FULL SPEED AHEAD

ケ ース ス タデ ィ
FULL SPEED AHEAD
SOLIDWORKS Flow Simulationを使用して最速の自転車エアロバーを開発
SOLIDWORKS Flow Simulation CFD解
析ソフトウェアを使用して、Full Speed
Aheadは空力自転車コンポーネント設計
の限界を押し上げました。
サイクリストが最大限の速度を出せるよう支援することがFull Speed Ahead(FSA)の
課題:
使命です。米国ワシントン州シアトルの郊外に拠点を置くこの企業は、ハイエンドの
より空力的なコンポーネントを提供して、タ
イム トライアルやトライアスロンで競技者
に使用されるハイエンドの自転車の速度とパ
フォーマンスを向上させる
自転車メーカーが使用する精密なコンポーネントを供給し、プロのロード バイクとマ
ウンテン バイクのレーシング チームをサポートしています。FSAは、クランクセッ
ト、ヘッドセット、ホイールセットから、エアロバー、ハンドルバーなどの自転車用
部品まで、可能な限り最高のコンポーネントを提供することに全力を傾けています。
FSAは、自転車コンポーネント設計の技術的な限界を押し上げることに継続的に挑戦
していることから、SOLIDWORKS ® と風洞実験を何年にもわたって活用していま
す。2008年、FSAの経営陣は自転車コンポーネント開発におけるイノベーションを促
ソリューション:
SOLIDWORKS Flow Simulationの流体力学
(CFD)解析ソフトウェアを導入して、自転
車コンポーネントの空力パフォーマンスをコ
スト効率よく最適化する
進したいと考え、流体力学(CFD)解析技術を評価し、同社の製品の空力パフォーマ
ンスにどのような効果があるのかを確認することになりました。
結果:
CFD空力アナリストのRon Correa氏によると、コンポーネント設計に関するエアフロ
• 試作品の製作コストを75%削減
ーをシミュレーションする能力は、FSA製品の空力特性をコスト効率良く調整するた
めに非常に重要だといいます。Correa氏は次のように説明しています。「方程式から
理解できることは限られています。また、風洞実験は高額なため、試行錯誤を重ねて
空力機能を調整する方法では非常に多くのコストがかかります。CFD解析技術への投
資は、可能な限り最高のコンポーネントを提供するという当社の目標を達成するうえ
での最も速く、最もコスト効率のよい方法なのです」
FSAは、主なCFD解析パッケージを審査した後、ソフトウェアがSOLIDWORKSと統合
されており、操作が簡単で、FSAのSOLIDWORKS代理店であるHawk Ridge Systemsの
質の高いサポートによって支援されていることから、SOLIDWORKS Flow Simulationを
選択しました。
Correa氏は次のように振り返ります。「CFDの解析ソフトウェアを使ったことがなか
ったため、まずは使い方を学習する必要がありました。しかし、SOLIDWORKSには使
い慣れていました。SOLIDWORKS Flow Simulationはこれに完全に統合されています。
また、このツールを使いこなすにはかなりのサポートが必要になると分かっていたの
で 、 SOLIDWORKSの 代 理 店 が 提 供 す る 質 の 高 い サ ポ ー ト が 役 に 立 ち ま し
た。SOLIDWORKS Flow Simulationは、CFDの能力を効果的かつコスト効率良く導入す
るための最適なオプションでした」
• 最速の自転車エアロバー開発を達成
• 3回にわたる風洞実験を廃止
• 競争力に優れた空力自転車ホイール製品ラ
インを開発
最速のエアロバー プロジェクト
「研究開発の視点から見た場合、
SOLIDWORKS Flow Simulationを使用して、FSAはVision製品ライン向けの最速3:1エア
SOLIDWORKS Flow Simulation
ロバーの設計を開始しました。エアロバーとは、より空力的な乗車姿勢をサポートす
を使用することで、より迅速にアイ
デアをコンセプトや洗練された製品
へと変換することができています」
るためにプロのサイクリストがタイム トライアルやトライアスロンに使用する特別な
ハンドルバーのことです。国際自転車競技連盟(UCI)は、自転車の管状構造におけ
る3:1ルールを設定しました。チューブの長さや高さが直径や幅の3倍を越えてはいけ
ないという規則です。
Ron Correa氏
CFD空力アナリスト
Correa氏は次のように振り返ります。「私たちは現在の製品よりも速い3:1エアロバ
ーの設計に取り掛かることになり、SOLIDWORKS Flow Simulation を使用して、ホイー
ル、グリップ、ステム エンゲージメントのメカニズムなど、エアロバーのあらゆる部
分を調査しました。CFD解析により、テストした競合企業のバーよりも9ワット速く、
当社の非UCI設計エアロバーよりも4ワット速い新しい設計を継続的に調整することが
できました。9ワット速くできたということは、サイクリストが40kmのタイム トライ
アルで最大40秒ほど短縮できることになります」
「プロの自転車競技のイベントでトップ争いをする際の秒数を考えれば、この短縮は
パフォーマンスにおける大幅な向上と言えます」とCorreaは付け加えています。
風洞実験のコストを削減
FSAはSOLIDWORKS Flow Simulation を使用することで、試作品の作成コストを75%削
減し、3回にわたる風洞実験をプロセスから排除すると同時に、飛躍的なVisionエアロ
バーの設計を実現しました。「SOLIDWORKS Flow Simulation を使用したおかげで、風
洞実験の前にエアロバーの外形の空力を調節することができたので、1回のテストで設
計のパフォーマンスを検証できました」
Correa 氏は次のように語ります。「SOLIDWORKS Flow Simulation がなかったら、どれ
だけの工程が必要になるか想像もつきません。ソフトウェアが予測したエアフローを
分離するために、少なくとも4回の風洞実験が必要となったでしょう。この観点から
見た場合、ソフトウェアにかかった金額は最初のプロジェクトで節約できています」
優れたホイール製品ラインを発売
SOLIDWORKS Flow Simulationは、FSAの最速エアロバー プロジェクトを支援するほか
にも、2010年に2つの競合企業による特許の有効期限が切れた後、同社が空力カーボ
ン ファイバー ホイールの新製品ラインを開発する際にも役立てられました。
Correa氏は次のように強調します。「研究開発の視点から見た場合、SOLIDWORKS
Flow Simulation を使用することで、より迅速にアイデアをコンセプトや洗練された製
品へと変換することができています。ホイールのシミュレーションは、回転する物体
を扱い、さまざまなヨー ベクトルを考慮する必要があるので、複雑ですが、当社では
ワットを大幅に削減した空力ホイールの製品ラインを2014年にリリースする予定とな
っており、Visionブランドを業界トップの高パフォーマンス製品として位置付けるつ
もりです。現在では、すべてにおいてCFDを活用し、風洞テストで最終検証を行う前
Full Speed Aheadは、SOLIDWORKS Flow
Simulation を使用し、空力的な乗車姿勢をサ
ポートするプロのサイクリスト向け特別ハン
ドル バーである、最速の3:1エアロバーを開
発しました。
にパフォーマンスを最適化しています」
Full Speed Ahead
12212 Cyrus Way
Mukilteo, WA 98275-5702 USA
電話:+1 425 488 8653
www.fullspeedahead.com
販売代理店:Hawk Ridge Systems,
Bothell, WA, USA
アメリカ大陸
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Waltham, Massachusetts
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