るうてる3月号を公開しました

2013 年 3 月号(通算 379 号)
るうてる
箱崎群教会共同体版
-月報 メッセージと証し-
発 行 日本福音ルーテル箱崎教会
代表者 牧師 和田 憲明
〒812-0053 福岡市東区箱崎 3-32-3
TEL(092)641-5440
FAX(092)641-5480
メールアドレス [email protected]
箱崎教会・恵泉幼稚園 http://www.jelc.or.jp/hakozaki
奈多愛育園
http://nata.aiikuen.net/
あなたがたは、以前には暗闇でしたが、今は主に結ばれて、光となっています。光の子と
して歩みなさい。――光から、あらゆる善意と正義と真実とが生じるのです。――何が主
に喜ばれるかを吟味しなさい。 (『聖書』エフェソの信徒への手紙5章8-10節/新約聖書P357)
と わ
三つ子の魂、永遠に
「三つ子の魂、百まで」といわれるが、この方はすでに御年 101 歳。日野原重明氏について、
『生
き方上手』ベストセラーの著者、聖路加国際病院の元医師、よど号ハイジャック事件の人質経験者、
「習慣生活病」という言葉の生みの親、
「うつぶせ寝」健康法…など、とお知りだろうか。もともと
70 余年間医療に従事する内科医。そのキリスト者(クリスチャン)として裏付けされた生き方は、多
くの方々の心を動かす。
医師になられるきっかけは、赤道直下のアフリカで医療に恵まれない貧しい住民に伝道と医療を半
世紀以上続けられたアルベルト・シュヴァイツアー医師の生き方に啓発されたから、という。父・
日野原善輔の影響も大きく、81 歳で米国で客死するまで、
「死ぬまで伝道を続けたい」といってい
た言葉を今も心にとめておられる。父の後を負いつつ、最近は平和運動に取り組み、神からの愛は
人を赦すことによりお返しできる、と説いておられる。以下は、父・善輔牧師が戦中戦後困難な時
期に牧会した日本基督教団玉川平安教会で、その息子・重明氏が 9 回の「証し」を行った文書の一
節である。
「わたしが覚えている一番はじめの記憶は四歳のときのクリスマスのことです。七歳のときか
ら教会学校に参加しました。今日も、この礼拝の前に、ちっちゃな子どもたちが主の祈りを
ちゃんと暗唱していましたが、あの年ごろから祈るという習慣がついたのだとあらためて思い
ました。この習慣は、途中で挫折するかもしれません。多くの人は挫折するに決まっていま
す。なぜ、わたしに不幸が起こったのか。なぜ良心的に生きてきたのに、人から裏切られな
くてはならないのか。耐えられない苦しみを憎しみを経験することが、人生には何回か、す
そら
べての人にあります。しかしそのようなときに、子どものときに諳んじた主の祈りや聖書の御
言葉がこころの中に湧き出れば、それが光となって、わたしたちのからだの中に染み込んでいた光を呼び起
こし、もう一度燃え出せるのではないかと思います。わたしには光があったんだ。その光が、イエス・キリストに
よって示された光と一致する。そういう経験をすでに体験された方もいらっしゃるでしょうし、これから経験され
る方もいるのではないかと思います。」【「いのちを見つめて-よりよい人生のために-」、
『わたしが経験した魂のスト
ーリー』
(日野原重明著、AVACO)
】
そら
同じように、子どもたちも卒園にあたり「主の祈り」を諳んじた。在園中は、たく
さんの御言葉を暗唱した。長い人生の中、その折々に、心の中に湧き出て「わたし
には光があったんだ」と、思い起こして欲しい。だから巣立っていく時にも、歌う
祈りと呼ばれるテゼ共同体の歌「♪~主に頼り 守られて 命の道をゆく 喜びに満
たされて~」賛美を、そして「光の子として歩みなさい」を御言葉を贈ろう。
「大切にしたいもの」
門田 亜紀
「神様、仏様、おじいちゃん、おばあちゃん。明日も家族を守ってください。」と、仏壇の前でお
祈りをして寝るのが子どもの頃の習慣でした。神様や仏様とは何かも分からず、ただ遠い空の向こ
うからこの世を守っている「何か」だと思っていました。そして私のことを愛してくれた祖父母が
その傍らで、見守ってくれていると信じ、毎日話しかけていました。
キリスト教の中学に入学し、神様について聖書を通じて学ぶ機会を与えられたものの、その言葉
の意味が難しく遠い存在でした。と同時に、聖書の中に救いの言葉があると感じ、10 代の頃、不安
な時、苦しい時など、聖書を枕元に置いていた記録があります。
社会人になり、キリスト教と離れた生活になり、結婚し、子供を授かりました。そして子どもの
恵泉幼稚園入園をきっかけに、再びキリスト教と出会ったのです。幼稚園の先生方、教会の先生方
との関わりの中で、私は強くキリストの教え、信仰を感じました。子ども達を大切にし、愛してく
ださるその姿に私は聖書の言葉を思い出しました。
「私があなたがたを愛したように、あなた方も互
いに愛し合いなさい。
(ヨハネ 15 章 12 節)」神様からの愛を信じる事で、子ども達、私達へ惜しみ
ない愛を注いでくださるんだと。
人生経験を重ね、自分が大切にしていきたいものが少しずつ見えてきました。聖書の中に書かれ
ている事や語られているイエスの言葉を軸としてこれからの人生を歩んでいきたいと思うようにな
りました。子育てをする中で、聖書を学ぶ機会を与えて下さり、その教えの大切さに気づかせて下
さった恵泉幼稚園のお陰だと感謝します。聖書の言葉をわかりやすく解説し、心に届けて下さった
和田先生。「聖書は一人だけで読むと誤った解釈をする事がある。共に分かちあう事が大切だ。」と
いう先生の言葉が、私の背中を押して下さいました。そして、何も分からずただ神様へ語りかけて
いた幼い頃より、私の事を覚えて導いて下さった神様。ありがとうご
ざいます。聖なるクリスマスの時に、洗礼を授かること、とても嬉し
く思います。
昨年のクリスマスに、門田さん含め3人の方が箱崎教会で洗礼を受けられました。これで 1 月号からの受洗者の証しの連載を終わります。
(わ)
卒園にあたり/幹事をしてみて
M・Y
早いもので、娘がこの春、恵泉幼稚園を卒園致します。なかよしグループから入り、あっという
間の四年間でした。恵泉に入園した理由は、初めて園を見学しに行った日から「帰りたくないくら
い楽しい。
」と言われたからです。自由で穏やかな雰囲気が気に入ったようでした。私自身は周りか
ら恵泉は何かと出ごとが多くて大変らしいという噂を沢山耳にし、半信半疑でしたが、なかよしで
出会ったお母様方の穏やかさと気さくさでその思いは吹っ飛んでしまいました。何て暖かい人達な
んだろう。何度も母として、人として、自分を改めさせられました。子どもも楽しんでいるし、こ
のお母様たちともっと関わってみたい、という想いで他園は一切見学せずに入園を決めました。
入園後も同じクラスがとても居心地よく、学年一人で乗り込んだお菓子サークルでも優しい先輩
方からたくさんの愛を頂きました。まだ子連れでしたが、どの保護者会活動でも暖かく迎えられま
した。話を聞くにつれ、皆子供に手がかかる時は助けてもらってきたのだと知りました。一人一人
タイミングはそれぞれ違う。だから意を決して下の子の入園を機に幹事という大役を引き受けてみ
ようと思いました。
年少幹事になりましたが、それぞれの事情で私が会長を引き受けることになりました。少なから
ず覚悟はありました。活動を始めるにつれて、十三人のメンバーはそれぞれに出来る事を精一杯し
て下さいました。支えられて一年間気持ちよく、楽しく大役をやりこなせました。心より感謝致し
ます。
この一年間、色々な良い経験をさせて頂きました。共に悩み、考え、分かち合う経験は他の幼稚
園ではなかなか出来ない事です。讃美歌があるからピアノも弾く、私にとっては大変有難い契機と
なりました。子供も四年間楽しいことも辛いこともあったようですが、一日も行きたくないと言わ
ず、楽しく過ごせたようです。
私にはあと二年、恵泉幼稚園にお世話になります。新年度から園の
体制も少し変化があるようですが、恵泉にしかない良さを大切にしな
がら、卒園していく方の思いも大切にしながら過ごしていきたいと思
います。
奈多愛育園にお世話になって願うこと
福留 やよい
私たち家族が、奈多へ越してきたのは、末娘が年長さんへ上がろうかという頃でした。第三次ベ
ビーブームの親を持つ私たちの子どもたちは、同年代に子どもが多く、待機児童が多い世代です。
幸い、我が子は運が良かったのか、先生方がとても優しいと聞いていた奈多愛育園に入園できる運
びとなり、無事新光組さんの一員として、春を迎えることができました。
3月生まれで小さな甘えん坊の末娘は、年長さんの中で一人だけの新入園児だったので、どうな
ることかと心配しておりましたが、優しい先生と元気なお友だちに囲まれて、すぐに元気いっぱい
登園するようになりました。
一年間の園生活で特に印象深かったのは、やはりクリスマスです。奈多愛育園は、12月に入る
と園内に素晴らしいクリスマスデコレーションが施され、園全体が厳粛なムードに包まれていまし
た。こんなに立派なデコレーションは他の保育園では見たことがありませんでしたので、大変びっ
くりいたしました。
子どもたちが行った降誕劇では、今まで知らなかったイエス様降誕の物語と子ども達の熱演に心
から感激しました。同じ頃に行われた聖ペテロ教会でのクリスマス祝会も心に残りました。
聖ペテロ教会での初めてのクリスマスは、大きなクリスマスツリーと綺麗なステンドグラスに彩
られ、いつもより少しおめかしした先生方と、子ども達・・、アットホームな雰囲気で、私たち親
子の目に映るものすべてが新鮮で、美しく、とても楽しかったです。牧師を始め、みなさんとの話
の中で、クリスマスとは感謝の日なのだと理解することができました。
奈多愛育園を卒園する今、思うことは子どもたちは日々の園生活の中で、小さな手を合わせてお
祈りしたり、聖句を読んだり、讃美歌を歌ったりすることから、一人一人の心に神様のみ言葉が入
り、それが一人一人の心に残っていくようにしてくださっている、そして大き
くなってそのみ言葉が心の支えになるようにしてくださっているのだなと思
います。
短い期間ではありましたが、他の保育園ではできない様々な経験をさせてい
ただきました。この経験を親子ともども忘れません。奈多愛育園にご縁があり
ましたことを心より感謝いたします。
本当にありがとうございました。