メタンハイドレート研修に行ってきました メタンハイドレートって何

第2号
H27.8.31発行
http://www.kamosuisan-h.ed.jp/
メタンハイドレート研修に行ってきました
7月13日(月)に行われたメタンハイドレート研修では、明治大学ガスハイドレート
研究所の所長である松本良教授を訪ねてきました。松本教授のレクチャーを受けた後、猿
楽町校舎に移動してメタンハイドレートの燃焼実験を行いました。
松本教授によるレクチャー
本校から参加した2名も真剣です
生徒が見ている細い板の中には海
底から採取した地層が入っている
明治大学グローバルフロント9F
にて参加者全員で記念撮影
メタンハイドレート
メタンハイドレートって何?どうして加茂水産高校が研究を?
簡単に言うとガスのもとの固まりでメタンと水分子が結びつ
いて氷状になったものです。メタンハイドレートは基本的には、
気温が低く気圧が高い場所にあり、陸上だとロシアのシベリア
などで見つかっています。陸上以外では深い海底の下の地層に
あると言われており、山形県沖の最上トラフという場所にも存
在が確認されました。日本近海には太平洋側の「砂層型」と日
本海側の「表層型」の2つのメタンハイドレートがあります。
加茂水産がメタンハイドレートを研究テーマにする理由は2
つあります。1つ目は本校実習船「鳥海丸」を利用してメタン これが「燃える氷」とも呼ばれる
ハイドレートの調査・研究に貢献するため、2つ目は紅ズワイ メタンハイドレート 家庭で使わ
ガニがメタンのわき出る海底や岩場に多く生息するということ れる都市ガスもメタンが成分です
から生物資源の調査や水産資源の活用のためです。山形県唯一
の水産高校として海洋資源を有効利用できる人づくりを目指していきます。
メタンハイドレート研修に行った生徒の感想文より
私がメタンハイドレート研修に行って学んだことは、メタンハイドレー
トを国産エネルギー資源にするのは不可能ではないが、そのハードルも高い
ということです。メタンハイドレートをエネルギー資源化するのが難しいと
言われてきた理由は、メタンハイドレートからメタンを取りだす方法が難し
いからでした。しかし、日本近海には、国内の天然ガス需要の100年分を
まかなえるメタンハイドレートがあるとみられ、実用化できれば、日本に
とって大きな利点となります。今後は、最も良い採掘技術を模索し、環境 メタン分子の周りに
酸素原子、水素原子
に対する影響も考慮しながら開発が進めばいいと思いました。
が囲む分子構造
SPH通信第3号の予定
次号では、上記研修の翌日に行われた江戸っ子1号プロジェクト研修の紹介予定です。