平成 27 年度の行事予定をお

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地学ニュース(ニュース)
平成 27 年度東京地学協会行事のお知らせ(3)
平成 27 年度の行事予定をお知らせします。詳細未定のものもありますので,参加の前に最新の情報を
ホームページや事務局への連絡により確認して下さい。いずれも会員・非会員に公開されています。お
誘い合わせてふるってご参加ください。
1.地学クラブ講演会
第 292 回 H 27.10.23(金) 白木健一(並木精密宝石研究所)
「日本の人造宝石技術,その一断面—青年宮澤賢治から青色 LED 用サファイアまで—」
講演要旨:
詩人で童話作家の宮澤賢治は幼少の頃,近くを流れる北上川の岸で美しい石を拾い集めるの
が好きで,石っこケンさんと呼ばれていたそうです。長じて生みだされた詩や童話には,沢山
の鉱物や宝石がふさわしい文章表現として散りばめられ色や光を放ち,それを調べたものは鉱
物専門家の著書にさえなっています。彼は若き日,天然の鉱物のみでなくその合成にも興味を
伸ばし,父宛の手紙に自分の望む宝石や鉱物の合成は実用的にも意義の大きいことを訴えて
います。後の詩に宝石の合成が登場します,昭和初年頃,開通した東京の高架鉄道を詠んだ詩
「高架線」の一節に
酸化礬土と酸水素焔にてつくりたる
紅きルビーのひとかけをごくたいせつに
手にはめてタキスの空のそのしたを・・・
とあり,実は若き日に酸水素焔による宝石の人造事業を夢見ていたのです。講演者は社会人
となった 1959 年,電子機器メーカにてルビー人造に着手し,以来半世紀余にわたり各種ガー
ネット,サファイア等の応用に係わりました。これらダイアモンド以外の宝石結晶育成の体験
について述べようと思います。
第 293 回 H 27.11.16 (月) 西川 治(東京大学名誉教授)
「伊能忠敬」
第 294 回 H 27.12.18(金) 大木優利(ジュネーブ高等国際問題研究所)
「紛争と天然資源のダイナミズム:フィリピンミンダナオ島における鉱物資源のガバナンス」
2.秋季講演会「地球の大きさと形を測る」H 27.11.28(土)14:00 ∼ 弘済会館
野上道男「古代中国における地の測り方と邪馬台国の位置」
海津 優「1800 年前後の日本とフランス」
河瀬和重「我が国における子午線弧長の計算について」
(伊能忠敬没後 200 年記念) 3.国内見学旅行
H 27.10. 3(土)~ 4 (日) 下仁田ジオパークツアー(案内者:目代邦康)
N81
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4.海外見学旅行
H 27.11. 9(月)~ 13(金) 香港ジオパークツアー (案内者:青木正博)
(参考)平成 27 年度実施済
1.地学クラブ講演会
(1)第 290 回(H 27. 5.23)
Murray Gray“Geodiversity and its role in geoconservation, geoparks and geotourism”
(2)第 291 回(H 27. 7.24)
上野将司「天山南路と北路の旅」
2.春季講演会「より安心安全な地的環境を目指して」H 27. 6.13
寒川 旭「地震考古学から見た遺跡の液状化」
若松加寿江「列島 600 km にわたる液状化と対策」
N82
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