薬品情報 355 号 No. 355 2015/10/21 監修 三浦 昌朋 編集 薬品情報室 主な内容 1. 2. 3. 4. 5. 6. 新規採用薬品一覧 新規医薬品採用に伴う削除薬品 製造販売中止による削除薬品 販売名称変更医薬品 後発医薬品への変更 その他 1.新規採用薬品一覧 [院内採用薬品] 116:抗パーキンソン剤 レボドパ [効]パーキンソン病、パーキン [禁]閉塞隅角緑内障の患者。本剤 Levodopa ソン症候群 の成分に対し過敏症の既往歴の ドパストン静注 50mg [用]成人 1 日量レボドパとして ある患者。非選択的モノアミン Dopaston 25~50mgを 1~2 回に分け 酸化酵素阻害剤投与中の患者。 処 て、そのままゆっくり静注又 [副]重大な副作用 大原薬品 は生理食塩液もしくはブドウ Syndrome malin。錯乱、抑う [剤]注射剤 糖注射液などに希釈して点滴 つ、幻覚。胃潰瘍・十二指腸潰 [組] 1 瓶中(20mL)中日局レ 静注する。なお、年齢・症状 瘍の悪化。溶血性貧血、血小板 ボドパ 50mgを含有 に応じて適宜増減する。 減少。突発的睡眠。 6343:血漿分画製剤 ヒト血清アルブミン [効]アルブミンの喪失(熱傷、ネ [禁]本剤の成分に対しショックの既 Human Serum Albumin フローゼ症候群など)及びア 往歴のある患者 献血アルブミン25%静注 ルブミン合成低下(肝硬変症 [副]重大な副作用 12.5g/50mL「ベネシス」 など)による低アルブミン血 ショック、アナフィラキシー Albumin 症、出血性ショック 特定生物由来。処 [用]成人1回20~50mL(ヒト血清 日本血液製剤機構 アルブミンとして5~12.5g) [剤] 注射剤 を緩徐に静脈内注射又は点滴 [組] 1瓶中(20mL)ヒト血清ア 静脈内注射する。 ルブミン5gを含有 なお、年齢、症状、体重により 適宜増減する。 1 薬品情報 355 号 [院外採用薬品] 2499:他に分類されないホルモン剤(抗ホルモン剤を含む) エキセナチド [効]2 型糖尿病 [禁]本剤の成分に対し過敏症の既往 Exenatide ただし、食事療法・運動療法に 歴のある患者。糖尿病性ケトアシ ビデュリオン皮下注用 2mg ペ 加えてスルホニルウレア剤、ビ ドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏 ン グアナイド系薬剤及びチアゾリ 睡、1 型糖尿病の患者。重症感染 Bydureon ジン系薬剤(各薬剤単独療法又 症、手術等の緊急の場合。透析患 劇。処 は併用療法を含む)による治療 者を含む重度腎機能障害のある患 アストラゼネカ で十分な効果が得られない場合 者。 [剤]注射剤 に限る。 [副]重大な副作用 [組] 1 キットを投与する場 [用]成人には、エキセナチドとし 低血糖。腎不全。急性膵炎。アナ 合、投与される薬液はエキセ て、2mg を週に 1 回、皮下注射 フィラキシー反応、血管浮腫。腸 ナチドとして 2mg を含む する。 閉塞。 2699:他に分類されない外皮用薬 過酸化ベンゾイル Benzoyl Peroxide ベピオゲル2.5% Bepio [効]尋常性ざ瘡 [禁]本剤の成分に対し過敏症の既往 [用]1日1回、洗顔後、患部に適量 歴のある患者 を塗布する。 [副]重大な副作用 なし 処 マルホ [剤]外用:ゲル剤 [組]1g中過酸化ベンゾイル 25mg 3969:その他の糖尿病用剤 エンパグリフロジン [効]2型糖尿病 [禁]本剤の成分に対し過敏症の既往 Empagliflozin [用]成人にはエンパグリフロジン 歴のある患者。重症ケトーシス、 ジャディアンス錠10mg として10mgを1日1回朝食前又 糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者。 Jardiance は朝食後に経口投与する。な 重症感染症、手術前後、重篤な外 処 お、効果不十分な場合には、 傷のある患者。 日本ベーリンガー 経過を十分に観察しながら [副]重大な副作用 インゲルハイム 25mg1日1回に増量することが 低血糖。脱水。ケトアシドーシ [剤]内用:フィルムコート錠 できる。 ス。腎盂腎炎、敗血症。 [組]エンパグリフロジン10mg 2 薬品情報 355 号 6250:抗ウイルス剤 ソホスブビル [効]セログループ2(ジェノタイ [警]本剤は、ウイルス性肝疾患の治 Sofosbuvir プ2)のC型慢性肝炎又はC型代 療に十分な知識・経験を持つ医師 ソバルディ錠400mg 償性肝硬変におけるウイルス血 のもとで、本剤の投与が適切と判 Sovaldi 症の改善 断される患者に対してのみ投与す [用]リバビリンとの併用におい ること。 処 て、通常、成人にはソホスブビ [禁]本剤の成分に対し過敏症の既往 ギリアド・サイエンシズ ルとして400mgを1日1回、12週 歴のある患者。重度の腎機能障害 [剤]内用:フィルムコーティ 間経口投与する。 (eGFR<30mL/分/1.73m2)又は透 ング錠 析を必要とする腎不全の患者。次 [組]ソホスブビル400 mg の薬剤を投与中の患者:カルバマ ゼピン、フェニトイン、リファン ピシン、セイヨウオトギリソウ (セント・ジョーンズ・ワート) 含有食品。 [副]重大な副作用 貧血 2.新規医薬品採用に伴う削除薬品 薬事委員会で新規採用され、薬剤の切り替え対象となった下記薬剤は、2015 年 11 月から処方 オーダと注射オーダのマスターを止め処方できなくなります。 中止薬品 切換え薬品 備考 ビデュリオン皮下注用 2 ㎎:バイアル ビデュリオン皮下注用 2 ㎎ペン デバイス変更 3.製造販売中止による削除薬品 当院で現在採用されている下記薬剤は 2015 年中に製造販売が中止となります。在庫が無くなり 次第削除となり、下記薬剤に順次切換えを行います。 中止薬品 切換え薬品 ムツタミン注射液 10 ㎎(大日本住友) 4. 販売名称変更医薬品 変更前薬品名 アンギナール散 12.5% ビタミン B1 注「日医工」10 ㎎(日医工) 変更後薬品名 ジピリダモール散 12.5%「JG」 3 薬品情報 355 号 5.後発医薬品への変更 (○:採用後発医薬品) アダラートカプセル 10mg ○ニフェジピンカプセル 10mg 「サワイ」 アダラート L 錠 10mg ○ニフェジピン L 錠 10mg 「トーワ」 アダラート L 錠 20mg ○ニフェジピン L 錠 20mg 「トーワ」 アダラート CR 錠 20mg ○ニフェジピン CR 錠 20mg 「サワイ」 アムロジン OD 錠 5mg ○アムロジピン OD 錠 5mg 「トーワ」 クラビット錠 250mg ○レボフロキサシン錠 250mg「DSEP」 セルベックスカプセル 50mg ○テプレノンカプセル 50mg 「トーワ」 セルベックス細粒 10% ○テプレノン細粒 10% 「トーワ」 ディオバン錠 80mg ○バルサルタン錠 80mg 「サンド」 ブロプレス錠 8mg ○カンデサルタン 8mg 「あすか」 ムコダインシロップ 5 % ○カルボシステインシロップ 小児用 5 % 「トーワ」 ファンギゾンシロップ 100mg/mL(24mL/瓶) ラキソベロン内用液 0.75 % ○ハリゾンシロップ 100mg/mL(24mL/瓶) ○ピコスルファートナトリウム 内用液 0.75 % 「日医工」 4 薬品情報 355 号 6.その他 ①厚生労働省による業務改善命令(ファイザー) 2015 年 9 月 1 日付で 11 製品に関する重篤な副作用 212 症例を、定められた期限※内に医薬品医療機 器総合機構(PMDA)に報告していなかったことに対して業務改善命令が出ている。 「スーテント」145 例、「インライタ」26 例、「トーリセル」23 例、「トビエース」5 例、「リウマ トレックス」4 例、「ザイボックス」3 例、「エンブレル」2 例、「ザーコリ」2 例、「ブイフェン ド」2 例、「プロジフ」1 例、「リリカ」1 例 ※ 死亡、未知の重篤な副作用:15 日以内、重篤な副作用:30 日以内 ②テノゼット錠 300 ㎎(GSK)出荷停止 2015 年 8 月 12 日の中国天津倉庫爆発事故による被災のため製造・出荷ができないため 当該診療科に製薬メーカーを通じて新たな患者さんへの処方を見合わせていただくように依頼 →現在、院内院外とも処方されている患者さんはおりません。 ③適応症の追加 薬品 一般名 追加適応症 アーチスト錠 2.5mg,10mg,20mg カルベジロール 頻脈性心房細動 ボセンタン水和物 全身性強皮症における手指潰瘍の発症抑制 (ただし手指潰瘍を現在有している、または手指潰瘍の 既往歴のある場合に限る) トラクリア錠 62.5mg トレシーバ注フレックスタ インスリンデグルデク インススリン療法の小児での適応取得 ッチ (遺伝子組み換え) ブイフェンド錠 50 ㎎,200 ㎎ ボリコナゾール ブイフェンド 200 ㎎静注 用 造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防 レボフロキサシン細粒 10%,錠 250mg,500mg 「DSEP」 レボフロキサシン水 和物 肺結核及びその他の結核症 (原則として他の抗結核薬と併用) レミケード点滴静注用 100 インフリキシマブ(遺 伝子組み換え) 腸管型ベーチェット病、神経型ベーチェット病、血管型 ベーチェット病 5
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