第144回関西・中部地区昼食講演会 - Iron Club|アイアン・クラブ

第144回「関西・中部地区
昼食・講演会」
演題:商売あれこれ
講師
道木幹夫氏
去る12月9日(火)恒例により平成26年の忘年会を兼ねて「昼食・
講演会」を開催した。場所は例年どおりホテルグランヴィア大阪20階
「桐の間」。参加人数11名。
食事は会員に好評を博するフランス料理で講師を交えて歓談しながら進
められた。
このところの異常気象や時局の話題、会員の一人が参加された10月のアイアン・クラブの
旅行先の対馬・壱岐にかかわる話題等で場がはずみなごやかな雰囲気が続いた。
食事の後、講演会に移る。
講師は道木幹夫氏。演題は「商売あれこれ」。講師は昭和34年大学卒業後、塗料会社に入社。
入社後鋼材の防食塗料の販売や開発プロジェクト部門を歴任。天然ガス輸送パイプライン事業で
アメリカ駐在の経験があり、鉄鋼業界と深いかかわりのある業務を担当して来られたが、
昭和46年縁あって家電販売店の「上新電機」に入社、経営幹部として事業展開、株式上場、
後継者の育成等会社発展に尽力された。この実績が評価され、要請されて同じく家電販売店の
「エイデン」の役員に就任。その後、紳士服チェーンの「トリイ」、スポーツ用品販売の
「アルペン」ステーキハウスチェーンの「ブロンコビリー」の経営トップとしてご活躍された。
今回はこれらの体験を基に、会社経営の真髄や機微を豊富な事例を取り上げながら語って
いただいたのであるが、我々の日常生活に身近な消費材の商売や外食産業分野の話題が多く、
生産材である鉄鋼事業のかかわりの深いアイアン・クラブの会員にとって異色の分野の珍しく
興味深い話を伺い知ることができた。
その中で印象深い話題を3つばかりあげると。
まずは「上新電機」。経営方針の中で最も重要視されているのが「客に近づくこと」。
具体的施策としては、大阪日本橋中心から地方への店舗展開、テレビショッピングの開始、
サービス体制の徹底強化、阪神タイガースのオフィシャルスポンサーになること等。
次にスキー用品店からスタートした「アルペン」の経営多角化。特にゴルフ用品分野への進出の
際、独自ブランド「GOLF5」を立ち上げたこと。ゴルフクラブやウエアの商品のこだわり
からプライベートブランドを開発し、店舗にゴルフレッスン場「ゴルフアカデミー」を導入。
ウエアではトータルコーディネイトファッション重視の販売、そして女子プロトーナメントを
主催する等、単なる物販に留まることなく新しいビジネスモデルを構築して行った。
もう一つ、ステーキハウスチェーン「ブロンコビリー」。東海・関東地区に80店舗展開中、
「ご馳走レストラン」をキャッチフレーズにこだわりのオープンキッチンによる炭焼き、
大かまどごはん、サラダバーが特徴。経営方針の柱の一つは人材育成の徹底。年2回アメリカ
の有名ステーキハウスチェーンでの研修、毎月全店長・幹部社員の宿泊研修を通じて全社員が
「もてなしの心」を共有し、仲間と共に誇りをもって会社を良くするという取り組みが徹底
されている。
最後に講師より本年度の女子プロトーナメント「ゴルフ5レディス」の優勝者、大山志保選手の
サイン入り帽子の提供があり、じゃん拳により山本順英氏の手に渡り、閉会となった。
道木先生ありがとうございました。
(関西・中部地区運営委員長
増田光一
記)