第 27 回 代用臓器・再生医学研究会総会

第 27 回 代用臓器・再生医学研究会総会
日
場
会
時:2015 年 2 月 28 日(土) 13:00~16:30
所:北海道大学医学部 学友会館「フラテ」
札幌市北区北 15 条西 7 丁目
長:武冨 紹信(北海道大学大学院医学研究科 消化器外科学分野Ⅰ)
拡大常任世話人会(中会議室) 12:00~12:45
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特別講演
「水素分子による生体機能制御」
大澤 郁朗 先生(東京都健康長寿医療センター・生体環境応答 研究副部長)
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第 27 回代用臓器・再生医学研究会総会事務局
深井
原
〒060-8638 札幌市北区北 15 条西 7 丁目
北海道大学 大学院医学研究科 消化器外科学分野Ⅰ
E-mail : [email protected]
TEL 011-706-5927
FAX 011-717-7515
代用臓器再生医学研究会ホームページ
http://daiyozouki.web.fc2.com/
演者の先生へ
【一般演題】
1. 発表時間:
口演 7 分 質疑応答 3 分
2. 発表形式:
パソコンによるご発表に限ります。
下記の“発表に関する連絡事項”を参照下さい。
3. 次演者の先生は、次演者席にお座りいただき、発表の準備をお願いいたします。
【特別講演】
1. ご講演時間は、質疑応答を含めまして 60 分です。ご講演の時間配分は、講師
の先生にお任せいたしますが、
最低 5 分の質疑応答の時間を確保してください。
2. パソコンによるご講演をお願いいたします。下記の“発表に関する注意事項”
をご参照下さい。
【発表に関する連絡事項】
1. ご自身のパソコンをお持ち下さい。用意している映像機器端子は Dsub-15pin
です。必要に応じ専用のコネクターをご持参下さい。
2. 不測の事態に備えてバックアップデータを併せてお持ち下さい。その際には
USB メモリーでお持ち下さいますようお願い致します。
3. パソコンのACアダプタは必ずご持参下さい。
4. 試写を希望される先生は、研究会開始前、あるいはあき時間にお越し下さい。
その他、ご質問等がございましたら大会事務局にご連絡下さい。
プログラム
開会の辞(13:00~13:05)
会長
武冨 紹信(北海道大学大学院医学研究科 消化器外科学分野Ⅰ)
一般演題Ⅰ(13:05~13:45)
座長 松下 通明(天使病院 外科 相談役, 北海道大学名誉教授)
1. 胸腔内壁に装着したチタンメッシュ電極の組織学的評価
1
2
3
3
3
○岡本英治 , 志田 茜 , 三浦英和 , 白石泰之 , 山家智之 , 三田村好矩
1)東海大学・理工学研究科
4)北海道大学名誉教授
2)同・生物理工学部
4
3)東北大学・心臓病電子医学
2. 脈のない連続流人工心臓の微小循環生理学
1
2
2
2
2
2
2
2
2
○井上雄介 , 斎藤逸郎 , 磯山 隆 , 石井耕平 , 小野俊哉 , 井街 宏 , 阿部裕輔
1)東京大学・電気系工学 2)東京大学・生体物理医学
3. 血球分散液の光散乱特性に基づく血球損傷度評価に関する研究
1
1
1
○矢野哲也 , 佐藤陵介 , 須藤誠一 , 三田村好矩
1)秋田県立大学
2
2)北海道大学名誉教授
4. ヒト肝細胞リソース樹立のための組織片処理法と培養条件の検討
1
2
2
2
2
○深井 原 , 石川隆壽 , 島田慎吾 , 若山顕治 , 柿坂達彦 , 敦賀陽介 , 折茂達也
2
2
2
1
3
2
横尾英樹 , 蒲池浩文 , 神山俊哉 , 山下健一郎 , 嶋村 剛 , 武冨紹信
1)北海道大学・移植外科、2)同・消化器外科学分野Ⅰ
3)北海道大学病院・臓器移植医療部
一般演題Ⅱ(13:45~14:25)
座長 深井
原(北海道大学大学院医学研究科・移植外科学講座)
5. 酸化グラフェン(GO)スキャフォールドの生体応用
1
1
2
1
3
○西田絵利香 , 宮治裕史 , 滝田裕子 , 金山和泉 , 辻妹井子 , 川浪雅光
1
1)北海道大学・歯周・歯内療法学教室 2)北海道大学・歯学研究科学術支援部
3)三菱ガス化学株式会社
6. 間葉系幹細胞を用いた軟骨様組織のⅡ型コラーゲン量増大における
アスコルビン酸とコラーゲンの相乗効果
1
○佐藤康史 , 目良 恒
2, 3
4
5
4
6
, 髙橋大介 , 眞島任史 , 岩崎倫政 , 脇谷滋之 , 髙木 睦
1)北海道大学・物機能高分子部門 2)武庫川女子大学・健康スポーツ科学
3)神戸国際医療交流財団 先端医療振興財団 4)北海道大学 整形外科
5)北海道大学・人工関節・再生医療 6)広島大学・人工関節・生体材料学
1
1
7.人工赤血球を用いた革新的な組織保存液の検討
○武内
1
2
3
2
2
大 , 荒木 淳 , 酒井宏水 , 田代絢亮 , 飯田拓也 , 光嶋
1)埼玉医科大学総合医療センター
3)奈良県立医科大学・化学
勲
2
2)東京大学・形成外科
8.末梢幹細胞による血管再生治療
○堀江 卓, 三野和宏, 後藤順一, 土橋誠一郎, 服部優宏, 飯田潤一, 久木田和丘
目黒順一, 米川元樹, 川村明夫
札幌北楡病院 外科
- 休 憩 -(14:25~14:40)
一般演題Ⅲ(14:40~15:10)
座長 岡本 英治(東海大学大学院 理工学研究科)
9.インプラント蛋白(チタン結合骨造成蛋白)の発見とその後の発展:
キチンと不溶性コラーゲンをリン酸化した素材による新型骨再建材の創出
1
1
○久保木芳徳 , 戸倉清一 , 劉
3
4
八上公利 , Rachel Smmons
1
1
2
闖 , 藏崎正明 , 古澤利武 , 鵜沼英郎
2
1)北海道大学・環境科学研究院 2)山形大学・物質化学工学
3)松本歯科大学・社会歯科学
4)Department of Biomaterials, Birmingham University, UK
10. Formation of 3D microstructure for HepG2 and 3T3 cells co-c ulture using
cell origami
○何
倩, 惠
淑萍, 繁富(栗林)香織
北海道大学・健康イノベーションセンター
11. MRI T2 mapping による移植骨の骨強度評価の可能性
1
3
1
1
3
○遠藤香織 , 杉森博行 , 高畑雅彦 , 髙橋大介 , Jeffery Kuo-Chen Wang ,
4
4
4
1
山田悟史 , 東藤正浩 , 但野 茂 , 岩崎倫政
1)北海道大学・整形外科 2)同・病院放射線部
3)同・バイオメカニカルデザイン研究室 4)同・放射線学分野
【 特 別 講 演 】( 15: 25~ 16: 25)
座長
北海道大学大学院医学研究科 消化器外科学分野Ⅰ
武冨 紹信
「水素分子による生体機能制御」
演者
東京都健康長寿医療センター研究所(旧東京都老人総合研究所)、
老化制御研究チーム、生体環境応答研究班
研究副部長 大澤 郁朗 先生
閉会の辞(16:25~16:30)
藤宮 峯子(札幌医科大学解剖学第二講座 教授)
2
一般演題 Ⅰ
1.
胸腔内壁に装着したチタンメッシュ電極の組織学的評価
1
2
3
3
3
○岡本英治 , 志田 茜 , 三浦英和 , 白石泰之 , 山家智之 , 三田村好矩
4
1)東海大学・理工学研究科 2)同・生物理工学部
3)東北大学・心臓病電子医学 4)北海道大学名誉教授
【目的】人体通信を用いた経皮的情報伝送システムに用いているチタンメッシュ電極
について,動物実験による組織学的評価を行ったので報告する.
【方法】チタン繊維径 50μm,平均空隙 200μm,空隙率 87%で,直径 5mm,厚み
1.5mm のチタンメッシュ電極を体内埋込み通信ユニットに2つ取り付け,ヤギ(メ
ス,38kg)の胸腔内壁に装着した.一方のチタンメッシュ電極には 6mA(周波数
4MHz)の通信電流を印加した.また,同時に,通信ユニットに装着していないチタ
ンメッシュを単体で胸壁に装着した.
【結果】埋込み 28 日後にヤギを犠死してチタンメッシュを取り出し HE 染色により
組織標本を作製し顕微鏡観察したところ,通信ユニットに装着したチタンメッシュ
に炎症性細胞が多く見られ,通信電流を印加したチタンメッシュの方がより炎症性
細胞が多かった.
【結論】チタンメッシュを電極として用いる場合炎症性細胞が多く見られるが,その
原因について今後に検討を行う予定である.
3
2.
脈のない連続流人工心臓の微小循環生理学
1
2
2
2
2
2
○井上雄介 , 斎藤逸郎 , 磯山 隆 , 石井耕平 , 小野俊哉 , 井街 宏 , 阿部裕輔
2
1)東京大学・電気系工学 2)東京大学・生体物理医学
【背景】人工心臓を駆動する方法として大きく拍動流と定常流の2つの方式があげら
れるが,完全置換型の人工心臓の場合その駆動方式の違いによる微小循環への影響
は明らかになっておらず,生体への影響が懸念されている.
【目的】体内に埋め込み可能な超小型の顕微鏡を開発し,微小循環の観察を行った.
【方法】微小循環観察装置は PGA の足場を観察装置内組み込むことで、長期安定性
を確保する。倍率の異なる 3 種類の微小循環観察装置を作製し,足場に新生した微
小循環の観察を行った.完全人工心臓には拍動流と連続流のどちらも駆出可能な波
動型完全人工心臓を用いて実験を実施した。
【結果】薬剤・運動・人工心臓の装着下においてそれぞれ、血圧の変動に伴い血管径
の変化する様子がリアルタイムに観察することに成功した。
【結語】長期的に生体にどのような影響を与えうるのかを、観察・解析していく予定
である。
4
3.
血球分散液の光散乱特性に基づく血球損傷度評価に関する研究
1
1
1
○矢野哲也 , 佐藤陵介 , 須藤誠一 , 三田村好矩
2
1)秋田県立大学 2)北海道大学名誉教授
【目的】人工心臓血液ポンプの血液適合試験の一つである溶血試験は,ポンプ試験運
転中に赤血球から血漿へ漏出するヘモグロビン量を定量するものである.動物血を
用いるため,血液の初期性状に試験結果が影響される.本研究では,迅速かつ簡便
な血球性状評価法について検討した.
【方法】蒸留水を入れたキュベットに,赤血球を分散した生理食塩水を追加注入する
ことにより,赤血球を急速に低張環境に曝した.この試料に光を入射し,その出射
光パワーを連続的に測定し,その変化速度を算出した.ここでは,加齢度の異なる
ブタ赤血球を試料として用い,両群について比較した.
【結果】血球加齢度により,試料出射光パワーの変化速度に有意な差が生じた.また,
血球サイズおよび形態変化によると考えられる散乱光パワーの変化を観測できた.
【結語】浸透圧溶血過程にある赤血球分散液の光学特性の時間変化に基づき,血球損
傷度を評価する方法の妥当性を確認した.
5
4.
ヒト肝細胞リソース樹立のための組織片処理法と培養条件の検討
1
2
2
2
2
2
○深井 原 , 石川隆壽 , 島田慎吾 , 若山顕治 , 柿坂達彦 , 敦賀陽介 ,
2
2
2
2
1
3
折茂達也 , 横尾英樹 , 蒲池浩文 , 神山俊哉 , 山下健一郎 , 嶋村 剛 ,
2
武冨紹信
1)北海道大学・移植外科 2)同・消化器外科学分野Ⅰ
3)北海道大学病院・臓器移植医療部
【背景】iPS 細胞は細胞移植、病態、薬物開発と動態研究等のツールとして重要とさ
れる。しかし、分化効率、コスト面を考慮すると、最善の方法とは言い切れない。
【目的】ヒト切除肝組織から初代培養した細胞群を凍結保存・再培養後に肝細胞に分
化させる方法論を確立する。
【方法】切除肝組織片を臓器修復液中で低温酸素化し、同液で洗浄後に常法の如く分
散した。種々の遠心条件、培養液で培養後、旺盛に分裂するコロニーを継代した。
同様の検討をラット肝でも行った。
【結果】線維芽細胞に囲まれ、小型(20μm)で N/C 比が高く、敷石状に旺盛に増殖す
るコロニーを継代すると、様々な大きさ、形状の細胞が緩徐に増殖し、線維芽細胞
との共培養により急速に増殖した。小型細胞は凍結保存、再培養でき、4 か月以上の
継代できた。ラット肝でも同様の所見が得られた。
【結語】組織片修復後の培養は肝細胞源の樹立に有用と考えられた。細胞同定の為の
染色結果を供覧する
6
一般演題 Ⅱ
5.
酸化グラフェン(GO)スキャフォールドの生体応用
1
1
2
1
3
○西田絵利香 , 宮治裕史 , 滝田裕子 , 金山和泉 , 辻妹井子 , 川浪雅光
1
1)北海道大学・歯周・歯内療法学教室 2)北海道大学・歯学研究科学術支援部
3)三菱ガス化学株式会社
酸化グラフェン(GO)は厚さ 1nm の炭素の単層ナノシートである.GO は機械的
強度向上など様々な物理学的特性を有しており,エレクトロニクス分野での用途展
開が開発されている.近年では生物学的な効果も報告されており,再生医療分野へ
の応用も期待される材料である.そこで我々は GO の生体応用をめざし,GO スキャ
フォールドを作製,その物理学的・生物学的特性を評価した.GO には nanoGRAX®
(1wt%,三菱ガス化学)を用い,GO 分散液(0.01,0.1,0.5wt%)を作成,コラー
ゲンスキャフォールドをコーティングした.各スキャフォールドを物理学的・生物
学的に評価した結果,GO のコーティング濃度が高いと生体親和性が低下したが,低
濃度の GO スキャフォールドでは in vitro における生物学特性が向上し,良好な結
果を示した.また,GO スキャフォールドの in vivo 応用について最新の知見を得た
ので紹介したい.
7
6.
間葉系幹細胞を用いた軟骨様組織のⅡ型コラーゲン量増大における
アスコルビン酸とコラーゲンの相乗効果
1
○佐藤康史 , 目良 恒
1
髙木 睦
2, 3
4
5
4
6
, 髙橋大介 , 眞島任史 , 岩崎倫政 , 脇谷滋之 ,
1)北海道大学・物機能高分子部門、2)武庫川女子大学・健康スポーツ科学
3)神戸国際医療交流財団 先端医療振興財団、4)北海道大学 整形外科
5)北海道大学・人工関節・再生医療、6)広島大学・人工関節・生体材料学
【背景】これまでに骨髄間葉系幹細胞(MSC)を用いたスキャフォールドフリー軟骨
様細胞シートの作製を報告しているが、作製した組織中のⅡコラーゲン量が少なく、
改善する必要があった。
【目的】細胞シート中のⅡ型コラーゲンを増加させるため、種々の添加物の効果を検
討した。
【方法】ヒト骨髄 MSC を隔膜培養器に播種し、軟骨分化培地を用いて、3 週間静置
培養を行った。この際に培地に対しアスコルビン酸リン酸エステル(VCP)および
Ⅰ型アテロコラーゲン(COL)を添加し、その影響を検討した。
【結果】軟骨様細胞シート中のⅡ型コラーゲン量は、VCP と COL の添加により、そ
れぞれ最大で約 4 倍、約 2 倍に増加した。またこれらを同時添加した場合、遺伝子
発現と蓄積量がそれぞれ約 2 倍、約 8 倍に増加した。一方で、MMP-13 の発現は約
1/3 に減少した。
【結語】VCP と COL のⅡ型コラーゲン蓄積量増加に及ぼす効果は、生産量の増加だ
けではなく、分解の抑制にもよると推測された。
8
7. 人工赤血球を用いた革新的な組織保存液の検討
1
2
3
2
2
○武内 大 , 荒木 淳 , 酒井宏水 , 田代絢亮 , 飯田拓也 , 光嶋 勲
2
1)埼玉医科大学総合医療センター 2)東京大学・形成外科
3)奈良県立医大・化学
【目的】外傷による切断四肢の再接着手術を行う際、虚血時間がその生着の成否や術
後機能予後に大きくかかわる。これに対し現在は冷却保存しかないため、人工赤血
球を用いた新たな組織保存法の開発を目指している。
【方法】ラット後肢を大腿骨幹部レベルで完全切断し、切断端の大腿動脈より人工赤
血球を用いた組織保存液を灌流した。室温にて一定時間灌流保存を行った後、顕微
鏡下に大腿動静脈・大腿神経・坐骨神経を吻合し、切断肢再接着術を施行し,手術
後の生着を評価した。
【結果】大腿静脈還流液の血液ガス分析にて、溶存酸素が組織内で使われていること
が示唆され、灌流直後は高値を示した Lactate が,灌流時間を経るごとに漸減した。
8 時間の常温虚血時間をクリアして再接着に成功する例もあった。
【結語】人工赤血球の組織保存液としての応用の可能性が示唆された。本法は,同種
移植医療へ応用が期待され、使用用途が今後広がっていくものと思われる。
9
8.
末梢幹細胞による血管再生治療
○堀江 卓, 三野和宏, 後藤順一, 土橋誠一郎, 服部優宏, 飯田潤一
久木田和丘, 目黒順一, 米川元樹, 川村明夫
札幌北楡病院 外科
当院では平成 13 年 12 月より G-CSF 動員自家末梢血幹細胞移植を行ってきた。総
CD34 細胞数/体重別生存期間では細胞数が多ければ多いほど生存期間は延びた。有
害事象では、細胞治療と明らかに因果関係を認めるものはなかった。平成 21 年 7 月
よりプロスペクティブなランダム化比較試験を開始した。対象は Fontaine II~IV 度
の ASO またはバージャー病患者で、TASC II に基づく推奨治療群と推奨治療+細胞
治療群とにランダムに割りつけて、1 ヶ月、6 ヶ月、1 年後に観察する。主要評価項
目は無増悪生存期間である。症例登録期間は 2013 年 12 月までで、17 施設が参加
し、107 例の登録があった。統計解析終了予定は 2015 年の 6 月頃で、同治療の安
全性・有効性について一定の結論が出ると期待される。その結果をふまえて、保険
収載に向けて先進医療 B への再申請と再生医療等安全性確保法への対応も行ってい
く予定である。
10
一般演題 Ⅲ
9.
インプラント蛋白(チタン結合骨造成蛋白)の発見とその後の発展:
キチンと不溶性コラーゲンをリン酸化した素材による新型骨再建材の創出
1
1
○久保木芳徳 , 戸倉清一 , 劉
3
4
八上公利 , Rachel Smmons
1
1
2
2
闖 , 藏崎正明 , 古澤利武 , 鵜沼英郎 ,
1)北海道大学・環境科学研究院 2)山形大学・物質化学工学
3)松本歯科大学・社会歯科学
4)Department of Biomaterials, Birmingham University, UK
現在、すべての人工関節にチタンが用いられている理由は「チタンが生きた骨に
強く結合する」という 60 年前の偶然の発見に由来するが、その後なぜチタンに強く
骨が結合するのか、生化学的機構が全く不明であった。私たちは、チタンと生きた
骨の結合がリン蛋白質の機能によることを発見し「チタン・骨リン蛋白結合説」を
提案してきた。この理論によれば、特定規則配列するリン酸基を含む高分子はチタ
ンに結合すると予測される。そこで、従来不溶性のため応用が限られてるキチンな
らびに不溶性コラーゲンを「戸倉らの方法」によって化学的にリン酸化したところ、
部分的に可溶化することがわかった。リン酸化されたキチンの一部はチタンに結合
した。さらにリン酸化キチンでコートしたチタンデバイス、およびリン酸化コラー
ゲンを石灰化溶液に浸漬すると、2日後にアパタイト様ミネラルが析出した。両素
材とも、有望な骨形成天然由来新素材と考えられる。
11
10. Formation of 3D microstructure for HepG2 and 3T3 cells co-culture
using cell origami
○何
倩, 惠 淑萍, 繁富(栗林)香織
北海道大学・健康イノベーションセンター
【背景】Human bsody is a 3-dimensional (3D) structure within various cells.
Cell-cell interaction between these cells is considered playing an important role
for cellular functions involved in proliferation, migration, apoptosis and so on [1].
Therefore, heterotypic 3D co-culture is essential for investigating the realistic
functions of cells by mimic tissues and organs of human body.
【目的】In this research, we developed a method to produce 3D cell-laden
microstructures for co-culture by a combination of microelectromechanical
systems (MEMS) and origami folding technology.
【方法】We invented a micro device which can be folded and formatted a 3D
microstructure by cells called cell origami in previous research [2], and the
technology was modified in this study. The 3D cell laden co-culture
microstructures were formatted by seeding HepG2 and 3T3 cells on the
microplates and applying the cell traction force (CTF) to 3T3 cells as a biological
driving force produced by micro technology. HepG2 and 3T3 cells were marked
by CellTraker Red and CellTracker Green, respectively. 3T3 cells were seeded
onto the microplates firstly, and the cells exhibited their sharp and exerted CTF
after adherence. Then, HepG2 cells were seeded onto the 3T3 cells which were
attached and occupied the microplates. After seeding the different type of cells,
the microplates were folded and 3D microstructure was formatted by CTF.
【結果】We successfully formed the 3D microstructure and co-culture of HepG2
and 3T3 cells by applying microplate. The microstructures can be observed
readily under the microscope. The co-culture of HepG2 and 3T3 cells was
identified readily by the red and green colors. HepG2 cells located in the central
of microstructure were surrounded by 3T3 cells which distributed in the
periphery.
【結語】The 3D co-coulture of HepG2 and 3T3 can be easily acquired by applying
microplates formatted 3D cell-laden microstructures. The further researches
will be done for investigation of response and function of co-culture
microstructure.
12
11.
MRI T2 mapping による移植骨の骨強度評価の可能性
1
3
1
1
○遠藤香織 , 杉森博行 , 高畑雅彦 , 髙橋大介 ,
4
4
4
1
山田悟史 , 東藤正浩 , 但野 茂 , 岩崎倫政
3
Jeffery Kuo-Chen Wang ,
1)北海道大学・整形外科 2)同・病院放射線部
3)同・バイオメカニカルデザイン研究室 4)同・放射線学分野
【背景】骨粗鬆症骨の骨接合術では、一部骨移植が必要となる。近年、骨質異常によ
る骨脆弱性が指摘され、骨密度に加え、骨質評価の必要性がある。
【目的】コラーゲン配列の異常を評価する MRI T2 mapping と、弾性率との関係を
明らかにし、骨強度推定の補助検査の可能性を検討する。
【方法】人工股関節置換術を行った患者のうち、骨質異常が比較的少ない変形性股関
節症(OA 群)、骨質異常が疑われる関節リウマチ(RA 群)
、特発性大腿骨頭壊死症群
(ION 群)の骨頭海綿骨試験片を各 5 個作成し、tBMD、構造特性、弾性率を測定し
た。
【結果】コラーゲン配列の異常を来す RA 群で T2 値は有意に高かった。OA 群には、
T2 値と弾性率の相関を認めた(r=-0.84, p<0.01)
。
【結語】OA 群で T2 値相関があったが、RA 群、ION 群の評価には更なる検討が必
要と考えられた。
13
特別講演
水素分子による生体機能制御
大澤
郁朗
東京都健康長寿医療センター・生体環境応答、研究副部長
要旨:
我々は7年前、生体で不活分子として扱われてきた水素分子には有用な生理作用
があることを発表した。その中で、脳の虚血再灌流時に水素ガスを麻酔ガスと混合
し吸引させると梗塞部位の顕著な縮小効果があることを確かめ、その機序として反
応性が高い活性酸素種に特異的な水素分子の還元作用を提案した。以降、脳や心肺、
肝腎などの 200 を超える多様な病態モデルで水素分子の生理作用が報告され、その
数は現在も増え続けている。投与法には高濃度の水素分子を水に溶解させた「水素
水」の飲用による結果が多数含まれる。水素水にはメタボリックシンドロームや放
射線障害などで抑制効果が示されているのみならず、顕著な神経変性疾患改善効果
があり、すでにパーキンソン病の臨床研究における成果が発表されている。しかし、
同一の疾患モデルでも投与法の違いで治療成績が大きく異なり、臨床応用の拡大に
向け、水素分子の作用機序についてさらなる検討が必要である。
ご略歴:
群馬県出身
1984 年 東京大学工学部卒
1992 年 工学博士(東京大学)
1994 年 国立精神・神経センター 神経研究所 ポスドク
2001 年 日本医科大学 助手
2003 年 同 講師
2008 年 同 教授
2010 年から現職
代表論文
1. Ohsawa I et al. (2007) Hydrogen acts as a therapeutic antioxidant by selectively reducing
cytotoxic oxygen radicals. Nat Med 13:688-694.
2.
Oharazawa H et al. (2010) Rapid Diffusion of Hydrogen Protects the Retina: Administration
to the Eye of Hydrogen-Containing Saline in Retinal Ischemia-Reperfusion Injury. Invest
Ophthalmol Vis Sci 51:487-492.
3.
Terasaki Y et al. (2011) Hydrogen therapy attenuates irradiation-induced lung damage by
reducing oxidative stress. Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 301:L415-426.
14