2015年9月14日 内閣総理大臣 安倍 晋三 様 京都生活協同組合 理事長 畑忠男 安全保障法制関連法案の廃案を求めます 現在国会で審議が行われている安全保障法制関連法案は、自衛隊を海外の戦争に派遣できるよ うにする法案であり、成立すれば、憲法の恒久平和の精神の下、戦後70年続いてきた日本の国の あり方を根本から変えることとなります。 政府はこれまで、 国民の生命、財産を守るために必要最小限の実力組織として自衛隊をもつこと、 外国からの武力攻撃に対して必要最小限の実力を行使することは個別的自衛権の範囲として許され るが、海外での武力行使はいかなる場合にも許されないという解釈を守ってきました。にもかかわ らず、現内閣はこの解釈を強引に曲げ、自衛隊の海外派兵を合憲としようとしています。 各種世論調査では大多数の国民が「説明不足」 「今国会で成立させるべきでない」とし、憲法学者 など専門家の多くが憲法違反であると指摘しています。国民の十分な理解がないまま法案を成立さ せることは、民主主義の理念を根本から覆すものであり、そもそも憲法改正が必要な内容であると いう側面から断固として容認することはできません。 第二次世界大戦中の空襲や経済統制によって活動停止を余儀なくされた生協運動は、終戦後再び 息を吹き返し、 「平和の保証がなければ勤労大衆の生活権の擁護は絶対に達成されない」 (日本生協 連創立総会平和宣言) として「平和とよりよい生活」を理念に掲げました。以後、京都生協は全国 の生協とともに、平和の大切さを学び広げる とりくみを行ってきています。 私たちは、戦争のない誰もが安心してくらせる社会の実現をめざし、組合員・消費者のくらしを 守る立場から、憲法違反である安全保障法制関連法案に反対し、ただちに廃案とすることを強く求 めます。 以上
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