平成 27 年 9 月 14 日 荻島剣道クラブ・虔武館 会長 永松教孝 平成27年度剣道指導者講習会(埼玉県)受講報告 Ⅰ 期 日 平成 27 年 9 月 13 日(日) Ⅱ 会 場 さいたま市大宮武道館 Ⅲ 講 師 忍足 Ⅳ 講 話 剣道修行の心構え(以下の6項目を主体に講話) 功 範士八段(オシタリイサオ、千葉県剣道連盟副会長他) 1.剣道理念 心法・身法・刀法を学び、気剣体一致を求めて、心身を鍛え、その鍛えた心身をもって社会貢献に役立てること ではないか。と剣道理念を表現。 剣道を始めた動機は、皆様々であるが、長く続けていく中で指導する場面も出てくる。また、剣道は命が長い、 目的を共有し、先生と弟子とが一緒に試合に参加するなど、幅広い交流も求められる。師弟同行で、正しい剣道を 目指すことが大事。 2.社会の中での剣道人 剣道では、大先生と云われても社会人としてはどうかと思われる方も見受けられる。 節度のある謙虚さを持って、剣道人としてだけでなく、社会人としても「剣道人はどこか違う」と云われるように ならなくてはならない。 3.有効打突 剣道で有効打突に至るには、「打突の好機」が重要。 竹刀で「攻め崩し」、有効打突を競う競技。「打突の好機」に至るには、「熟慮」十分な 備え、「探り」、「攻め」、そして「覚悟」、最後は「決断」、この「決断」は早くする 必要有。 言葉の意味に注意が必要、思い違いをしていることが多い、例えば、「捨身」と「無謀」、「敵をのむ」と「敵 をなめる」、「動揺しない」と「反応しない」似たような言葉であるが、全然違うものである。指導上解釈を間違 えないように説明することが大切。 4.稽古について 中学・高校や子供たちは、とかく試合過多の傾向によってテクニックに走りがち、やはり、土台、地力を養成す ることが大切。 常に気を抜かずに精一杯稽古したか。また、創意工夫をしながら稽古をしたか。 上手との稽古、下手との稽古それぞれの立場があるが、どのような稽古をやるか、どのような目標を持つかが大切。 数をかけるだけでなく、問題意識を持って如何に稽古するかが大事。 剣道は、初太刀が大事。森島範士は、初太刀に生死をかけるつもりで稽古せよと。 剣道は、見取り稽古も大事。並んで待つ時には、様々な観点で見取り稽古を行う。自分に当てはめて観るように することが大事。 5.何事も勉強 現世代では、耐えることが出来ない子供が沢山いる。何でも手に入る豊かな時代であるが、手に入らないと感情 の持って行き方が難しく、ストレスとなるような時代。 そうした中で、謙虚に何事も勉強として受け入れる姿勢が大切。頭は柔軟にして、人のふり見てわが身を正す姿 勢が大事。 また、人を注意する際は、自分を律する姿勢が大事、注意が必要。 更に、他の種目・競技を批判してはならない。何事も勉強という観点が大切。 6.継続は力 世の中、少子化の時代、剣道は地道に行い、伝承していくことが大事、いたずらに過ぎる時間は多いけど、道を 求める時間は少ない。芸道にゴールなし。 道を求めて、こつこつといつまでもやり通すことが大切。 Ⅴ 指導法(木刀による剣道基本技稽古法を主体に指導) 「目付け」、「打突部位」、「攻めを意識」、「姿勢構え」、などにも注意を払い実戦につながる意識で行うこと。 Ⅵ 審判法 1. 審判は、数と経験、審判も審判されている謙虚な気持ちで、完璧を目指すこと。 2. 審判は、健康体(心身共に)であること。 3. 技量に応じた審判の必要性、自らも稽古し、そして審判数と経験が試合を活性化させ る。 4. 勝負の妙、前の打ちの残像を残さない、頭を切り替える、有効打突を秤にかけない。 5. 剣道も武道、この頃の試合は、場外付近での攻防に反撃精神が見受けられないが、現象は、千変万化、反転攻 勢を見逃さないよう注意。 6. 長時間の審判でも心技の充実を、「審判をしてやっている」、という姿勢は絶対にあってはならない。 7. 審判待機場所での正しい姿勢、会話等を慎み、緊張感を持った姿勢、態度が重要。 8. 自分の信念をもって、追随はしない。良く見える位置取りで、3 人の連携、調和が必要。 9. 審判指導受けた場合は、謙虚に受け止め、重要な任務を負っている旨の自覚を再認識。 10. 審判旗の巻き方(縦巻き、横巻き)は、大会前に統一しておくことが望ましい。 以 上
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