2014年JIGH活動報告

2014年活動報告
活動ハイライト
JIGHは、2014年、新たな挑戦をはじめるとともに、
より高パフォーマンスな組織を目指し、社会事業部門と医療事業部門を創設しました。
誰もがのぞむ医療をのぞむ時に享受できる世界 を目指し、JIGHは革新し続けます。
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社会事業
精力的なポリオ根絶活動の継続
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ナイジェリア政府に対するローンコンバージョン成立支援
•
世界ポリオデーシンポジウム主催 など
グローバルヘルスに係る政策提言
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医療事業
外国人医療に係る課題解決事業 医療通訳サービス メディフォンのリリース
国際機関、国、地方自治体に対する行政支援を目的とした調査・研究事業の展開
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組織
元衆議院議員 亀井善太郎氏の顧問就任
JIGHサイト上 対談企画連載
JIGH会員の募集開始
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社会事業部門
グローバルヘルス
ポリオ根絶活動、グローバルヘルスに係る戦略的な政策提言に精力的に取り組む
JIGHの社会事業のコアであるポリオ根絶活動では、2011年から、
(共催:世界の子どもたちのためにポリオ根絶を目指す議員連盟、ビル&メ
世界中のパートナー団体とともに精力的な活動をしてまいりました。
リンダ・ゲイツ財団、後援:外務省、財務省、厚生労働省、独立行政法人国
結果、2014年5月26日、日本政府はナイジェリアに「ポリオ根絶事業」
際協力機構(JICA)、国際ロータリー日本事務局、世界ポリオ撲滅推進
として約83億円を限度額とする円借款を実施することを表明し、書簡の
(GPEI)、米国国際開発庁(USAID))
交換が行われました。この事業は、ポリオ予防接種キャンペーンを支援
オンラインでの取組みとしては、昨年から引き続き、ポリオ根絶に対する
することを目的としており、約5億回分のポリオワクチンを調達する予定
アクションを求めるウェブサイト「One Action for Global Polio
であるほか、同国における保健医療状況の改善やナイジェリアの周辺国へ
Eradication サイト」の運営を行っています。
のポリオウィルスの伝播を未然に防ぐものです。また、ナイジェリア政府
がポリオ予防接種キャンペーンを着実に実施した場合、ビル&メリンダ・
グローバルヘルスに係る戦略的な政策提言については、グローバルヘルス
ゲイツ財団がナイジェリア政府に代わり、日本に対して円借款を返済する
について理解を深めていただく機会を創出するため、定期的なメディア向け
予定です。
セミナーを開始いたしました。また、政策に対する具体的な提言の実現を
目的とした勉強会「グローバルヘルス・ワーキンググループ (GHWG)」に
その他ポリオ根絶に係る具体的活動として、一般の方々にポリオ根絶
参画しています。
活動を知っていただき、理解を深めていただくことを目的とし、10月4日
に日比谷公園で開催されたグローバルフェスタでポリオ根絶活動について
ご紹介するブースを出展した他、講演会やセミナーへの登壇、メディアに
おける連載企画などを行っています。政策に対するアプローチとしては、
(関連リンク)
世界の子どもたちのためにポリオ根絶を目指す議員連盟と連携した各種
「日本政府、ナイジェリアでのポリオ根絶活動に新たな支援」
活動を実施。また、10月24日の世界ポリオデーには、官民セクターから
http://jigh.org/news/global/1229
幅広く参加者をお招きして『2014年世界ポリオデーシンポジウム
「2014年世界ポリオデーシンポジウム「スマート・エイドとポリオ根絶」:
「スマート・エイドとポリオ根絶」』を主催し、ポリオ根絶支援の重要性
レポート公開」http://jigh.org/news/jigh/1558
を喚起しました。
One Action for Global Polio Eradication サイト http://1action-polio.jp/
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医療事業部門
メディフォン事業
調査・研究事業
外国人医療に係る課題に、事業を通じてアプローチする
国際機関、国、地方自治体の保健・医療領域における行政を支援する
1月16日、JIGHは、より幅広い医療領域の課題解決に取り組むべく、医療通訳の
mediPhone(メディフォン)をリリースしました。メディフォンは、医療現場におけ
る医療従事者と外国人患者の会話を、電話を介して医療通訳がサポートするサービス
です。在住・訪日外国人が増加する中、医療通訳者の不足、外国人患者の受け入れ
体制の未整備といった、外国人医療に係る環境整備の課題につき、事業で解決する
ことを目的とし、医師の発案のもと、生まれました。
10月には、ご登録医療機関からのご要望に応えるため、医療翻訳、外国人患者の
予約受付代行、外国人医療ホットライン、医療従事者に対する医療外国語研修までサー
ビスを拡張し、外国人医療を取り巻くあらゆる課題に対応する事業として刷新
いたしました。行政支援の一環として、厚生労働省から平成25年度補正予算事業
「医療機関における外国人患者受入れ環境整備事業」において構築された「外国人
向け多言語説明資料 」の作成において、国際的観点からの助言も実施いたしました。 また、不足する医療通訳者の母数拡大、雇用創出といった課題に対しても、医療
通訳の国際シンポジウムへのブース出展、医療通訳者向け勉強会の企画・開催など、
解決に対して精力的に取り組んでいます。
なお、メディフォン事業の取組みは、「医療通訳コーディネートシステム構築事業」
として、公益財団法人東京都中小企業振興公社の平成26年度第1回 東京都地域中小
企業応援ファンド助成対象事業に採択をされています。
来年は、これまでの医療機関向けサービスに加え、外国人患者が直接利用できる
メディフォンのスマートフォンアプリをリリースできるよう、開発を進めています。
メディフォンはこれからも、医療機関、外国人患者、医療通訳という3つのすべての
立場にたった課題を解決するために、革新し続けます。
(関連リンク)
メディフォンサイト: https://mediphone.jp/ サービスプレスリリース:①http://jigh.org/news/jigh/803 ②http://jigh.org/news/jigh/1513 平成26年度第1回 東京都地域中小企業応援ファンド助成対象事業 「医療通訳コーディネートシステム
構築事業」:http://jigh.org/news/jigh/1466
主に国際機関、国、地方自治体に対し、保健・医療領域の行政支援を目的として
昨年より実施している調査・研究事業においては、昨年に続き、日本再興戦略の
もと、新興国・開発途上国のニーズに根ざした医療機器や治療ニーズに係る医療現状・
市場調査、また、新たな調査・研究領域として、国際機関の外部評価調査事業、日本
のODAに係る調査事業を実施いたしました。
具体的には、地方自治体に対する医療機器関連調査において、大阪商工会議所、
大阪大学及び新興国検討会委員会をはじめとする外部協力団体と連携の上、アジア
振興国対応型医療機器開発支援事業における新興国向け医療器共通仕様/ニーズ
発掘・製品評価プラットフォームを確立すべく、アジア新興国における医療機器基本
仕様・ニーズ調査、現地規制や市場情報等について調査を実施しています(進 中)。
また、JICA、ロート製薬株式会社と共に「持続可能な包括的日本式白内障
診療普及促進事業」につき、昨年より取組みを実施しています。これは、ミャンマー
のヤンゴン眼科病院において、付加価値の高い日本式白内障診療を導入し、次世代型
眼内レンズを用いた白内障手術の技術移転や現地眼科医の本邦における研修を行う
ものです。他には、平成25年度経済産業省主管「日本の医療機器・サービスの海外
展開に関する調査事業」における成果をふまえる形で、マレーシアを含む東南アジア
における整形外科インプラント・インストルメント技術の医療現況・市場調査に係る
調査を実施いたしました。
国際機関の外部評価調査については、WHO神戸センターに対し、グローバル
ヘルスの潮流の系統的評価、WHO神戸センターの出版活動の評価、国内外の有識者、
協力者、専門家へのインタビューを実施し、WHO神戸センターの活動の有効性及び
妥当性、他機関とのコミュニケーション及び協力関係の質についての評価調査を実施
することで、将来に向けた提言を策定いたしました。
(関連リンク)
JIGHの行政支援について:http://jigh.org/activity/area/administration.html#myanmar
マレーシアを含む東南アジアにおける整形外科インプラント・インストルメント技術の医療現況・
市場調査に係るリサーチレポート:http://jigh.org/policy_research/1603
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メディア掲載・講演/対談ハイライト
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メディア掲載
グローバルヘルス 、 ポリオ 、 ワクチン ハフィントンポスト日本版「インドの快挙(代表理事 渋谷健司)」 http://www.huffingtonpost.jp/kenji-shibuya/post_6677_b_4613472.html
ハフィントンポスト日本版「開発援助は無駄か?(代表理事 渋谷健司)」
http://www.huffingtonpost.jp/kenji-shibuya/oda_b_4635319.html
シノドス「グローバルヘルスが日本を強くする―
―日本人の多くがまだ気がついていない国家戦略(代表理事 渋谷健司)」(2月24日)
http://synodos.jp/welfare/6770
AERA 3月10日号「グローバルな健康政策を考えるー医療の未来」
http://jigh.org/news/jigh/945
メディフォン 、 外国人医療 MEDIFAX 1月17日号
http://jigh.org/news/jigh/815
m3.com「通訳は電話一本で、JIGHが新サービス」(1月29日)
http://jigh.org/news/jigh/847
日経メディカルオンライン
「電話を使った医療通訳サービスが登場 一般社団法人JIGHが1月から提供開始」
(1月30日)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201401/534829.html
女性医局「予約不要 電話一本で多言語医療通訳サービス medi-Phone 」(2月3日)
http://jigh.org/news/jigh/883
日経産業新聞「外国人に不親切な医療機関 多言語対応急務に」(2月6日)
http://jigh.org/news/jigh/875
クリニックばんぶう 2014年3月号 特別インタビュー
http://jigh.org/news/jigh/955
日本経済新聞 夕刊一面(10月17日)
「外国人も診療受けやすく 7言語で通訳など、シンクタンク提供 」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ1103P_X11C14A0MM0000/
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講演/対談
JIGHサイト対談企画「医療におけるジャパンブランドの強さ」
村瀬剛(整形外科医 大阪大学講師) 松本和巳(ナカシマメディカル海外営業グループ次長)
金森サヤ子(JIGH 調査事業本部 部長)
http://jigh.org/policy_research/902
JIGHサイト対談企画「ヘルスケア産業の大きなポテンシャル」
那須良(経済産業省 商務情報政策局 ヘルスケア産業課課長補佐)
金森サヤ子(JIGH 調査事業本部 部長)
http://jigh.org/policy_research/1245
JIGHサイト対談企画「グローバルヘルスと外交の密接な関係」
山本栄二氏(元・在トロント総領事館 総領事、現・在東ティモール大使館 特命全権大使)
金森サヤ子(JIGH 調査事業本部 部長)
http://jigh.org/policy_research/1400
国際ロータリー第2770地区 ロータリー財団部門セミナー「ポリオ根絶と日本の貢献
(代表理事 渋谷健司)」講演(7月27日)
http://jigh.org/news/jigh/1386
浦和ロータリークラブ「ポリオの現状と日本の可能性
(調査事業本部長/チーフ・ヘルス・オフィサー 金森サヤ子)」講演(11月21日)
http://jigh.org/news/jigh/1658
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