[Report]ベトナムの自動車セクター

<顧客配布資料> ベトナムレポート
ベトナム Weekly レポート
作成:2015年5月13日(水)
お問い合わせ
フリーダイアル:0120-411-965
ホームページアドレス:http://www.news-sec.co.jp
ベトナムの自動車セクター
―過積載トラックの取り締まり強化で、トラック販売需要が大幅に増加―
ベトナムの自動車セクター
今週月曜日、ベトナム自動車工業会(VAMA)が発表した、2015 年 4 月の VAMA 加盟メーカーの総
販売台数は前年同月比 64.5%増の 16,643 台となり、2013 年 4 月以降、25 ヶ月連続プラスを記録しまし
た。特に商用車は前年同月比 89.8%増の 8,044 台と高い伸びを示しています。
年初来 3 ヶ月間の商用車の販売台数は前年同期比 76.5%増の 15,570 台でしたが、年初来 4 ヶ月間の
商用車の販売台数は同 80.8%増の 23,614 台と、さらに伸び率が高まってきています。
商用車の販売台数が伸びている理由のひとつが、昨年 4 月、ベトナム政府が、過積載トラックの検査
を一斉に始め、過積載車両の実態が明らかにされたことです。昨年 10 月、今年 1 月、違反車両への罰則
が順次強化されたために、トラック需要が伸びており、商用車販売台数が大幅に増加しています。
1
ニュース証券株式会社 【関東財務局長(金商)第138号】
加入協会
主な事業
日本証券業協会
金融商品取引業
外国株式は、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、会計基準変更リスク、流動性リスク、取引相手先リスク(カウンターパーティーリス
ク)、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・
投資ガイド及び契約締結前交付書面をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等を十分ご理解の上、投資家ご本人様の判断に
て行ってください。ベトナム株式へのご投資には、 取扱手数料(【対面取引の場合】約定代金×2.16%(最低手数料800,000ドン)、が必要です 。外
国株式の売買にあたり、円貨と外貨を交換する場合には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。
VX 150513 D
作成:ニュース証券株式会社
<顧客配布資料> ベトナムレポート
ベトナム Weekly レポート
作成:2015年5月13日(水)
お問い合わせ
フリーダイアル:0120-411-965
ホームページアドレス:http://www.news-sec.co.jp
前ページの車種別国内販売台数の前年同月比伸び率の推移のグラフを見てみます。商用車の伸び率が、
全体の伸び率を上回るのは、昨年の 7 月からです。今年 1 月と 2 月に大きなブレが生じていますが、旧
正月休暇が、昨年は 1 月、今年は 2 月にあったことによります。国内トラック組み立てメーカー、販売
代理店の売上に追い風が吹いています。
ベトナムの自動車輸入の状況
次に、自動車の輸入動向についてみてみますと、輸入相手国のトップは中国です。2014 年の輸入額は
前年比 224%増の 5 億 3467 万ドルと 3 倍以上に増加しています。以下、韓国、タイ、日本と続きますが、
前年比伸び率は、中国ほどではありません。数量ベースで比較しても、中国の伸び率が突出しています。
過積載トラックの取り締まりが強化されたことにより、陸運会社は、新たにトラック購入を迫られて
いるわけですが、運送会社がトラック調達先として選択したのは、国産トラックよりも、相対的に価格
の安い中国製トラックだったということです。2014 年の自動車輸入を数量ベースでランキングすると、
韓国、タイ、中国、インドの順になりますが、伸び率は、インド、中国、タイが大きく、価格競争力で
苦戦している韓国は、小さい伸びに留まっています。
少し本題から外れてしまいますが、中国産トラックの輸入増は、国内組み立てメーカーに対し、憂慮
すべき事態に発展する可能性を持っています。現在、輸入自動車への関税は 50%ですが、関税を考慮し
ても、低価格の中国産トラックを購入するニーズが国内にあるからです。政府は、関税率を徐々に引き
下げており、2018 年には 0%まで引き下げられる予定です。もし、政府が、国内生産に対する優遇措置
を明確に打ち出さなければ、国内の自動車の組み立て生産は、完成車の輸入によって、駆逐されるかも
しれません。外国の自動車メーカーは、ベトナム国内に生産ラインを持っていますが、国内の組み立て
生産に魅力がなくなれば、ベトナムで生産するよりも完成車を、直接ベトナムに輸出したほうが良いと
いうことになります。そうなると、国内の自動車産業は立ち行かなくなると考えます。
本題に戻ります。下の右の表、2015 年第 1 四半期の自動車輸入相手国の輸入額の前年同期比を見てみ
ますと、金額ベースでは、第 1 位の中国から第 6 位のインドまで、100%を上回る高い伸びを記録してい
ます。台数ベースでみても、第 2 位の韓国を除き、第 6 位まで全て 100%を上回る成長率となっていま
す。2015 年に入っても、トラック購入需要の伸びは続いています。
2
ニュース証券株式会社 【関東財務局長(金商)第138号】
加入協会
主な事業
日本証券業協会
金融商品取引業
外国株式は、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、会計基準変更リスク、流動性リスク、取引相手先リスク(カウンターパーティーリス
ク)、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・
投資ガイド及び契約締結前交付書面をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等を十分ご理解の上、投資家ご本人様の判断に
て行ってください。ベトナム株式へのご投資には、 取扱手数料(【対面取引の場合】約定代金×2.16%(最低手数料800,000ドン)、が必要です 。外
国株式の売買にあたり、円貨と外貨を交換する場合には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。
VX 150513 D
作成:ニュース証券株式会社
<顧客配布資料> ベトナムレポート
ベトナム Weekly レポート
作成:2015年5月13日(水)
お問い合わせ
フリーダイアル:0120-411-965
ホームページアドレス:http://www.news-sec.co.jp
ホーチミン証券取引所に上場している主要な自動車・二輪車セクター企業
下の表は、ホーチミン証券取引所に上場している自動車・二輪車セクター銘柄です。自動車メーカー
は、TMT 自動車(TMT)だけです。他の 4 社は、販売、修理・点検を手掛ける販売代理店を経営して
います。ホアンフイサービス投資(HHS)は、中国の東風汽車と提携し、チュオンロン自動車・技術(HTL)
は、日野自動車のトラックを取扱い、ハンサイン自動車サービス(HAX)はメルセデス・ベンツと組ん
でいます。サイゴン総合サービス(SVC)は、3 事業のひとつが自動車代理店サービスです。
各社の業績比較
3
ニュース証券株式会社 【関東財務局長(金商)第138号】
加入協会
主な事業
日本証券業協会
金融商品取引業
外国株式は、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、会計基準変更リスク、流動性リスク、取引相手先リスク(カウンターパーティーリス
ク)、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・
投資ガイド及び契約締結前交付書面をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等を十分ご理解の上、投資家ご本人様の判断に
て行ってください。ベトナム株式へのご投資には、 取扱手数料(【対面取引の場合】約定代金×2.16%(最低手数料800,000ドン)、が必要です 。外
国株式の売買にあたり、円貨と外貨を交換する場合には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。
VX 150513 D
作成:ニュース証券株式会社
<顧客配布資料> ベトナムレポート
ベトナム Weekly レポート
作成:2015年5月13日(水)
お問い合わせ
フリーダイアル:0120-411-965
ホームページアドレス:http://www.news-sec.co.jp
各社の 2014 年の売上をみてみますと、ホアンフイサービス投資(HHS)が前年比 185%増の 1 兆 4238
億ドン、TMT 自動車(TMT)が同 172%増の 1 兆 3664 億ドン、ハンサイン自動車(HAX)が同 78%
増の 1 兆 2200 億ドン、チュオンロン・自動車・技術(HTL)が同 76%増の 1 兆 313 億ドンと、大きく
売り上げを伸ばしています。
各社の純利益の前年比伸び率は、TMT の 1290%増を筆頭に、HAX が 567%増、HTL が 191%増、
HHS が 67%増となっており、好調な自動車・商用車販売を反映した好決算となっています。
各社の株価関連指標
直近 1 年間の株価の騰落率も好業績に連動した動きになっています。TMT の 537%増を先頭に、最も
上昇率の低い HHS も 109%増を記録しており、5 銘柄の株価が 2 倍以上に急騰しています。
しかしながら、HTL と HAX に関しては、直近 1 年間の一日当たりの平均出来高が 3,000 株を下回っ
ていますので、流動性に難があります。
ホアンフイサービス投資(HHS)は、中国の東方汽車ブランドのトラックの販売代理店です。業績の
急回復を受けて、昨年、1,000 ドンの現金配当と、2 株に対して 1 株の株式配当を実施しました。中国製
トラックの販売は好調です。
TMT 自動車(TMT)は、韓国から部品を輸入して、ベトナムでトラックを組み立てています。最近、
韓国とベトナムは 2 国間の自由貿易協定を締結しました。今後は、韓国からの部品輸入にかかる関税率
が大幅に下がることが予想されます。また、今週の月曜日、インドのタタ自動車と世界最安の「タタ・
ナノ」の組み立て、販売に関する契約を締結したことが明らかになりました。
次回は、HHS と TMT の個別銘柄レポートを発表する予定です。
海外株調査室
小畑 直樹
4
ニュース証券株式会社 【関東財務局長(金商)第138号】
加入協会
主な事業
日本証券業協会
金融商品取引業
外国株式は、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、会計基準変更リスク、流動性リスク、取引相手先リスク(カウンターパーティーリス
ク)、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・
投資ガイド及び契約締結前交付書面をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等を十分ご理解の上、投資家ご本人様の判断に
て行ってください。ベトナム株式へのご投資には、 取扱手数料(【対面取引の場合】約定代金×2.16%(最低手数料800,000ドン)、が必要です 。外
国株式の売買にあたり、円貨と外貨を交換する場合には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。
VX 150513 D
作成:ニュース証券株式会社