平成 23 年度事業計画書 平成 23 年度において、財団法人家電製品協会(以下「協会」という。)が取り組み 推進すべき課題のうち主要なものは、環境保全・資源有効利用、省エネルギー、製品 安全及び長期使用促進への寄与等である。 第1は、環境保全・資源有効利用への取組みである。 特定家庭用機器再商品化法(以下「家電リサイクル法」という。)に基づき関係者が 実施する諸活動は概ね順調に推移している。同法が目指す循環型社会の構築に寄与す るため、同法の下で関係する者が行う諸活動のより一層効率的な運営に従前に引き続 き家電リサイクル券センター事業、指定法人業務センター事業等を通じて貢献してい く。 また、家電リサイクル券システムの円滑な運営を図るため小売業者、一般消費者等 への周知を行うとともに、関係者と連携を密にして、リサイクル事業や資源の有効利 用がより効率的なものとなるよう所要の対応を進めていく。このほか家電リサイクル 法本格施行後満 10 年を迎えることから、本年度にとりまとめる「家電リサイクル年次 報告書」はこの総括的な報告とする。 市町村等が取り組む不法投棄未然防止対策及び離島における輸送改善対策事業への 協力に関しては、協会内に設置した第三者委員会の決定した政策の下、公募を経て協 力することになった市町村等に助成金を交付する。 さらに、資源の有効な利用の促進に関する法律(以下「資源有効利用促進法」とい う。)の下、リデュース・リユース・リサイクルの推進については、家電業界の一層積 極的な取組みが求められており、関係団体と連携を図りつつ、具体策を展開する。 第2は、省エネルギーへの取組みである。 平成 24 年は、気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書約束期間最終年にあ たることから、平成 23 年度は、家庭部門からの温室効果ガス排出量削減への取組みが 益々重要になってくる。 省エネルギーの推進を通じた地球温暖化防止に積極的に取り組み、エネルギーの使 用の合理化に関する法律(以下「省エネルギー法」という。)に基づく家電業界及び家 電機器における省エネルギー推進を支援する。 第3は、家電製品に係る総合安全対策への取組みである。 家電製品の安全に関する消費者への普及啓発、長期使用家電製品の安全確保に関す る取組みを引き続き推進する。消費生活用製品安全法が事業者に求めている消費者へ の的確な情報提供に協会としても取り組む。 また、独立行政法人製品評価技術基盤機構が事務局を務めている電気用品の安全に 関する技術基準等の調査検討会に参画するとともに、諸課題全般について検討を行い、 その結果を同検討会に発信等する。家電製品PLセンター事業については、裁判外紛 争解決手続の利用の促進に関する法律に基づく認証を受けた認証解決事業者として、 1 より一層の信頼感の醸成、認知度の向上を図るとともに、同法に基づく民間紛争解決 手続業務の公正・中立・迅速な運用をさらに強化する。 第4は、家電製品の長期使用促進への取組みである。 廃棄物の発生抑制対策として、修理体制やサービス情報の充実や正しい使用法の啓 発等、家電製品の長期使用促進に関する取組みを引き続き推進する。 資格審査認定事業については、デジタル家電の急速な技術進歩、製品の変化に即応 できるように事業の内容充実に努める。あわせて資格審査制度の社会的認知の一層の 向上に努める。 上記重要事項の検討成果を政策提言等として積極的に発信することにより一層の社 会貢献に努める。 また、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団 法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(以下「整備 法」という。)第 115 条の規定に基づき一般財団法人への移行認可申請を行う。 そして、オフィス環境やセキュリティ環境の改善のため、事務所移転を実施する。 2 Ⅰ.一般事業 1.環境保全、資源有効利用関連事業 (1)家電リサイクル法への対応 (2)資源有効利用促進法への対応 (3)容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律への対応 2.不法投棄未然防止対策及び離島における輸送改善対策事業 第三者委員会の決定に基づく平成 23 年度協力について覚書を締結した市町村等 に対しての助成金の交付及び平成 24 年度協力についての公募等を行う。 3.地球温暖化防止対策・省エネルギー対策関連事業 (1)地球温暖化防止及び省エネルギー家電製品等の普及促進の取組み (2)省エネルギー法等への対応 4.技術・安全関連事業 (1)家電製品の安全性向上への取組み (2)家電製品の使いやすさの追求 (3)家電製品の技術課題に関する情報収集と対外協力 5.消費者関連事業 (1)消費者啓発 (2)消費者相談室の運営 6.製品安全関連事業 (1)関係官庁の製品安全諸施策への対応 (2)家電製品の製品安全に関する業界共通諸課題の検討及び啓発活動の推進 7.アフターサービス関連事業 (1)家電製品のアフターサービスの向上に関する調査研究 (2)サービス技術力向上策に関する調査研究 8.安全点検技術講習会事業 家電流通諸団体に対する安全点検技術講習会の運営・管理を行う。 9.流通対策事業 流通EDI標準化の推進 10.協会運営関連事業 (1) ホームページや「家製協会報」等を活用した協会広報活動 (2)家電産業ハンドブックの発行 (3)一般財団法人への移行 (4)事務所移転 3 Ⅱ.家電リサイクル券センター事業 1.家電リサイクル券システムの運営 (1)運営の効率化 (2)主務官庁、製造業者等、取扱店等の連携強化 (3)業務委託先との緊密な業務遂行 (4)小売業者の入退会、製造業者等の加入・契約解除申込みへの対応 (5)取扱店の倒産発生等に対する迅速な対応 (6)取扱店の家電リサイクル券適正運用促進の強化 2.家電リサイクル券システムの普及啓発 (1)取 扱 店 等 へ の 家 電 リ サ イ ク ル 法 に 基 づ く 特 定 家 庭 用 機 器 廃 棄 物 の 適 正 な 引 渡 しに関する啓発 (2)流通、自治体等への家電リサイクル券システムの普及啓発 (3)消費者、排出者に対する啓発(ホームページ等による活動の強化) (4)第4期家電リサイクル券取扱優良店制度の実施 3.情報システムの更新 円滑なシステム運用のため、ネットワークのブロードバンド化を伴うリプレー スの実施 Ⅲ.指定法人事業 1.家電リサイクル法に基づく特定家庭用機器廃棄物のリサイクルに必要な行為の 実施(家電リサイクル法第 33 条第1号、第2号、第3号関係) (1)再商品化等の円滑な実施 (2)管理票の記載、回付及び保存 (3)家電リサイクル法第 46 条に基づいて、排出者から管理票の受領について確認 を求められた場合、当該管理票の受領の有無について返答する。 (4)家電リサイクル法第 39 条に定められた帳簿を備え、家電リサイクル法施行規 則第 30 条に定められた事項を記載して保存する。 2.特定家庭用機器廃棄物の排出並びに収集・運搬並びにリサイクルの実施に関す る調査、普及及び啓発等(家電リサイクル法第 33 条第4号、第5号関係) (1)再商品化等の実施に関する調査 (2)消費者、小売業者等への普及啓発 (3)排出者、市町村等からの照会対応 4 Ⅳ.家電製品PLセンター事業 1.紛争当事者との信頼関係構築に基づいた公正・中立・迅速な紛争解決 (1)助言や説明による問題解決 (2)斡旋手続による紛争解決 (3)裁定手続による紛争解決 2.業務運営体制の強化 3.情報開示 (1)家電製品による事故の再発防止及び未然防止を目的とし、また業務の透明性の 確保に資するため、当事者の個人情報等に十分配慮した上で、事故案件事例を 中心とした情報開示を行う。また、情報開示手段の中心となる「月次インフォ メーション」や「年次報告書」の掲載内容の更なる充実を図り、その開示対象 に合わせた効果的な情報提供に努める。 (2)製品安全への反映を強化するため、メーカーに対し、事故・品質関連案件事例 を中心とした情報を積極的に提供する。 4.広報活動及び関係機関との連携 (1)当センターの事業内容等に関する理解度及び認知度の更なる向上を図るため、 「年次報告書」等を有効活用したプレゼンテーション活動を積極的に推進して いく。 (2)消費生活センター等関係機関との相互理解に努め、一層の連携強化を図る。 Ⅴ.資格審査認定事業 1.家電製品エンジニア・アドバイザー試験事業 2.更新講習事業 3.共通事業 (1)技術コンテンツの活用 (2)IT化推進 (3)周知広報活動 5
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