有効な治療法のない患者さんへ薬を届けるために

創薬ネットワークセミナー
有効な治療法のない患者さんへ薬を届けるために
2015年9月28日
(月) 17:00∼19:25
会場:北海道大学 医学部 フラテホール(札幌市北区北15条西7丁目)
17:00 17:05
未来創薬・医療イノベーション拠点形成の紹介
高山 大(未来創薬・医療イノベーション推進室 室長 特任教授)
17:05 17:10
創薬科学研究教育センターの紹介
前仲 勝実(大学院薬学研究院創薬科学研究教育センター センター長
17:10 17:55
教授)
座長/児玉 耕太(大学院薬学研究院 創薬科学研究教育センター 特任准教授)
難病対策の見直しと、難病に対する
医薬品、医療機器開発への支援の現状について
前田 彰久 先生
厚生労働省 健康局疾病対策課 課長補佐
17:55 18:40
座長/佐藤 典宏(臨床研究開発センター 事業統括マネージャー 教授)
難病クローン病に対する
RNA干渉新薬開発の試み
米山 博之 先生
株式会社ステリック再生医科学研究所 代表取締役
18:40 19:25
座長/前仲 勝実(大学院薬学研究院 創薬科学研究教育センター センター長 教授)
教授)
パーキンソン病などの難治性疾患の
社会性障害への治療戦略
東田 陽博 先生
金沢大学 子どものこころの発達研究センター 特任教授
【開催趣旨】
科学の発達した今日においてもなお、治療法の確立されていない疾患は数多く存在し、新たな治療法、治療薬の
開発が待ち望まれている。それらの医療ニーズ(アンメットメデイカルニーズ)
を発掘することは治療法や医薬品
の開発にとって最も重要なことであるが、治療法の開発に取り組む大学研究室や製薬企業には医療現場でのアン
メットメディカルニーズが必ずしも十分に伝えられておらず、一方、医療従事者にはアンメットメディカルニーズを
治療薬開発に結び付ける方法論や技術が良く理解されていないのが現状である。
本セミナーはこのようなギャップの解消を目指した活動の一環として実施するものであり、
アカデミアとして創薬研
究に携わっておられる著名研究者をお招きし、
アンメットメディカルニーズを創薬シーズにつなげるための方法論
や技術の一端を紹介することで、
アンメットメディカルニーズの発掘と治療法開発の一助としたい。
【主 催】北海道大学 未来創薬・医療イノベーション拠点形成、創薬科学研究教育センター
【連絡先】北海道大学病院 臨床研究開発センター 創薬イノベーション支援室
TEL:011-706-7429 FAX:011-706-7977 E-mail:[email protected] 担当 安斉 真奈美
北海道大学大学院薬学研究院 創薬科学研究教育センター
TEL:011-706-3773 FAX:011-706-4983 E-mail:[email protected] 担当 渡辺 知子
講演 1
前田 彰久 先生(厚生労働省 健康局疾病対策課 課長補佐)
難病対策の見直しと、難病に対する医薬品、医療機器開発への支援の現状について
希少疾病(難病)
に対しては、
これまでも厚生労働省において希少疾病用医薬品・医療機器開発
推進や難病の研究推進等の種々の取り組みを行ってきた。
平成 26 年 5 月に社会保障充実の一環として、
「難病の患者に対する医療等に関する法律」
(難病
法)が成立し、難病の患者に対する医療費助成制度の一層の拡充や難病に対する医薬品・医療機
器の開発の一層の推進等が求められ、
本年 1 月に施行されたところである。
本講演では難病法の成立に伴う、医療費助成の対象疾病
(指定難病)
の拡充の状況や、今後の難
病対策の基本となる基本方針の策定状況について報告するとともに、難病等希少疾病に対する医
薬品医療機器開発に関する厚生労働省の取り組み状況や、指定難病患者の医療情報等を収集す
る
「指定難病患者データベース」
の検討状況等について報告する。
講演 2
米山 博之 先生(株式会社ステリック再生医科学研究所 代表取締役)
難病クローン病に対するRNA干渉新薬開発の試み
21 世紀型胃腸病・クローン病に対する薬物療法は、抗 TNF 抗体の登場により、炎症・免疫制御
を標的とした新薬開発が活発化している。
しかし、進行性の破壊性腸管傷害は十分に改善されな
いため、繰り返す再手術・再入院など、生涯に渡り QOL が損失される。
如何に腸管を温存して治
療するかは喫緊の課題であり、我々は既存薬抵抗性の腸管傷害を阻止する新薬の開発に取り組ん
で来た。新しい科学的コンセプト、新しい RNA 干渉製剤、新しい治療ゴール、という 3 つの難題を
抱え、非臨床から臨床への橋渡しなど、数多くの壁に突き当たってきた。
まさにゼロからの創薬へ
の挑戦の軌跡として紹介したい。
講演 3
東田 陽博 先生(金沢大学 子どものこころの発達研究センター 特任教授)
パーキンソン病などの難治性疾患の社会性障害への治療戦略
自閉症のような社会性障害を主症状とする病気とともに、パーキンソン病や結節性硬化症など
の難治性稀少疾患に伴う社会性障害が著しく患者さんの生活の質(QOL)を低下させている。
した
がって、難治性疾患一個一個の原因解明による根治的治療法の解明とともに、多くの難治性疾患に
共通する精神症状への治療も重要となってきている。最近、オキシトシンと呼ばれるペプチドホル
モン等が社会性・対人交流の生物学的基盤物質であると判ってきた。
そこで、自閉症のように対象
者の多い疾患から種々の稀少疾患までの社会性障害に対して、オキシトシンを治療戦略の中心に
すえて開発していく事は意義がある。
創薬ネットワークセミナー
保健センター
北図書館
アイソトープ
総合センター
遺伝子病
制御研究所
探索医療教育
研究センター
有効な治療法のない患者さんへ薬を届けるために
医学部
脳科学研究
教育センター
北海道大学病院
フラテホール
2015年9月28日
(月) 17:00∼19:25
工学部
歯学部
北海道大学病院
歯科診療センター
北13条門
会場:北海道大学 医学部 フラテホール
(札幌市北区北15条西7丁目)