8/1, 2 スーパー耐久レースシリーズ2015 第4戦

スーパー耐久シリーズ 2015 第 4 戦
TKU スーパー耐久レース in オートポリス
レースレポート 確報版
2015 年 7 月 30 日~8 月 2 日
このプロジェクトは下記のパートナー企業に支えられています
8月1日・2日に「スーパー耐久シリーズ2015・第4戦」が大分県日田市の「オートポリス」で開催され
ました。今年のチャレンジは愛媛校単独での初めての活動です。学生スタッフは「テクニカル領域」
・
「マネジメ
ント領域」
・
「広報領域」の3分野で活動を行います。私たち広報部は、各領域での学生スタッフの活動や取り組
みの中での気持ちの変化に注目し、このレポートを作成しました。
・7月30日(木)
『開式』
KONDO Racing 統括本部長の河野初樹さん、学生スタッフの全体リーダーの中城慶昭くんの挨拶で「僕たち
私たちのGT3チャレンジ」がスタートしました。
『フリー走行』
第1回目のフリー走行時に備えテクニカル領域はピット作業に移
りました。初めてのピット作業ということもあり最初は戸惑いなが
らも、KONDO Racing メカニックの方たちに指導を受けながら、
徐々に作業に慣れていく姿が見受けられました。しかし、初日とい
うこともあり、メカニックの方とコミュニケーションが積極的にと
ることができない場面が多くありました。
『会場設営
各活動場所の位置確認』
マネジメント領域では、活動拠点の一部設営、またその合間には明日から活動する場所の位置や距離の確認を
行うなど、明日からの活動に向けての準備を行いました。
『モータースポーツ
プロモーション』
KONDO Racing の河野さんは、「活動は積極的に!困難があって
もチャレンジすることが重要なことだ。そして、“パートナー企業”
さんは、学生が頑張る姿を応援して下さっているのだから、感謝の
気持ちも忘れてはいけない」ということを主体に語ってくださいま
した。学生たちはこの講義を受け、プロジェクトを成功させるとい
う気持ちを更に高めることができました。
『本日のまとめ』
初日から拠点や予定時間の変更など予定外のことが多く、戸惑いながらの活動となりましたが、各班がリーダ
ーを中心に臨機応変に対応できました。しかし、各領域の活動の中で様々な反省点が見つかり、各班のリーダー
を中心にミーティングが繰り返されました。チーム全体の意識をさらに高め、より積極的に行動し、チームとし
てプロジェクトを成功させていく思いを新たに、明日に臨むこととなりました。
2
・7月31日(金)
『広報特別授業』
広報の学生スタッフが集まり、KONDO Racing の河野さんに講義をしていただきました。まず、広報活動す
る上で、このプロジェクトに参加した学生が「何を学んだのか?得たものは何か?」をレポートしてほしいとい
う熱い思いを話していただきました。また、このプロジェクトを知らない人に知ってもらうために何をすればい
いかなどのアドバイスをうけ、様々な方からのサポートや思いをレポートにする広報という仕事の責任の重大さ
を感じました。
『フリー走行』
本日は3回に分けてのフリー走行が行われました。星野選手による1回目のフリー走行は無事行われましたが、
2回目のフリー走行中にマシントラブルが発生し、チームのフリー走行は中止となりました。
『サーキット施設見学』
サーキットのスタッフの方のご厚意により、普段見ることができない主要施設
を案内していただきました。特にコントロールタワーの中にある管制室を見学し
た際は、多くの学生が積極的に質問するなど、とても興味深い様子でした。
『BOSCH 商品講座』
BOSCH エンジニアリング株式会社の高野実香
さんに、パートナー企業になっていただいた経緯や
商品説明などを行っていただきました。プロジェク
トを通じて学生にモータースポーツについてもっ
と興味を抱いてほしいとのことでした。説明後は、
学生スタッフが実際に商品に触れ、様々な質問をし
ていました。
『ケータリングテント設営・Three Bond 応対授業』
メインパートナー企業の Three Bond スタッフ
のもと、テントの設営をチーム一丸となってやり
遂げることができました。その後、山田シェフに
よる応対授業が行われ、実際に接客のレクチャー
をしていただきました。ゲストをお出迎えする際
は常に笑顔で難しい敬語は無理して使わない、周
りを見て自分で判断して行動することを教わりました。
『本日のまとめ』
本日は、昨日の反省点であった「積極性が足りない」という点は改善の兆しがみえる一日でした。しかし、リ
ーダーがリーダーシップをとれず、班の中で積極性の温度差が生じてしまう反省点もみられました。
3
・8月1日(土)
『Three Bond 商品講座』
Three Bond 宣伝企画部の髙山真樹さんから、工業用シール剤・接着剤分野では国内シェア No.1 であることな
どの会社概要説明を受け、その後に実際の商品を使った体験授業を受講しました。
接着剤には使用用途によって利点、欠点があるなど説明を受け、ボンド作製や機材を使った特殊な接着など、
様々な体験をさせていただきました。率先して前に出る学生スタッフが多く Three Bond 髙山さんからは熱心な
受講で講師としてやりがいがあったとお言葉をいただきました。
『お客様対応』
来場されたお客様をキッチンカーでもてなしました。学校での事前練習の成果もあり積極的に活動できていま
した。しかし、山田シェフに報告ができていない、引き継ぎができていない、緊張から笑顔での応対ができてい
ないなど、全体的に未熟な部分が多く見つかりました。その夜、マネジメントメンバーによる緊急ミーティング
が行われ、満足いただけるお客様対応について深夜まで話し合いました。
『公式予選結果』
Pos.
No.
Car
Driver(A, B)
Total Time(A+B)
1
1
GTNET ADVAN C-WEST GT-R
GAMISAN, 星野一樹
3′41.642
2
5
MACH MAKERS GT-R
白井 剛, 青木 孝行
3′42.481
5
24
スリーボンド日産自動車大学校 GT-R
星野 敏, 藤井 誠暢
3′43.831
『コースウォーク』
サーキットのご厚意によりコースウォークを体験することができました。オートポリスは高低差が 52m もあ
るコースで、学生をはじめ、教職員、スタッフ、パートナー企業の方々と普段入ることのできないコース上を歩
くことができて、皆さんとても楽しそうな様子でした。
平井運送有限会社 次長 清水宏樹さん(ThreeBond キッチンカー担当)
Q.マネジメント領域の動きはどうですか。改善してほしいことなどはありますか。
A.マネジメントの活動は明るくて、やる気があり手が空くとその都度声をかけてくれるなど積極的で大変良か
ったです。お客様の前でも率先してサービスしてくれているのもよかったです。逆にみんなが、自分の体調
不良が言えるのかを心配しました。改善点は特には無いです。
4
Q.このプロジェクトは4年目に突入しましたが、年々学生の活動の動きや雰囲気はどう変化していますか。
A.全体的によくなってきていると思います。我々も付き合い方や指示の出し方もわかってきて連携が取れてき
ていると感じました。リーダーや3年生が、後輩にこのプロジェクトをどんどん伝えていくことをやってほ
しいと思います。
~今回の活動を支えてくれた素敵なプレゼント~
今回 Three Bond さんからいただいた「クール・ミズ・ミスト」服
に吹き付けるだけで長時間体を冷やしてくれるという、炎天下で活
動している私たちには欠かせないアイテムです。
・8月2日(日)
『お客様対応』
前日の緊急ミーティングの成果もあり、学生は先日と
は見違えるほどの良い雰囲気で活動できていました。
反省点の一つである「笑顔」も随所に見られ、班ごとの
引き継ぎ・伝達もミスなくできていました。
『ピットウォーク』
来場者にパートナー企業の名前やどのような商品を
取り扱っているかを幅広く知ってもらうため、各パート
ナー企業からお預かりしたグッズを配布しました。写真
撮影・サイン会などを通してドライバーとの交流を深め
る場でもあります。
学生スタッフは、より多くの方にこのプロジェクトを知っていただこうと大きな声でパートナー企業と日産自
動車大学校を PR しており、とても活気のあるピットウォークでした。
『決勝結果』
Pos.
No.
Car
Lap
Total Time
1
3
ENDLESS ADVAN BMW
93
3:01′34.860
2
8
ARN AMG SLS GT3
93
3:02′45.147
3
24
スリーボンド日産自動車大学校 GT-R
93
3:04′36.129
5
・活動を終えて
ドライバー 藤井誠暢選手
Q.今年の学生スタッフの雰囲気はどうですか?
4年間での学生スタッフの変化はどう感じられましたか?
A.とてもよかったです。学生であるということは気にならずスタッ
フとして見ていました。
私にとっては学生もプロもさほど関係ありません。今までだと学
生とプロの動きで差がありましたが、回数を重ねるにつれてその
差もなくなってきているので熟成してきていると思います。
Q.暑さ対策や集中力を切らさない工夫はされていますか?(応援学生からの質問)
A.ひとそれぞれですが僕はレース以外では空調を使わないなど普段から過酷な状況にして楽をしないようにし
ています。楽をしてしまうとレースが疲れて厳しくなってしまう。どんなことに関しても過酷な状況にする
ことで本番が楽になるようにしています。
Q.今後もプロジェクトが続くと思うのですが、学生に期待することはありますか?
A.もっと上を目指してほしいです。仕事に対してこれでいいなどということはありません。もっと何かできる
のではないかを考え続けてほしいです。
KONDO Racing メカニック 武田敏明さん
Q.今後のプロジェクトで学生に期待することを教えてください。
A.1回目の経験より、さらに自分がどう学び、どうやって何をする
かを考えながら、次のステップに進んでほしいです。
Q.原因不明の故障に対して、まず一番にとる行動、その理由を教え
てください。(応援学生からの質問)
A.原因が分かりにくいということはあると思うけど、なにもわから
ないということはないはずです。まず、なにかしらの症状などがあり、そこから○○系のパーツが破損とい
ったような大まかな推定ができます。そこでコンピュータで正常かどうかチェックし、メカニックは同時作
業で推定箇所から一部に限定して作業していくというように、不具合を断定していきます。そのようにでき
るためには、みなさんが学校で習っている基本的な構造を理解していることが重要です。
KONDO Racing 河野初樹さん
Q.この4日間の広報部の総括をお願いします。
A.まず、名刺を作って事前準備をしていることに驚きました。名刺を渡して取材をするというコミュニケ
ションはツールとしてとても重要だと思います。あと、撮影担当の学生が新しい視点で撮影をしていたよ
うですが、僕がアドバイスした写真の撮り方について、より深く学んで実践していたようで感心しました。
サーキットにいない方々に学生の成長や、レースの流れがわかるような、臨場感のあるレポートを作成して
ほしいです。
6
一級自動車工学科 2年 T / M 2班リーダー 上田 泰誠
◇プロジェクトに参加したきっかけは?
高校3年生のときに見に行ったS耐ツアーで、ピットで活動す
る学生がかっこよく見えたからです。
◇今回のプロジェクトの個人目標は?
リーダーは初めてでまだまだ分からないことばかりでしたが、
最後にチームが優勝できるように自分のできることをしっかりや
り遂げたいです。
◇7 月 30 日の活動について
特に大きな活動がなかったので、リーダーとしての実感があまりわきませんでした。明日からは忙しくな
りますが、準備してきたことを活かし、チーム内で混乱をまねかないように頑張りたいです。自分も仕事を
やりつつ皆をまとめ、他の班への伝達をしっかりしていきたいです。
◇7 月 31 日の活動について
テント設営などの活動中に「リーダーシップをもう少し発揮してほしい」と指摘され、まだまだリーダーと
しての自覚が足りないと感じました。もう一度考え直して必ず改善します。明日からはゲストの方々が多く来
場されるので臨機応変に行動したいです。
◇8 月 1 日の活動について
前回の反省を活かし、班全員で一丸となりお客様対応ができました。しかし、引き継ぎミスや作業領域が
徹底していないなど、連携がとれてない部分が目立っていたため、もう少し周りを見て行動すべきだと反省
しました。
◇この4日間のまとめ
初日・2日目は、
班員をまとめることが上手くできず苦労しましたが、
毎日宿舎で反省点を班員と話し合い、
改善策を見つけ実行することで、決勝当日はお客様応対を円滑に行うことができました。
このプロジェクトではリーダーであることの責任感を学ぶことができました。苦労はありましたが、成功し
た時の達成感は非常に大きかったです。今後、この経験を自分の力となるように努力していきます。
一級自動車工学科3年 ドライバーサポート 西谷宗希
◇プロジェクトに参加したきっかけ
高校3年生の時実際にオートポリスであったS耐ツアーに参加
し先輩達の活動をこの目で見ました。先輩達のような責任感と皆
を引っ張る行動力のある人になりたいと思いこのプロジェクトに
参加したいと思いました。
◇今回のプロジェクトの個人目標
目標はチームを優勝に導く事と責任感、皆を引っ張る行動力をこのピットマネージャーという役割で身に
つけることです。
◇7 月 30 日の活動について
初めてピットマネージャーという仕事をやらせて頂いて常に周りを見て行動することが必要な仕事だと感
じました。最初は全く何をしていいのか分からず頭の中が一瞬にして真っ白になりましたが、ピットマネー
ジャーのリーダーとして後輩を引っ張らなければならないと思い、積極的にコミュニケーションを取りなが
ら、ピットマネージャーの仕事内容を理解していきました。明日は、フリー走行が3回ありますが混乱せず
自分の仕事を行い、チームをサポート出来るよう頑張りたいと思います。
7
◇この4日間のまとめ
今回のプロジェクトを通していろいろなことを学ばせて頂きました。
レースでは4日間頑張ったおかげで3位入賞という結果が得られたことが嬉しかったです。
プロジェクトで得たことは、これからの学校生活や社会生活に活かせることばかりですので、とてもよい経験
となりました。後輩の皆さんにも、ぜひこのプロジェクトに参加してほしいと思います。
『広報部1年生 プロジェクトを通しての成長』
私は人とのコミュニケーションをとるのが苦手なので、この活動を通して克服したいと思い参加しました。レ
ースレポート作成での私の目標は「何事でも積極的に取り組む」ことです。初日の反省会では、私は PIT 内で動
揺し動けていなかった事を指摘されたのに対して、先輩は積極的に取材をして動いているのを褒められているの
を見て、私も負けていられないと思いました。次の日からは周囲の状況を把握するため知りたいことがあれば積
極的に話しかけて状況を判断し、行動していくうちに自然とコミュニケーション力が身につきました。
この活動を通して、人とコミュニケーションを取るのが苦手だった私は大きく成長しました、まだまだ未熟な
部分もありますが、コミュニケーションをとる場面は沢山あるので今回の経験を活かしていきたいです。そして、
このような活動の機会を与えて頂いたパートナー企業の方々や先生方に感謝しています。
〈広報部一年 河野希一
・まとめ
今回のプロジェクトには、様々な思いを持った学生たちが集まりチャレンジしていきました。
活動していく中で、反省点が見つかるごとに、みんなで話し合い改善していきました。その結果、初日と比べ
最終日には円滑に活動することができ、学生スタッフの表情も自信に満ち溢れていました。
レースでは、藤井選手の Last Lap での姿に「最後つまずいてもあきらめずにやれば必ず成果は出る」という
ことを学ばせていただきました。
この活動での成長、学んだ事は将来に活かすことのできるものだと思います。そして次の世代にバトンタッチ
し、この活動を盛り上げていってほしいです。
最後になりますが、私たちに貴重な経験をさせていただき、成長できたのは KONDO Racing チーム様、株式
会社 Three Bond 様、その他各パートナー企業様、一緒に活動してくださった先生方、そしてこの学校に入学さ
せてくれた両親のおかげです。本当にありがとうございました。
《レポート作成:広報部》リーダー 3年 山地 悠希
3年 山本 貴之
2年 渡部 望
8
2年 首藤 寛弥 1年 河野 希一