＜顧客配布資料＞ベトナムレポートベトナムマーケットレポート作成：2016年1月12日(火) お問い合わせﾌﾘｰﾀﾞｲｱﾙ：0120-411-965 ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞｱﾄﾞﾚｽ：http://www.news-sec.co.jp 資源安の恩恵を受けるペトロベトナム化学肥料（DPM）年初から波乱含みの株式市場ですが、ベトナム市場もその影響を受けています。昨年 8 月のチャイナショックでベトナム VN 指数は大きく下落しました。その後反発局面に入り、昨年 11 月に 3 分の 1 押し水準まで戻りましたが、再度下落し、現在 3 分の 2 押し水準で推移しています。個別株の動きも同様ですが、今回は昨年末に弊社の｢ベトナム株式セミナー｣でも取り上げたペトロベトナム化学肥料（DPM）について紹介します。昨年以来、原油のグローバル価格が大きく値下がりしています。ベトナムの個別企業もベトナムの原油・天然ガスに関連する国営ペトロベトナム・グループ傘下の多くの上場企業の株価が急落し、長期的な低迷のなかにいます。そのなかで、株価が緩やかに回復している銘柄があります。それが、ナフサを原材料にして、化学肥料を生産しているペトロベトナム化学肥料（以下 DPM と表示）です。 1 ニュース証券株式会社【関東財務局長（金商）第138号】加入協会主な事業日本証券業協会金融商品取引業外国株式は、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、会計基準変更リスク、流動性リスク、取引相手先リスク（カウンターパーティーリスク）、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・投資ガイド及び契約締結前交付書面をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等を十分ご理解の上、投資家ご本人様の判断にて行ってください。ベトナム株式へのご投資には、取扱手数料（【対面取引の場合】約定代金×2.16%（最低手数料800,000ドン）、が必要です。外国株式の売買にあたり、円貨と外貨を交換する場合には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。 VX 160112 D 作成：ニュース証券株式会社＜顧客配布資料＞ベトナムレポートベトナムマーケットレポート作成：2016年1月12日(火) お問い合わせﾌﾘｰﾀﾞｲｱﾙ：0120-411-965 ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞｱﾄﾞﾚｽ：http://www.news-sec.co.jp DPM は、国営ペトロベトナム・グループ（PVN）の子会社のひとつです。同社は、国内最大手の化学肥料メーカーで、肥料、液体アンモニア、工業ガス、その他の化学品の製造、販売を手掛けています。石油・天然ガス部門の国営ペトロベトナム・グループのなかで、原油のグローバル価格の下落の恩恵を受けている数少ないグループ企業のひとつです。まず業績面からみてみます。ペトロベトナム化学肥料（DPM）の2015年第3四半期及び2015年9ヶ月間の収益計算書第3四半期年初来9ヶ月間項目 2015年 2014年 2015年 2014年伸び率(%) 2015/9/30 2014/9/30 2015/9/30 2014/9/30 売上高･営業収益 2,269,453 2,119,765 7.06% 7,397,471 7,099,071 売上原価 1,498,554 1,610,753 -6.97% 5,060,235 5,273,000 売上総利益 770,899 509,012 51.45% 2,337,236 1,826,070 販管費･その他営業費用 324,447 287,680 12.78% 899,153 886,952 営業利益 446,452 221,332 101.71% 1,438,083 939,119 税引前利益 499,351 343,437 45.40% 1,451,954 1,099,350 純利益 409,639 287,647 42.41% 1,177,944 938,416 EPS（ドン） 1,078 757 42.43% 3,101 2,470 加重平均株式数(100万株) 379.9 380.0 379.9 380.0 （データはブルームバーグ、単位は100万ドン）伸び率(%) 4.20% -4.03% 27.99% 1.38% 53.13% 32.07% 25.52% 25.53% - 2015 年第 3 四半期決算は、前年同期比で 7％増収 42％増益、2015 年年初来 9 ヶ月間決算も同 4％増収 26％増益となっています。売上も利益も順調に伸びていると言えます。ペトロベトナム化学肥料（DPM）の2015年第3四半期、2014年通期のバランスシート 2015/9/30 2014/12/31 2015/9/30 資産負債及び自己資本 + 現金及び現金同等物 5,023,258 5,078,300 + 買掛金 300,959 + 短期投資 380,850 76,245 + 短期借入金 42,960 + 売掛金･受取手形 83,055 53,198 + その他流動負債 584,186 + 棚卸資産 1,386,619 1,491,901 流動負債総額 928,104 + その他流動資産 1,035,361 500,231 + 長期借入金 211,034 流動資産総額 7,909,142 7,199,876 + その他固定負債 51,343 + 総長期投資 255,571 21,840 固定負債合計 262,377 + 固定資産純額 2,364,950 1,654,037 負債合計 1,190,481 + 固定資産総額 8,750,561 7,846,647 + 少数株主持分 224,046 - 減価償却累計額 6,385,611 6,192,610 + 資本金･払込剰余金 3,821,180 + その他固定資産 84,758 1,235,258 + 剰余金･その他持分 5,378,714 固定資産合計 2,705,279 2,911,135 自己資本合計 9,423,940 資産合計 10,614,421 10,111,011 総資本(負債+資本) 10,614,421 （データはブルームバーグ、単位は100万ドン） 2014/12/31 364,668 93,521 585,722 1,043,911 1,126 61,034 62,160 1,106,071 216,801 3,821,180 4,966,959 9,004,940 10,111,011 次にバランスシートでは、現金および現金同等物に注目してください。約 5 兆ドンのキャッシュを持っています。これは金融を除く上場企業において、ペトロベトナムガス、ビングループ、マッサングループに次ぐ、第 4 位の金額です。また、自己資本額も高水準を維持しています・次に業績推移のグラフをみてみます。2012 年から 2014 年にかけて、中国産の安価な肥料が輸入され、国内市場が供給過剰状態になり、純利益が縮小傾向にありましたが、2015 年に入ってからは、利益率が改善してきています。その最も大きい理由は、ペトロベトナム化学肥料の窒素系肥料の平均販売価格の下落率が前年比で約 0.5％なのに対し、原材料の天然ガス価格が前年比で約 37％下落していることです。原材料価格の下落率の拡大が、利益率の改善につながっています。世界的な資源価格の下落が同社の業 2 ニュース証券株式会社【関東財務局長（金商）第138号】加入協会主な事業日本証券業協会金融商品取引業外国株式は、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、会計基準変更リスク、流動性リスク、取引相手先リスク（カウンターパーティーリスク）、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・投資ガイド及び契約締結前交付書面をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等を十分ご理解の上、投資家ご本人様の判断にて行ってください。ベトナム株式へのご投資には、取扱手数料（【対面取引の場合】約定代金×2.16%（最低手数料800,000ドン）、が必要です。外国株式の売買にあたり、円貨と外貨を交換する場合には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。 VX 160112 D 作成：ニュース証券株式会社＜顧客配布資料＞ベトナムレポート作成：2016年1月12日(火) ベトナムマーケットレポートお問い合わせﾌﾘｰﾀﾞｲｱﾙ：0120-411-965 ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞｱﾄﾞﾚｽ：http://www.news-sec.co.jp 績にはプラスに作用しています。ペトロベトナム化学肥料（DPM）の純利益推移　（2011年から2015年） 3,500 100.0% 3,000 80.0% 2,500 60.0% 2,000 40.0% 20.0% 1,500 0.0% 1,000 -20.0% 500 -40.0% 0 -60.0% 2011年 2012年 2013年純利益 2014年 2015年伸び率（データはブルームバーグ、単位は10億ドン、2015年は直近12ヶ月） DPM は国内最大の窒素系化学肥料メーカーとして、高いブランド力と広範で強力な販売ネットワークを持ち、国内市場で強固な地位を築いています。ただ 2011 年までは、窒素系化学肥料の国内生産能力は、国内需要の約 50％しかなく、不足分は海外からの輸入に頼っていました。しかし 2012 年からカマウとニンビンで生産が開始されたことにより、段階的に輸入が減少してします。国内製品と競合しているのは、中国からの安価な輸入品ですが、その輸入品に対する関税を 3％から 6％に引き上げたことも輸入の抑制に寄与しています。また、DPM の高品質の製品は、フーミー・ブランドとして、顧客に広く浸透しているうえに、国内に強力な販売ネットワークを持っていることが強い競争力となっています。窒素系肥料の国内生産能力　（工場別、2003年から2015年） 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 ハバックフーミーカマウニンビン（ペトロベトナム化学肥料の2015年第3四半期決算資料より弊社作成、単位は千トン） 3 ニュース証券株式会社【関東財務局長（金商）第138号】加入協会主な事業日本証券業協会金融商品取引業外国株式は、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、会計基準変更リスク、流動性リスク、取引相手先リスク（カウンターパーティーリスク）、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・投資ガイド及び契約締結前交付書面をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等を十分ご理解の上、投資家ご本人様の判断にて行ってください。ベトナム株式へのご投資には、取扱手数料（【対面取引の場合】約定代金×2.16%（最低手数料800,000ドン）、が必要です。外国株式の売買にあたり、円貨と外貨を交換する場合には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。 VX 160112 D 作成：ニュース証券株式会社＜顧客配布資料＞ベトナムレポート作成：2016年1月12日(火) ベトナムマーケットレポートお問い合わせﾌﾘｰﾀﾞｲｱﾙ：0120-411-965 ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞｱﾄﾞﾚｽ：http://www.news-sec.co.jp 配当も充実しています。2011 年からの配当は以下の通りです。配当額合計 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 3,000 7,000 2,500 3,500 ペトロベトナム化学肥料の現金配当額推移発表日権利落ち日支払日 2015/12/14 2015/12/28 2015/5/8 2014/9/5 配当額タイプ 2016/1/29 2,500 中間配当 2015/5/22 2015/6/24 1,500 期末配当 2014/9/19 2014/10/23 1,500 中間配当 2014/5/7 2014/5/16 2014/6/13 2,500 期末配当 2013/9/17 2013/9/27 2013/10/30 2,500 中間配当 2013/5/8 2013/5/20 2013/6/20 2,000 中間配当 2012/11/26 2012/12/3 2012/12/24 1,000 期末配当 2012/8/31 2012/9/12 2012/9/25 1,500 中間配当 2012/5/8 2012/5/16 2012/6/11 2,500 期末配当 2011/8/29 2011/9/13 2011/10/10 1,000 中間配当（データはブルームバーグ、単位はドン） 1 月 8 日の終値 28,800 ドンを基準に計算した直近 12 カ月の配当利回りは 13.88%です。2011 年以降年間で 2500 ドン以上の配当を続けています。最後に現在の株価です。 2014 年の 1 月以来、大きく下落したペトロベトナム化学肥料の株価でしたが、2014 年 9 月に底打ちし、昨年の 11 月には 14 年の高値と安値の値幅に対して半値水準まで戻してきました。ただその後はベトナム VN 指数に連動するように調整局面に入っています。しかし利益率の改善が進んでおり、現金配当利回りが 10％を超えている同社に注目していきたいと考えています。投資運用部長友哲郎 4 ニュース証券株式会社【関東財務局長（金商）第138号】加入協会主な事業日本証券業協会金融商品取引業外国株式は、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、会計基準変更リスク、流動性リスク、取引相手先リスク（カウンターパーティーリスク）、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・投資ガイド及び契約締結前交付書面をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等を十分ご理解の上、投資家ご本人様の判断にて行ってください。ベトナム株式へのご投資には、取扱手数料（【対面取引の場合】約定代金×2.16%（最低手数料800,000ドン）、が必要です。外国株式の売買にあたり、円貨と外貨を交換する場合には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。 VX 160112 D 作成：ニュース証券株式会社