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群馬県農業の動向
群馬県農業の主要指標と全国的地位
群馬県農業の動向
(単位:ha・戸・人・億円)
1. 群馬県農業の特徴
区 分
(1)概要
豊富な水資源や耕地が標高10~1,
群馬県
全 国
耕地面積(H26)
4,518,000
割合
(%)
1.6
72,600
1つ上位の県
全国
順位
19
兵庫
75,400
田面積
2,458,000
27,200
1.1
32
島根
30,300
畑面積
2,060,000
45,400
2.2
9
静岡
45,700
販売農家数(H22) 1,631,206
31,914
2.0
24
三重
39,851
農家人口
6,503,219
124,361
1.9
23
鹿児島
128,006
農業就業人口
2,605,736
57,084
2.2
21
岡山
59,570
農業産出額(H25)
85,748
2,303
2.7
13
長野
2,347
野菜
22,533
936
4.2
7
埼玉
1,025
畜産(養蚕含む)
27,948
947
3.4
9
栃木
955
米
17,864
162
0.9
35
愛媛
168
資料:農林水産省「耕地及び作付面積統計」「農林業センサス」「生産農業所得統計」
400mの間に分布し、首都圏に位置す
るなどの有利な立地条件を生かした多彩
で多様な農業が展開されています。特に
野菜や畜産(豚、生乳)の生産が盛んで
す。
本県の食料自給率は34%(平成25
年度カロリーベース)と低い水準です。
これは、カロリーの高い米の生産が少ないこ
群馬県の食料自給率の推移
と、カロリーの少ない野菜や計算上のカロリ
17
ーが低い畜産(飼料の大半が輸入)が盛んで
あること、海が無く水産物が少ないこ
と等のためです。
18
19
(単位:%)
20
21
22
23
24
25
カロリーベース
34
34
33
34
生産額ベース
92
95
91
87
資料:農林水産省「都道府県別自給率」
※平成25年度は概算値
34
97
30
99
33
92
34
92
34
92
個別農産物構成比(平成 25 年農業産出額)
(2)主要農産物
本県の農業産出額(H25)の上位品
目は、豚、生乳、キャベツ、米、きゅ
うり、鶏卵、肉用牛、こんにゃくいも、
ほうれんそう、トマトの順となってい
ます。全国でも上位にある野菜と畜産
物で農業産出額の全体の約8割を占
め、首都圏を中心に各地に供給してい
農産物生産量全国順位(平成 25 年)
ます。
品目
1位
2位
全国生産量
1
位
こんにゃくいも
3
位
%
(9 7 ) 栃
木
(3)
占有率
%
-
占有率
%
-
%
-
知
(18)
2 4 9,9 0 0
(17 ) 千
葉
(9) 茨
城
(7) 神
川
(5)
574,400 宮
崎
(11)
5 5,9 0 0
(10 ) 埼
玉
(8) 福
島
(7) 千
葉
(6)
ふき
12,400 愛
知
(41)
1,5 9 0
(13 ) 大
阪
(8) 福
岡
(5) 徳
島
(4)
うめ
123,700 和
山
(64)
5,5 9 0
(5 ) 福
井
(2) 神
川
(2) 奈
良
(2)
ほうれんそう
250,300 千
葉
(14) 埼
玉
(10)
1 9 ,8 00
(8 ) 宮
崎
(7) 茨
城
(6)
なす
321,200 高
知
(11) 熊
本
(10)
2 2 ,6 00
(7 ) 福
岡
(6) 茨
城
(6)
レタス
579,000 長
野
(35) 茨
城
(15)
5 3 ,0 00
(9 ) 兵
庫
(5) 長
崎
(5)
47,000 茨
城
(27) 静
岡
(17)
3 ,4 70
(7 ) 愛
知
(7) 埼
玉
(6)
906,300 茨
城
(26) 長
野
(25)
2 9 ,4 00
(3 ) 北
道
(3) 栃
木
(3)
24 9 ,4 44
(3 ) 熊
本
(3) 千
葉
(3)
ちんげんさい
歌
奈
海
奈
生乳
7,508,261 北
海
道
(52) 栃
木
(4)
小麦
811,700 北
海
道
(66) 福
岡
(6) 佐
賀
(4)
2 5,4 0 0
( 3) 愛
知
(3)
スイートコーン
236,800 北
海
道
(46) 千
葉
(7) 茨
城
(6)
1 0,1 0 0
( 4) 長
野
(4)
阪
(12) 茨
城
(8)
2,4 3 0
( 8) 福
岡
(7)
道
(12) 岩
手
(7)
3,6 1 0
( 5) 長
崎
玉
(13) 茨
城
(10) 北
海
道
(5)
2 0 ,6 00
(4 )
潟
(9) 埼
玉
(9) 北
海
道
(8)
5 ,0 60
(8 )
道
(36) 長
野
(5) 千
葉
(4)
5 ,9 60
(4 )
崎
(6)
3 ,5 90
(6 )
道
(5)
1 ,8 65
(4 )
しゅんぎく
30,700 千
葉
(13) 大
生しいたけ
67,944 徳
島
(13) 北
477,500 千
葉
(14) 埼
ねぎ
えだまめ
5
位
6 0 ,1 00
5位
占有率
1,440,000 愛
きゅうり
はくさい
4
位
62,200
4位
占有率
%
キャベツ
2
位
3位
占有率
海
62,700 千
葉
(12) 新
159,800 青
森
(37) 北
にら
63,900 高
知
(24) 栃
木
(18) 茨
城
(12) 宮
まいたけ
45,383 新
潟
(63) 静
岡
(12) 福
岡
(8) 北
やまのいも
海
海
・ きのこ類は林野庁「特用林産物関係資料」による。
・ こんにゃくいもは主産県調査であり、3年周期で全国調査を実施している。平成25年産については主産県を対象に調査を実施した。
なお、主産県とは栃木県及び群馬県である。
・ 豚の都道府県別出荷頭数については、平成22年より調査を実施していない。
1
(5)
群馬県農業の動向
2.農業構造の動向
主副業別農家数の推移(販売農家)
(1)農業の担い手
総農家数は57,252戸(H22)、うち販
売農家数は31,914戸(H22)、自給的農
家数25,338戸(H22)で、自給的農家が
4割を超える一方で、販売農家は主業農家ほど
大きく減少しています。農業就業人口は57,
084人(H22)で、5年間で約14,600
人減少し、平均年齢は65.9歳(5年前は6
3.7歳)となっています。
新規就農者は188人(H26)、認定農業者
は4,765人(H26)です。
(2)農地
耕地種類別の面積の推移
耕地面積は72,600ha(H26)で、田は
27,200ha、畑は45,400ha です。
年間、約500ha のペースで減少していま
す。減少の主な理由は宅地等への転用や耕
作放棄によるものです。
耕作放棄地は13,901ha(H22)、耕作
放棄地率は22.1%(H22)であり、特に中
山間地域では深刻な状態にあります。
3.農業生産の動向
(1)農業産出額
農業産出額は昭和58年の3,281億
円をピークに減少していましたが、平成25年は2,303億円となり前年の2,220億円を83億円上回り
ました。都道府県別順位では、全国13位となっています。
2
群馬県農業の動向
(2)主な農産物の生産動向
①野菜
標高差のある耕地と首都圏に近い立地条件のもと、高冷地のキャベツ、レタス等の高原野菜や、平坦地のきゅ
うり、トマト、なす、いちご等の施設野菜など、県内全域に産地が形成され、年間を通じて多彩な野菜が生産さ
れています。
新規野菜栽培者の確保や消費者ニーズに対応した販売力強化などにより、野菜の作付面積は19,300ha
(H25)、産出額は936億円(同)となり、ここ数年はほぼ横ばいの傾向で維持されています。
野菜の作付面積・産出額の推移
②果樹
りんご、日本なし、うめ、ぶどう、キウイフルーツ、ブルーベリーなどが主に生産されています。立地条件を
活かした観光果樹園等による直接販売が大半を占めています。
全国上位の生産量を誇るうめ、ブルーベリーでは、特色ある栽培を拡大し、知名度の向上を図る取り組みが進
められています。
果樹の栽培面積は2,770ha(H25)、産出額は85億円(同)となっています。
果樹の栽培面積・産出額の推移
3
群馬県農業の動向
③花き
恵まれた日照条件や標高差を活かし、キク、バラ、シクラメン、切り枝が主に生産されています。また、切り
花アジサイ、花壇苗や山野草など多彩な品目が栽培されるとともに、新品種の育成も行われています。
花きの作付面積は364ha(H25)、産出額は53億円(同)となっています。
花きの作付面積・産出額の推移
④乳用牛(酪農)
生乳生産量は全国4位(H26)ですが、飼養戸数・飼養頭数は年々減少しています。このような中、規模拡大や
生産の効率化が進み、1戸当たりの飼養頭数は62.1頭(H26)と、ここ数年はやや増加しています。
乳用牛の飼養戸数は625戸(H26)、飼養頭数は38,800頭(同)、産出額は269億円(H25)となっ
ています。
乳用牛の飼養戸数・頭数の推移
4
群馬県農業の動向
⑤肉用牛
酪農が盛んであることから交雑種などの割合が高いのが特徴ですが、近年は黒毛和種を中心に肉用種の占める
割合が増えています。
飼養戸数、飼養頭数とも減少傾向ですが、1戸当たりの飼養頭数は94.8頭(H26)とほぼ横ばいです。
肉用牛の飼養戸数は659戸(H26)、飼養頭数は62,500頭(同)、産出額は110億円(H25)となっ
ています。
肉用牛の飼養戸数・頭数の推移
⑥豚
消費地である首都圏に位置しているという立地条件を活かして、全国でも有数の養豚県としての地位を築いて
います。消費者ニーズの多様化が進む中、地域の特色を生かした多彩な銘柄豚があります。
飼養戸数は減少傾向ですが、飼養頭数はほぼ横ばいで、1戸当たりの飼養頭数は2,386頭(H26)と増加し
ています。
豚の飼養戸数は257戸(H26)、飼養頭数は613,200頭(同)、産出額は357億円(H25)となって
います。
豚の飼養戸数・頭数の推移
5