寒冷地での実用化をめざした人工湿地浄化システムの確立

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寒冷地での実用化をめざした人工湿地浄化システムの確立
1
中核機関・研究総括者
北海道大学大学院農学研究院
2
長澤
徹明
研究期間
2006~2008年度(3年間)
3
研究目的
酪農地帯では牛舎やパーラーの洗浄水等の雑排水が水系汚濁源の一因となって
おり、環境に配慮した酪農生産の実現が求められている。このため、酸化還元ハイ
ブリッド構造を取り入れた寒冷地向け浄化用人工湿地をシステムとして確立する。
4
研究内容及び実施体制
①
少雪極寒地域における火山性資材を利用した酸化・還元的人工湿地(既設)の
現地検証(北海道立根釧農業試験場、(独)北海道農業研究センター)
人工湿地の水質浄化効率を通年検証するとともに、添加資材を利用した窒素、
リンの除去効率向上手法を開発し、人工湿地の運転マニュアルを作成する。
②
多雪極寒地域における非火山性資材を利用した酸化・還元的人工湿地(新設)
の現地検証((独)北海道農業研究センター、(株)たすく、遠別町、北海道
大学)
多雪極寒地域に新設する人工湿地の設計と施工法を検討する。水質浄化効率を
通年検証するとともに、稲作を利用した養分リサイクル効果も検討する。
③ 地域の実態を考慮した水収支および経済性の評価と選定・設計プログラムの開
発(北海道大学、(社)北海道総合研究調査会)
人工湿地をとりまく水収支を現地観測し、浄化効率等との関係から評価する。
④
利用可能な植物の選定と施設の動物への影響評価(北海道大学、遠別町)
人工湿地に利用可能な植物を検索するとともに、自然撹乱の少ない定植手法を
検討する。人工湿地及びその処理水が、周辺の動物相に及ぼす影響を検討する。
5
目標とする成果
人工湿地による酪農雑排水の浄化技術システムを確立する。これにより、酪農雑
排水の浄化の高度化と低コスト化、周辺水系の汚染軽減が期待され、寒冷地の酪農
と環境保全に貢献する。
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