セクシュアル・ハラスメント等の防止等に関する規則

○国立大学法人横浜国立大学におけるセクシュアル・ハラスメント等の防止等に
関する規則
(平成 16 年 4 月 1 日規則第 120 号)
改正 平成 18 年 3 月 28 日規則第 59 号
平成 19 年 3 月 30 日規則第 72 号
平成 19 年 7 月 26 日規則第 108 号 平成 20 年 3 月 27 日規則第 58 号
平成 23 年 3 月 29 日規則第 57 号
平成 25 年 3 月 28 日規則第 52 号
(目的)
第 1 条 この規則は、国立大学法人横浜国立大学(以下「本学」という。)におけるセクシ
ュアル・ハラスメント及びキャンパス・ハラスメント(以下「セクシュアル・ハラスメ
ント等」という。)の防止及び排除のための措置並びにセクシュアル・ハラスメント等
に起因する問題が生じた場合に適切に対応するための措置に関し、教職員、学生等及
び関係者(以下「教職員等」という。)の利益の保護等を図るため、必要な事項を定める
ものとする。
(定義)
第 2 条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところに
よる。
(1) セクシュアル・ハラスメント 教職員等が他の教職員等を不快にさせる性的な言
動
(2) キャンパス・ハラスメント キャンパス・ライフに係るハラスメント事案のうち、
セクシュアル・ハラスメント事案を除くもの
(3) セクシュアル・ハラスメント等に起因する問題 セクシュアル・ハラスメント等
のため教職員の就労上又は学生等の修学上の環境が害されること及びセクシュア
ル・ハラスメント等への対応に起因して教職員が就労上又は学生等が修学上の不利
益を受けること。
(教職員等の責務)
第 3 条 教職員等は、この規則及び学長が定める指針に従い、セクシュアル・ハラスメン
ト等をしないように注意しなければならない。
(監督者の責務)
第 4 条 教職員等を監督する地位にある者又は学生を指導する立場にある者は、次の各号
に掲げる事項に注意してセクシュアル・ハラスメント等の防止及び排除に努めるとと
もに、セクシュアル・ハラスメント等に起因する問題が生じた場合には迅速かつ適切
に対処しなければならない。
(1) 日常の業務を通じた指導等により、セクシュアル・ハラスメント等に関し、教職
員等の注意を喚起し、セクシュアル・ハラスメント等に起因する問題が生じた場合
には、迅速かつ適切に対処しなければならない。
(2) 教職員等の言動に十分な注意を払うことにより、セクシュアル・ハラスメント等
又はセクシュアル・ハラスメント等に起因する問題が生じることがないよう配慮す
ること。
(防止対策委員会)
第 5 条 本学に、セクシュアル・ハラスメント等の防止等に関し必要な措置を講ずるため、
横浜国立大学セクシュアル・ハラスメント等防止対策委員会(以下「防止対策委員会」
という。)を置く。
2 防止対策委員会は、次に掲げる事項を審議し、実施する。
(1) 教職員等に対するセクシュアル・ハラスメント等の防止等のための啓発活動の企
画・立案
(2) 教職員等に対するセクシュアル・ハラスメント等の防止等のための研修の企画・
立案
(3) その他セクシュアル・ハラスメント等の防止等に関する必要な事項
3 防止対策委員会は、次に掲げる者をもって組織する。
(1) 学長
(2) 副学長
(3) 学部長
(4) 研究院長
(5) 附属図書館長
(6) 事務局長
(7) 学長が指名する者 若干人
4 前項第 7 号に規定する委員の任期は、2 年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前
任者の残任期間とする。
5 前項の委員は、再任されることができる。
6 防止対策委員会に、委員長を置き、学長をもって充てる。
7 委員長は、委員会を主宰する。
8 委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。
(相談窓口)
第 6 条 本学に、教職員等からのセクシュアル・ハラスメント等に関する苦情の申出及び
相談(以下「苦情相談」という。)に対応するため、セクシュアル・ハラスメント等相談
窓口(以下「相談窓口」という。)を設置し、相談員を置く。
2 苦情相談は、相談窓口又は相談員に直接、文書、電話、E メール及び口頭等(以下「文
書等」という。)で行うことができるものとする。
3 相談窓口の設置場所は、次のとおりとする。
(1) 常盤台地区(立野、大岡及び鎌倉地区を除くその他の地区) 総務部人事・労務課
及び学務・国際部学生支援課
(2) 立野地区 教育人間科学部附属横浜小学校
(3) 大岡地区 教育人間科学部附属横浜中学校及び附属特別支援学校
(4) 鎌倉地区 教育人間科学部附属鎌倉小学校及び附属鎌倉中学校
4 相談員の任務は、次に掲げる事項とする。
(1) 教職員等からの苦情相談の受付及び相談者への助言等
(2) 苦情相談に関する別に定める様式による次条第 1 項に規定するセクシュアル・ハ
ラスメント等調査委員会への速やかなる報告
5 相談員は、次に掲げる者をもって充てる。
(1) 保健管理センター専任教員 1 人
(2) 各学部(理工学部を除く。)から選出された専任教員 各 2 人(男女各 1 人とす
る。)
(3) 各研究院から選出された専任教員 各 2 人(男女各 1 人とする。)
(4) 各附属学校から選出された教諭又は養護教諭 各 1 人
(5) 総務部人事・労務課副課長
(6) 学務・国際部学生支援課副課長
(7) 学長が指名する係長相当職以上の事務系職員 若干人
6 前項第 2 号から第 4 号まで及び第 7 号に規定する相談員の任期は 1 年とし、再任を妨
げない。ただし、任期の終期は、相談員となる日の属する年度の末日とする。
(セクシュアル・ハラスメント等調査委員会)
第 7 条 本学に、個別のセクシュアル・ハラスメント等事案の事実関係を調査・確認する
ため、横浜国立大学セクシュアル・ハラスメント等調査委員会(以下「セクシュアル・
ハラスメント等調査委員会」という。)を置く。
2 セクシュアル・ハラスメント等調査委員会は、次に掲げる事項を実施し、その内容は
非公開とする。
(1) 前条第 4 項第 2 号の相談員からの報告及び第 14 項の規定による教職員等からの申
出に基づくセクシュアル・ハラスメント等事案の事実関係の調査・確認
(2) 事実関係の調査・確認結果の学長への報告及び対応案の学長への意見具申
3 セクシュアル・ハラスメント等調査委員会は、次に掲げる者をもって組織する。
(1) 学長が指名する副学長
(2) 総務部長
(3) 学務・国際部長
(4) 本学の専任教員の中からあらかじめ学長が指名する者 若干人
(5) その他学長が指名する者(学外有識者を含む。) 若干人
4 前項第 4 号及び第 5 号に規定する委員の任期は、1 年とする。ただし、補欠の委員の
任期は、前任者の残任期間とする。
5 前項の委員は、再任されることができる。
6 セクシュアル・ハラスメント等調査委員会に、第 2 項各号に掲げる事項を迅速かつ適
切に実施するため次の部会を置く。
(1) 教職員関係部会
教職員間、教職員と学生間等教職員が関係するセクシュアル・ハラスメント等事
案
(2) 学生関係部会
学生間、学生と業者間等教職員が関係しないセクシュアル・ハラスメント等事案
7 前項の各部会委員は、セクシュアル・ハラスメント等調査委員会委員のうちから学長
が指名する委員をもって充てる。
8 セクシュアル・ハラスメント等調査委員会に委員長を置き、第 3 項第 1 号に規定する
委員のうちから学長が指名する者をもって充てる。セクシュアル・ハラスメント等調
査委員会に置かれる部会の長についても同様とする。ただし、第 3 項第 1 号に規定する
委員が、セクシュアル・ハラスメント等事案の関係者となるときは、第 3 項第 4 号に規
定する委員のうちから学長が指名する者をもって、セクシュアル・ハラスメント等調
査委員会委員長及び同委員会に置かれる部会の長に充てる。
9 セクシュアル・ハラスメント等調査委員会委員長は、事案に応じ各部会長と協議のう
え、各部会の審議結果をもってセクシュアル・ハラスメント等調査委員会の審議結果
とすることができる。
10 委員長又は部会長は、委員会又は部会を主宰する。
11 委員長又は部会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を
代理する。
12 セクシュアル・ハラスメント等調査委員会又は各部会は、必要に応じて関係者(教職
員を除く。)の出席を求め、その意見を聴くことができる。
13 教職員はセクシュアル・ハラスメント等調査委員会又は部会からセクシュアル・ハラ
スメント等に起因する事案の調査等の依頼があったときは、調査に協力しなければな
らない。
14 教職員等は、セクシュアル・ハラスメント等に関する調査をセクシュアル・ハラスメ
ント等調査委員会に文書等により直接申し出ることができる。
(キャンパス・ハラスメント調査委員会)
第 8 条 削除
(プライバシーの保護)
第 9 条 第 6 条第 5 項に規定する相談員並びに第 7 条第 3 項に規定するセクシュアル・ハ
ラスメント等調査委員会委員は、当事者のプライバシーや名誉その他人権を尊重する
とともに、知り得た秘密を厳守しなければならない。
(庶務)
第 10 条 防止対策委員会並びにセクシュアル・ハラスメント等調査委員会及び各部会に
関する庶務は、総務部及び学務・国際部において処理する。
(不利益取扱いの禁止)
第 11 条 教職員等は、セクシュアル・ハラスメント等の苦情の相談、苦情にかかる調査
への協力その他セクシュアル・ハラスメント等に関して正当な対応をしたことに対し、
いかなる不利益な取扱いも受けない。
(雑則)
第 12 条 この規則に定めるもののほか、防止対策委員会並びにセクシュアル・ハラスメ
ント等調査委員会及び各部会の運用に関し必要な事項はそれぞれの委員会等が、相談
窓口の運用に関し必要な事項は防止対策委員会が別に定める。
附 則
この規則は、平成 16 年 4 月 1 日から施行する。
附 則(平成 18 年 3 月 28 日規則第 59 号)
この規則は、平成 18 年 4 月 1 日から施行する。
附 則(平成 19 年 3 月 30 日規則第 72 号)
この規則は、平成 19 年 4 月 1 日から施行する。
附 則(平成 19 年 7 月 26 日規則第 108 号)
1 この規則は、平成 19 年 7 月 26 日から施行する。
2 この規則施行の際、現にセクシュアル・ハラスメント調査委員会委員である者は、教
職員関係部会委員に、キャンパス・ハラスメント調査委員会委員である者は、学生関
係部会委員に任命されたものとし、その任期も同様とする。
附 則(平成 20 年 3 月 27 日規則第 58 号)
この規則は、平成 20 年 4 月 1 日から施行する。
附 則(平成 23 年 3 月 29 日規則第 57 号)
この規則は、平成 23 年 4 月 1 日から施行する。
附 則(平成 25 年 3 月 28 日規則第 52 号)
この規則は、平成 25 年 4 月 1 日から施行する。
セクシュアル・ハラスメント等の防止のために教職員等が認識すべき事項についての指針
第1
1
セクシュアル・ハラスメント等を行わないために教職員等が認識すべき事項
意識の重要性
セクシュアル・ハラスメント等をしないようにするために、教職員等は他の教職員等と接する
に当たり次の事項の重要性について十分認識しなければならない。
(1) お互いの人格を尊重しあうこと。
(2) お互いが大切なパートナーであるという意識を持つこと。
(3) 相手を性的な関心の対象としてのみ見る意識をなくすこと。
(4) 異性を劣った性として見る意識をなくすこと。
2
基本的な心構え
教職員等は、セクシュアル・ハラスメント等に関する次の事項について十分認識しなければな
らない。
(1)
性に関する言動に対する受け止め方には個人間や男女間、その個人の立場等により差があ
り、セクシュアル・ハラスメント等に当たるか否かについては、相手の判断が重要であるこ
と。
具体的には、次の点について注意する必要がある。
イ
親しさを表すつもりの言動であったとしても、本人の意図とは関係なく相手を不快にさ
せてしまう場合があること。
(2)
ロ
不快に感じるか否かには個人差があること。
ハ
この程度のことは相手も許容するだろうという勝手な憶測をしないこと。
ニ
相手との良好な人間関係ができていると勝手な思い込みをしないこと。
相手が拒否し、又は嫌がっていることが分った場合には、同じ言動を決して繰り返さない
こと。
(3)
セクシュアル・ハラスメント等であるか否かについて、相手からいつも意思表示があると
は限らないこと。
セクシュアル・ハラスメント等を受けた者が、上司、指導教員等との人間関係を考え、拒
否することができないなど、相手からいつも明確な意思表示があるとは限らないので、それ
を同意・合意と勘違いしてはならない。
(4)
勤務時間内又は学内におけるセクシュアル・ハラスメント等にだけ注意するのでは不十分
であること。
例えば、学内の人間関係がそのまま持続する歓迎会、ゼミナール終了後の酒席等の場にお
いて、教職員等が他の教職員等にセクシュアル・ハラスメント等を行うことについても同様
に注意しなければならない。
(5) 教職員等間のセクシュアル・ハラスメント等にだけ注意するのでは不十分であること。
教職員がその職務に従事する際に接することとなる教職員等以外の者及び委託契約又は派
遣契約により同じ職場で勤務する者との関係にも注意しなければならない。
3
セクシュアル・ハラスメント等になり得る言動
セクシュアル・ハラスメント等になり得る言動として、例えば、次のようなものがある。
(1) 学内外で起きやすいもの
イ
性的な内容の発言関係
○
性的な関心、欲求に基づくもの
・
スリーサイズを聞くなど身体的特徴を話題にすること。
・
聞くに耐えない卑猥な冗談を交わすこと。
・
体調が悪そうな女性に「今日は生理日か」、「もう更年期か」などと言うこと。
・
性的な経験や性生活について質問すること。
・
性的な噂を立てたり、性的なからかいの対象とすること。
○
性別により差別しようとする意識等に基づくもの
・
「男のくせに根性がない」、「女には仕事を任せられない」、「女性は職場の花であり
さえすればいい」、「女は学問などしなくても良い」などと発言すること。
・
「男の子」、「女の子」、「僕、坊や、お嬢さん」、「おじさん、おばさん」などと人
格を認めないような呼び方をすること。
ロ
性的な行動関係
○
性的な関心、欲求に基づくもの
・
ヌードポスター等を学内に貼ること。
・
雑誌等の卑猥な写真・記事等をわざと見せたり、読んだりすること。
・
学内のパソコンのディスプレイに猥褻な画像を表示すること。
・
身体を執拗に眺め回すこと。
・
食事やデートにしつこく誘うこと。
・
性的な内容の電話をかけたり、性的な内容の手紙、E メールを送ること。
・
身体に不必要に接触すること。
・
不必要な個人指導を行うこと。
・
浴室や更衣室等をのぞき見すること。
○
性別により差別しようとする意識等に基づくもの
・
女性であるというだけでお茶くみ、掃除、私用等を強要すること。
・
女性であるというだけの理由で仕事や研究上の実績等を不当に低く評価すること。
○
就労上又は修学上の利益・不利益を与え得る関係に基づくもの
・ 単位の認定、進学、卒業、進路の決定等に関わる立場を利用して性的誘いをかけること。
・
人事権又は職務命令の行使に関連して、又は利益・不利益を条件として性的働きかけを
すること。
ハ
キャンパス・ライフにおいて,上下または力関係等を利用して行われる言動関係
・
理由なく研究チームから除外すること。
・
理由なく論文著者名を変更すること。
・
理由なく教えないこと。
・
不当な仲間はずれ,体罰,いじめ,などをすること。
・
酒を無理強いしたり,無理に宴席へ誘ったりすること。
・
一方的な思いこみに基づく発言や行動をとること。
(2) 主に学外において起こるもの
○
性的な関心、欲求に基づくもの
・
性的な関係を強要すること。
・
出張への同行を強要したり、出張先で不必要に自室に呼ぶこと。
・
自宅までの送迎を強要すること。
・
住居等まで付け回すこと。
○
性別により差別しようとする意識等に基づくもの
・
カラオケでのデュエットを強要すること。
・
酒席で、上司、指導教員等のそばに座席を指定したり、お酌やチークダンス等を強要す
ること。
4
懲戒処分等
セクシュアル・ハラスメント等の態様等によっては本学諸規則に基づいて、懲戒処分等に付
されることがある。
第2
就労上又は修学上の適正な環境を確保するために認識すべき事項
就労上又は修学上の環境は、教職員等の協力の下に形成される部分が大きいことから、セクシ
ュアル・ハラスメント等により就労上又は修学上の環境が害されることを防ぐため、教職員等は、
次の事項について、積極的に意を用いるように努めなければならない。
1
セクシュアル・ハラスメント等について問題提起する教職員等をいわゆるトラブルメーカー
と見たり、セクシュアル・ハラスメント等に関する問題を当事者間の個人的な問題として片づ
けないこと。
ミーティングを活用することなどにより解決することができる問題については、問題提起を
契機として、就労上又は修学上の良好な環境の確保のために皆で取り組むことを日頃から心が
けることが必要である。
2
セクシュアル・ハラスメント等に関する問題の加害者や被害者を出さないようにするために、
周囲に対する気配りをし、必要な行動をとること。
具体的には、次の事項について十分留意して必要な行動をとる必要がある。
(1) セクシュアル・ハラスメント等が見受けられる場合は、注意を促すこと。
セクシュアル・ハラスメント等を契機として、就労上又は修学上の環境に重大な悪影響が
生じたりしないうちに、機会をとらえて注意を促すなどの対応をとることが必要である。
(2) 被害を受けていることを見聞きした場合には、声をかけて相談に乗ること。
被害者は「恥ずかしい」、「トラブルメーカーとのレッテルを貼られたくない」、「仕返
しが怖い」などとの考えから、他の人に対する相談をためらうことがある。被害を深刻にし
ないように、気が付いたことがあれば、声をかけて気軽に相談に乗ることが大切である。
3
学内外においてセクシュアル・ハラスメント等がある場合には、第三者として気持ちよく就
労や修学ができる環境づくりをする上で,上司等に相談するなどの方法をとることをためらわ
ないこと。
第3
セクシュアル・ハラスメント等に起因する問題が生じた場合において教職員等に望まれる
事項
1
基本的な心構え
教職員等は、セクシュアル・ハラスメント等を受けた場合にその被害を深刻にしないために、
次の事項について認織しておくことが望まれる。
(1) 一人で我慢しているだけでは、問題は解決しないこと。
セクシュアル・ハラスメント等を無視したり、受け流したりしているだけでは、必ずしも状況
は改善されないということをまず認識することが大切である。
(2) セクシュアル・ハラスメント等に対する行動をためらわないこと。
「トラブルメーカーとのレッテルを貼られたくない」、「恥ずかしい」などと考えがちだ
が、被害を深刻なものにしない、他に被害者をつくらない、さらにはセクシュアル・ハラス
メント等をなくすことは自分だけの問題ではなく就労上又は修学上の良い環境の形成に重要
であるとの考えに立って、勇気を出して行動することが求められる。
2
セクシュアル・ハラスメント等による被害を受けたと思うときに望まれる対応
教職員等は、セクシュアル・ハラスメント等を受けた場合、次のような行動をとるよう努める
ことが望まれる。
(1) 嫌なことは相手に対して明確に意思表示をすること。
セクシュアル・ハラスメント等に対しては毅然とした態度をとること、すなわち、はっき
り自分の意思を相手に伝えることが重要である。しかし、上下関係等が存在する場合等直接
相手に言いにくい場合には、手紙等の手段をとるという方法もある。
(2) 信頼できる人に相談すること。
まず、同僚や知人等身近な信頼できる人に相談することが大切である。そこで解決するこ
とが困難な場合には、内部又は外部の相談機関に相談する方法を考える。なお、相談に当た
っては、セクシュアル・ハラスメント等が発生した日時、内容等について記録したり、第三
者の証言を得ておくことが望ましい。
第4
学生等への指導
教職員は,学生等が対象となるセクシュアル・ハラスメント等の防止等のためには、学生等が
本指針の趣旨を理解するよう努める必要があるが、その際、学生等の心身の発達段階等を考慮し、
実状に応じた適切な指導を行い、必要かつ適正な教育活動が確保されるよう、適切な配慮が望ま
れる。
なお、学生間のセクシュアル・ハラスメント等についてもその防止等に努める必要がある。