基本構想 小さくても輝く “大いなる田舎”大玉村 平成23年3月 目 次 序 論 ..................................................................... 1 第1章 はじめに ....................................................................................................... 2 1 計画策定の目的 ................................................................................................ 2 2 計画の構成・期間 ............................................................................................. 3 3 計画の役割 ....................................................................................................... 4 第2章 大玉村の概要 ................................................................................................ 5 第3章 アンケートからみた住民ニーズ .................................................................... 7 基 本 構 想 .............................................................. 10 第1章 むらづくりの基本的な方向 ......................................................................... 12 1 基本理念 ......................................................................................................... 12 理念1 人が定住する活力ある村をめざす ................................ 12 理念2 安達太良山とともに生きる ...................................... 12 理念3 一人ひとりを大切にする ........................................ 13 2 大玉村の将来像 .............................................................................................. 13 第2章 政策の方向 ................................................................................................. 14 基本目標1 力強い産業と広がる交流 .................................................................. 15 1 農林産品の安定生産 ................................................ 15 2 地域資源を活かしたものづくり ...................................... 16 3 千客万来の交流のむらづくり ........................................ 16 4 交流を支える情報交通基盤づくり .................................... 17 基本目標2 みんなで支える安心生活 .................................................................. 18 5 健康の維持・増進 .................................................. 18 6 地域福祉力の強化 .................................................. 19 7 自然環境にやさしいむらづくり ...................................... 19 8 快適な住生活の確保 ................................................ 20 9 地域消防・防災力の強化 ............................................ 21 10 共生・協働による地域自治の推進 .................................... 21 基本目標3 夢を育てる教育・子育て .................................................................. 22 11 地域ぐるみの子育て支援 〔協育〕 .................................. 22 12 幼・小・中が一貫した教育の推進 13 地域ぐるみの学びのむらづくり 14 地域ぐるみのスポーツのむらづくり 15 ふるさと文化の振興 〔響育〕 .......................... 23 〔共育〕 ............................ 23 〔強育〕 ........................ 24 〔郷育〕 ...................................... 24 序 1 論 1 第1章 はじめに 1 計画策定の目的 自主・自立のむらづくりのために 本村は、昭和 30 年の大山村、玉井村の合併によって誕生し、以来、郡山市や 福島市に近接する住みよい田園地域として発展してきました。 近年は、第三次総合振興計画(平成 13~22 年度)に掲げた「安達太良山に いだかれた豊かな自然としあわせを大切にするむらづくり」をめざし、保健セン ター・総合福祉センターさくらを拠点とする保健福祉の充実や、玉井第二地区農 業集落排水処理施設の整備(平成 15 年度)などによる生活環境の保全、産業振 興センターの整備(平成 18 年度)をはじめとする地産地消の推進など、総合的 なむらづくりを進めてきました。 大玉村のあゆみ 年度 主なできごと 昭和30年 大玉村誕生 年度 主なできごと 昭和49年 玉井幼稚園完成 年度 主なできごと 平成5年 大玉村保育所開設 31年 50年 玉井中、大山中が統合し大玉中に (玉井分室・大山分室) 6年 アットホームおおたまオープン 第2工業団地造成 32年 51年 大玉中学校校舎完成 7年 大山第一地区農業集落排水が供用開 始 33年 52年 8年 34年 53年 大山公民館完成 9年 35年 54年 大山小学校完成 10年 県民の森オートキャンプ場オープン 北部ふれあいセンター完成 36年 55年 11年 37年 役場庁舎完成 56年 簡易水道低区の給水開始 12年 総合福祉センターさくら完成 38年 57年 農村環境改善センター完成 13年 地域イントラネットの整備 西部ふれあいセンター完成 39年 58年 14年 ふれあいの森造成(12~14年度) 40年 59年 村民憲章制定 村民体育館完成 15年 玉井第二地区農業集落排水が供用開 始 41年 大玉村公民館完成 60年 16年 電子投票実施(全国で6例目) 自立計画策定 42年 61年 保健センター完成 第1工業団地造成 17年 村政50周年記念式典開催 東部ふれあいセンター完成 43年 62年 18年 産業振興センター完成 44年 63年 19年 農 村 環 境 改 善 セ ン ター 多 目 的 ホ ー ル 改修 45年 県 営 土 地 改 良 事 業 開 始 ( ~ 55 年) 玉井小学校完成 平成元年 あだたらふるさとホール、村 民 プー ル開館 20年 大玉村保育所増築 46年 2年 21年 国道4号完全4車線化開通 47年 県民の森開設 3年 あだたら南住宅団地造成 水道高区の給水開始 22年 大玉村保育所増築 玉小・大山幼稚園耐震改修 大玉第2住宅団地造成 東日本大震災(震度5強) 48年 大山幼稚園完成 4年 23年 2 しかし、この間、少子高齢化や情報化、国際化、さらには平成の大合併の進展 など、村をとりまく社会経済情勢は大きく変化してきました。特に、平成の大合 併により、わが国の市町村数は平成 11 年4月の 3,229 から平成 22 年3月に は 1,727 と半数近くに減少し、福島県でも 90 から 59 へと減少しましたが、 本村は、地域自治権や地域活力の継承を図るため、自主自立を優先する選択をし ました。 こうした中、本村が、これからも長期的に安定したむらづくりを進めていくた めには、豊富な水や肥沃な大地などの地域資源や、ICに近く国道4号沿いとい う恵まれた立地を生かし、人が住み、育ち、いきいきと働き、交流し、安心して 暮らせる「確かな地域力」を維持・増強していくことが不可欠です。 こうした観点に立ち、これからも「小さくても輝く大いなる田舎・大玉村」と して歩んでいくために、むらづくりの基本的方向と具体的施策を体系的に定める 第四次大玉村総合振興計画を策定します。 2 計画の構成・期間 第四次総合振興計画は、平成23~32年度の10カ年計画である「基本構想」 と、前期5カ年、後期5カ年の「基本計画」、平成23年度を初年度に概ね5年 間に実施する事業を定めローリング方式で毎年見直しを行う「実施計画」で構成 します。 計画の構成と期間 平 成 区 23 24 25 26 分 27 28 29 30 31 32 年 度 計画期間 内 ◇ 容 村の 10 年後の将来像と、そ れを実現するための基本政策 を示します。 基本構想 ◇ 基本政策を具体化する5カ 年間の施策を掲げます。 基本計画 前期基本計画 改定 後期基本計画 3 3 (1) 計画の役割 村民の役割 むらづくりの主役は村民です。そのため、第四次総合振興計画は、「むらづく りの教科書」として村民が読みやすくわかりやすいものをめざすとともに、各行 政施策に対応する村民の役割を掲載し、村民の行動指針と位置づけます。 (2) 職員の役割 職員が日々の業務で最大限の能力を発揮するためには、村がめざす理念や方向 を職員全員で共有し、高い業務遂行意識を持ち続けることが重要です。そのため、 第四次総合振興計画は、職員一人ひとりの担当事業と施策、政策の関係を明確化 し、実務上有効に活用でき、日々の改善につなげられる計画をめざします。 4 第2章 大玉村の概要 安達太良山に抱かれた美しい田園空間 本村は、福島県中通り地方の中央に位置する面積79.46k㎡の小さな村です。 村の西北には、標高1,700mの安達太 良山があり、そのなだらかな稜線を仰ぐ 田園風景が村内各地で見られ、村のシン ボル的な景観となっています。「安達太 良山」は日本百名山として、また花の百 名山としても、その美しい景観が内外に 知られています。 大玉村の立地 村の地形は、この「安達太良山」から 村東端の阿武隈川に向かって傾斜し、村 の西半分は火山岩層の高原で森林地帯と なっている一方、東半分は沖積層の平 地・丘陵地として農地や宅地等に利用さ れ、村域の多くは、今日でも、営農など 様々な人間の働きかけを通じて生態系の 循環が保たれる「里山」が維持・保全さ れています。 1,000m級の峰々から流れる河川が作る肥沃 な土壌と豊かな水資源、寒暖差の大きい気候な どの条件は農業に適しており、高品質のコシヒ カリの産地として有名であるほか、和牛、いち ご、きゅうり、そばなどが生産され、多方面に 流通しています。 こうした地元農産物を使った産品開発にも力 を入れており、日本酒やそば団子、そば焼酎な どが製品化され、好評を博しています。 一方、本村は、都市部に近い恵まれた立地から、大型ショッピングセンターや 工業団地なども立地しており、「安達太良山」の恵みを生かした地元特産品の生 産を基軸に、農・工・商の調和がとれた発展を続けていくことが期待されていま す。 5 農業産出額の推移 〔大玉村の農業の動向〕 30 平成18年の農業産出額は24.3億円で、億円 内 訳 は 米 が 12.4億 円 、 肉 用 牛 が 3.1億 円、野菜が2.5億円、乳用牛が2.1億円 20 などとなっています。近年は、花きな 26.0 25.8 3.9 4.1 2.0 2.2 2.0 2.1 2.8 ど多角的な経営に力を入れていますが、 25.5 2.8 24.7 25.1 4.5 3.7 3.5 2.2 2.2 2.0 2.6 2.7 2.7 2.2 2.5 24.8 24.3 24.3 4.2 3.8 3.4 2.1 2.1 2.1 2.2 2.4 3.1 2.8 2.4 その他 乳用牛 肉用牛 0.5 2.6 0.3 2.5 花き 担い手の高齢化や米価の低迷などによ り、農業産出額は長期的な減少傾向に 10 果実 15.0 14.2 13.6 13.4 13.1 あります。環太平洋戦略的経済連携協 12.8 12.6 野菜 12.4 米 定 ( TPP) に よ る 農 産 物 輸 入 の さ ら な る自由化が予想される中で、基幹産業 0 平成 11年 平成 12年 平成 13年 平成 14年 平成 15年 平成 16年 平成 17年 平成 18年 として村の農業を維持・発展させてい くことが課題となっています。 注:平成19年以降は市町村ごとの調査は行われなくなった。 工場数と製造品出荷額等の推移 〔大玉村の製造業の動向〕 本村では、2つの工業団地を中心 300 億円 27 26 事業所数 23 21 しました。 ローンに端を発する世界同時不況の 25 24 24 22 20 200 190.9 148.7 130.1 136.2 しかし、平成20年はサブプライム 30 カ所 製造品出荷額等 27 に企業誘致を進め、村の製造品出荷 額 等 は平 成 19年 には 191億 円 を記 録 資料:生産農業所得統計 20 163.7 134.7 106.8 90.8 100 55.5 影響等により、前年比3割減となっ 10 70.1 ており、市場の需要の回復や燃料費 の低減等が待望されるとともに、村 0 0 平成 11年 平成 12年 平成 13年 平成 14年 平成 15年 平成 16年 平成 17年 平成 18年 平成 19年 平成 20年 内企業の商品開発力や販売力の強化 が課題となっています。 注:製造品出荷額等の「等」には加工賃収入などが含まれる。 〔大玉村の小売・卸売業の動向〕 商店数と年間商品販売額の推移 本村においても、この10年間、沿 250 億円 道立地型の商業施設の集積が進みま 200 78 90 カ所 74 69 67 71 64 した。平成18年2月には大型ショッ ピングセンターがオープンし、平成 19年 の年 間商 品 販売 額は 110億円 と 66 55 150 60 年間商品販売額 商店数 109.9 100 3年前の1.8倍に急増しました。 その一方、商店数は減少傾向にあ 資料:工業統計調査 50 35.5 38.0 36.4 36.4 昭和 63年 平成 3年 平成 6年 平成 9年 44.3 54.8 30 62.1 り、中小商店の育成が求められます。 0 0 平成 11年 平成 14年 平成 16年 平成 19年 資料:商業統計調査 6 第3章 アンケートからみた住民ニーズ 本計画策定のために実施したアンケート調査(平成21年12月実施。回収数は 一般住民が1,556票、中学生が83票)によると、住民は大玉村の「今と未来」 を、次のように描いています。 1 中学生にとっての村の誇りは、自然、住環境、福祉、イベント 中学生が考える「伸ばしたい大玉村の誇り、特色」の回答は、「青い空、山々 の緑、きれいな水」などの自然が最も多く、あとは住環境、福祉、祭・イベント が続いています。未来のむらづくりを担う中学生の考えを尊重していくことが求 められます。 伸ばしたい村の誇り、特色(中学生アンケート) 62.7% 青い空、山々の緑、きれいな水に恵まれたむら 41.0% 住環境の良いむら 誰もが安心して暮らせる、健康と福祉のむら 39.8% 特色ある祭やイベントのあるむら 39.8% 27.7% 職・住・遊が近接していて、豊かな暮らしができるむら 18.1% 村の歴史や伝統を大切にするむら 16.9% スポーツに力を入れ、全村民で健康づくりを進めるむら 10.8% 特産品のあるむら 住民が主体的に活発な活動を行うむら 7.2% 学習する環境が整っているむら 7.2% 多くの観光客が訪れるむら 7.2% 6.0% 大規模開発などのシンボルがあるむら 0% 2 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 施策満足度は、公共交通、公園などで低い傾向 5段階評定により30の施策分野の住民満足度をお聞きしたところ、消防・防 災、治安、保健、水道、ごみ収集・処理、交通安全、公害防止、子育て支援など で満足度が高く、公共交通、公園、道路整備、医療、観光振興、商業振興などで 満足度が低い傾向がみられました。 各分野の取り組みを強化することで満足度を一層高めていくことが求められま す。 7 施策の満足度(住民アンケート) 満足 やや満足 どちらともいえない 25% (1)保健 28% 20% (2)医療 (5)子育て支援 (6)公園 6% 13% (8)公共交通 7% 27% (13)消防・防災 (15)治安 (16)農林業振興 6% 9% (18)建設業振興 4% 8% 49% (20)観光振興 4% 11% 47% 15% 12% (24)スポーツ振興 12% (26)国際交流 4% 16% 15% 5% 2% 11% 5% 2% 12% 4% 24% 19% 16% 7% 14% 5% 2% 14% 47% 4%1% 14% 43% 6% 1% 14% 6% 2% 14% 6% 2% 15% 5% 2% 14% 60% (27)男女共同参画 5% (28)地域の情報化 7% 17% 52% 9% 3% 13% (29)コミュニティづくり 7% 16% 54% 7% 3% 14% (30)行財政運営 7% 14% 8% 13% 0% 12% 16% 6% 4%1% 49% 13% 16% 5% 42% 22% 15% 17% 5% 40% 25% 10% (25)歴史・文化の保全・活用 12% 26% 13% (23)生涯学習環境 13% 56% 10% (22)小中学校の教育 8% 54% 11% 2%1% 10% 29% 56% (19)商業振興 4% (21)幼児教育 6% 4% 28% 31% 9% 6% 31% 11% (17)製造業振興 3% 9% 10% 11% 7% 33% 31% 23% 6% 3% 25% 32% 20% 9% 11% 8% 27% 27% (14)交通安全 13% 17% 40% 29% 20% (12)公害防止 13% 30% 18% 22% (11)ごみ収集・処理 14% 10% 20% 25% 16% 5% 3% 19% 32% 27% (10)下水道 18% 10% 12% 5% 3% 38% 13% (9)水道 7% 3% 33% 24% 10% 10% 47% 25% 11% (7)道路整備 12% 40% 19% 21% 無回答 5% 2% 8% 28% 23% 14% (4)障害者支援 不満 31% 21% 17% (3)高齢者介護・福祉 やや不満 62% 55% 20% 40% 8 60% 80% 3% 100% 3 定住促進に必要なのは、雇用、医療、交通手段 都市住民が大玉 村に定住する際の 問題点については、 雇用、医療、交通 手段の割合が高く なっています。こ れらの面の改善が 求められます。 都市住民が大玉村に定住する際の問題点(住民アンケート) 57% 54% 定住するための仕事がない 49% 医療機関(施設)が少ない 23% 42% 地域内での移動のため の交通手段が不便 22% 26% 27% 買い物、娯楽などの 生活施設が少ない 16% 受け入れのためのサポート 体制が整備されていない 31% 近所に干渉されプライバシー が保てないと感じられる 近隣市のベッドタウン としての住宅地の不足 13% 15% 大玉村 13% 全国 全国は選択肢なし 12% 地域住民が都市住民 の受け入れに消極的 23% 7% 地域の調和が崩れる 13% 0% 20% 40% 60% ※全国値は内閣府「都市と農山漁村の共生・対流に関する世論調査」(平成17年11月) 4 期待する政策は、福祉・医療、防犯・防災、産業振興の順 期待する政策は、 福祉・医療が最も割 合が高く、次いで防 犯・防災、産業振興 の順となっています。 少子高齢化が進む 中、安全・安心な暮 らしに対するニーズ が高まっており、そ の対応が求められま す。 期待する政策(住民アンケート) 52% 多様な世代が共に暮らせる ための福祉、医療の充実 59% 39% 安心して住み続けるための 防犯、防災対策の充実 49% 34% 33% 農林業や伝統的な地場産業、 地域の既存産業の振興 31% 道路、公園などの生活環境や 産業振興のための基盤整備 35% 28% 地域の人材を育成するための 特色ある教育の充実 34% 22% 祭り、自然、街並みなどの地域資源 を活かした観光・交流の促進 33% 地域独自の情報発信のための メディアやIT基盤の充実 14% 14% リサイクルや二酸化炭素の排出抑制 などの地域からの地球環境対策 14% 大玉村 全 国 31% 11% 地域の大学などと連携 した新産業の創出 40% 0% 20% 40% 60% ※全国値は内閣府「地方再生に関する特別世論調査」(平成21年7月) 9 基 10 本 構 想 11 第1章 むらづくりの基本的な方向 1 基本理念 大きく変化する社会動向、本村の地域特性やこれまでのむらづくりの取り組み、 住民ニーズをふまえ、本村は、以下の3点をむらづくりの基本理念に据えます。 理念1 人が定住する活力ある村をめざす 本村の人口(国勢調査ベース)は昭和50年から、緩やかながら一貫して増加 を続け、平成22年には8,500人台に到達しています。わが国が総人口減少時代、 少子高齢化時代を迎える中、「日本一の子育て支援」等を推進して定住人口を増 やし、活力ある村をめざします。 10年後の目標人口 10,000 人 8,000 8,407 8,464 8,587 8,867 9,074 7,647 7,837 7,979 8,195 8,339 982 1,267 1,598 1,805 1,875 1,889 2,384 914 2,102 809 5,087 5,116 5,082 5,144 5,140 5,195 5,323 5,471 5,488 5,423 1,751 1,807 1,915 1,784 1,601 1,407 1,266 1,227 1,277 1,267 昭和 50年 昭和 55年 昭和 60年 平成 2年 平成 7年 平成 12年 平成 17年 平成 22年 平成 27年 平成 32年 65歳以上 6,000 4,000 2,000 15~64歳 0~14歳 0 ※平成22年は国勢調査速報値(年齢別人口は推計)。 理念2 安達太良山とともに生きる 安達太良山は、いつも私たちの後ろにそびえ、私たちを静かに見守り、心を癒 す母なる存在です。 この雄大な安達太良山を源とする豊かな自然の生態系の循環、美しい景観が、 いにしえから、私たち人間の営みと調和し、日々の生活にうるおいを与え、村の 産業を支えてきました。 私たちは、安達太良山に育てられていることに日々感謝し、安達太良山ととも に生きるむらづくりを今後とも続けていきます。 12 理念3 一人ひとりを大切にする 本村は、地域自治権や地域活力の継承を図るため、自主自立を優先する選択を しました。行政では、職員が村民のニーズをきめ細かく把握できる「村」ならで はの一人ひとりを大切にする村政を推進していきます。 また、わが国の多くの地域で、固有の歴史・文化が失われ、地域のつながりが 弱体化している中で、村民一人ひとりが支えあい、価値のあるものを遺しながら、 大玉村の「地域力」を維持・増強していきます。 本村では、村民と行政がともに、一人ひとりを大切にするむらづくりを推進し ていきます。 2 大玉村の将来像 将 来 像 小さくても輝く 大いなる田舎・大玉村 本村には、国道4号・JR東北本線沿いという恵まれた立地と、安達太良山が 育んだ豊かな自然、歴史・文化などの地域資源があります。 今日、小さな地方自治体をとりまく情勢は、厳しさを増していますが、こうし た立地や地域資源を最大限に活かし、村民と行政が互いに手を携え、力強い産業 の育成、安心生活の確保、夢を育てる教育・子育てを推進していくことで、「小 さくても輝く大いなる田舎・大玉村」として、人が住み、育ち、いきいきと働き、 交流し、安心して暮らせる「確かな地域力」を維持・増強していきます。 13 第2章 政策の方向 「小さくても輝く大いなる田舎・大玉村」をめざし、3つの基本目標と15本 の政策の方向を掲げます。 政策の体系 基本理念 将来像 基本目標 政策の方向 力強い産業と 広がる交流 2 地域資源を活かしたものづくり 3 千客万来の交流のむらづくり 4 交流を支える情報交通基盤づくり 5 健康の維持・増進 みんなで支える 安心生活 安達太良山とともに生きる 小 さく て も 輝く 大 い な る 田舎 大 玉 村 人が定住する活力ある村をめざす 1 農林産品の安定生産 6 地域福祉力の強化 7 自然環境にやさしいむらづくり 8 快適な住生活の確保 9 地域消防・防災力の強化 10 共生・協働による地域自治の推進 夢を育てる教育 ・子育て 一人ひとりを大切にする 11 地域ぐるみの子育て支援〔協育〕 12 幼・小・中が一貫した大玉教育の推進 〔 響育〕 13 地域ぐるみの学びのむらづくり 〔 共育〕 14 地域ぐるみのスポーツのむらづくり 〔 強育〕 15 ふるさと文化の振興 〔 郷育〕 14 基本目標1 力強い産業と広がる交流 ~大玉村に根づき、世界とつながる産業の育成~ 世の中が急激に変化する中、 広い視野で常に新しいものに挑 戦し、情熱を持って、はつらつ と働きましょう。 大玉村にあるものすべてが宝 の原石です。人・モノ・情報な どの地域資源を活用して、個人 や企業の技術に一層の磨きをか けながら、産地間競争力・国際 競争力の高い産品・サービスを 生み出していきましょう。 活力ある地域産業があることが、人が交流・定住する条件です。村 内の企業・経営体どうしで、お互いに足りないところを補いあい、地 域の経済力を高めていきましょう。地域産業の基礎となる農林業を次 世代に引き継いでいけるよう、担い手を育て、農地・山林を保全し、 加工や直売を通じて、他の産業に波及させ、地域での経済循環を活性 化させましょう。 1 農林産品の安定生産 ~安全・安心・高品質な農林産品の安定生産~ 農林業は、安全・安心な食料等の供給に留まらず、加工等による他の産業への 波及、環境保全、水源の涵養、防災、食育、体験学習、療養(セラピー)など、 多面的な機能があり、継続的な振興が求められます。 そこで、地区ごとに、意欲的な担い手への農地の集積と耕作放棄の予防、有害 鳥獣対策などを進め、優良な農産物の安定生産を図るとともに、付加価値を高め るための加工・販売体制の充実に努めます。また、有機・低農薬栽培の奨励や堆 肥活用の促進など、人や環境にやさしい農業の振興を図ります。 また、諸外国で乱伐に伴う地球環境問題が顕在化する中、適切に管理されるわ が国の林業の見直しが進んでおり、計画的な保育・伐採を図るとともに、きの こ・山菜類の栽培やバイオマス資源の有効利用に努めます。 15 2 地域資源を活かしたものづくり ~地域資源を活かした創意・工夫によるものづくり~ 本村には、都市部に近い立地や豊富な水資源、広大な土地などの条件から、高 い技術力を持つ製造業が立地しています。景気の低迷や燃料費・輸送費の高騰、 国際競争の激化など、厳しい経営環境が続いていますが、創意・工夫により一層 の付加価値の向上や販路拡大などを図れるよう、商工会等と連携しながら支援し ていきます。また、地域の雇用の場として、積極的な企業誘致を図ります。 建設業は、公共事業や住宅需要の減少により、わが国全体で産業規模の縮小を 余儀なくされ、福島県でもその傾向が続いています。県や関係団体と連携しなが ら、本業の安定を基本に、異業種への進出も視野に入れた企業力強化を支援して いきます。 3 千客万来の交流のむらづくり ~消費者や観光客のニーズに応える交流のむらづくり~ 本村の商業・観光業は、国道4号 沿線のショッピングセンターや飲食 店、産業振興センターと、各地区の 近隣商業の個人商店、さらにはアッ トホームおおたまやフォレストパー クあだたらなどの観光施設、民間の 農産物直売所などがあります。商業 については価格競争の激化が、観光 は他の有名観光地との競合が進み、 経営環境は厳しい状況です。 しかしながら、地域資源を生かし た商品・サービスの開発・販売や都 市農村交流、大規模店と競合しない ビジネスモデルの工夫などが着実に 進んでおり、商工会等と連携しなが ら、こうした取り組みを積極的に支 援し、もてなしの心で千客万来の交 流のむらを創っていきます。 おおたまのおいしいものがぎっしり! 大玉村産業振興センター「あだたらの里直売所」 16 4 交流を支える情報交通基盤づくり ~人・モノ・情報が有機的にネットワークするむらづくり~ 良好な情報交通基盤は、快適な暮らしや産業の活性化のための必須条件です。 地域経済を支える基盤の1つとして、光ファイバーによる超高速ブロードバン ド環境の整備を図り、活力ある地域経済活動を推進し、産業の活性化を目指しま す。同時に、公正な情報を送受信できるネットワークを活用することで生涯学習 への意欲を高めるとともに、教育、福祉・医療サービス等の質の向上と行政サー ビスの高度化を進めます。あわせて、情報化の急速な進展の一方、情報格差が拡 大することが懸念されるため、初心者向けのパソコン教室を開催するなど、基礎 知識の向上に努めます。 また、公共交通については、既存の広域生活バス、福祉バスの維持・確保に努 めるとともに、需要に応じて柔軟に運行できるコミュニティ交通システムのあり 方を研究していきます。さらに、JR新駅設置を引き続き検討していきます。 道路については、石筵・本宮線など県道の改良を要請していくとともに、基幹 道路・生活道路の計画的な整備と維持に努めます。また、老朽橋梁の長寿命化を 進めるとともに、スマートICの設置を検討していきます。さらに、交通安全教 育の徹底と交通安全施設の整備を進めます。 17 基本目標2 みんなで支える安心生活 ~自助・共助・公助でみんながつながるむらづくり~ 自分たちでできることは自分たちで行い、地域でできることは地域 で行い、自分たちや地域でできないことを行政が支える「自助・共 助・公助」の考えを基本にしましょう。 手助けが必要な方をみんなで支えあい、村民みんなが心と身体の健 康増進に積極的に取り組み、生きがいを持って暮らしていきましょう。 災害があっても、被害を最小限に食い止める ために、危険箇所の把握や避難経路、避難場所 の確認など、日頃から防災意識の高揚を図りま しょう。 未来の村民のために、大玉の美しい環境を残 せる、自然にやさしいライフスタイルを実践し ましょう。 他人まかせでなく、みんなで、安全・安心な 暮らしを守っていきましょう。 5 健康の維持・増進 ~食と運動とリラックスでつくる一人ひとりの健やかな生活~ 自分の健康は、自分で守ることが基本です。しかし、現代社会に蔓延する生活 習慣病や心の病気などを予防・改善するためには、家族ぐるみ、地域ぐるみで、 栄養バランスのよい規則正しい食事、適度な運動を実践し、心のゆとりを持てる 環境をつくることが大切です。 そこで、身近な地区ごとに、保健師・栄養士などの専門職や食生活改善推進 員・保健推進員などボランティアが協力し、村民一人ひとりの主体的な健康づく り活動を促進していきます。 医療については、国民健康保険制度の適切な運営を図るとともに、社会保険被 保険者を含め、人間ドック受診費用を助成するなど、村民が適切に健康管理を行 えるよう支援していきます。また、広域での救急医療体制の確保に努めるととも に、村内への医療機関の誘致に努めます。 18 6 地域福祉力の強化 ~みんなで支えるあたたかなむらづくり~ 高齢者数の増加や障がい者の社会参加ニーズの高まり、核家族化の進展などに より、福祉の必要量は今後も増大していくことが予想されます。 大玉村の地域福祉力 〔活発な地域の支えあい〕 傾聴 声かけ 見守り 高齢者 ボランティア 福祉サロン 〔支援が必要な人〕 障がい者 子ども ひとり親家庭 低所得者 公的サービス 〔充足した通所・入所サービス〕 保健センター 地域包括支援センター 特養陽だまりの里 あだたら育成園 ファミリーサポート 等 〔住民本位の生活支援サービス〕 きめ細かな相談・訪問 総合福祉センターさくら 大玉村保育所 充実した経済的支援 訪問による介護・生活支援 等 村民がいつまでも元気で自立し、安心して暮らせるむらづくりをめざし、高齢 者への介護・福祉、障がい者への生活支援や社会参加促進、子どもやひとり親家 庭、低所得者等への福祉といった公的なサービスに加え、それを補完するボラン ティア活動や、福祉サロンなど身近な地区での地域支えあい活動を活発化し、地 域福祉力を高めていきます。 7 自然環境にやさしいむらづくり ~水・生態系・資源・エネルギーが循環するふるさとづくり~ 豊かな水環境や里山の生態系、さらには自然がもたらしてくれる様々な資源や エネルギーを後世に引き継ぐことで、次世代の村民が本村で安心して暮らすこと ができます。 そこで、自然環境の保全に充分配慮しながら限りある資源を適正に使用し、ゴ ミの排出を抑制し、再利用する資源循環型社会づくりをめざしていきます。 また、水道水や農業用水の安定的な供給・利用を図るとともに、農業集落排水、 合併処理浄化槽による生活排水の適切な浄化に努めます。 19 さらに、温暖化対策や環境保全のため、再生可能エネルギーの利用を促進する など、二酸化炭素や廃棄物の排出抑制・循環にむけた取り組みを進めます。 大玉村がめざす循環型ふるさとづくり ~資源循環の場合~ ◆資源の適正使用 ◆発生抑制 自然環境に充分配慮しながら 限りある資源を適正に使用 ゴミの少ない モノを作る 資源投入 生産 (製造・流通等) ◆発生抑制 モノを大事に使う 消費・使用 ◆リサイクル 再生できるもの を資源としてリ サイクル 再資源化 廃棄 処理 ◆再使用 ◆適正処分 埋立処分 8 どうしても使 えないモノだ け適正に処分 使い終わった モノでも繰り 返し使用する 快適な住生活の確保 ~安全・快適にゆったりと暮らせるむらづくり~ 村民が安心・快適にゆったりと暮らし続けられるよう、住宅、公園・環境美 化・景観形成、防犯など、住生活施策を推進します。 住宅については、村営住宅の適切な維持管理を図るとともに、村による宅地造 成のほか、民間宅地造成の誘導、U・Iターン希望者に対する空き家情報の提供 などの施策を推進し、定住人口の増加に努めます。 公園については、既存の公園の適切な維持管理に努めるとともに、ふれあい広 場のさらなる整備を進めていきます。 環境美化については、村内一斉環境美化活動等を推進するとともに、山林等へ の不法投棄の防止に努めます。 景観形成については、村民による景観保護・形成活動を促進していきます。 20 防犯については、村や関係機関、地域が一体となって防犯活動を展開するとと もに、消費者保護体制の充実に努めます。 9 地域消防・防災力の強化 ~周到な備えによる平穏な生活の確保~ 村民の生命・身体・財産を守るためには、強い消防力が不可欠です。広域行政 による常備消防と消防団、医療機関、警察等が密接に連携しながら、高度化・専 門化する消防・救急要請に迅速・的確に対応できる体制の維持確保に努めます。 防災については、大災害時は、初動期の地域での自主的な避難・救助が重要で あるため、地域防災計画に基づき、日頃から、地区ごとの災害時要援護者の見守 り体制の確立を図るとともに、あらゆる災害を想定した職員動員体制の確立に努 めます。また、土砂災害対策や耐震改修の促進など、災害に強いむらづくりを進 めていきます。 10 共生・協働による地域自治の推進 ~一人ひとりが輝き、支えあい、築きあうむらづくり~ 本村では、一人ひとり、すべての村民が人権を尊重し、お互いに輝き、支えあ いながらいきいきと暮らしていけるむらづくりを推進します。 そのために、地域自治の基本となる行政区を単位としたコミュニティ活動の活 性化に努めるとともに、男女共同参画、多文化共生などの取り組みを強化してい きます。 また、行財政運営への村民の参画、村民との協働を拡充し、住民ニーズに基づ いた柔軟な施策の推進と、健全な財政運営に努めます。 自助・共助・公助の「補完性の原則」 自助 共助 自分でできる ことは自分で 地域でできる ことは地域で 21 公助 自分や地域でで きないことを公 共が支える 基本目標3 夢を育てる教育・子育て ~大玉に学び、世界とつながる人間の育成~ 村民一人ひとりがつながり、共に支え合い、学び合って、夢や生き がいの持てる豊かな人生を送ることができるよう、家庭・地域・学校 が協働して、みんなで支え、みんなで育て、みんなで育ちましょう。 教育を担うのは学校だけではありません。家庭での教育、地域社会 での教育がそろってこそ、人・自然・地域を大切にする心と、困難に くじけずに進んでいくことのできるたくましさを持った人間が育成さ れます。 コミュニティ・スクールを核とし て子どもたちに豊かな学びの場と機 会を提供し、大きな夢と世界につな がる人間関係力・表現力を持った子 どもを育てましょう。そして、子ど もや学校との関わりを通した地域づ くりを推進し、大人も学び、育ちま しょう。 11 地域ぐるみの子育て支援 〔協育〕 ~みんなで見守る日本一の子育て~ 本村では、毎年70人前後の赤ちゃんが誕生しています。 母子ともに健康で、すくすくと育ち、保護者の育児不安が軽減・解消されるよ う保健センターを拠点にきめ細かな健診、指導、発育・発達支援に努めます。ま た、女性が仕事や地域活動を続けながら、安心して子どもを育てられるよう、0 歳児保育など、多様な保育サービスの展開に努めます。保健サービスや保育所な ど、公的なサービスに加え、ファミリーサポートセンターでの互助活動や子育て サークルなど、ボランティア、近所の支えあいによる地域子育て支援を推進し、 日本一の子育てを目指します。 22 12 幼・小・中が一貫した教育の推進 〔響育〕 ~人・自然・地域とつながり、互いに響き合い、高め合う教育~ 本村は、少人数で密度の濃い教育を幼・小・中にわたって一貫して推進できる 環境にあります。 そこで、幼・小・中一貫教育と「コミュニティ・スクール」という理念を基本 に、一人ひとりの成長をきめ細かに見守り、確かな学力、人間関係力を身に付け た人を育てます。豊かな自然や文化、人を大切にし、その恵みを生かした多様な 学びを創造する中で、基礎的な学力・生活習慣の定着を図り、情報化、国際化な ど急速な社会の変容に柔軟に対応できる人を育てます。 13 地域ぐるみの学びのむらづくり 〔共育〕 ~みんなで支え、みんなで育て、みんなが育つ学習環境~ 社会が急速に変化する中で、また、心の豊かさが求められる時代状況の中で、 生きがいや自己実現などにつながる学習活動へのニーズが一層高まっています。 そこで、生涯学習施設等を拠点に、生涯にわたって学び、学んだことを生かし て地域社会に貢献し、世代を越えた交わりの中で、共に学び、共に育つ教育を推 進します。 また、地域に開かれた「コミュニティ・スクール」である学校と家庭・地域の 垣根をなくし、学校教育に家庭・地域が参画するみんなの学校づくりを推進しま す。 大玉教育のトライアングル 学校 学校開放 公開講座 PTA 学校運営参画 子どもの教育 課外活動 社会人講師 職業教育 ふるさと教育 地域活動への参画 家庭 地域 安心・安全(防 犯・防災・福祉) 23 14 地域ぐるみのスポーツのむらづくり 〔強育〕 ~心身共に健康で、たくましく、未来を切り開けるスポーツ環境~ 心身の健やかな成長や健康の維持・増進のために、子どもから高齢者まで、村 民みんなが多様なスポーツを気軽に楽しみ、継続できるむらづくりが求められて います。 そこで、体育施設の整備・充実や、村民運動会などスポーツイベントの振興、 指導者や関係団体の育成などにより、スポーツ環境を充実し、自尊心を持ち、夢 の実現に向かってねばり強く取り組む、豊かで強い心と、たくましい身体を持っ た人を育てます。 15 ふるさと文化の振興 〔郷育〕 ~ふるさとを大切にし、伝統や文化を継承し、さらに新しい文化を創るむらづくり~ あふれる情熱で創造され、受け継がれ るふるさと文化は、私たちの誇りです。 文化財や伝統芸能の保存と活用を推進 するとともに、あだたらふるさとホール や森の民話茶屋をはじめとした施設を活 用して現代の文化・芸術活動の振興を図 り、ふるさとに愛着を持ち、伝統を守り 引き継ぐ人、積極的に新たな文化活動に 取り組もうとする人を着実に育てていき ます。 24 民話と手料理でおもてなし 「森の民話茶屋」
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