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特集
スポーツ振興で地域活性化 第2回
観光・まちづくりの核としてのスポーツ振興
2019年のラグビーワールドカップの日本開催、さらには 2020年の夏季五輪とパラリンピックの
東京開催が決定し、スポーツに対する国民的な関心も高まっています。今月号では10月号からシリーズ
企画としてスタートした集中連載特集「スポーツ振興で地域活性化」の第 2弾として「観光・まちづくり
の核としてのスポーツ振興」をテーマに特集をします。
今回は、地域に密着したプロスポーツチームとの連携や地域ならではのスポーツを中心としたまち
づくりの事例を取り上げ、スポーツ振興が地域にもたらす効果、地域のスポーツ資源を観光活性化に
生かす方法等についてご紹介します。
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市政 FEBRUARY 2015
寄稿 1
スポーツで地域の観光振興を図るために
寄稿 2
スポーツツーリズムによる地域活性化
寄稿 3
スポーツを通して活気みなぎるまちづくりを
筑波大学大学院人間総合科学研究科准教授 高橋義雄
観光庁 観光地域振興部観光資源課長 長㟢敏志
苫小牧市長 岩倉博文
寄稿 4
「スポーツ立市よこて」の目指すもの
寄稿 5
「スポーツタウン・堺」をめざして
横手市長 髙橋 大
堺市長 竹山修身
スポーツで
地域の観光振興を図るために
たかはし よ し お
に指導者や運営スタッフとしてスポーツを
る」
、応援する選手やチームを「観る」、さら
目している。スポーツは、自らスポーツを「す
の向上になるとしてスポーツツーリズムに注
にスポーツ推進計画を策定し、スポーツ機会
年
平成 年に観光庁がスポーツツーリズム推
進基本方針を発表した。文部科学省において
ング用品の展示会を用意するなど、ランナー
したり、プレイベントを開催したり、ジョギ
にはつながらない。前日にランナーの受付を
者が一目散に帰宅するのでは地元の観光振興
会自体は、1日イベントだが、完走後に参加
の行政の許可も必要になる。またマラソン大
作業が必要であり、当然、道路使用許可など
大会を成功させるには地元住民の賛同を得る
を感じさせるイベントでもある。そのため、
利用する道路を走るため、地元住民には不便
がある。大勢のランナーが地元住民の生活に
スポーツを「する」代表的なイベントに、近
年、全国で盛んに行われる市民マラソン大会
資源の宝庫である。
アなどの大会関係者が相当する。スポーツを
3つ目のスポーツイベントを「支える」人々
とは、スポーツの指 導 者や審 判、ボランティ
る能力が求められる。
関係者のニーズに見合ったサービスを供給す
構造を把握し、来場者や協賛企業など多様な
全体の経営のためには、スポーツ大会の収益
相談し、協力を得る必要がある。そして大会
競技の運営は、地元のスポーツ競技関係者と
体の経営の両面から考える必要がある。まず
スポーツ大会は、試合や競技の運営と大会全
と 手 を 組 む こ と は 地 域 と し て も 重 要 で あ る。
地に存在している。こうしたチームやクラブ
日本にはプロスポーツをはじめ、各種競技種
筑波大学大学院人間総合科学研究科准教授 高橋義雄
「支える」
など、さまざまなスタイルでかかわ
が開催地に前泊するイベント運営上の仕掛け
「支える」
人は、スポーツサービスのクオリティ
・8%に過ぎず、約半
ソンには3万6062人の参加者があった
ビスによってスポーツ大 会が成功し、多 くの
を高める重要な役割を担っており、彼らのサー
も、スポーツ基本法の成立を受け、平成
フ、登山・トレッキングは、地域の自然を生
が、東京都民はその
目のトップリーグに所属するチームが全国各
ることができる。
年の東京マラ
スポーツイベントで
まずスポーツ愛好者はスポーツを「する」場
所に移動する。そもそも移動を伴うマリンス
も大事になる。ちなみに平成
地域に域外から「人」を集める
ポーツ、スキーなどのスノースポーツ、ゴル
かしたスポーツツーリズムである。日本は南
25
24
23
見れば、日本は魅力的なスポーツツーリズム
まで資源がそろっている。スポーツの目線で
ノーからコーラルリーフ、平野から山岳地帯
北 に 長 く、 標 高 差 も あ る の で、 パ ウ ダ ー ス
るスポーツ大会を開催しなければならない。
次に地域外からもスポーツを「観る」人を集
めるためには、より多くの人が観戦したくな
分の参加者は宿泊を伴っている。
になるので、スポーツを「支える」人もスポー
ンティア、大会関係者が地元に宿泊すること
ツ大会には多くの審判をはじめ、優秀なボラ
域外の人を集めることができる。またスポー
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1
寄稿
10
FEBRUARY 2015 市政
特集 スポーツ振興で地域活性化 第2回 観光・まちづくりの核としてのスポーツ振興
ツツーリズムの対象ととらえることができる。
スポーツツーリズムへと
ことに比べて、「する」ことに重点を置いた政
盛んにするために、スポーツや運動を「観る」
ズムの新しい息吹が生まれてきた。
ポーツ関係者が交わることでスポーツツーリ
に関連する事業を誘致、創設、支援する自治
策を進めてきた。
そうした中、サッカースタジアムでは、プ
ロサッカーであるJリーグへの参加条件とし
体の組織として、スポーツコミッションが全
こうした背景から、地域にスポーツイベン
トやスポーツ合宿など、スポーツツーリズム
て、観客席数や観客席を覆う屋根などを設定
国で設置されるようになった。このスポーツ
誘うための行政施策
した結果、サッカーを「観る」ためのスタジア
コミッションは、昭和
わが国のスポーツ施設は、国や地方自治体
の努力によって学校の体育施設や公共のス
が大事である。
ジを地域の関係者一同が協力してつくること
らわざわざ訪れたくなるような最高のステー
ポーツツーリズムを盛んにするには、域外か
し、ステージは最高潮に達するのである。ス
なって、初めて最高の雰囲気が会場に溢れ出
れ、選手・観客・運営関係者すべてが一体と
は生まれない。スムーズにイベントが運営さ
設、そしてスポーツ用具が整っているだけで
に選手が使うグラウンドや体育館などの施
ることが大事になる。最高のステージは、単
る、選手が力を出し切れるステージを用意す
スト」
「プレイヤーズ・ファースト」といわれ
応えるためには、まずは
「アスリート・ファー
パフォーマンスに酔いしれたいという感情に
ぶるスポーツシーンに立ち会いたい、最高の
という人々の欲望が原点にある。また心揺さ
する理由は、世界一流の選手の技を「観たい」
を実行しやすくなり、スポーツのことを知ら
ポーツとかかわりのある部局が連携した施策
果、 商 工・ 観 光 部 局 や 保 健 福 祉 部 局 な ど ス
ら え る こ と が で き る よ う に な っ た。 そ の 結
政を地域の活性化と結び付けた施策としてと
になった。所掌の弾力化により、スポーツ行
を地方公共団体の長が管理、執行できるよう
おける体育に関すること以外のスポーツ行政
法律の一部を改正する法律」により、学校に
現在、地方自治体では、平成 年に公布さ
れた「地方教育行政の組織及び運営に関する
とは掛け離れた施設が存在している。
にスポーツを「観る」お客さまをもてなす発想
を履き替えないといけない体育館など、快適
戦中に会場で飲食ができない、入場時には靴
きな体育館が多くある。具体的に言えば、観
多くの観戦者を集めるスポーツ大会には不向
「アリーナ標準」を策定したものの、全国には
戦に適した体育館やアリーナづくりのための
る室内競技は、アリーナスポーツ協議会が観
トボールやバレーボールなど体育館で行われ
日本でもスポーツツーリズムを戦略的に推
活動を行っている。
組織が立ち上がり、相互に連携して積極的な
約500ものこうしたスポーツコミッション
つくりあげている。アメリカでは、各都市に
スは「スポーツの首都」という都市イメージを
誘致に成功した。現在ではインディアナポリ
際大会・全米大会などのスポーツイベントの
会(NCAA)の大会を含め、400以上の国
全米オリンピック最終予選、全米大学体育協
アメリカンフットボールのスーパーボール、
命である。この組織は、インディアナポリス・
出を高め、若者にチャンスを与えることが使
市民の誇りをつくり、経済効果とメディア露
ンパクトを創造し、地域に活気を溢れさせ、
イベントを地元で開催し、地元にプラスのイ
ツ・コーポレーションは、世界的なスポーツ
ションが原型である。インディアナ・スポー
誕生したインディアナ・スポーツ・コーポレー
カーレースのまち、インディアナポリス市で
ディアナポリス500マイルレースで有名な
コンベンション&ビジターズ協会と連動し、
ポーツ施設として多くが整備されてきた。そ
ない観光関係者と観光のことを知らないス
平成 年(2020年)には東京でオリン
ピック・パラリンピック、平成 年
(2019年)
には全国でラグビーのワールドカップが開催
ムの基準づくりに成功した。しかしバスケッ
年にアメリカのイン
される。国際的なスポーツ大会を地元で開催
31
して自治体は、住民の体育・スポーツ活動を
市政 FEBRUARY 2015
11
54
32
19
進する専門的な組織として、平成
年
ぞれ順番に ・3%、 ・6%、 ・0%の観
3%に満たないものの、次回の訪日ではそれ
域 の 人 々 の 意 識 の 醸 成 が 挙 げ ら れ る。 つ ま
進 す る た め の わ が 国 の 共 通 課 題 と し て、 地
ている。また観光庁はスポーツツーリズムを
域スポーツの振興と地域経済の活性化を図っ
スポーツ関連イベントを積極的に誘致し、地
観光資源を最大限活用し、各種競技大会など
たま市やその周辺地域にあるスポーツ資源や
た。さいたまスポーツコミッションは、さい
いことを示している。
ツを楽しみたいと考える訪日外客が少なくな
に日本を知り、2回目以降の来日ではスポー
まり最初の来日ではゴールデンルートを中心
光客が実施したい活動として挙げている。つ
(ゲーム)は、喜びを意味する古代サク
Game
ソン語「 gamen
」から由来し、 together
を意
筑 波 大 学 名 誉 教 授 の 阿 部 生 雄 に よ れ ば、
ある。
いかに持つようにしていくかということで
くの域外の人と共有したいという気持ちを
り ス ポ ー ツ が 好 き で、 そ の 楽 し み を よ り 多
て各地でインバウンド観光客に対する受け入
ツ 関 連 資 源 を 見 直 し て、 ハ ー ド お よ び ソ フ
今後、日本ではラグビーワールドカップや
オリンピック・パラリンピックが開催される。
れ戦略を検討することは有益である。観光庁
ト を 整 え る こ と、 す な わ ち 地 域 の ス ポ ー ツ
通した地域活性化に取り組む組織の交流と創
の 調 査 で は、 外 国 人 観 光 客 は、 情 報 を イ ン
環境をデザインし直すという発想が必要で
両大会とサッカーのワールドカップは、世界
ターネット経由で手に入れている。今後は日
ある。
発を目的に、スポーツツーリズム全国連絡協
本のスポーツの情報をインターネット経由で
味 す る 接 頭 語 ga
と 人 を 意 味 す る man
からな
る、 参 加、 親 し い 交 わ り を 意 味 す る 用 語 で
多言語対応して発信することが大事である。
こ れ ま で の 学 校 の 体 育 で は、 健 康 や 体 力
は 身 に つ け る 方 法 は 学 習 で き て も、 み ん な
3大国際スポーツ競技大会と呼ばれ、世界で
例えば、チケット予約や購入が多言語でイン
が喜び合うスポーツをデザインする方法は
議会を発足させ、その事務局はスポーツツー
ターネット上を使って決済できる仕組みは今
伝 授 さ れ な か っ た。 ス ポ ー ツ 環 境 を デ ザ イ
あ る。 多 く の 人 が 参 加 し、 み ん な で 喜 び 合
後必須になると思われる。さらに日本滞在中
ンするためには、地域で自ら、遊び心を持っ
特 に 注 目 さ れ る メ ガ ス ポ ー ツ 大 会 で あ り、
動向」
によれば、訪日外国人の過半数が観光 ・
レジャーを目的としており、特に香港、台湾、
も外国人旅行者はインターネット(スマホ)を
て、 楽 し く イ ノ ベ ー シ ョ ン を 起 こ し て い く
リズムの中核的組織である日本スポーツツー
シンガポール、オーストラリアからは観光・
─ のサービスは重要
スポーツツーリズムと
レジャーの目的での訪日が多く見られる。し
利用するため、無料
した。観光庁の平成
年「訪日外国人の消費
日本政府観光局は、平成 年は累計で訪日
外客数が1300万人を超える見込みと発表
インバウンド観光客
か し 観 光 客 は 東 京、 大 阪、 京 都、 い わ ゆ る
な検討課題である。
地方に足を運ぶには至っていない。ただし、
報告書をスポーツツーリズムの視点で見る
と、
「スキー・スノーボード」「スポーツ観戦」
最 後 に、 地 域 の ス ポ ー ツ ツ ー リ ズ ム を 推
推進するための共通課題
スポーツツーリズムを
Fi
26
「ゴルフ」
は今回実施した活動としてはすべて
化につながることが期待される。
日本のスポーツツーリズムのサービスの進
る。 各 地 の ア イ デ ア の 競 争 が、 こ れ か ら の
行政はそれをサポートすることが求められ
人 材 を 発 掘 し、 彼 ら を ネ ッ ト ワ ー ク 化 し、
ゴールデンルートを訪問するケースが多く、
せっかく日本で開催する以上、大会と連動し
16
リズム推進機構
(JSTA)
が担っている。
23
12
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月に
10
「さいたまスポーツコミッション」が設立し
23
うイベントを地域で創造することが Game
に
は 必 要 で あ り、 そ の た め に は 地 域 の ス ポ ー
19
Wi
25
図 1 訪日外国人旅行者数の推移
1,000
800
出典:日本政府観光局
(JNTO) 注 ) 2013 年以前の値は確定値、
2014 年 1 月~ 10 月の値は暫定値、
2014 年 11 月~ 12 月の値は推計値
ながさき さ と し
こうした施策を強力に推進してきた結
果、 ア ジ ア を 中 心 と し た 経 済 成 長 に よ る 海
ところである。
に盛り込まれた施策を着実に実行している
化 な ど、「 ア ク シ ョ ン プ ロ グ ラ ム 2 0 1 4」
観光庁 観光地域振興部観光資源課長 長㟢敏志
スポーツツーリズムによる
地域活性化
はじめに
一 昨 年 の 平 成 年 は、 訪 日 外 国 人 旅 行
者 数 1 0 0 0 万 人 を 達 成 す る と と も に、
年)オリンピック・パラ
1,341
600
2020年(平成
年の訪日外国人旅
外旅行者数の増加や円安傾向の継続などの
効 果 も 相 俟 っ て、 平 成
介する。
ツツーリズムに関する取り組みについて紹
こ こ で は、 東 京 五 輪 で ス ポ ー ツ へ の 関 心
が 高 ま る 中、 近 年 注 目 を 集 め て い る ス ポ ー
施策を展開する所存である。
制 を 強 化 し て、 観 光 立 国 の 実 現 に 向 け て の
連 携 を ま す ま す 高 め、 オ ー ル ジ ャ パ ン の 体
こ れ ら を 踏 ま え、 本 年 も さ ら な る「 前 進 」
の 年 と す る た め に、 関 係 機 関 の 皆 さ ま と の
ある。
消費額についても大幅に拡大したところで
る( 図 1 )。 ま た 、 外 国 人 旅 行 者 に よ る 旅 行
回 り、 1 3 0 0 万 人 を 達 成 し た と こ ろ で あ
行 者 数 は、 前 年 の 1 0 0 0 万 人 を 大 き く 上
26
リ ン ピ ッ ク 東 京 大 会 の 開 催 決 定、 富 士 山 が
世 界 文 化 遺 産 に 登 録 さ れ る な ど、 観 光 行 政
622
836
861
679
を取り巻く環境に大きな「変化」があった。
そして、昨年は、この「変化」を 観 光 立 国
の 実 現 に 向 け た 力 強 い 推 進 力 と す る た め、
史上初
1,000万人達成
1,200
1,036
835
新たな「一歩」を踏み出した1 年 で あ っ た 。
6 月 に は「 観 光 立 国 推 進 閣 僚 会 議 」 を 開 催
年)
し、「 オ リ ン ピ ッ ク・ パ ラ リ ン ピ ッ ク 東 京
大会」が開催される2020年( 平 成
に 向 け て、 訪 日 外 国 人 旅 行 者 数 2 0 0 0 万
人 を 目 指 す た め の 施 策 を と り ま と め た「 観
光 立 国 実 現 に 向 け た ア ク シ ョ ン・ プ ロ グ ラ
ム2014」を決定した。
現 在、 消 費 税 免 税 制 度 の 拡 充、 イ ン ド ネ
シア向けのビザ免除をはじめとするビザ要
件 の 戦 略 的 な 緩 和 や C I Q 体 制 の 整 備・ 強
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2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014(年)
0
32
835
733
673
400
614
521
200
1,300万人達成
(万人)
25
32
2
寄稿
特集 スポーツ振興で地域活性化 第2回 観光・まちづくりの核としてのスポーツ振興
は「(過去3年間に)スポーツを行うことを目
ツ ー リ ズ ム は、 観 光 ま ち づ く り を 検 討 す る
動、 達 成 感 を 含 む 要 素 が 融 合 し た ス ポ ー ツ
「( 今 後 は ) ス ポ ー ツ と の 関 わ り を 増 や し た
国内旅行振興および
れるスポーツ大会に市民ボランティアとし
るスポーツ」、そして、地域において開催さ
また、観光庁が実施している「訪日外国人
消費動向調査」では、「今回実施した活動と
査結果である。
を作ることが重要である(図3)。
観光地域としての魅力を向上させるため
に は、 観 光 地 域 の 特 色 あ る 素 材 を 発 掘 し、
インバウンドの拡大を目指して
て 協 力 し た り、 合 宿 を 行 う ス ポ ー ツ 選 手 や
次回実施したい活動」において、他の活動が
観光庁では、平成 年度の「官民連携した
魅力ある観光地の再建・強化事業」において、
・ 3 % な ど、 関 心 の 高 さ が う か が え る 調
チームと地域住民が交流したりする「支える
次回実施したい活動としては軒並みニーズ
地域の魅力ある観光資源を活かした旅行商
温泉入浴
日本の歴史・伝統文化体験
ビジネス
日本の生活文化体験
美術館・博物館
親族・知人訪問
テーマパーク
ナイトライフ
四季の体感(花見・紅葉・雪など)
舞台鑑賞 ( 歌舞伎・演劇・音楽など)
映画・アニメ縁の地を訪問
スポーツ観戦 ( 相撲・サッカーなど)
スキー・スノーボード
ゴルフ
治療・検診
造 し、 地 域 活 性 化 に 資
新しい旅行の魅力を創
スポーツツーリズム
は、 ス ポ ー ツ を 通 じ て
している(図2)。
具体的には全国
踏 ま え た 確 実 な 旅 行 商 品 化 な ど を 進 め た。
マとしたモニターツアーによる効果検証を
しそのものなどさまざまな素材を旅のテー
ト レ イ ル ラ ン ニ ン グ、 食・ 酒、 農 業 体 験、
地 域 に お い て、 地 域 外 の
美 容・ 癒 や し、 伝 統 工 芸・ 芸 能、 島 の く ら
す る の み な ら ず、 社 会
25
と、 ス ポ ー ツ と い う 感
光という胸躍るもの
う な 状 況 か ら み て、 観
え ら れ る が、 前 述 の よ
にもつながるものと考
醸 成、 交 流 人 口 の 拡 大
じた地域での一体感の
ランティア参加等を通
的 効 果 と し て、 大 会 ボ
販 売 で き る 仕 組 み が 必 要 で あ る。 こ の た め、
品(体験・交流型の滞在プログラム)を開発・
ま た、 地 域 経 済 の 活 性 化 を 図 る た め に は、
地 域 自 ら が 自 律 的・ 継 続 的 に 着 地 型 旅 行 商
などの取り組みである。
に、 W E B サ イ ト 等 に よ り 情 報 発 信 を 行 う
つ い て、 モ ニ タ ー ツ ア ー を 実 施 す る と と も
クショップ等を通じて造成した旅行商品に
専 門 家 を 目 利 き と し て 地 域 に 派 遣 し、 ワ ー
78
66.6%
40.6%
96.6%
磨 き 上 げ、 そ れ を 観 光 客 に 提 供 す る 仕 組 み
スポーツ」がある。
が減少している中、スポーツに関連する「ス
品 の 造 成 を 行 っ た。 地 域 の 特 色 あ る 資 源 を
今回したこと
次回したいこと
24
際、非常に有効な手段として期待できる。
的とした旅行」はほぼ4人に1人、「スポー
わ が 国 に お い て は、 プ ロ 野 球、 J リ ー グ、
大相撲など国際的に高い評価を受けている
い」 ・2%、東京五輪は「観戦しに行きた
スポーツツーリズムの可能性
人 に 1 人 で あ っ た。
「 観 る ス ポ ー ツ 」、 豊 か な 自 然 環 境 や 美 し い
い」 %、「ボランティアとして貢献したい」
ツ観戦で旅行した」は
四 季 を 利 用 し た ス キ ー・ 登 山、 今 日 盛 ん な
14
キー・スノーボード」
「スポーツ観戦」および
観光庁 訪日外国人の消費動向 平成 25 年次報告書より
株 式 会 社 J T B が、 東 京・ 大 阪・ 名 古 屋
在 住 の 〜 歳 男 女 に 対 し て 実 施 し た「 ス
市民マラソン等、多くの人々が親しめる「す
66 37
活 用 す る と い う 観 点 か ら、 サ イ ク リ ン グ・
旅館に宿泊
次回訪問
時の実施
期待値増
「 ゴ ル フ 」 の 項 目 に お い て は、 ニ ー ズ が 増 加
イベント
69
100%
50%
0%
日本食を食べること
56.9%
31.6%
77.2%
47.0%
ショッピング
繁華街の街歩き
自然・景勝地観光
39.8%
50.9%
31.4%
35.5%
47.0%
24.2%
22.5%
23.5%
31.4%
22.6%
27.1%
21.7%
25.3%
16.9%
19.0%
16.6%
18.7%
16.1%
26.3%
11.5%
34.6%
8.5%
25.6%
7.8%
21.5%
5.5%
21.9%
4.0%
17.2%
2.9%
23.3%
2.7%
19.6%
1.8%
10.3%
1.1%
16.0%
自然体験ツアー・農漁村体験
20
ポーツを目的とした旅の実態と意向調査」で
図 2 訪日外国人の次回来日目的
14
FEBRUARY 2015 市政
特集 スポーツ振興で地域活性化 第2回 観光・まちづくりの核としてのスポーツ振興
インバウンドの拡大に向けた取り組みで
は、 こ れ ま で の 観 光 で 顕 在 化 し て い な か っ
て支援している。
運 営 の 支 援 を 行 う と と も に、 地 域 ス ポ ー ツ
致に向け、宿泊・交通の手配など様々な企画・
にあるスポーツ資源や特徴ある観光資源を
る。 さ い た ま 市 で は、 同 市 お よ び 周 辺 地 域
た我が国の魅力をスポーツという新たな
の振興と地域経済の活性化を図ることを目
地域におい
テーマで伝えることにより、わが
的 と し た「 さ い た ま ス ポ ー ツ コ ミ ッ シ ョ ン 」
構築を目指す取り組みを全国
支援事業」を実施しており、観光地域づくり
国においてスポーツに触れるとい
を 設 立 し た。 積 極 的 に ス ポ ー ツ 大 会 誘 致 等
年度には「観光地ビジネス創出の総合
の取り組みを進める主体が自ら販路を開拓
うストーリーを創造し、新たな訪
を行っており、世界初の「ツール・ド・フラ
平成
し、 収 益 を さ ら な る 着 地 型 旅 行 商 品 開 発 に
日モチベーションの向上に結び付
ンス」の名を冠した公道自転車周回レースで
○地域の特色ある素材を発掘し、その商品化等を行い、魅力ある観光地づくりを推進する。
○その上で、各地域自ら販路を開拓し、収益をさらなる着地型旅行商品開発に充てることが可能となるビジネスモデルを構築する。
●食のメニュー開発
●体験プログラム開発
●お土産開発
●宿泊施設の確保
●ガイド養成
●旅行商品造成等
開発した商品を軸としたビジネスモデ ル の 構 築 「 着 地 型 旅 行 商 品 」
ある「ツール・ド・フランス・さいたまクリ
万人の観客動員が
とともに、各国の関係者とネット
びサイクリング大会の発信を行う
様な魅力あるわが国のマラソン及
ま た、 ス ポ ー ツ コ ミ ッ シ ョ ン 関 西 を は じ
め、 佐 賀 県 ス ポ ー ツ コ ミ ッ シ ョ ン、 新 潟 市
あった。
縄 県 で も 設 立 さ れ る 予 定 で あ り、 全 国 的 な
催した。台湾側の反応も非常によ
ンテーションと商談・交流会を開
の み な ら ず、 全 国 津 々 浦 々 に 開 催 効 果 を 波
を 生 か し、 世 界 の 人 々 を 惹 き つ け て、 東 京
2 0 2 0 年 オ リ ン ピ ッ ク・ パ ラ リ ン ピ ッ
ク 東 京 大 会 の 開 催 と い う、 ま た と な い 機 会
広がりをみせている。
く、旅行会社やメディアなどの関
づ く り を 行 う こ と が 重 要 で あ る。 観 光 庁 と
及 さ せ、 世 界 に 通 用 す る 魅 力 あ る 観 光 地 域
に、新聞や雑誌に掲載された。
づ く り を 支 援 し、 全 国 各 地 で の 取 組 が 活 発
し て も 各 地 域 と 連 携 し、 魅 力 あ る 観 光 地 域
各地域のスポーツツーリズムに
関 す る 取 り 組 み で は、「 ス ポ ー ツ
化することを期待する。
大会の主催者が参加して、プレゼ
設 立 さ れ る と と も に、 今 後 は、 愛 知 県 や 沖
文 化・ ス ポ ー ツ コ ミ ッ シ ョ ン な ど 各 地 域 で
年度に韓国で初開催し、平成
ワークの構築を図っている。平成
20
係者約130名が参加するととも
マラソンおよびサイクリングの
年度は台湾で開催し、日本各地の
26
11
滋賀県内全域
(社)びわこビジターズビューロー
ビワイチ!トレイルランニングプロジェクト
北海道内全域
北海道商工会議所連合会
北海道の地域資源を活用したサイクリング観光客の誘致促進事業
高知のベースボールツーリズム~地域交流がプロ野球選手を育てる~
高知ファイティングドッグス球団株式会社
高知県高知市、越知町
草野球キャンプI
n宮古島
宮古島オリックス協力会
沖縄県宮古島市
最 大 限 活 用 し、 ス ポ ー ツ 関 連 イ ベ ン ト の 誘
充てることが可能となるビジネスモデルの
けることが重要である。
テリウム」を開催し、約
45
世界的ブームを迎えているマラ
ソンを活用して、わが国の多種多
地 域
企 画 者
事 業 名
選定されたスポーツ関連案件の例
●試行ツアーを実施し、市場の目を通した
効果検証
●効果検証を踏まえた商品内容の改善
●商品化への絞り込み
●
「目利き」の派遣
●観光資源の「目利き」による訴求性の高
いコンセプトの設定
●
「地域の担い手」
から観光資源の提案
3.
試行ツアー造成
2.資源の磨き
1.資源の発掘
25
コミッション」の設立があげられ
市政 FEBRUARY 2015
15
26
図 3 地域の資源を活用した魅力ある観光地域づくり
重要性が認識されている。
活 力 に 満 ち た 社 会 を 育 む も の と し て、 そ の
いわくらひろふみ
苫小牧市長(北海道) 岩倉博文
とまこまい
スポーツを通して
活気みなぎるまちづくりを
はじめに
そ の た め、 本 市 は 今 年 度 よ り 機 構 改 革 の
一環としてスポーツ担当部署を教育委員会
空の玄関口である新千歳空港という〝ダブル
定 重 要 港 湾 で あ る 苫 小 牧 港、 近 隣 に は 北 の
年)、内貿貨物取扱量は同1位(同)を誇る特
本市では、毎年「全国高等学校選抜アイス
ホッケー大会(通称:氷上の甲子園)」を開催
いる。
るまちづくりを重点課題として取り組んで
か ら 市 長 部 局 に 移 管 し、 ス ポ ー ツ 振 興 に よ
ポート〟を擁する本市は、北の流通経路拠点
し て い る。 今 年 度 で 第 9 回 目 を 迎 え た 本 大
の都市である。取扱貨物量国内4位(平成
都 市 と し て 伸 展 を 続 け る 一 方、 野 鳥 が 飛 来
会 は、 一 般 財 団 法 人 地 域 活 性 化 セ ン タ ー の
「スポーツ拠点づくり推進事業」として助成
自然の状態で非常に質の良い氷が出来る地
ま た、 北 海 道 の 中 で は 比 較 的 雪 が 少 な い
上 に、 冷 た い 北 西 の 季 節 風 が 吹 く こ と か ら、
に 行 わ れ て い る。 大 学 に お い て も、 毎 年 9
イスホッケー夏の一大イベントとして盛大
タ ッ フ 合 わ せ て 7 6 0 名 が 参 加 し、 高 校 ア
チ ー ム、 選 手 ス
域 で あ る。 そ の た め、 古 く か ら ス ケ ー ト 遊
月ごろに「大学アイスホッケー交流戦苫小牧
を 受 け て お り、 全 国 か ら
び が 盛 ん に 行 わ れ て お り、 と り わ け ア イ ス
で、工業と自然が融合した都市である。
するウトナイ湖や樽前山などの自然も豊か
24
苫 小 牧 市 は、 札 幌 か ら 車 で 南 に ㎞ ほ ど
の位置にある太平洋に面した人口約 万人
70
17
昨 今、 少 子 高 齢 化 の 進 行、 地 域 社 会 の 空
洞 化、 人 間 関 係 の 希 薄 化 が 叫 ば れ て お り、
ホッケーは人気のあるスポーツである。
と の 交 流、 宿 泊 等 の 経 済 的 な 効 果 を 含 め、
よ う な 大 会 を 開 催 す る と い う こ と は、 地 元
大会」が行われ、全国から実力のある大学が
集 い、 高 い レ ベ ル で 鎬 を 削 っ て い る。 こ の
しのぎ
ス ポ ー ツ は、 人 と 人 と を 結 び 付 け、 健 康 で
29
3
寄稿
第9回全国高等学校選抜アイスホッケー大会開会式
16
FEBRUARY 2015 市政
特集 スポーツ振興で地域活性化 第2回 観光・まちづくりの核としてのスポーツ振興
さらに、本市は日本アイスホッケー界をけ
ん引する王子イーグルスの本 拠地になってお
まちの活性化につながると考えている。
トップアスリートを強化する指導者(ナショ
水準で活躍できるトップアスリートの育成、
化拠点施設事業(通称:NTC事業)は、世界
る。アイスホッケー女子日本代表は平成
本代表(愛称:スマイルジャパン)が挙げられ
こういった事業の成果例として、苫小牧出
身選手を数多く抱えるアイスホッケー女子日
年
ナルコーチ)の質の向上を目的としている。
年度の事業実績では、強化合宿や育成
り、日本最高峰のプレーを身近に感じられる
平成
2月のソチオリンピックに出場し、開催国枠
事業等含め、年間
の 出 場 と な り、 惜 し く も 初 勝 利 と は な ら な
環 境にある。王子 イーグルスは、アイスホッ
ケーに打ち込む子供たちにとって夢であり、地
施している。
市全体で応援し、盛り上がった。
年の長野オリンピック以来
域全体を明るく活気づける存在となっている。
事業で行う対戦相手は国内に留まらず、ロ
シアやチェコ、韓国などの代表チームと対戦
で出場した平成
このように、本市は
〝氷都〟
としてスケート
文化の普及・振興に積極的に取り組んでおり、
することで、より一層の選手育成強化へつな
事業、延べ130日間実
26
スケート競技をメインとした事業の中でまち
NTC事業の強化試合風景
げている。
34
25
づくりを行っている。
平成 年 月には、新たに苫小牧市新とき
わスケートセンターがオープン。同施設も、
かったが、アイスホッケー競技を通じて、本
10
なっている。
り、 さ ま ざ ま な ス ケ ー ト 競 技 に 対 応 可 能 と
国際規格アイススケートリンクとなってお
10
施設オープンとともに、平成 年 月3日
から8日の期間で、アジアでの開催は初とな
26
スケート競技について
26
苫小
このように、スケート競技を通じ、市民が
参加しやすい環境整備をしていくことで「ま
氷上スポーツ」として注目が集まっている。
も簡単にできるので、「市民が気軽にできる
て行う競技である。スケートの滑れない方で
したブルームと呼ばれるスティックを使用し
き、パックの代わりにボールを使い箒の形を
ブルームボールは、アイスホッケーとは異
なり、スケートではなく専用のシューズを履
た。
カ 国 が 苫 小 牧 に 集 ま り、 大 い に 盛 り 上 が っ
牧」が開催され、カナダ、アメリカ含む全6
る「2014ブルームボール世界大会
11
in
本市は、市内に5つのスケートリンク(屋
内4・屋外1)
を有している。
その中でも代表的な苫小牧市白鳥アリーナ
は、 m× mの国際規格アイススケートリ
本施設は、平成 年5月より、アイスホッ
ケー競技のナショナルトレーニングセンター
強化拠点施設として認められない。
設けられており、これらを満たしていないと
認可にあたっては、各競技者が十分な強化
活動ができるか、拠点施設への厳格な基準が
現在まで継続認可されている。
競技別強化拠点施設として、文部科学省より
20
施設を有している。
や、屋内トレーニング室や会議室などの附帯
ンクをメインに、約4000人収容の観客席
30
ナショナルトレーニングセンター競技別強
市政 FEBRUARY 2015
17
60
ちづくり」
につなげている。
これからのスポーツ振興
平成
年には同宣言から
周年を迎えるた
ものである。助成要件として、市内スポーツ
団体との交流試合の実施や市民向けの講習会
合宿誘致を推進するとともに、市内の競技団
め、市民がスポーツをより身近に感じること
周年に合わせて老朽化している施設の
体との交流や合同練習等の相乗効果によっ
や関心を高めることも期待できる。
改修を計画しており、現在緑ケ丘野球場の両
公園庭球場クレイコートの全天候化
本 市 は、 昭 和 年 に 全 国 に 先 駆 け て「 ス
ポーツ都市宣言」を行い、スポーツを通して
に 向 け て 動 き 出 し て い る。 ま た、
ま た、 現 在 本 市 で は、 ス ポ ー ツ 基 本 法 に
のっとり、本市の実情に即した「苫小牧市ス
て、競技力の向上や市民のスポーツへの興味
緑ケ丘公園陸上競技場についても現
ポーツ推進計画」を策定中である。推進計画
年 度 中 に 確 定 さ せ る 予 定 で、 市
めることができると考えている。本
ポーツ合宿や大会の誘致を優位に進
こうした施設の改修は、市民の利
便 性 向 上 に つ な が る と と も に、 ス
進めている。
以上のような施設改修等のハード面と、助
成制度や推進計画等のソフト面の両方を強化
目的に策定する。
を つ く り、 豊 か で 明 る い 都 市 を 築 く こ と を
民 が 年 齢 や 性 別、 障 が い の 有 無 等 を 問 わ ず、
は、 平 成
市のスポーツ合宿はアイスホッケー
し、スポーツ合宿や大会を誘致することで、
年度の利用開始に向けて準備を
などの冬季競技の割合が多いが、今
宿泊、飲食および観光による経済効果や競技
成
後は陸上などの夏季競技の誘致につ
人口の拡大など地域を活性化させるととも
年の平昌冬季オリンピック・パラ
ポーツ施設で合宿を実施し、市内の
施する予定である。これは本市のス
ポーツ合宿にかかわる助成制度を実
るい活気みなぎるまちづくりの推進を目標に
の向上につなげ、スポーツを通した豊かで明
り組んでいき、市民のスポーツに対する意識
パラリンピックの合宿誘致に向け積極的に取
に、平成
年の東京オリンピック・
宿 泊 施 設 に 宿 泊 す る 団 体 に 対 し て、
している。
32
30
合宿に要する経費の一部を補助する
27
スポーツを通じて健康でたくましい心と体
いても積極的に取り組んでいく。
リンピックや平成
28
その他に合宿誘致に向けた取り組
みとして、平成 年度から新たにス
27
在の4種から3種へと改修中で、平
翼延長、スコアボード等の改修及び、緑ケ丘
に、
の 開 催 等 で 交 流 を 図 る こ と と し て い る た め、
50
ができる事業の実施を検討している。その他
28
50
緑ケ丘公園陸上競技場(平成27年5月完成予定)
豊かで潤いのあるまちづくりを進めている。
41
18
FEBRUARY 2015 市政
「スポーツ立市よこて」の
目指すもの
生え始めてきている。
よこて
たかはし
だい
年には「ス
周年を迎え
でいる。
ントの誘致を行い競技力の向上にも力を注い
のアスリートによる各種大会の開催や、イベ
横手市長(秋田県) 髙橋 大
年は、新横手市誕生となる市町村合
る前段の取り組みとして、平成
「観る」楽しさを提供することも大切であ
り、トップスポーツの観戦など、あらゆる角
市町村合併から 周年を迎えて
ポーツ立市宣言」をし、手始めの事業として
度から市民へ元気と勇気、感動を与えられる
グルメの祭典で日本一となり殿堂入りしてい
的に知られる雪国の風物詩
「かまくら」、B級
自然豊かな環境に加え、歴史と浪漫の香り
に溢れた資源を有する田園都市である。全国
である。
光・文化・スポーツの街よこて」のイメージ
多くの文化イベントを成功させ、まさに「観
民文化祭」が秋田県で開催され、本市でも数
トライしてきている。また、平成
ころである。
済の活性化へつなげる道筋も模索していると
周年の年である。その
この年から初めて、全市で一体となっての市
よう配慮するとともに、スポーツ合宿などの
平成
併から
秋田県南部に位置する横手市は、それまで
の広域市町村圏域を構成する市町村がまと
民参加型イベントである「チャレンジデー」に
受け入れや拡大の取り組みを通じて、地域経
る
「横手やきそば」
、日本の歴史上において権
「部局横断」と「地域の交流」を
を膨らませ、記念すべき新横手市の誕生
周
力構図を形成する上で、重要な転換点とも位
しゅうえん
例」が制定された。
年に一度、各地域や市民の運動参加率を盛り
ま ず、 市 民 参 加 型 イ ベ ン ト「 チ ャ レ ン ジ
デー」についてであるが、このイベントその
これまで実施してきた、幾つかの分野・イベ
ント別に、その内容や課題につき述べてみたい。
スポーツという切り口で、日常的に身体を
動かすことを通じての健康づくりや、草の根
上げるための事業として位置付けられてい
岩手の平泉文化発祥の地として知られる。
まちなみ」など、新たな観光資源の台頭と相
的なコミュニティの醸成気運の定着化が最終
る。重要なのは、きめ細かな各地域からの「参
も の は、 全 国 的、 全 県 的 な 取 り 組 み と し て、
まって、地域の振興や経済活性化へのポテン
的には求められており、生涯スポーツや地域
れたことから観光客が急増している「増田の
シャルが高まりつつあり、地元や市民レベル
本 市 で は 平 成 年 3 月、 議 員 提 案 に よ り
「スポーツ立市よこてでまちを元気にする条
10
26
加報告」であり、各層のあらゆる立場の市民
近年では、江戸時代の地割をそのままに残
し、国の
「伝統的建造物群保存地区」に選定さ
25
スポーツなどの推進と、中学生や高校・一般
年の年を迎えた。
25 10
置付けられる「後三年合戦」終焉の地であり、
まれ
まって合併を成し遂げた、県内でも稀な地域
年には「国
10 27
での活性化へ向けての自発的な取り組みも芽
市政 FEBRUARY 2015
19
10
4
寄稿
特集 スポーツ振興で地域活性化 第2回 観光・まちづくりの核としてのスポーツ振興
とが理 想である
践基地」となるこ
行する上での「実
づく り 政 策 を 遂
局」であり、まち
れ る の が「 地 域
で業 務を進めら
体 的に市民目線
目標に向かい、具
行 政 課 題 解 決の
経 て、 日 常 的 に
の機 運の上 昇 を
ればいい。
「地域の垣根を越えた交流」
その先にあるのは
の促進である。そ
生」につながるような実践モデルを構築でき
力を得ながら、地域単位の「コミュニティ再
や福祉協力員など、地域で活動する方々の協
行政レベルでは
「部局横断」
である。各部署
と連携し、例えば保健師やワーカー、消防団
位でいかに取りまとめられるかが鍵となる。
方々がつながり合い、参加報告を班や集落単
透させ、実践に結びつける中から地域にいる
「参加報告」
をどのように行うかという部分
での手法を各地域や町内の実情に合わせて浸
なっての協力が求められる。
や 事 業 所、 行 政、 学 校 関 係 者 な ど が 一 丸 と
努めてきた。今後は、こうした関係機関とも
産品や食材をサービス提供し、本市のPRに
コンベンション協会とも連携して、地元の特
などの受け入れ態勢側の協力と商工会や横手
さらには、スポーツ合宿。主に大学の硬式
野球部の合宿が中心であるが、地元宿泊施設
などの宿泊客による経済効果は極めて大きい。
り、こうした大会による参加者や、その家族
まで、ハイレベルな大会の創設と継続につなが
その後、中学生レベルでのバレーボール大会
やバスケットボール大会、最近では野球に至る
もなった。
まちを元気にする条例」の制定のきっかけに
この「横手わか杉カップ」大会の取り組み
は、議員提案である「スポーツ立市よこてで
前監督であり父である義和氏とともに親子鷹
で、雄物川高校は初の全国制覇を目指している。
就任した。
で活躍した、宇佐美大輔さんが同校の監督に
全日本のキャプテンを務め世界のひのき舞台
実績がその背景にある。昨年の4月から、元
春高バレーやインターハイなど、全国大会
出場の常連校である県立雄物川高校の活躍と
れてきた。
ベルのミニインターハイ的な大会として開催さ
平成 年、秋田わか杉国体のバレーボール競
技の開催地となったことがきっかけで、高校レ
カップ」
大会。
校が集う、高校男子バレーバール
「横手わか杉
中継のアナウンサーとして活躍中である。一
3人目は、竹林宏氏。現在、NHKグロー
バルメディアサービスでプロ野球他スポーツ
ントの盛り上げに貢献いただいている。
ジランと称して、市内約
行われる「チャレンジデー」に参加しチャレン
2人目は、高橋勇市氏。2004年のアテ
ネ・パラリンピック男子マラソン(視覚障害)
ご指導いただいた。
ちに夢を持って目標に向かうことの大切さを
技部の大八木弘明監督とともに「陸上競技ク
箱根駅伝の常連校で知られる駒澤大学陸上競
た。 平 成
会(ニューイヤー駅伝)を2001年の初制覇
1人目は、酒井勝充氏。1992年からコ
ニカミノルタ陸上競技部監督に就任し、現在
介したい。
にご協力をいただいている。その4人をご紹
のアスリートたちに元気と勇気を与える事業
ポーツ大使」として委嘱し、あらゆる機会に
本市では、地元出身者でわが国のスポーツ
界などで顕著な活躍をされている方々を、「ス
本市をPRしていただくことや、市民や未来
は総監督として全日本実業団対抗駅伝競走大
か ら、 8 回 優 勝 す る 強 豪 チ ー ム に 育 て 上 げ
年 に は、 市 内 の 中 高 生 を 対 象 に、
㎞を走破し、イベ
のゴールドメダリストである。毎年、5月に
リニック」の講師を務めていただき、生徒た
25
60
19
20
FEBRUARY 2015 市政
が可能な競技種目を増やしたいと考えている。
と思っている。
連携し、体育施設をさらに活用し、受け入れ
アスリートの育成と元気づけ
次 に、 全 国 各
ブロック の 強 豪
市民参加型イベント
「チャレンジデー」
特集 スポーツ振興で地域活性化 第2回 観光・まちづくりの核としてのスポーツ振興
ひっぱく
4人目は、長谷川誠氏。日本にプロバスケッ
トボールリーグのない中で、初めてプロ契約し
を魅了した。
けつけて下さり、軽快なトークショーで聴衆
ての講演で本市を訪れた際には、竹林氏も駆
た工藤公康氏が、当時はスポーツ評論家とし
昨年、プロ野球のソフトバンク監督に就任し
一監督へのインタビューは竹林氏が務めた。
昨年、楽天球団がリーグ優勝した際、星野仙
て、大いに本市をPRしていただきたいとの
つ い て は、 全 国 大 会 に 出 場 す る 機 会 を 通 じ
補助金交付の対象者を小中学生のみなら
ず、高校や一般成人をも補助対象とした点に
拡大した。
てきた補助金制度の適用範囲を昨年7月から
出場する際に、経費面での支援として交付し
このほか、当市では主にスポーツ少年団所
属の選手などが全国大会へ市や県を代表して
や、市内の各高校との交流試合も開催している。
秋田県内すべての市町村が一堂に会し、市
町村を代表する小学生から一般までの選手に
るよう、さらに施策を展開していきたい。
立場で
「自分にできること」
を見つけていただけ
活動の実践策を具体的に示し周知しながら、
スポーツを、する、観る、学ぶ、支える、もて
な命題が今、私たちには突き付けられている。
題に立ち向かい、実践していくのかという大き
財政逼迫、人口減少、高齢化という閉塞感
のある時代にあって、どうコンパクトに行政課
た先駆者である。その後、アメリカ独立プロ
思いがある。
よる駅伝大会「
市町村対抗駅伝ふるさとあ
なす、の合言葉で市民の皆様が、それぞれの
リーグ(ABA)にも所属するなど、日本バス
ケットボール界のパイオニア的な存在である。
きたラン」が昨年より復活し、今年は本市で
「スポーツ立市よこてでまちを元気にする条
例」
の理念は、実に幅広く、あらゆる行政課題
に元気を与え得る絶好の機会として、是非と
しての「にぎわい創出」イベントであり、地域
「スポーツ立市」を着こなすために
を務め、優勝争いを繰り広げる活躍を見せて
にも通じる崇高な思いが込められている。
いる。
開催される。まさに、観光とスポーツが融合
おり、市民に勇気と元気を与えている。
まさに、これからが正念場となる。条例を
制定した議会や行政側はもちろん、市民の皆
の名門である日産自動車硬式野球部OBを招
中学生の希望者を募り、かつての社会人野球
ていない。軟式から硬式への切り替えの時期に
校が出場して以来、甲子園大会への出場は叶っ
かが課題だ。
市」条例の理念を咀嚼し、実践し、着こなす
テージにおいて日常的に、どう「スポーツ立
すべての立場の方々が、それぞれのライフス
様や事業所、体育協会関係者、競技団体など、
るのみである。
まちの中に市民の笑顔があり、この街に住み
づくりの目標を常にイメージしていきたい。
えた交流」の促進である。その先にある地域
これからの実践のキーワードは、市役所庁
内的には「部局横断」、地域的には「垣根を越
っ
多くの関係者・市民の力を寄せ合えばきき
ずな
とできるはずである。横手の各地域での
「絆」
が
続けたいと思えるようなまちづくりに邁進す
がある。
るよう、決意も新たに取り組んでいきたい。
強まり、市民一人ひとりが、明るく元気になれ
今後、求められるまちづくりの政策遂行上
でも、必ずや示唆を与えるものになると思う。
そしゃく
いてのベースボールクリニックを行っている。
そう簡単にはいかないことは百も承知だ
が、観光・まちづくりの核としてのスポーツ
まいしん
市内の高校に入り、甲子園を目指す中学生を
対象に、プロの目線でのトレーニング方法など
振興策を考え実践することは、実にやりがい
も事業を成功させるべく、その準備を進めて
また、私には
「横手から甲子園へ」
という、漠
然とした夢や思いがある。昭和 年に横手高
現在は、プロバスケットボールbjリーグ
の
「秋田ノーザンハピネッツ」
のヘッドコーチ
25
を実践指導するもので、今年で5回目を数える。
さらには、市内の高校野球のレベルアップを
目指し、神奈川の慶應義塾高校や甲子園大会の
出場経験が豊富な強豪校を招いての模範試合
市政 FEBRUARY 2015
21
44
たけやま お さ み
「スポーツタウン・堺」をめざして
さかい
多くの楽しみや時には感動を得ることが可能
でなく、実際に活動することによって、より
るという信念のもと、スポーツ推進委員や各
力を醸成させ、さらには「市民力」を向上させ
と地域との交流を促進し、地域の一体感や活
堺市長(大阪府) 竹山修身
です。
とともに、誰もが「いつでも」
「どこでも」
「い
はじめに 〜私のスポーツ論〜
私 は、 幼 少 の こ ろ か ら 現 在 ま で、 各 種 ス
ポーツに親しみ、体験して参りました。
スポーツを通じて明るく元気で活力のあるま
世界最高の
中心として
います。
部 の 顧 問 を 勤 め、 部 員 と と も に 汗 を 流 し て
段 を 授 与 さ れ ま し た。 現 在、 堺 市 役 所 柔 道
ります。
ち「スポーツタウン・堺」の実現をめざして参
つまでも」スポーツに親しむ環境を提供し、
種競技団体等関係団体をはじめ、多くの市民
しょうか。
に、 柔 道 は 中 学 生 の 頃 か ら 継 続 し て
け特
いこ
けんさん
稽 古、 研 鑽 に 努 め、 年 前 に 講 道 館 か ら 六
アスリート
スポーツを生かしたまちづくり
たちの競技
ことが多く
をも感じる
ての連帯感
ず国民とし
動のみなら
に取り組んできたところです。そして、今後
堺市では、平成 年9月に堺市スポーツ推
進計画を策定し、スポーツによるまちづくり
も努めています。
外の方々と交流していただける施設づくりに
いただくとともに、スポーツを通じて国の内
堺市は幅広い年齢層の市民の皆さまに、あ
らゆる機会をとらえて、スポーツを楽しんで
健全育成にも資する武道の振興拠点である
場」や、体育館の建替えに合わせ、青少年の
社会人野球全国大会予選が開催可能な「野球
体育館を設置し、スポーツ環境の充実を図っ
所で気軽にスポーツに取り組めるよう各区に
などの特色ある施設のほか、市民が身近な場
学生相撲発祥の地といわれる大浜公園相撲場
ショナルトレーニ
本市には、サッジカェーイ・グナ
リ ー ン
ングセンター「J─GREEN堺」をはじめ、
あります。
とも、スポーツは人と人との交流および地域
ています。さらに、夏の高校野球予選大会や
スポーツ
は観るだけ
て、勇気や感
や演技を観
スポーツは、体力増強のみならず、余暇の
活用、ストレス解消、仲間づくりに最適です。
10
「感動する」こ
私たちは、日々の営みの中で
とが少ない時代に生きているのではないで
そのような中で、オリンピックやワールド
カップ等を
堺市役所柔道部
(前列中央が筆者)
24
5
寄稿
22
FEBRUARY 2015 市政
特集 スポーツ振興で地域活性化 第2回 観光・まちづくりの核としてのスポーツ振興
ス
「ツアー・オブ・ジャパン堺ステージ」が開
本市では、国内最大規模の自転車ロードレー
また、自転車および部品の製造出荷額にお
いて高いシェアを誇る
「自転車のまち」である
「武道館」
の整備を進めています。
む各種大会が開催され、さらには平成
年4
本代表チームの練習をはじめ、全国大会を含
ニングセンターです。開設以来、サッカー日
市が世界に誇るサッカー・ナショナルトレー
の他、サイクリングコースなどを備えた、本
フィールド9面、フットサルフィールド8面
少 年 の 健 全 育 成 を 推 進 し て い ま す。 さ ら に
シ ョ ン 活 動 の 推 進 や 市 民 の 健 康 づ く り、 青
このように、J─GREEN堺では、サッ
カ ー を は じ め と す る ス ポ ー ツ・ レ ク リ エ ー
支援を行っています。
地域と一体となってJFAアカデミー堺への
キ ャ ン プ
催されているほか、生涯スポーツの祭典「堺
ム
は、今後予定されている「ラグビーワールド
ー
月に宿泊施設
「DREAM CAMP」
が当施設
カ ッ プ 2 0 1 9」 や「 2 0 2 0 東 京 オ リ ン
リ
市民オリンピック」
、ウオーキングの全国大
内にオープンしたことにより、遠方からの来
ピック・パラリンピック」「関西ワールドマ
ド
会
「堺ツーデーマーチ」
、泉州9市4町による
年度には約
新たにサッカーフィールド2面の増設を進め
け、市民とともに創るまちづくりを推進して
ミーは、公益財団法人日本サッカー協会が集
また、平成 年に国内3校目となる「JF
Aアカデミー堺」が開校しました。本アカデ
中的にサッカーのトレーニングやリーダー教
育などを行い、世界基準の人材育成をめざす
ポ ー ツ イ ベ ン ト が、 市 民 に と っ て 身 近 な も
のとなるよう本施設を活用した取り組みを
進めていきます。
生涯スポーツの祭典
「堺市民オリンピック」
本市では、生涯スポーツを推進するイベン
トとして、昭和 年から毎年体育の日に「堺
市民オリンピック」を開催しており、「堺まつ
ら、 市 立 中 学 校 に 通
の寮生活を送りなが
REAM CAMPで
女子中学生選手がD
小学校区から選出された代表選手団による対
ながらに大きく盛り上がります。大会は、各
開会式典では、選手団の入場行進や、大会
宣言・聖火入場・選手宣誓とオリンピックさ
て市民に親しまれています。
り」
「堺市農業祭」とともに堺三大まつりとし
学 し、 ト レ ー ニ ン グ
抗戦で行われ、各競技会場では、選手や観客
現 在、 全 国 各 地 か
ら選考された 名の
に 励 ん で い ま す。 本
を合せて約
万人が集まり、熱戦を展開する
市 で は、 将 来 の な で
35
スターズゲームズ2021」などの国際的ス
場 者 の 利 便 性 も 向 上 し、 平 成
ントが行われています。
ています。
万人にご来場いただきました。さらに現在、
本市では、これらスポーツ資源を生かしな
が ら、 健 康 で 活 力 に 満 ち た 社 会 の 実 現 に 向
スポーツ大会など、さまざまなスポーツイベ
「泉州国際市民マラソン」
や市民参加型の各種
24
います。
24
養成機関です。
観客でにぎわうJ-GREEN堺(世界アルティメット&ガッツ選
手権大会にて)
(上)JFAアカデミー堺の練習風景
(©JFA)
(下)
サッカー・ナショナルトレーニング
センター「J─GREEN堺」
平 成 年に開 設したJ ─
G R E E N 堺 は、 天 然 芝
フ ィ ー ル ド 5 面、 人 工 芝
50
68
25
支 え る べ く、 学 校 や
る彼女たちを全力で
しこジャパンを夢見
会も開催され、さらに多くの市民がさまざま
ます。本大会への出場をかけた地域での予選
とともに、勝敗を超えた市民の交流が見られ
市政 FEBRUARY 2015
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特集 スポーツ振興で地域活性化 第2回 観光・まちづくりの核としてのスポーツ振興
積 極 的 に 取 り 組 ん で い ま す。 ま た、 本 市 と
と も に ス ポ ー ツ 教 室 を 開 催 し、 ス ポ ー ツ の
ツ へ の 参 加 意 欲 を 高 め、 ス ポ ー ツ 活 動 に つ
メンバー構成は、平成
堺 を 中 心 に ホ ー ム ゲ ー ム を 開 催 し て い ま す。
も取り組まれるようになるなど、地域でのス
市民オリンピック種目となった競技が校区で
示 す る な ど に よ り、 チ ー ム の 活 動 を 通 じ て
合用ユニフォームに堺市の文字や市章を表
れた「FIFA U─ 女子ワールドカップ」で
以下と非常に若く、昨年コスタリカで開催さ
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く寄与するイベントとなっています。
らすことができる「健康寿命」の延伸にも大き
ポーツ活動の推進、ひいては健康で元気に暮
ボール大会の開催や柔
り、一般参加型のバレー
ツクラブをめざしてお
までが楽しめるスポー
ラブは、子どもから大人
レイザーズスポーツク
を運営する株式会社ブ
います。堺ブレイザーズ
チームとして活動して
あ る 中、 唯 一 の ク ラ ブ
チームが企業チームで
ル チ ー ム で あ り、 他 の
堺 ブ レ イ ザ ー ズ は、 V・ プ レ ミ ア リ ー グ
に所属するバレーボー
ただいています。
道クラブの運営など、地
「堺」を全国に発信することにもご協力をい
期待しています。
舞台に活躍する選手が数多く誕生することを
ベルチームとの連携により、本市から世界を
こがれをはぐくむこととなります。トップレ
ポーツを始めるきっかけとなり、また夢やあ
トップレベルの選手と身近なところで触れ
合 う 機 会 等 を 持 つ こ と は、 子 ど も た ち が ス
行っています。
やホームゲームでの市民優待デー開催などを
民まつり等の地域イベントへの積極的な参加
する事業を展開しており、本市と連携し、区
ことを企業理念として、プロサッカーを核と
阪は、スポーツを通じて夢と喜びを提供する
る男子プロサッカーチームです。セレッソ大
平成 年から本市が新たにホームタウンに
加わったセレッソ大阪は、Jリーグに所属す
活躍し、日本は見事初優勝を果たしました。
は、セレッソ大阪堺レディースの所属選手も
堺ジュニアスポーツ教室(©堺ブレイザーズ)
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FEBRUARY 2015 市政
な形で関わっています。
トップレベルチームとの連携
堺 市 で は、 本 市 を 拠 点 と し て 全 国 で 活 動
するトップレベルチームと連携して事業を
セ レ ッ ソ 大 阪 堺 レ デ ィ ー ス は、 日 本 女 子
サッカーのプレナスチャレンジリーグに所属
普及事業も行っています。
役割が必要不可欠です。堺市民オリンピック
行 い、 市 民 が ト ッ プ レ ベ ル チ ー ム と ふ れ あ
す る チ ー ム で、 平 成
また、代表選手団の選出等、本大会の開催
にあたっては、各校区のスポーツ推進委員の
が行われたことを契機に、スポーツ推進委員
い、 ス ポ ー ツ に 興 味・ 関 心 を 持 ち、 ス ポ ー
年よりJ─GREEN
を中心としたスポーツ推進組織が多くの小学
校 区 で 構 成 さ れ、 そ の 組 織 に よ る 校 区 の ス
な げ る 取 り 組 み を 進 め て い ま す。 ま た、 試
年時点で高校2年生
ポーツ行事も多数開催されており、新たに堺
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域に密着した活動にも
堺市民オリンピック