金型の溶接 金型溶接の一般的注意事項 金型の溶接は、 金型材の主流が合金工具鋼や鋳鉄のため軟鋼の溶接に 比べて非常にむずかしい問題を含んでいます。 合金工具鋼は炭素量が多く他の合金元素を含み、 非常に焼きの入り昜い 材料で、 溶接すると割れが発生しやすい材料です。金型材として要求され る特性が良いほどこの傾向があり、溶接が困難となります。 一方鋳鉄は、 鋳鉄自身伸びが悪く、また溶接熱により硬化し割れ昜く、さ らに、ブローホールが発生しやすいなど溶接が困難な材料であります。 このように金型材料の溶接は、 非常に困難なため次のような注意が必要 です。 1. 溶接割れを防止するために、 金型または溶接材料に応じた予熱、 パス 間温度を選び溶接を行なって下さい。また必要に応じ後熱を行ない徐 冷して下さい。 2. 予熱はできるだけ広範囲に均一に行なって下さい。局部予熱しかでき ない場合は、 溶接部周辺を50mm以上の範囲を均熱して下さい。なお、 加熱時は、 100℃ぐらいまではできるだけ巾広く弱い火炎でゆっくり行 なって下さい。 3. ブローホールの発生を防止するため、溶接部のサビ、油などを完全に取 り除く事が必要です。また被覆アーク溶接棒で溶接する場合、 使用前 に所定の温度で再乾燥して下さい。 4. 溶接電流はできるだけ低電流を用い、溶け込みを浅くするようにして下 さい。所定の性能を得るだけでなく、ブローホールやアンダカットの防 参 考 資 料 ︵ 金 型 の 溶 接 ︶ 止に役立ちます。 5. 割れ防止のためビードの始端と終端はコーナー部を避けて下さい。ま た各ビード毎に先の丸いハンマーでビードを打撃(ピーニング)して下さ い。その際は溶接直後にクレータ側から、 ビードの波形が消える程度行 ないます。 6. その他についてはそれぞれのカタログ、 参考資料などを参照して下さ い。 11 − 488 − 金型の溶接 金型の溶接 ■金型の肉盛溶接時の欠陥と対策 Ⅰ (鋳物) 肉盛形態 設変の肉盛 欠陥の形態 原 因 溶着金属割 れ。 1. 溶込みが深い。 2. ビード厚が薄い。 3. 溶接材料不適当。 4. 加熱しすぎ。 1. 適正電流にする。 2. 運棒速度を遅くする。 3. 鉄ニッケル系を使用する。 4. パス間温度を 150℃以下にする。 母材割れ。 剥離。 1. 収縮応力による。 2. 溶接材料不適当。 3. 加熱しすぎ。 4. 溶込みが深い。 5. 切り欠きがある。 1. ショートビードでピーニングをする。 2. 鉄ニッケル系を使用する。 3. パス間温度を 150℃以下にする。 4. 適正電流にする。 5. スタート位置を変える。 ブローホール。 1. 母材に浸透した油。 2. 熱による材質変化。 3. 鋳肌の影響。 4. 鋳造時の残留欠陥。 盛刃肉盛 母材割れ。 1. 溶込みが深い。 2. 加熱しすぎ。 3. 収縮応力による。 4. 切り欠きによる。 盛り刃終了後の変更盛り、 補修盛り ブローホール 1. 母材の汚れ。 2. スタート近辺に出る。 3. 全面に出る。 硬度不足 1. 溶接材料の間違い。 1. 溶接棒を 200℃で再乾燥する。 対 策 1. SKD11 :予熱を 350 ~ 450℃行ない、溶 接中も保持する。 :後熱も 350 ~ 450℃行なうのが 望ましい。 フレームハード鋼 :予熱を 200 ~ 300℃行ない、溶 接中も保持する。 :後熱も 200 ~ 300℃行なうのが 望ましい。 2. 各ビード毎にピーニングを行なう。 3. 溶接速度を遅くする。 4. 後熱を行ない、徐冷する。 5. スタート部、 ビード重ねなどオーバーラップさせない。 6. 肉眼では判別しにくい、方向性のない割れ。 局部に力をかけず加熱を避ける。 1. 母材表面を清浄にする。 2. 使用前に 200 ~ 250℃で再乾燥する。 3. 母材の不純物が多いためで、母材を検討する。 母材表面を清浄する。 アーク長を適正にする。 (溶接棒線径を目安) 電流が高すぎる場合、適正電流を使用する。 4. ミグ溶接のブローホール。 4. シールドガス流量を適正にする。 エッジ部は特に出やすいので、 シールドが完全になるよ うに当て金などをする。 トーチ角度を 10 ~ 20 度傾ける。 チップ母材距離を 20mm 以下にする。 3. シールドガス流量を適正にする。 (20ℓ/min.) 風を遮断する。母材表面をきれいにする。 母材表面の油をとる。 前記原因と対策。 1. 溶接材料の間違い。 1.BK-55SF または BK-660S を使用する。 2. 溶込みが深い。 2. 適正電流を使用する。 3.BK-55SF は 2 層 3 パス、BK-660S は BK3. 層数が少ない。 51SFを 3 パス 1 層下盛り後、2 層 3 パス 肉盛りする。 下盛りが厚過ぎ、仕上がり位置が適正に 4. 仕上げ位置が悪い。 4. なっていない。 1. 割れ、硬度不足。 2. 収縮応力による割れ。 3. 入熱不足。 4. 冷却時に割れる。 5. 切り欠きによる。 6. グラインダー熱による。 1. 適正電流にする。 2. パス間温度を 150℃程度に保つ。 3. 各ビード毎にピーニングをする。 4. スタート位置をずらす。平坦なビードにする。 2. 溶接棒を 200℃で再乾燥する。 原 因 1. 熱管理不足。 2. 溶接後、焼入れした。 3. 溶接後、焼戻しした。 1. 適正溶接材料を使用する。 (1)SKD11 の焼入れ後の場合、BKH-61 を使用 する。 (2)フレームハード鋼の焼入れ済みの場合、BK-660S を使用する。 (3)フレームハード鋼の焼入れ前に肉盛、その後焼入 れする場合は、BKH-5 を使用する。 2. 溶接材料が不適当であるか、焼入れ温度が不適当。 3. 溶接材料が適当であれば、焼戻し温度が高い。 参考資料(金型の溶接) 参考資料(金型の溶接) 1. ビード不揃いによる。 1. 運棒を一定にする。 2. 溶込みが深い。 2. 適正電流にする。 3. 収縮応力による。 3.100mm 程度のビード長で、ピーニングをす る。予熱、パス間温度 150℃を保つ。 4. グラインダー熱による。 4. 力を緩くして局部加熱をしない。 ブローホール。 1.BK-660S のスタート 近辺にでる。 2.BK-SF シリーズで出 る。 3. ミグ溶接の場合。 欠陥形態 割 れ 1. 油類を酸素アセチレンの酸化炎で焼く。 2. 溶接→グラインダー→溶接を繰り返す。 3. グラインダーで除去する。 4. グラインダーで除去する。 溶着金属割 れ。 硬度不足。 11 ■金型の肉盛溶接時の欠陥と対策 Ⅱ (SKD11 フレームハード鋼) 対 策 1. 予熱を行ない、BKH-61 で溶接する。 11 − 489 − − 490 − 金型の溶接 金型の溶接 ■金型用溶接棒一覧 適用銘柄 被覆アーク 溶接棒 ミグ溶接 メタル系フラッ ワイヤ クス入りワイヤ 特徴・主用途 硬度 (HRC) BK-660S マルテン BK-660R BK-660M サイト系 ― 打抜型の硬化肉盛。 高硬度、高靭性、耐 ブローホール性。 55 ~ 60 ● BKR-61 マルテン サイト系 ― 工具鋼の硬化肉盛。 カケ補修。 再アーク性良好。 55 ~ 60 ● ● BKH-11CR マルテン BKH-13R BKH-13M サイト系 ― 打抜型ダイ側(下刃) の硬化肉盛。プラスチッ ク金型の肉盛。 52 ~ 56 ● ● BKH-5 フレーム ハード鋼系 HM-5R ― ― BKH-61 マルテン サイト系 ― ― BKH-90 BKR-90H BKH-9R 高速度鋼系 BKD-11R ダイス鋼系 ― BKD-61R 適用銘柄 冷間 プラス ダイカ 熱間 プレス チック スト 鍛造 ティグ 溶加棒 ミグ溶接 メタル系フラッ ワイヤ クス入りワイヤ DMB-136 鋳鉄用鉄 DM-136R DM-136M ニッケル系 特徴・主用途 硬度 (HRC) ― 鋳鉄製金型の肉盛、 補修。クロムメッキ性良 好。耐摩耗性良好。 20 ~ 25 適用金型 冷間 プラス ダイカ 熱間 プレス チック スト 鍛造 ● NST-21 コバルト 合金 NST-21R ― ― 熱間金型の肉盛、加 工硬化性に富む。 耐熱、耐ヒートチェック性 良好。 32 ~ 38 ● ● NST-6 コバルト 合金 NST-6R ― ― 熱間金型の肉盛。 耐熱、耐食性良好。 40 ~ 47 ● ● フレームハード鋼のフレー 60 ~ 62 ● ムハード前、SKS 等の 焼入前の肉盛、補修。 (850℃油冷) BK-46F 熱間金型用 ― ― ― 熱間鍛造型用、 SKT-4 補修用。 44 ~ 48 ● ― SKD11 など耐久性を 必要とする工具鋼の 硬化肉盛。 高硬度、高靭性。 55 ~ 60 ● BK-47F 熱間金型用 ― ― NFG-H47F 熱間鍛造型用、 (スラグ系) SKT-4 補修用。 44 ~ 48 ● ― ― 耐久性を必要とする 打抜型の硬化肉盛。 高硬度、高靭性。 60 ~ 65 ● MC-160H Mn-Cr 系 ― ― NFG-H160H の肉盛。加工硬化性、 (スラグ系) 熱間での硬度低下少。 28 ~ 32 ● ― ― 58 ~ 62 SKD11 の焼入前の肉盛。 (熱処理後) LA-15 低 C-CrMo 鋼系 CM-3R ― ― 熱間金型材料の割れ補 修、硬化肉盛の下盛。 SCM 系プラスチック金 型の肉盛。 20 ~ 25 LS-50 高張力鋼系 NTG-50R ― ― 炭素鋼の接合、補修、 硬化肉盛の下盛。S-C 系プラスチック金型の肉 盛。 ― NINAK-R 析出硬化系 ― ― NAK-55、NAK-80の 44 ~ 46 プラスチック金型の肉盛。 シボ、鏡面加工性良好。 (時効処理後) ● ― NCENA-1R プリハードン鋼 ― ― CENA1 の溶接肉盛、補 修。 35 ~ 40 ● ― HPMG-R P20Ni 改良鋼 ― ― HPM − MAGIC の溶接 肉盛、補修。 37 ~ 41 ● ― PXA50-W プリハードン鋼 ― ― PAC5000 の溶接肉盛、 補修。 37 ~ 41 ● ― ― ZAS 金型の肉盛、補修。 ― ― ベリリウム銅を用いた金 型の肉盛、補修。 熱伝導性良好。 ― プレス金型のかじり防止、 高硬度銅合金金型の肉 24 ~ 28 盛。 ― SUS 630 材の金型の 肉盛、補修。耐食、耐摩 耗性良好。 ― ● ― 鋳鉄直盛硬化肉盛 (Ni 下盛不要) 絞り型の肉盛 82 ~ 90 (HRB) (3 層目) ● ― 鋳鉄直盛硬化肉盛 (Ni 下盛不要) 盛刃の下盛、絞り型の肉 盛。 48 ~ 52 (3 層目) ● 35 ~ 40 (3 層目) ● 46 ~ 52 絞り型、 ビード等の肉盛。 (3 層目) ● BK-25SF 鋳鉄直盛用 ― ― BK-51SF 鋳鉄直盛用 ― ― BK-54SF 鋳鉄直盛用 ― ― NFG・H400SM(Ni 下盛不要)。絞り BK-54SH 鋳鉄直盛用 ― ― NFG-H450SM(Ni 下盛不要) BK-55SF 鋳鉄直盛用 ― ― NFG-H10M(Ni 下盛不要)。 鋳鉄直盛硬化肉盛 型、GM241 の肉盛。 鋳鉄直盛硬化肉盛 鋳鉄直盛硬化肉盛 打抜型切刃の肉盛。 55 ~ 60 (2 層目) ● ● ● ● ● NSM-1 マルエージ NSM-1R NSM-1M ング鋼系 ― 打抜型の硬化肉盛、 49 ~ 51 プラスチック金型、 ● ダイカスト金型等の肉盛、(時効処理後) 補修。 ● ● ● HE・500 NICHIA 29・9 オーステナイト・ HE-500R HE-500M フェライト系 ― 工具鋼の接合、補修、 下盛、焼入れ材の接合、 補修可能。 18 ~ 23 ● ● ● DMA-100 鋳鉄用純 ニッケル系 ― 鋳鉄製金型の肉盛、 補修、硬化肉盛の下盛。 機械加工性良好。 HRB 73 ~ 84 ― 82 ~ 85 鋳鉄製金型の肉盛、補 修。鋳鉄への硬化肉盛り (HRB) の下盛。耐棒焼け性良好。 (3 層目) ― 被覆アーク 溶接棒 ― DMG-150 鋳鉄用複合線 DM-150R DM-150M 鉄ニッケル系 − 491 − ● ● ● ― ― ― ZA-R Zn-Al 合金系 NCS-R Cu-Si 合金系 NKF-R アルミ 青銅系 ― NS-630 析出硬化系 NS-630R NS-630M 熱間鍛造型のバリ抜型 − 492 − ● ● ● ● ● 参考資料(金型の溶接) 参考資料(金型の溶接) 11 ティグ 溶加棒 適用金型 ● ● 34 ~ 36 ● ● ● 11 金型の溶接 金型の溶接 ■プレス金型材料に対する適用溶接材料(合金鋼材料) 適 用 溶 接 材 料 銘 柄 溶接前の金型材料の熱処理状態 鋼材系統 焼入れ、焼戻し済み材料 (溶接のままで使用) 鋼材の種類 焼入れ前の材料※ 2 (溶接後に焼入れ、 焼戻し) アーク溶接棒 ティグ溶加棒 アーク溶接棒 ティグ溶加棒 割れの補修及 び接合用被覆 アーク溶接棒 ( ) は ティグ溶加棒 予熱・パス間温度※ 3 (℃) (注) 後熱は全ての材料 に対し必要です。 予熱温度まで均熱 溶接後、室温まで 徐冷して下さい。 : 760 ~ 820 水冷 : 750 ~ 780 徐冷 : 150 ~ 200 空冷 : 800 ~ 850 油冷 : 830 ~ 880 徐冷 : 150 ~ 200 空冷 BK-660S BK-660R LS-50 LS-50 BKH-61 NTG-50R NTG-50R BKH-5 HM-5R SKS3 1層盛で仕上げ ダイス鋼系 参考資料(金型の溶接) フレーム ハード鋼 SKD11 ※1 1 層目 2層盛 以上で 2 層目 仕上げ 以降 350 ~ 450 H1 H2 A T1 T2 : 1000 ~ 1050 空冷 : 1020 ~ 1050 空冷 : 830 ~ 880 徐冷 : 150 ~ 250 空冷 : 500 ~ 530 空冷 BKR-90H BKH-9R 200 ~ 300 H A T1 T2 H A T : 825 ~ 875 油冷※ 4 : 770 ~ 790 徐冷 : 150 ~ 200 空冷 : 350 ~ 400 空冷 : 875 ~ 950 空冷※ 5 : 825 ~ 875 徐冷 : 150 ~ 200 空冷 HE-500 NICHIA 29-9 (HE-500R) BKH-61 BKD-11R BKR-90H NIN-182 (NIN-82R) SX105V BK-660S BK-660R BKH-5 HM-5R HMD1 HMD5 (注) ※1 SKD11は金型鋼の中でも非常に割れ感受性が強い。 予熱は母材を芯部まで均熱し、溶接中も保持して下さい。また溶接後後熱を施し徐 冷して下さい。 ※2 溶接後に焼入れ処理を行なう場合は、鋼材と溶接金属の焼入れ温度の違いにより硬 度が低下する事が有ります。したがって、同一成分系の材料の選定となります。 ※3 材料の形状、大きさにより異なりますので注意して下さい。 ※4 フレームハード(火炎焼入れ)の場合は、825~1075℃の温度から空冷して下さい。 ※5 フレームハード(火炎焼入れ)の場合は、HMD1は850~980℃、HMD5は825~1100℃ の温度から空冷して下さい。 11 参考資料(金型の溶接) 200 ~ 300 H A T H A T SK3 工具鋼系 鋼材の熱処理温度 (℃) H:焼入れ温度 A:焼なまし温度 T:焼戻し温度 11 − 493 − − 494 − 金型の溶接 金型の溶接 ■鋳鉄製プレス金型に対する適用溶接材料 適 用 溶 接 材 料 ※ 1 溶 接 の 目 的 絞り、成型面の補修 母材 被覆アーク溶接棒 ティグ溶加棒 ( ) はミグワイヤ [ ] は FCW 肉盛による切刃制作 絞り、成形面にかじり対策 被覆アーク溶接棒 ティグ溶加棒 方法 パス 1~3 被覆アーク 溶 接 棒 DM-150 DMG-150 ティグ溶加棒 ( ) はミグワイヤ [ ] は FCW ※ 2 開 先 形 状 例 (切刃制作) DM-150R (DM-150M) 1 DMA-100 FC FCD DMG-150 DMB-136 DM-150R (DM-150M) DM-136R (DM-136M) BK-54SF [NFG-H400SM] BK-54SH [NFG-H450SM] HE-500 NICHIA 29-9 HE-500R NHC-2 NHC-2R 1~3 BK-660S BKH-61 BK-660R (BK-660M) C 面 : 7 ~ 10mm BK-51SF 2 4~6 3 1~3 BK-660S BK-660R BKH-61 (BK-660M) BK-55SF [NFG-H10M] C 面 : 6 ~ 8mm 参考資料(金型の溶接) 参考資料(金型の溶接) DM-150 4~9 C 面 : 3 ~ 5mm 11 (注) ※ 1 適用溶接材料で同一枠内に複数の銘柄が有る場合、 カタログの本文を参照して選 定して下さい。 ※ 2 開先形状例は、 アーク溶接を基準にしたものです。 ティグまたはミグ溶接で行な う場合は、 お問い合わせ下さい。 − 495 − 11 − 496 − 金型の溶接 金型の溶接 ■プラスチック金型適用溶接材料 ■熱間鍛造金型適用溶接材料 金 型 材 料 合金系 D 社材料 S-C 系 PDS1 SCM 系 PDS3 H 社材料 適用溶接材料 その他 KTSM21 NTG-50R CM-3R (CM-3M) 用途 150 ~ 200 徐冷 150 ~ 300 200 ~ 300℃後熱 →徐冷 250 ~ 350℃後熱 BKH-13R 200 ~ 300 →徐冷 (BKH-13M) SKD61 系 DH2F DAC 250 ~ 350℃後熱 BKD-61R 200 ~ 350 →徐冷 (BKD-61M) マルエージン MAS1 グ鋼系 YAG NSM-1R ※ 1 150 ~ 250 溶接後、時効処理必 要。 (490℃× 3h) (NSM-1M) HPM1 HPM50 時効処理温度 NINAK-R 200 ~ 300 (500℃× 5h) (NAK-80M) 析出硬化系 NAK55 NAK80 200 ~ 300℃後熱 NCENA-1R 200 ~ 300 →徐冷 CENA1 P20 改良 HPMG-R 200 ~ 300 (HPMG-M) HPM -MAGIC PXA50-W 200 ~ 300 (PXA50-W) SUS630 系 NAK101 PSL 銅合金系 HR750 精密シボ加工時は焼 戻処理必要。 NS-630R 200 ~ 300 所要の硬度により析 出硬化処理必要。 NCS-R ※ 2 NKF-R※ 3 150 ~ 400 1 パスごとにピーニン グ要。 BK-46F ハンマー 鍛造型 (面補修) SKT4 プレス 鍛造型 (面補修) SKD61 バリ抜き型 適用銘柄 硬度 被覆アーク ティグ溶加棒 (HRC) 溶接棒 (フラックス入りワイヤ) SC 系 SCM 系 SNCM 系 大ロット 小ロット 44 ~ 48 BK-47F BK-48F (NFG-H47F) 40 ~ 48 NST-21 NST-21R 32 ~ 38 NST-21 NST-21R 32 ~ 38 MC-160H (NFG-H160H) 20 ~ 28 300℃以上の 予熱・溶接後 徐冷。500℃ SR 処理。 300℃以上の 予熱・溶接後 徐冷。600℃ SR 処理。 300℃以上の 予熱・溶接後 徐冷。 (注) ※ 1 調質熱処理を施された材料を溶接する場合、材料の特性を損なわない為に予 熱およびパス間温度は、材料の焼戻し処理温度以下に抑えて下さい。 ■アルミダイカスト金型適用溶接材料(ティグ溶接材料) 補修部分 材 質 型補修全般 湯口近辺 焼入前の補修 接 合 鋳 造 面 SKD61 系 NSM-1R NST-6R BKD-61R NIN-82R (注) NSM-1R は溶接後に時効処理(450 ~ 500℃で 3 時間保持後空冷)を行なって下 さい。 (注) ※1 NSM-1Rは割れ感受性が低く、金型材料(銅合金除く)全般の溶接に適用可能 です。ただし共金系でないためマルエージング鋼以外のシボ加工には不向きで す。 ※2 NCS-Rは溶接性、加工性の良い材料です。 ※3 NKF-Rは高硬度(ブリネル250)の銅合金溶接材料で交流用です。 − 497 − 溶接後の 処理※ 1 参考資料(金型の溶接) 参考資料(金型の溶接) HPM38 STAVAX 金型材料 溶接後の処理 SUS420J2 D-STAR 系 PD555 PAC5000 11 ティグ溶加棒 (マイクロワイヤ) 予熱温度 (℃) 11 − 498 −
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