がある。
これは、治療における薬物療法だけでは改善が難しく、食事療法と併用して治療を行
うことが必要な疾患であるため、栄養指導等の保健指導を行っていく。
(図 9、図 10)
さらに生活習慣病は自覚症状がないため、まずは健診の機会を提供し、状態に応じた
保健指導を実施することにより、生活習慣病の発症予防・重症化予防につなげることが
重要であるため、特定健診受診率、特定保健指導実施率の向上にも努める必要がある。
その目標値は、特定健診等実施計画に準ずることとする。
21
(図 9)
優先すべき
課題の明確化
科学的根拠に基づき
高血圧症
健診結果から
対象者の抽出
高血圧治療
ガイドライン2009
(日本高血圧学会)
重症化予防対象
Ⅱ度高血圧以上
受診者数
1,099
心房細動
心房細動
脂質異常症
メタボリック
シンドローム
動脈硬化性疾患予防ガイドライン
2012年版
(日本動脈硬化学会)
メタボリックシンドロームの
診断基準
LDL-C
180㎎/dl以上
中性脂肪
300㎎/dl以上
メタボ該当者
(2項目以上)
糖尿病
慢性腎臓病(CKD)
糖尿病治療ガイド
CKD診療ガイド2012
(日本腎臓病学会)
2012-2013
(日本糖尿病学会)
HbA1c(NGSP)
6.5%以上
(治療中:7.0以上)
蛋白尿
(2+)以上
eGFR50未満
重症化予防対象者
(実人数)
70歳以上40未満
49
4.5%
12
1.1%
46
4.2%
22
2.0%
133
12.1%
51
4.6%
19
1.7%
9
0.8%
264
24.0%
治療なし
22
3.0%
6
0.9%
45
4.6%
19
2.0%
37
5.8%
29
6.2%
5
0.8%
1
0.2%
104
16.4%
(再掲)
特定保健指導
9
18.4%
3
25.0%
13
28.3%
6
27.3%
37
27.8%
12
23.5%
3
15.8%
1
11.1%
62
23.5%
27
7.5%
6
1.3%
1
0.8%
3
2.3%
96
20.7%
22
31.4%
14
3.1%
8
1.8%
160
34.6%
対象者数
治療中
(図 10)
継続受診者と新規受診者の比較
…上段(継続受診者)
HbA1c
…下段(新規受診者)
I 治療中(糖尿病)の状況
60%
50%
40%
30%
20%
10%
HbA1c
M(O・P)治療なしの者の状況
0%
0%
0人
0.0%
~5.5
53.4%
87人
0人
0.0%
(~5.1)
37.7%
20人
7人
15.6%
5.6~5.9
25.8%
42人
2人
11.1%
(5.2~5.5)
50.9%
27人
14人
31.1%
6.0~6.4
12.3%
20人
2人
11.1%
(5.6~6.0)
3.8%
2人
12人
26.7%
6.5~6.9
6.1%
10人
5人
27.8%
(6.1~6.5)
1.9%
1人
12人
26.7%
7.0~7.9
1.2%
2人
5人
27.8%
(6.6~7.5)
5.7%
3人
0人
0.0%
1.2%
2人
4人
22.2%
0.0%
0人
8.0~
(7.6~)
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
受診勧奨レベル
血圧
50%
40%
30%
20%
10%
M(O・P)治療なしの者の状況
血圧
I 治療中(高血圧)の状況
60%
0%
0%
117人
39.7%
15人
44.1%
85人
28.8%
8人
23.5%
70人
23.7%
9人
26.5%
18人
6.1%
2人
5.9%
5人
1.7%
0人
0.0%
正常血圧
正常高値
Ⅰ度
Ⅱ度
Ⅲ度
67.2%
299人
52.6%
51人
15.5%
69人
23.7%
23人
15.1%
67人
18.6%
18人
2.0%
9人
2.1%
2人
0.2%
1人
3.1%
3人
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
受診勧奨レベル
LDL-C
I 治療中(脂質異常症)の状況
60%
50%
40%
30%
20%
10%
LDL-C
M(O・P)治療なしの者の状況
0%
0%
39人
36.8%
99以下
13.9%
4人
40.0%
28人
26.4%
4人
40.0%
15.5%
15人
17人
16.0%
27.0%
120人
100~119
120~139
20.6%
20人
25.6%
114人
0人
0.0%
27.8%
27人
14人
13.2%
18.9%
84人
1人
10.0%
22.7%
22人
10.6%
47人
7人
6.6%
1人
10.0%
1人
0.9%
0人
0.0%
140~159
160~179
180以上
22
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
62人
9.3%
9人
4.0%
18人
4.1%
4人
受診勧奨レベル
3.保健事業の実施
具体的な課題別の保健事業計画については、第 2 章の各論で定めることとし、その際
は「目的」
「目標」
「対象者」
「保健事業内容」
「実施方法」
「実施者」
「実施期間」等を記
載する。
中泊町においては、中里保健センター及び小泊保健センターに保健師等の専門職を配
置していることから両保健センターで、本計画に沿った事業を展開することとする。
○保健事業実施体制の変遷(図 11)
図11)実施体制
保健師・栄養士所属の変遷と担当業務
H15 H16 H17
法
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H15 健康増進法
律
H25
H26
H27
H28
H29
H25 健康医療戦略
H18 高齢者医療確保法(H20施行)
H26 国保法等保健事業実施指針一部改正
の
H20 特定健診等実施計画(H20~H24)
変
遷
H25 第二次特定健診等実施計画(H25~)
H26 データヘルス計画(H26~)
町民課
保
健
師
等
所
属
中里保健センター
H20
保健師 4人
6人
包括支援センター
H20
町
栄養士 1人
村
小泊保健センター
合 保健師 2人
併
福祉課
保健師 2人
2人
1人
4.その他の保健事業
(1)COPD(慢性閉塞性肺疾患)
WHO(世界保健機関)は COPD を「予防でき、治療できる病気」と位置付け、啓発運動
を進めることを提言している。日本では平成 24 年(2012 年)
、COPD は「健康日本 21(第
2 次)」の中で、今後、取り組むべき深刻な病気とされ新たに加えられた。
生活習慣病対策として発症予防と重症化予防の推進を図るため、
「COPD(慢性閉塞性肺
疾患)診断と治療のためのガイドライン
第 4 版」(日本呼吸器学会
2013 年 4 月発行)
に基づき保健事業の実施計画(データヘルス計画)を検討、作成する。
23
1)
COPD の定義と包括的疾患概念
タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患で
ある。呼吸機能検査で正常に復することのない気流閉塞を示す。気流閉塞は末梢気道病
変と気腫性病変がさまざまな割合で複合的に作用することにより起こり、通常は進行性
である。臨床的には徐々に生じる労作性の呼吸困難や慢性の咳、痰を特徴とするが、こ
れらの症状に乏しいこともある。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン
会)
P5
2)
COPD の経済的負荷と社会負荷
第 4 版(日本呼吸器学
2013 年 4 月発行
国民医療の統計資料によると、呼吸器疾患の医療費は一般診療医療費の約 8%前後を
推移。呼吸器疾患医療費に占める「気管支炎及び慢性閉塞性肺疾患」の医療費の割合は
約 7~9%、総額では 1,900 億円を上回っている。医療費の内訳では入院の割合が増加
し、入院治療にかかる医療費は 5 年前に比し 100 億円増加している。
一般診療
年
度
医療費
呼吸器疾患
(単位:億)
医療費
平成 16(2004)
243,627
平成 18(2006)
250,468
平成 20(2008)
259,595
3)
19,801
(8.1%)
21,224
(8.5%)
20,186
(7.8%)
気管支炎および COPD 医療費
( 内 訳 )
総額
入院
入院外
1,742
(8.8%)
1,625
(7.7%)
1,925
(9.5%)
605
(34.7%)
543
(33.4%)
705
(36.6%)
1,137
(65.3%)
1,082
(66.6%)
1,220
(63.4%)
COPD の全身的影響
COPD 自体が肺以外にも全身性の影響をもたらして併存症を引き起こしている可能性
もあることから、COPD を全身性疾患として捉える考え方もある。
●全身性炎症:全身性サイトカインの上昇、CRP の上昇
●栄養障害:脂肪量、除脂肪量の減少
●骨格筋機能障害:筋量・筋力の低下
●心・血管疾患:心筋梗塞、狭心症、脳血管障害
●骨粗鬆症:脊椎圧迫骨折
●糖尿病
●抑うつ
24
●睡眠障害 ●貧血
4)
COPD の有病者の状況
厚生労働省の患者調査では、平成 20 年に 17 万人と集計上は減少している。一方で
COPD 疫学調査では 40 歳以上の 10.9%に気流閉塞が認められ、喘息による影響を除いた
場合でも 8.6%と推測いる。多くの潜在 COPD 患者が見過ごされ、正確な診断を受けられ
ていない現状にあると予想される。
2011 年に行ったアンケートでは、COPD という病気について知っていると回答した人
は 7.1%と COPD の認知度が極めて低いこと、また COPD の症状である咳と痰は COPD の
早期から、呼吸困難はある程度進行してから持続的に、あるいは反復的に生じるが、こ
れらは非特異的な症状であるため、加齢や風邪によるものとして見過ごされていること
も多いことが理由としてあげられている。
COPD の診断が遅れ、治療が遅れることで肺機能が短期間のうちに著しく低下してい
く人もいる。酸素療法が必要な段階まで悪化して外出が不自由となり、寝たきりに近い
生活に追いこまれることで、支える家族の負担も大きい。
単位:千人
COPD の患者数
年
総
度
総数
65 歳以上
数
男
女
総数
男
75 歳以上
女
総数
男
女
平成 11(1999)
212
139
73
160
109
51
87
57
29
平成 14(2002)
213
135
78
170
113
56
103
66
37
平成 17(2005)
223
146
78
180
120
60
119
77
42
平成 20(2008)
173
114
60
140
98
42
91
62
29
厚生労働省大臣官房統計情報部
患者調査
住民調査による大規模な COPD 疫学調査(NICE)の結果では、スパイロメトリーで 40 歳
以上の 10.9%(男性 16.4%、女性 5.0%)に気流閉塞が認められた。喘息による気流閉塞の
影響を除いた場合でも日本人の COPD 有病率は 8.6%と推測される。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン
会)
P7 2013 年 4 月発行
5)
COPD の診断基準
第 4 版(日本呼吸器学
タバコ煙を主とする有害物質の長期にわたる吸入暴露を危険因子とし、慢性に咳、喀痰、
労作時呼吸困難などがみられる患者に対して COPD を疑う。
診断基準
1.気管支拡張薬投与後のスパイロメトリーで 1 秒率(FEX1/FVC)が 70%未満であること。
2.他の気流閉塞をきたし得る疾患を除外すること。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン
2013 年 4 月発行
25
第 4 版(日本呼吸会)P28
6)
COPD の危険因子
外因性因子
内因性因子
タバコ煙
最重要因子
α1-アンチトリプシン欠損
症
大気汚染
受動喫煙
重要因子
職業上の粉塵や化学物質への暴露
バイオマス燃焼煙
可能性の指摘され
ている因子
呼吸器感染
遺伝子変異
小児期の呼吸器感染
気道過敏性
妊娠時の母体喫煙
COPD や喘息の家族歴
肺結核の既往
自己免疫
社会経済的要因
老化
COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン
会)
P9
第 4 版(日本呼吸器学
2013 年 4 月発行
タバコ煙は COPD の最大の危険因子で、COPD 患者の約 90%に喫煙歴がある。COPD の
発症予防にはタバコ煙の暴露からの回避が重要であり、現在の青年期・壮年期の世代へ
の生活習慣病の改善に向けた働きかけを重点的に行うことが大切である。
特に、子どもたちの受動喫煙や未成年者の喫煙は肺の正常な発達を著しく妨げる。さ
らに、成人になってから喫煙することで COPD を発症しやすいことが知られている。
(参考
肺の成長・発達)
気管支・細気管支
肺
胞
早 期 の 時 肺になる組織(肺芽)
期
ができる
(26 日目)
妊
4か月頃
娠
中
5カ月
気管支となる部分や
その先の終末細気管
出来上がる過程で何
支までの基本的構造
らかの原因で妨げら
が完成
れると、気管支や細気
肺胞がつくられ、出産 管支の数が不足した
時には約 6000 万個
(成人の肺胞数は約 5
億個)
2 歳頃まで
80~90%以上が完成
18 歳頃まで
完成
26
状態が起こる
7)
健康・医療情報を活用した被保険者の健康課題の分析・評価
①生活習慣の状況より
特定健診受診者の喫煙率を同規模と比較
平成24年度
平成25年度
中泊町
16.8%
17.0%
県
15.2%
15.3%
同規模
14.4%
14.6%
国
14.0%
14.1%
平成26年度
②医療機関への受診状況・医療費の状況
KDB システム
疾病別医療費分析より
疾病別医療費分析(細小(82)分類)
被保険者千人当たりレセプト件数(入院)
H25 年度(累計)
慢性閉塞性肺疾患
(COPD)
肺炎
肺気腫
間質性肺炎
気管支喘息
肺がん
中泊町
0.028
0.309
0.000
0.014
0.042
0.295
県
0.016
0.302
0.021
0.043
0.081
0.249
同規模
0.028
0.369
0.042
0.054
0.099
0.243
国
0.022
0.301
0.038
0.054
0.085
0.235
中泊町の特定健診受診者の喫煙率は 1 年で 0.2%とやや増加し、平成 25 年度は
同規模・国より高い状況にある。
被保険者千人当たりのレセプト件数(入院)から呼吸器疾患の受診状況をみると、
① COPD の入院件数については、特に以下について高い状況にある。
50 歳~54 歳の入院件数が保険者 0.400、県 0.006、同規模 0.008、国 0.009
② 肺炎の入院件数については、特に以下について高い状況にある。
50 歳~54 歳の入院件数が保険者 0.600、県 0.217、同規模 0.262、国 0.224
55 歳~59 歳の入院件数が保険者 0.620、県 0.313、同規模 0.373、国 0.293
65 歳~69 歳の入院件数が保険者 0.847、県 0.398、同規模 0.478、国 0.424
③ 間質性肺炎の入院件数については、特に以下について高い状況にある。
65 歳~69 歳の入院件数が保険者 0.106、県 0.068、同規模 0.093、国 0.089
④ 肺がんの入院件数については、特に以下について高い状況にある。
45 歳~49 歳の入院件数が保険者 1.096、県 0.065、同規模 0.070、国 0.055
これらの結果から、喫煙率をH29 年度までに 13%まで下げることを中期目標と
する。
27
8)
事業計画に基づく事業の実施
中泊町の平成 25 年度(法定報告値)の特定健康診査実施率は 25.5%、特定保健指導実
施率は 58.4%となっている。それらの実施の中で、喫煙状況をはじめとする生活習慣
にそった保健指導の実施と、咳や痰、息切れといった健康状態に関する情報の把握を適
切に行う。
また以下に示すとおり、母子保健事業等を通じた防煙対策、および地域での無煙環境
づくりに取り組んでいく。
【
無煙環境づくりと防煙・分煙・禁煙事業
ステージ
取
組
状
】
況
妊娠期
妊産婦及び家族への禁煙・分煙指導
乳幼児期
乳幼児健診での保護者への喫煙状況の調査
受動喫煙防止、誤飲事故防止について保護者へ普及、啓発
学齢期および
学校保健と協働の取り組み
思春期
(防煙教室実施、防煙・分煙・禁煙ポスター作成)
成人期
新成人の喫煙状況調査・特定保健指導実施(禁煙サポート)
公共施設や事業所等の敷地内禁煙・分煙を推進
(2)子どもの生活習慣病
予防を目標とする疾患である虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病腎症は、遺伝的な要
因等もあるが、食や生活リズム、運動習慣など共通する生活習慣がその背景にある。
食においては、エネルギーの過剰摂取、エネルギー比率のバランスの悪さ(糖質、脂
質の割合が多い)、野菜の摂取不足(野菜嫌い)、食事回数や規則性に問題などがある。
生活習慣病予防につながる野菜摂取は、1 日の目標摂取量(350g)を男女ともに達して
いる県は、長野県だけとなっている(平成 24 年国民健康栄養調査)
。
また生活リズムについては、就寝時間が遅く、朝の起床がなかなか困難という夜型生
活の傾向がみられたり、運動習慣については、遊び内容の変化にともない体を動かすこ
とが少なくなるなど全体的な運動量の減少がみられている。
大人の生活習慣は、小児期の生活が大きく影響する。乳幼児期から生活習慣病予防を
視野に入れて生活習慣を身につけさせていくことが望まれる。
具体的には、食は、消化酵素の発達にあわせて食品を選び、形状を変え、消化吸収の
リズムを作っていく離乳食が重要となる。また、味覚が完成するまでに、本能的に好ま
ない酸味や苦味(野菜)の味に慣れていくことが、野菜を好む嗜好につながる。
生活リズムは、生活リズムをコントロールする脳が完成するまでに早寝早起きのリズ
ムを作っておくことが必要である。
28
運動習慣は、全
全身運動の基礎が完成
成するまでに
に体を動かす
す体験を重ね
ねて、体を動
動かす
る。
ことを好むようにしておくなどである
理解した上で子どもの
親が、成長発達
達の原理を理
の生活環境を
を作っていく
くこと
このように親
が、将来の生活
活習慣病予防
防につながっ
っていく。
保険者としては、成長発
発達の節目ご
ごとに親が子
子どもの体の
の原理を学習
習できる機会
会を、
乳幼児健診や保
保健事業等で
で整備し、学
学習内容を充
充実させてい
いくことが重
重要となる。
。
( 図
1 2 ) 子 ど も の 成 長 発 達 と 親 が 学 習 す る 機 会
2 か月
4 か月
7 か月
か
10 か月
1歳
1歳
歳6ヶ月
2歳
3歳
幼
幼稚園
学校
保
保育所
離乳食
食
消化吸
吸収能力に応じて食
食品、形状、リズ
ズムを変えていく。
すい
い臓完成
すい臓は、消化
化酵素、インスリ
リンを分泌。4 歳で
で完成。
食
子
味覚の形成
味
ど
酸味や苦み
み(野菜)は本能的
的に嫌いな味。体
体験で好む味に育つ
つ。
塩味も食体
体験で覚える。10
0 歳頃に完成。
も
の
3大栄
栄養素のエネル
ルギー配分で適
適量のエネルギ
ギーを摂取
成
4歳で大人
人と同じエネルギ
ギー配分になる。
長
発
達
(糖質・蛋
蛋白質・脂質=60:15:25)の比率
生活リズム
・
生活リズムをコ
生
コントロールす
する脳
生
生活リズムをコン
ントロールする脳は
は、4~5歳で完成
成。
完
完成までに太陽の
のリズムに合わせて
て朝は起こし、夜は
は寝かしつけるこ
ことを続ける。(早
早寝早起き)
全身運動
動の基礎
運
動
月齢・年齢に応じ
じて体を使う体験
験を重ねると、体を
を使った遊びを好む
むようになる。
体を使う体験が少
少ないと、体を使
使う遊びを好まなく
くなる。
親が学習する機会
1 歳6か月 2 歳 6 か月
月 3 歳児
4か月・7か
か月・10か月・1 歳健診
健診
健
訪問
歯科健診
診
離乳食教室
離
健診
食の指導
歯科(口腔
腔)保健指導
身
身長・体重の
伸び(成長) と体格(身長と体重のバランス)をみて
ていく
29
成人期
(3)重複受診者への適切な受診指導
健診・医療情報を活用したその他の取り組みとしては、診療報酬明細書等情報を活用
して、同一疾患で複数の医療機関を重複して受診している被保険者に対し、医療機関、
保険者等の関係者が連携して、適切な受診の指導を行う。
(4)後発医薬品の使用促進
診療報酬等情報に基づき、後発医薬品を使用した場合の具体的な自己負担の差額に関
して被保険者に通知を行う。
5.事業実施計画(データヘルス計画)の評価方法の設定
評価については、国保データベース(KDB)システムの情報を活用し、毎年行うこ
ととする。
また、データについては経年変化、国、県、同規模保険者との比較を行い、評価する。
(表 11)全体の経年変化
様式6-1 年度ごと及び同規模平均と比べてみた中泊町の位置
H25
項目
1号認定者数(認定率)
①
介護保険
新規認定者
2号認定者
②
介護給付費
医療費等
16
0.3
0.6
115
12.8
高血圧症
390
46.5
脂質異常症
156
20.0
心臓病
434
51.8
脳疾患
176
21.2
がん
52
6.4
筋・骨格
365
46.2
精神
290
306,920
14,398
認定なし
3,388
実数
H28
割合
実数
H29
割合
実数
同規模平均
割合
実数
割合
データ元
(CSV)
KDB_NO.1
32.9
認定あり
H27
割合
地域全体像の把握
54,007
居宅サービス
要介護認定別
医療費(40歳以上)
実数
82,403
施設サービス
④
793
18.6
25
1件当たり給付費(全体)
③
割合
糖尿病
有病状況
1
H26
実数
30
H25
項目
被保険者数
①
国保の状況
65~74歳
1,522
26.5
40~64歳
2,644
46.0
39歳以下
1,588
27.6
45.3
0
0.0
診療所数
8
1.4
0
0.0
医療の概況 病床数
(人口千対) 医師数
591.1
入院患者数
14.8
一人当たり医療費
19,913
受診率
③
医療費分析
④
最大医療資源傷病
名(調剤含む)
⑤
605.928
データ元
(CSV)
割合
KDB_NO.3
健診・医療・介護
データからみる地
62.6
件数の割合
97.6
域の健康課題
入
院
費用の割合
37.4
地域全体像の把握
件数の割合
2.4
KDB_NO.1
15.8日
新生物
175,717,210
21.6
慢性腎不全(透析あり)
93,190,310
11.4
糖尿病
96,090,060
11.8
高血圧症
116,761,370
14.3
精神
106,973,970
13.1
筋・骨疾患
141,964,100
17.4
(18)
579,993
21位
(16)
脂質異常症
609,775
15位
(20)
脳血管疾患
699,696
13位
(16)
心疾患
619,000
19位
(16)
腎不全
774,585
8位
(21)
県内順位
精神
512,876
5位
(24)
順位総数
悪性新生物
614,785
22位
(14)
糖尿病
34,897
23位
高血圧
29,321
13位
脂質異常症
27,362
18位
脳血管疾患
44,405
4位
心疾患
37,532
22位
腎不全
204,535
13位
精神
29,280
17位
悪性新生物
53,538
16位
入
院
外
来
健診対象者
一人当たり
生活習慣病対象者
一人当たり
健診受診者
1,793
健診未受診者
6,249
健診受診者
7,820
健診未受診者
27,249
受診勧奨者
⑦
実数
県内29位
高血圧
健診・レセ
突合
同規模平均
割合
費用の割合
入院の( )内
は在院日数
⑥
実数
被保険者の状況
5位
健診有無別
一人当たり
点数
H29
割合
KDB_NO.5
598,619
費用額
実数
地域全体像の把握
糖尿病
(1件あたり)
H28
割合
外
来
1件あたり在院日数
総額に占める割合
実数
1.0
6
外来患者数
医療費の
状況
H27
割合
KDB_NO.1
病院数
2
実数
5,754
加入率
②
H26
割合
実数
KDB_NO.3
健診・医療・介護
データからみる地
域
KDB_NO.3
健診・医療・介護
データからみる地
域
KDB_NO.3
健診・医療・介護
データからみる地
域
569
56.4
医療機関受診率
526
52.2
医療機関非受診率
43
4.3
KDB_NO.1
地域全体像の把握
31
(表 12)医療費の変化
医療費分析の経年比較
(1)総医療費
項目
H24年度
H25年度
H26年度
H27年度
H28年度
H29年度
KDB帳票No.052「医療費分析の経年比較」
総医療費(円)
全体
入院
入院外
費用額
増減
費用額
増減
費用額
増減
14億9,149万円
8億8,270万円
6億876万円
14億1,733万円 △7,416万円 8億8,684万円
414万円 5億3,049万円 △7,830万円
(2)一人当たり医療費
項目
全体
1人当たり医療費(円)
入院
入院外
伸び率(%)
入院
入院外
全体
H
2
4
年
度
中泊町
(地区)
20,220
8,253
11,967
同規模
県
国
23,873
21,588
22,429
10,420
8,649
9,250
13,300
12,981
12,970
H
2
5
年
度
中泊町
(地区)
19,910
7,452
12,458
△ 1.5
△ 9.7
4.1
同規模
県
国
24,365
22,055
23,013
10,540
8,635
9,420
13,790
13,458
13,520
2.1
2.2
2.6
1.2
△ 0.2
1.8
3.7
3.7
4.2
H
2
6
年
度
中泊町
(地区)
H
2
7
年
度
中泊町
(地区)
H
2
8
年
度
中泊町
(地区)
H
2
9
年
度
中泊町
(地区)
同規模
県
国
同規模
県
国
同規模
県
国
同規模
県
国
※KDBの1人当り医療費は、月平均額での表示となる。
32
(表 13)疾病の発生状況の経年変化(1)
疾病の発生状況(中長期的な目標疾患)
KDB帳票No.21・No.23「厚労省様式」「医療費分析(1)細小分類」
虚血性心疾患
疾患
患者数
(様式3-5)
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
平成28年
平成29年
315人
265人
247人
増減率
中泊町
同規模
‐
-50人
-18人
入院医療費(円)
新規患者数(千人当たり)
伸び率
-15.9%
-6.8%
狭心症
伸び率 心筋梗塞 伸び率
1,466,409
‐
363,318
‐
939,063
-36.0%
37,966
-89.6%
毎年5月診療分(KDB7月作成)
脳血管疾患
疾患
患者数
(様式3-6)
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
平成28年
平成29年
165人
165人
135人
増減率
新規患者数(千人当たり)
伸び率
中泊町
同規模
‐
人
-30人
0.0%
-18.2%
入院医療費(円)
脳出血
伸び率 脳梗塞
伸び率
2,295,200
‐ 1,244,359
‐
330,777
-85.6%
770,640
-38.1%
毎年5月診療分(KDB7月作成)
糖尿病性腎症
疾患
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
平成28年
平成29年
患者数
(様式3-2)
48人
43人
43人
増減率
伸び率
新規患者数(千人当たり) 入院医療費(円)
中泊町
同規模
‐
-5人
人
-10.4%
0.0%
糖尿病
伸び率
434,853
‐
1,194,513
174.7%
毎年5月診療分(KDB7月作成)
疾患
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
(82疾病)
患者数(千人当たり)‐入院 患者数(千人当たり)‐入院外
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
平成28年
平成29年
中泊町
同規模
中泊町
同規模
0.000
0.032
0.556
0.648
0.000
0.026
0.857
0.945
年度累計
33
(表 14)疾病の発生状況の経年変化(2)
共通する基礎疾患(短期的な目標疾患)
KDB帳票No.21「厚労省様式」「医療費分析(1)細小分類」
糖尿病
疾患
患者数
増減
平成24年 582人
増減率
高血圧
新規患者数(千人当たり)
中泊町
同規模
‐
患者数
増減
1,206人
平成25年 593人
11人
1.9%
平成26年 552人
-41人
-6.9%
増減率
‐
患者数 増減
875人
1,149人 -57人
1,154人
脂質異常症
新規患者数(千人当たり)
5人
増減率
新規患者数(千人当たり)
中泊町
同規模
‐
-4.7%
834人 -41人
-4.7%
0.4%
813人 -21人
-2.5%
平成27年
平成28年
平成29年
毎年5月診療分(KDB 7月作成)
(表 15)有所見割合の経年変化
健診データのうち有所見者割合の高い項目や年代を把握する(厚生労働省6-2~6-7)
男性
腹囲
中性脂肪
GPT
HDL-C
空腹時血糖
HbA1c
尿酸
収縮期血圧
拡張期血圧
LDL-C
25以上
85以上
150以上
31以上
40未満
100以上
5.6以上
7.0以上
130以上
85以上
120以上
人数
合計
H24 40-64
65-74
合計
H25 40-64
65-74
☆No.23帳票
BMI
割合
155 1409.3
82 1038.5
73 370.8
149 36.8
78 36.3
71 37.4
人数
割合
人数
201 1751.1
98 1216.3
103 534.8
184 45.4
91 42.3
93 48.9
割合
93 814.9
52 603.4
41 211.5
94 23.2
57 26.5
37 19.5
人数
割合
人数
126 1223.6
77 975.2
49 248.4
105 25.9
63 29.3
42 22.1
割合
人数
割合
18 233.9
6 169.2
12 64.7
17 4.2
4 1.9
13 6.8
172 1292.5
82 824.2
90 468.3
186 45.9
91 42.3
95 50.0
人数
割合
人数
割合
人数
割合
人数
割合
153 1124.8
58 622.1
95 502.7
168 41.5
71 33.0
97 51.1
102 980.4
54 720.6
48 259.8
104 25.7
65 30.2
39 20.5
人数
クレアチニン
割合
1.3以上
人数
割合
217 2002.6
122 1502.2
95 500.4
206 50.9
116 54.0
90 47.4
H26
H27
H28
H29
女性
BMI
腹囲
中性脂肪
GPT
HDL-C
空腹時血糖
HbA1c
尿酸
収縮期血圧
拡張期血圧
LDL-C
25以上
90以上
150以上
31以上
40未満
100以上
5.6以上
7.0以上
130以上
85以上
120以上
人数
合計
H24 40-64
65-74
合計
H25 40-64
65-74
割合
202 1017.4
94 658.4
108 359.0
189 31.3
92 30.8
97 31.9
人数
割合
117 604.7
52 378.8
65 225.9
94 15.6
40 13.4
54 17.8
人数
割合
62 345.0
34 255.7
28 89.3
69 11.4
33 11.0
36 11.8
人数
割合
81 399.4
41 261.6
40 137.8
70 11.6
39 13.0
31 10.2
人数
割合
8
2
6
12
6
6
58.8
36.7
22.1
2.0
2.0
2.0
人数
割合
161 653.9
60 318.6
101 335.3
189 31.3
70 23.4
119 39.1
H26
H27
H28
H29
34
人数
割合
人数
割合
人数
割合
183 734.8
64 343.0
119 391.8
226 37.5
79 26.4
147 48.4
人数
割合
74 418.8
38 294.2
36 124.6
101 16.7
46 15.4
55 18.1
人数
クレアチニン
割合
379 1950.4
194 1338.5
185 611.9
344 57.0
175 58.5
169 55.6
1.3以上
人数
割合
(表 16)メタボリック該当者・予備群の経年変化
メタボリックシンドローム該当者・予備軍の把握(厚生労働省様式6-8)
健診受診者
男性
人数
合計
H24 40-64
65-74
合計
H25 40-64
65-74
腹囲のみ
割合
409
218
191
405
215
190
人数
20.2
16.1
28.4
20.5
16.9
26.9
予備群
割合
39
23
16
30
16
14
人数
9.5
10.6
8.4
7.4
7.4
7.4
☆No.24帳票
高血糖
割合
84
39
45
73
36
37
人数
20.5
17.9
23.6
18.0
16.7
19.5
高血圧
割合
11
7
4
14
12
2
人数
2.7
3.2
2.1
3.5
5.6
1.1
割合
55
21
34
47
17
30
該当者
脂質異常症
人数
13.4
9.6
17.8
11.6
7.9
15.8
割合
18
11
7
12
7
5
人数
4.4
5.0
3.7
3.0
3.3
2.6
血糖+血圧
割合
78
36
42
81
39
42
人数
19.1
16.5
22.0
20.0
18.1
22.1
血糖+脂質
割合
30
13
17
26
11
15
人数
7.3
6.0
8.9
6.4
5.1
7.9
血圧+脂質
割合
6
5
1
4
2
2
人数
1.5
2.3
0.5
1.0
0.9
1.1
3項目全て
割合
21
9
12
28
16
12
人数
5.1
4.1
6.3
6.9
7.4
6.3
割合
21
9
12
23
10
13
5.1
4.1
6.3
5.7
4.7
6.8
H26
H27
H28
H29
健診受診者
女性
人数
合計
H24 40-64
65-74
合計
H25 40-64
65-74
腹囲のみ
割合
625
323
302
603
299
304
30.7
25.8
38.5
30.4
25.0
38.4
人数
予備群
割合
25
13
12
16
12
4
人数
4.0
4.0
4.0
2.7
4.0
1.3
高血糖
割合
49
21
28
35
15
20
人数
7.8
6.5
9.3
5.8
5.0
6.6
高血圧
割合
6
3
3
1
1
0
人数
1.0
0.9
1.0
0.2
0.3
0.0
34
13
21
30
12
18
該当者
脂質異常症
割合
人数
5.4
4.0
7.0
5.0
4.0
5.9
割合
9
5
4
4
2
2
人数
1.4
1.5
1.3
0.7
0.7
0.7
血糖+血圧
割合
43
18
25
43
13
30
人数
6.9
5.6
8.3
7.1
4.3
9.9
血糖+脂質
割合
15
5
10
14
5
9
2.4
1.5
3.3
2.3
1.7
3.0
人数
血圧+脂質
割合
0
0
0
0
0
0
人数
0
0
0
0.0
0.0
0.0
3項目全て
割合
20
10
10
20
5
15
人数
3.2
3.1
3.3
3.3
1.7
4.9
割合
8
3
5
9
3
6
1.3
0.9
1.7
1.5
1.0
2.0
H26
H27
H28
H29
(表 17)質問票調査の経年変化
生活習慣の変化
KDB帳票No.22「質問票項目集計集」(保険者、同規模別)
服薬
20歳時体重
項目
喫煙
高血圧証
糖尿病
週3回以上 週3回以上 週3回以上 食べる速度
1日1時間以 1日30分以
睡眠不足
から10㎏
朝食を抜く 夕食後間食 就寝前夕食 が速い
上運動なし 上運動なし
毎日飲酒
時々飲酒
体重増加
脂質異常症
H24
33.8
5.7
9.3
16.8
7.5
20.8
15.7
45.4
41.6
53.9
76.3
22.3
24.3
13.8
H25
32.9
6.7
11.9
17.0
7.8
20.5
15.7
47.2
38.3
51.4
73.4
24.2
24.2
14.6
H26
H27
H28
H29
35
(表 18)特定健診受診率、特定保健指導実施率、受診勧奨者経年変化
法定報告値
特定健診
項目
H24年度
H25年度
H26年度
H27年度
H28年度
H29年度
対象者数 受診者数
4,131
3,922
1,040
1,000
特定保健指導
同規模内
対象者数 終了者数 実施率
の順位※1
25.2%
113位
135
52
38.5%
25.5%
115位
137
80
58.4%
受診率
受診勧奨者※2
医療機関受診率
中泊町 同規模平均
※1:No.3帳票 ※2:No.1帳票
6.実施計画(データヘルス計画)の見直し
計画の見直しは、最終年度となる平成 29 年度に、計画に掲げた目的・目標の達成状
況の評価を行う。国保データベース(KDB)システムに毎月健診・医療・介護のデー
タが収載されるので、受診率・受療率、医療の動向等は保健指導にかかわる保健師・栄
養士等が自身の地区担当の被保険者分については定期的に行う。
また、特定健診の国への実績報告後のデータを用いて、経年比較を行うともに、個々
の健診結果の改善度を評価する。特に直ちに取り組むべき課題の解決としての重症化予
防事業の事業実施状況は、毎年とりまとめる。
7.計画の公表・周知
策定した計画は、市の広報誌やホームページに掲載するとともに、実施状況の取りま
とめを行い、評価・見直しに活用するため報告書を作成する。
8.事業運営上の留意事項
中泊町は、国保部門に保健師等の専門職が配置されていないが、平成 25 年度の第二
期からの特定健診・特定保健指導事業において、衛生部門の保健師・栄養士に事業の執
行委任をしている。データヘルス計画策定作業を通じて、今後も連携を強化するととも
に、介護部門等関係部署と共通認識をもって、課題解決に取り組むものとする。
9.個人情報の保護
中泊町における個人情報の取り扱いは、中泊町個人情報保護条例(平成 17 年 3 月 28
日中泊町条例第 12 号)によるものとする。
10.その他計画策定に当たっての留意事項
データ分析に基づく保険者の特性を踏まえた計画を策定するため、国保連合会が行う
データヘルスに関する研修に事業運営にかかわる担当者(国保、衛生、介護部門等)が積
極的に参加するとともに、事業推進に向けて協議する場を設けるものとする。
36