要 望 書 平成28年度予算、税制等に関する重点要望事項 (バス事業関係) 平成27年11月17日 公益社団法人 日本バス協会 日バス協第 332 号 平成 27 年 11 月 17 日 自由民主党・バス議員連盟 会 長 逢 沢 一 郎 殿 公益社団法人日本バス協会 会 長 上 杉 雅 彦 平成 28 年度予算、税制等に関する重点要望事項 (バス事業関係) バス事業の厳しい経営状況についてご理解いただき、将来にわたってバスが 地域の生活の足としてその役割を果たすことができるよう、下記の要望事項の 実現に向けてご配慮賜りますようお願い申し上げます。 記 1.平成 28 年度バス関係予算要望について (1)地域公共交通確保維持改善事業予算 地域の生活路線の確保・維持やバリアフリー車両の導入などサービス 改善を図るため、予算の確保をお願いいたします。あわせて、路線維持 などに係る補助制度の改善をお願いいたします。 (概算要求額 349.07 億円) 東日本大震災復興対策としてバス交通等に対する支援を引き続きお願 いいたします。(概算要求額 15 億円 復興庁計上) (2)バスの安全・環境対策の推進予算 ①事業用自動車の安全対策強化のため、デジタルタコグラフ・ドライブレコ ーダー・衝突被害軽減ブレーキ等の導入を促進する予算の確保をお願いい たします。(概算要求額 10.35 億円) ②環境対策を推進するため、ハイブリッドバス・CNG バス・電気バス等の 導入を支援する環境対策予算の確保をお願いいたします。あわせて、低燃 費車両等の技術開発の支援をお願いいたします。 (概算要求額 11.02 億円) 1 2.平成 28 年度バス関係税制要望について (1)現行軽減措置の適用期限の延長 ①都道府県の条例で定める路線を運行する乗合バスの自動車取得税の非課 税措置の延長をお願いいたします。 ②自動車税のグリーン化における車齢 11 年以上の乗合バス車両への重課の 免除措置の延長をお願いいたします。 (2)自動車関係諸税、燃料税の大幅な負担軽減 ①28 年度から地球温暖化対策税の負担が増えるなど、自動車関係は過重 な税負担を負っており大幅な負担軽減をお願いいたします。 ②軽油引取税は、バス事業の経営に大きな負担となっており、当分の間の 税率の速やかな撤廃をお願いいたします。 (3)営自格差の堅持について 営業用バスについては、輸送の公共性や輸送一人当たりの CO2 排出量が マイカーの 1/3 と環境に優しい輸送手段であることから、自動車税、自動車 重量税、自動車取得税の軽減措置(いわゆる営自格差)がとられており、こ の措置の堅持をお願いいたします。 (4)環境性能課税における営業用バスについての負担軽減措置の導入 自動車取得税の廃止に際し導入が検討されている「環境性能課税」について は、バスは厳しい経営状況の中で公共交通機関としての役割を果たしているこ と、また、マイカーと比較して地球環境に優しい乗り物であることを考慮し、 営業用バスについてこれまで様々講じられてきた負担軽減措置について引き 続き環境性能課税でも同様の措置をして頂きますようお願いいたします。 (5)消費税率引き上げの際の負担軽減について ①消費税率 10%の引き上げに際しては、バス交通の公共性、地域の方々の 身近な足であることを配慮し、軽減税率の適用対象とするよう検討をお願 いいたします。 ②引き上げに際しては、運賃収受システム等の変更が必要となりますので改 修コストについてご支援をお願いいたします。 (6)外形標準課税の中小企業への適用拡大反対 バス事業者は中小企業者が 9 割を占め、また、事業者の 7 割が赤字という 厳しい状況にあり、さらに、人件費が約 5 割を占めておりますので、外形標 準課税の適用には反対いたします。 2 3.その他の政策要望について (1)地域公共交通維持、再編の取組について 地域公共交通の維持、再編に当たっては、交通政策基本計画の趣旨を踏まえ 地域におけるバス事業の役割を明確にするとともに、バス事業者の意見が十分 に反映された計画に従い、各自治体とバス事業者との連携協力の下で利用者に とって利便性の高い交通ネットワークの整備が進むようご支援をお願いいた します。 (2)貸切バス新運賃料金制度の定着と安全の確保 貸切バスの健全な経営基盤の確立と安全の確保のため、昨年4月から導入さ れた新たな運賃・料金制度の定着に向けて必要な監査の実施などを進めるとと もに、参入規制の厳格化など規制緩和の見直しをお願いいたします。 (3)高速バス路線網の充実対策 ①地域間相互を結ぶ高速バスについては、幹線旅客輸送を担うだけでなく観 光地へのアクセスとしても有効であり地域活性化に寄与する交通手段で あります。日本再興戦略(27 年 6 月閣議決定)に盛り込まれている「高 速バスネットワークの充実」のため、路線開設規制の緩和など必要な見直 しをお願いいたします。 ・事業者が兼業する一般路線バスで重大事故が発生した場合、高速バスの 新規路線についても、地方公共団体からの要望がない限り1年間認めら れないことになっているが、自主的経営判断による路線展開も認めてい ただきたい。 ・高速バスの管理の受委託について、乗合型の受委託についても貸切型 と同様に受託者の車両の使用を認めていただきたい。 ②平成 27 年度末に期限を迎える高速道路料金の大口・多頻度割引50%に ついてこれを延長するなど、高速道路料金の負担軽減についてご配慮を お願いいたします。 (4)バス運転者の確保対策 深刻化するバス運転者不足問題について、大型二種免許取得者の増大のため のキャリアアップ助成金(厚生労働省)の充実、女性運転者雇用拡大のための 支援措置等各般の施策をお願いいたします。 3 (5)バス利用促進のための走行環境の改善等 ① バスターミナル・道路ネットワークの整備推進と老朽化対策を進めると ともに、交差点改良等の安全・渋滞対策事業の強化、交通結節点の整備改 善をお願いいたします。 また、急増しているインバウンド対応として、貸切バスの乗降場所、駐 車場の確保をお願いいたします。 あわせて、バスの定時、安全走行のため、自転車対策や違法駐車対策等 をお願いいたします。 ② BRT(Bus Rapid Transit バス高速輸送システム)や IC カードシステ ム、バスロケーションシステム、公共車両優先システムなどの整備・拡充 にあたり、確実な支援をお願いいたします。 以 4 上
© Copyright 2024 ExpyDoc