ランダム・ウォークの長時間挙動と空間の幾何学的

山形大学理学部
数理科学科
ランダム・ウォークの長時間挙動と空間の幾何学的性質
専門分野
離散幾何解析学
キーワード
ランダム・ウォーク、中心極限定理、グラフ,
准教授
顔写真
石渡 聡
熱核、リーマン多様体
研究紹介
相談・要望に応じられる分野
幾何学、確率論、グラフ理論、多様体およびグラフ上の解析学
研究のポイント:逆問題
研究内容関連
連結和上の熱の振る舞いに関する最近の結果
ある空間内をランダムに動く粒子の運動の長時間挙動には空間の大域的な
構造が反映されることがこれまでの研究で明らかにされています。
私の研究ではランダム・ウォーク、あるいはその連続バージョンである
熱の振る舞いから、空間に細い部分(ボトルネック)があるか、
あるとしたらそれはどのくらいの大きさか、などについて明らかにすることを
目標に研究を行っています。
また、ランダム・ウォークや熱の長時間挙動とその空間の有界領域での
固有値の振る舞いや等周不等式、ソボレフの不等式などの幾何学的不等式
との関係についても研究を行っています。
太鼓の音から太鼓の形がわかるか?という問題がありますが
与えられた空間から得られる固有値などの幾何学的な量から
逆に空間の構造を求めるという問題を逆問題と呼んでいます。
CTスキャンは体内を通り抜けた放射線のデータから逆に体内の
構造がわかるという逆問題の応用例です。
私の研究では空間の構造を放射線ではなく熱の分布をつかって
明らかにしようというものです。
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