自然の共生に向けた未来づくりに貢献する免震技術のパイオニア

ム
ウェルカ
茨城
Welcome Ibaraki
培ってきた技術と信頼で、
自然との共生に向けた未来づくりに
貢献する免震技術のパイオニア
株式会社奥村組
技術研究所
技術研究所 所長 國行 薫氏
明治時代に奈良県から始まる100年超
企業の株式会社奥村組
振動エネルギーを吸収して揺れ幅を小さくする減衰装
(※ 2)
置(ダンパー)
を併用します。
奥村組は免震黎明期となる 1986 年(昭和 61 年)
株式会社奥村組は、1907 年(明治 40 年)に創業者
に日本初の実用免震ビルである筑波研究所(現:技術
の奥村太平氏がゆかりの深い奈良の地で土木建築請負業
研究所)管理棟、1987 年(昭和 62 年)には日本初
に身を投じたことから始まり、1921年(大正10 年)に
の免震マンションを建設するなど、わが国の免震技術
個人経営奥村組を、1938年(昭和13年)にさらなる事
の先駆けを担い業界をリードしてきました。また、免
業の飛躍を目指して株式会社奥村組を設立しています。
震技術を庁舎、病院、学校、工場、高層マンション等
代表工事としては、1929 年(昭和 4 年)に関東
の建物に適用するだけでなく、サーバールームなど特
大震災の復旧工事として受託した復興局三吉橋新設工
定の室を免震化する「免震床」、文化財や美術工芸品
事、1955 年(昭和 30 年)に太平洋戦争の金属献納
を守る「免震台」、さらには全国の灯台レンズの免震
運動により解体された通天閣の再建工事、阪神・淡路
改修などにも適用しています。さらに、積層ゴム支承
大震災で分断された鉄道をわずか 74 日間で全線復旧
と金属製の転がり支承を組合せることによってより高
したプロジェクトの鍵となった JR 神戸線六甲道駅復
性能な免震効果を発揮する「ハイブリッド免震システ
旧工事などがあり、これらの一部が NHK のドキュメ
ム」を開発するなど、建物の大きさや形状、求められ
ンタリー番組「プロジェクトX」で紹介されています。
る性能に応じた免震技術を幅広く保有しており、各方
創業以来、
「堅実経営」と「誠実施工」を信条に、土木・
建築を両輪とする調和のとれた総合建設会社として社業
を着実に発展させながら、さまざまな分野で実績を積み重
ね、
2007年(平成19年)に創業100周年を迎えています。
免震技術のパイオニア
免震技術は近年、度重なる震災の影響もあり、地震
に対する備えとして需要が高まっています。
(※ 1)
と呼ばれる絶
免震技術とは支承(アイソレータ)
縁装置を建物の基礎や中間階に設置して、地震による
面から高い評価と信頼を得ています。
(※ 1)支承…上下方向には硬く建物を支える一方、水平方
向には柔軟であり、建物に地震の揺れを伝わりにく
くする役割を果たす。薄いゴム板と鋼板を交互に重
ねて接着した「積層ゴム支承」
、表面の摩擦抵抗が小
さい材料を挟み込んだ 「すべり支承」、鋼製のロー
ラーや球体を挟み込んだ「転がり支承」などがあり、
それぞれに支えるものの重さや対応する振動の大き
さ等で適性が異なる。
(※ 2)減衰装置…金属などの弾塑性体や、オイル等の粘弾
性体を利用して、揺れのエネルギーを吸収し、振動
の幅や速さを小さくするための装置。
奥村組の技術研究・開発の中核を担う
「技術研究所」
強い揺れをゆっくりとした穏やかな揺れに変える技術
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のことです。しかしながら、支承だけでは地震がおさ
奥村組は 1965 年(昭和 40 年)に大阪市に技術
まった後も建物が揺れ続けてしまうため、その揺れの
研究所を開設し運用していましたが、1985 年(昭
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免震装置(金属製転がり支承)
3 次元振動台
免震技術を確認する振動実験(3 次元振動台に免震装置を設置)
音響実験棟の無響室
和 60 年)に免震・耐震分野のさらなる推進を目指し
備えた強靭な国土づくり、社会インフラの維持管理・
て、茨城県つくば市に筑波研究所を新設しました。約
更新、都市機能の集約やコミュニティの再構築といっ
27,000㎡の敷地に大型耐震実験棟と前述した管理棟
た人口増加の変化に対応した地域づくりなど、未来を
を建設したほか、1986 年(昭和 61 年)に構造・材
見据えた「持続可能で活力ある国土・地域づくり」へ
料実験棟、1992 年(平成 4 年)に音響実験棟を建設
の期待が高まっています。
した後、1994 年(平成 6 年)に両研究所を統合して
奥村組は、社会からの期待に適切に応えていくため、
筑波研究所を技術研究所に改称し、技術研究・開発の
技術研究所で蓄積した 30 年間にわたる地震観測データ
中核を担う施設として位置付けました。
を生かしながら、
免震技術をさらに発展させるとともに、
免震建物である管理棟では、2005 年(平成17 年)
災害に強い街づくりに活用していきたいとの考えを示
に棟自体を加力装置で巨大地震並みに振動させて、建
されました。さらに、ゼロ・エネルギービルの実現に向
設から20 年経過した免震装置の性能を確認する実証実
けた省エネルギー技術や創エネルギー技術、人や地球
験を行っており、その状況がメディアに大きく取り上げ
に優しい環境の創造を目指すバイオテクノロジー技術、
られ大きな反響を得ました。大型耐震実験棟では、最大
今後増加が予想される建築物・構造物のストック活用
加速度 3Gと国内で有数の加振性能を有する3 次元振動
技術など、自然との共生に向けた未来づくりに寄与す
台や、最大1000トンの鉛直力の載荷を可能とする加
る技術を進化させながら、人々の安全・安心な暮らし
力フレームがあり、さまざまな構造物の耐震性能を確認
に貢献していきたいとの抱負を力強く語られました。
することができます。音響実験棟では、無響室や残響室、
国内唯一の側路伝搬音実験室があり、室内音響や騒音な
ど音環境技術の研究・開発を行っています。 この他にも、シールドトンネルを六角形の特徴的なパ
ネルを用いて従来工法の 2 倍以上の速さで構築できる
「ハニカムセグメント」
、空調機を周期的に運転・停止さ
せてランニングコストを低減する「パッシブリズミング
空調システム」などの技術開発に寄与してきました。
技術研究所に設置されている免震装置(積層ゴム支承)
一方で、地元の小中学校や修学旅行生等を対象とし
た見学会を開催するなど、社会貢献活動にも積極的に
取り組んでいます。
未来づくりに寄与する技術の開発に
努め、さらなる社会貢献に
わが国では、震災復興の加速はもちろん、今後発生
が予想される南海トラフ巨大地震や首都直下地震等に
会社概要
所
在
地 (本 社)大阪府大阪市阿倍野区松崎町 2-2-2
(東 京 本 社)東京都港区芝 5-6-1
(技術研究所)茨城県つくば市大砂 387
業
種 建設業
従 業 員 数 2,065 名(全社員、平成 27 年 4 月 1 日現在)
代表取締役社長 奥村 太加典
連 絡 先 (本 社)06-6621-1101
(東 京 本 社)03-3454-8111
(技術研究所)029-865-1521
U R L http://www.okumuragumi.co.jp
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