学生相談室だより No.77(2015年6月)

№77
学 生 相 談 室 だ よ り
(1)
77
№
追手門学院大学学生相談室
2015. 6. 1.
入学の春に思うこと
大久保
春より、学生相談室の新しい一員となりました大
久保葉子です。これからどうぞよろしくお願いしま
す。
葉子
(非常勤相談員)
られて、よく分からなくなって、いろんな自分の姿
を感じたし、知ったように思います。
楽しい思い出もありますが、目を覆いたくなるよ
この前の 4 月 1 日の入学式の日から、私もこの
うな苦い思いや成し得なかったことの方が今も強く
大学に通い始めました。大学のキャンパスなるとこ
こころに残って、今でも「大学の時一体何してたん
ろに足を踏み入れたのは、自分が学生の時以来かれ
だろう。無駄に時間を過ごしてきたな」と胸が痛く
これウン年、久しぶりです。キャンパスを歩いてい
なる時もあります。ただ、今思えば、そういう消化
くと、自分が学生の時には意識していなかったよう
できない思いの方が、あとあとも自分の中で温めら
な、なんだかすごくエネルギーにあふれた、濃密な
れていくうちに、より深く自分のことや相手のこと
空気みたいなものを感じて、真っ先にまぶしさと戸
を知ったり、考えていくヒントとして、役立ってい
惑いを覚えました。もちろん自分が歳をとったから
るようにも思えます。一見無駄で、無為な(と感じ
そう感じるのでしょうが(ちなみに入学式の日、新
る)何年かでも、生きている限り自分の中の何かは
入生気分で学食でウキウキしながら注文してると、
感じていて、自分の中の何かは進み変化し続けてい
それこそ新入生らしきスーツ姿の学生さんに「保護
ます。そういう時間を経たから、そういう時間の中
者の方ですか?」と冷静にいじられる洗礼もありま
でこそ、自分しかつかめない世界の姿や、その世界
した)、好奇心や興味、緊張や不安とか、そういっ
の中の自分の居場所みたいなものを発見、実感でき
た何かはかりしれない勢いというかエネルギーみた
ることがあるのではないかと思っています。
いなものが、(良くも悪くもいろんな形で)混ざり
もしできることならば、その時感じている思いを
合い表れ出てくる、それこそが大学という場のなす
誰かに伝えたり、共有してもらうことも、自分を一
空気であり、学生の皆さんそのものの姿なのかなと
つ進めていけるきっかけになるかもしれません。学
感じています。
生相談室は、今この時でしか会えない皆さんとの出
自分の大学生活を振り返ると、大学生の時は結構
会いを静かに待っています。どんな話でも、言葉に
しんどくて、一番わけの分からない時間だったよう
ならない悩みでもお聴きしますので、気軽に扉を開
に思います。
とにかくいろんなことを経験したいと、
けてくれればと思います。
がむしゃらにバイト、
部活とがんばったかと思えば、
私もまた新しい扉を開けた、できれば新入生(あ
単位そっちのけで何日も何もせずぼんやりしてたり。
るいは保護者?)の気分で、まだまだ戸惑いつつで
人間関係も近づいたかと思えば、すごく距離を感じ
すが、皆さんのエネルギーに、大学の空気に慣れて
て離れてしまったり。何かをすればするほど、経験
いきたいと思っているところです。
すればするほど、自分というものをすごく意識させ
(2)
学 生 相 談 室 だ よ り
No.77
自然なあり方と自分らしさ
周 直民 (非常勤相談員)
皆様、初めまして。火曜日に相談を担当させて
高い山々が悠然とそびえ立ち、島の周りには青
頂くことになりました周直民(シュウナオヒト)と
と緑の色がたゆたう海が広がり所狭しと色々な動
申します。
今後共どうぞよろしくお願い致します。
植物が生息しています。この様な環境では都会で
GW と GW に連なるお休みはどの様にお過ご
は感じにくいものが感じやすくなるのかもしれま
しになられましたか?本学では授業を受講されて
せん。そこで感じ取れるものも様々ですがその一
いる方がほとんどかと思いますが日常的な生活か
つに「匂い」があると思います。その「匂い」は
ら離れ「ふっ」と心が開放される機会を得た方も
春夏秋冬をはじめとした朝昼夕にそれぞれの顔を
いらっしゃるのではないでしょうか。皆さんの学
持ちそれが感じられるとその季節が際立ち始めま
生生活も授業やレポート、卒論に限定されずアル
す。これは四季折々の変化にあるいは「自然」に
バイト、就職活動、進学等々にと励まれておられ
感覚が開くと言うことなのかも知れません。
ることと思います。そういった忙しさに追われて
しかし自分の体験を通して見てみると忙しさに
いく或いは向かっていく様な日常から少し距離を
翻弄される日々の中で「自然なあり方」に閉じて
置く時間を持つことは肝要と私は考えています。
いたのだと思います。それが休むことで「ふっ」
というのも最近のことですが連日連夜、仕事が
と開いたのでしょう。ただ、これはあくまで私に
続いた時に「ふっ」と「お湯にでも浸かってみよ
とっての「自然なあり方」とも言えます。人それ
う」と思いました。心身を休めようと優しい香り
ぞれ感じ方も生きてきた環境も違う。ならば「自
の入浴剤を入れお湯に浸かりました。その時は気
然なあり方」も人それぞれではないかと考えられ
温が高いのもあって窓を開けていたのですが一つ
ます。
の不思議な風が窓から入り込んできました。その
忙しい生活の中でも大自然の中にある大きな宿
風は色々な香りを通り抜け「懐かしい香り」を運
り木の下で羽を休める鳥たちのように「ふっ」と
んできました。「何の匂いだろう」と振り返って
休む時間は必要だと思います。これは立ち止まる
いると自分の生まれ育った田舎の風景が脳裏に浮
ということではなくある目標に向かって飛び立つ
かんで行くのを感じました。おそらくその「匂い」
前の羽休みであり目的地へ飛び立つための過程な
の元は季節を告げる草花の「匂い」だったのだと
のだと私は感じています。学生相談室をこの宿り
思います。その時「じ~ん」と胸の底で暖かいも
木となぞらえてその羽を休ませ「自然なあり方」
のが湧き出てくるのを感じました。窓の外には距
に付随する「自分らしさ」という目的地へ飛び立
離を置かずビルが立ち並んでいてスペースはなく
って頂けたら幸いです。
お気軽に起こしください。
周りにはあまり草花もない。この様な環境下では
お待ちしています。
感じ取りにくい「匂い」のはずが「ふっ」とそれ
が感じ取られ不思議な心地の良さの中に浸かれま
した。
私は大自然に囲まれた小さな島で育ちました。
№77
学 生 相 談 室 だ よ り
(3)
相談したいと思ったときは
学生相談室とは — みなさんとともに話し合い考える場です
学生相談室は、学生生活を送る上でのさまざまなことについて相談できるところです。相
談員は、お話を聴きながら、一緒に考え、問題の解決に協力します。必要に応じて心理検査
を受けることも可能です。
ご利用の流れは以下のようになります。
利 用 の 流 れ
相談申し込み
①直接来室
②電話
③メール
学生相談室場所
学生相談室受付
学生相談室メールアドレス
2 号館 1 階
072-641-9628
[email protected]
ご希望(相談日時、相談したい相談員等)を受付でお伺いして相談
相談日時決定
日時を決定します(予約状況により当日のご相談もお受けします)。
相談をメールでお申込みの場合は、件名に「相談予約」、本文に
お名前・学籍番号・連絡先電話番号を記入して下さい。
日時が決定次第お返事いたします。
相談日時に学生相談室へお越しください。
相
談
相談室のカウンセラーがお話をお聴きします。
※ただし、メールは相談申込みのみとなりますのでご了承ください。

相談はひとりでも、家族や友達といっしょでも結構です。

予約制ですが、可能な限りその場で相談に応じます。

相談内容に応じて、適切な人や機関を紹介します。
相談内容の秘密は厳守します
(4)
学 生 相 談 室 だ よ り
No.77
学生相談室の利用について
<開室時間>
月~金曜日 10:00~17:00 (受付 9:20~17:00)
土曜日
10:00~13:00 (受付 9:20~13:00)
* 長期休暇、その他行事等で変更する場合があります。
曜日
相談時間
担
はなえき
月
花 浴 友利子
(臨床心理士)
10:00~17:00
河野 一紀
(臨床心理士)
※1 皆さんの悩み事、あるいはいろいろな困り事など、気軽に相談しに来
てください。お話を聴いていくなかで一緒に考えていきましょう。
臨床心理士
リア形成を考える時、各種の心理テストや職業適性検査等を活用したカウ
キャリアカウンセラー
ンセリングで、あなたをサポートします。
※2 行き詰まったときはしんどいものですが、新しい何かと出会うきっか
けにもなると思います。苦しいとき、混乱していると感じるとき、ぜひ学
生相談室にいらしてください。
周 直民
(臨床心理士)
ふと「話したい」と思うその気持ちを大切にお越しください。どんな内
容でも構いません。お待ちしております。
荒木 浩子
(臨床心理士)
※2 に同じ。
西村 富士子
(臨床心理士)
「自分ってどんな人間なんだろう」
「自分はこれから社会の中でどのよう
な存在として生きていこうとしているのか」などについて自問自答してい
る人。相手に話していく中で見えてくることも多いと思います。
大久保 葉子
(臨床心理士)
相談に行くというと、敷居が高く、勇気のいることかもしれませんが、
「こんなこと相談していいのかな」
、
「いろいろ考えたけど、どうしていい
か分からない」
、そんな時こそいつでもたずねて来てください。
荒木 浩子
(臨床心理士)
※2 に同じ。
宇佐美 朋子
(臨床心理士)
大学生活のこと、人との関係のこと、将来のこと etc.…。自分のことを
考えてみること、孤独に向き合ってみることも学生のあいだの大切な経験
と思います。小さなことでもどうぞきてみてください。
10:00~15:00(第 3・4)
小山 明子
(精神科医)
いろいろな悩みごと、病気についての心配事など何でもいっしょに考え
てみましょう。お気軽にどうぞ。
荒木 浩子
(臨床心理士)
※2 に同じ。
10:00~17:00
河野 一紀
(臨床心理士)
※1 に同じ。
荒木 浩子
(臨床心理士)
※2 に同じ。
10:00~17:00
木
10:00~17:00
10:00~14:00(第 1・5)
10:00~12:00 (第 2)
金
土
自分自身のこと、対人関係、進路…。悩みはさまざまで、時に漠然とし
ていますが、あなたにとってのよい方向を、一緒に考えてみませんか。
対人関係…、学業…、就職…、自分のこころと向き合う時、自分のキャ
10:00~17:00
水
者
横田 裕幸
荒木 浩子
(臨床心理士)
火
当
10:00~13:00
追手門学院大学学生相談室
〒567-8502
大阪府茨木市西安威2丁目1番15号
電話 072-641-9628(直通) FAX 072-643-5869
E-mail [email protected]