京都大学フォーミュラプロジェクト KART 月例活動報告書

2015 年度 12 月期(第 3 号)
京都大学フォーミュラプロジェクト KART
月例活動報告書
オーストラリア大会参加チームによる集合写真
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今月の活動概要
ご挨拶
新年明けましておめでとうございます.旧年中は格別の
○2015 年度車両設計
ご高配を賜り,誠にありがとうございました.本年も変わら
○名古屋静的交流会
ぬご指導・ご鞭撻の程を何卒宜しくお願い申し上げます.
○フロムセブンミーティング
さて,12 月は 1 週間のオーストラリア大会視察を含む,イ
○株式会社 UACJ 様工場見学
ベントが目白押しのひと月となりました.どのイベントでも
○SolidWorks 講習会
参加メンバーは知見を広げ,またそれをチーム内で共有・
○大会エントリー
蓄積するよう心掛けております.
今月ご支援頂きました方々
各種イベントに参加してチームとして幅広い経験を積ん
でいく一方で,年間スケジュール通りに新車両の設計・製
作を進めなければなりません.これらを両立できるよう,今
年度の課題であるメンバー間の連携を意識して行い,ス
ケジュール管理を徹底してまいります.
これからも京都大学 KART をよろしくお願いいたします.
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今月の各班報告
2015 年度 12 月期(第 3 号)
今月の活動概要
2015 年度車両設計
を活かし,13号機の設計に反映させ,車両の
CAD上で,2015年度新設計車両である
ブラッシュアップを行ってまいります.
KZ-RR13の全体像が完成してまいりました.設
計指針である出力の向上,大幅な軽量化,エ
また,ほぼ設計が終了したフレームに関して
アロデバイスのバネ下マウントをそれぞれのパ
は12月上旬に製作を開始いたしました.パイ
ーツに反映させた車両となりました.
プ材の切り出しやフレームジグの製作を行って
現在は,パーツ担当者間で相談して各パー
おります.スケジュール通りの3月末のシェイク
ツの細やかな修正や干渉問題の解決を行って
ダウンを目指し,迅速に制作を進めてまいりま
おります.オーストラリア大会に参加した知見
す.
名古屋静的交流会
が行われました.
6日に,名古屋大学の学生フォーミュラチー
ム主催の静的審査対策に関する交流会が行
KARTはコスト分科会で講演を行い,コスト
われ,KARTから3名が参加しました.
審査対策のスケジュールや,コストレポートを
午前の部では大会の車検員の方々による
書く際に注意すべき点について発表しました.
車検講習会が行われました.今年度は空力部
3名のメンバーは,入れ替わりながら3つの
品の取り付け位置に関する制限をはじめ,レギ
分科会の講演とディスカッションを拝聴してま
ュレーション変更点が多数あります.それら変
いりました.各校の静的審査への取り組みと自
更点について車検員の方々に丁寧に説明を
らの取り組みを比較し,より良い成績を得るた
していただき,レギュレーション変更点の見落
めには何をすべきかを考えました.
としが無いこと,車検員の方々との解釈の相違
昨年度はデザイン審査が8位と足を引っ張り,
が無いことを確認しました.さらに,記述が明
総合優勝に届かなかった要因のひとつに挙げ
確でない点に関しては直接質問に伺い,具体
られます.これから車両製作に追われる時期
的なアドバイスを頂くことができました.
に突入しますが,静的審査も3つ全てで好成
午後からは,デザイン・コスト・プレゼンテー
績を収めることが出来るよう,早期から準備を
ションの3つに分かれて,それぞれの成績上位
進めて参りたいと思います.
校の担当者による講演とフリーディスカッション
フロムセブンミーティング
7 日,京都在住の方々を中心とした自動車愛
カーやレトロカーが多数集結するだけでなく,
好家クラブ,“フロムセブン”のイベントである,
臓器提供意思表示カードの配布・チャリティー
第 23 回フロムセブンミーティングが嵐山-高
オークション・じゃんけん大会などといったイベ
雄パークウェイにて開催されました.
ントを行い,それらの収益金と来場者の募金を
フロムセブンミーティングは,珍しいスーパー
歳末ふれあい募金として寄附するという主旨で
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2015 年度 12 月期(第 3 号)
行われております.
車好きの多いメンバーたちの憧れのクルマが
KART は来場される車両の駐車場誘導をお
続々と現れる中で,楽しくお手伝いをさせてい
手伝いしました.今年は,例年通り昨年度車両
ただきました.この場をお借りしてフロムセブン
を展示させていただき,来場された多くの方々
の皆様に厚く御礼を申し上げます.
に学生フォーミュラの宣伝を行いました.
株式会社 UACJ 様工場見学
11 日に株式会社 UACJ 様の福井アルミニウ
工場にもかかわらず,すみずみまで管理が行
ム圧延工場にて工場見学会が開催され ,
き届いている印象を受けました.またどのような
KART より 2 名が参加いたしました.
工程でアルミを圧延しているかを近くで見るこ
まず工場につくと株式会社 UACJ の概要に
とができ非常に勉強になりました.弊チームで
ついての簡単な説明をしていただきました.ア
も規模に違いはありますが,見習うべきものが
ルミニウムの圧延製造工程や,工場で製造さ
たくさんありました.
れたアルミニウムが普段我々の生活にどのよう
最後になりましたが今回の工場見学会を開
に利用されているかを知ることができました.
催してくださいました株式会社 UACJ 様に心よ
次に工場を見学させていただきました.工
り御礼申し上げます.
場の中はきれいに整理整頓されていて巨大な
SolidWorks 講習会
23 日 に 大 阪 大 学 に て 開 催 さ れ ま し た
ソフトウェアではありますが,今回の講習会で
SolidWorks 講習会に 1 回生 5 名が参加いたし
新たに知った機能も多くあり,目から鱗でした.
ま し た . CAD , CAE の プ ロ の 方 々 に
また,解析の基本的な方法について体系的に
SolidWorks の使い方や機能について教えて
お教えいただきました.さらには,SolidWorks
いただく大変貴重な機会となりました.この講
による CAD,CAE についてだけではなく,エン
習会には各校あわせて約 70 人が参加し,午
ジニアリング一般に関わるご講義をいただき,
前には CAD と CAE の 2 コースに分かれての
大変勉強になりました.この講習会で勉強を終
基礎編,午後には CAD コース,CAE 流体解
わりとするのではなく,今回学んだことを反芻し,
析コース,CAE 構造解析コースの 3 コースに
設計に生かせるよう努めてまいります.
分かれ て講習が実施されました .私たちは
また,最後になりましたが,今回の講習会を
CAE の 2 コースに分かれて参加いたしました.
企画,実施してくださったすべての方々に厚く
SolidWorks は私たちが普段から使っている
御礼申し上げます.
大会エントリー
第 13 回全日本学生フォーミュラ大会のエン
た.
トリー受付が 12 月 20 日より開始されました.ま
今年度大会は,9 月 1 日~5 日までの 5 日
た同時に,今年度の大会日程も公開されまし
間,静岡県の小笠山総合運動公園で行われ
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2015 年度 12 月期(第 3 号)
ます.競技は例年通り,デザイン(設計),コスト,
KART も早速大会エントリーを済ませまし
プレゼンテーションの静的審査と,アクセラレ
た.
ーション(加速),スキッドパッド(旋回),オートク
KART の 1 年間の活動の集大成を発揮する
ロス(コース走行),エンデュランス(耐久走行)の
場ですので,ぜひ会場にお越しいただければ
動的審査の,全 7 競技です.
と思います.
第 13 回 全日本学生フォーミュラ大会
開催日程 : 2015 年 9 月 1 日(火)~5 日(土)
開催地 : 静岡県 小笠山総合運動公園
今月支援していただきました方々
今月は以下の方々にご支援をいただきました.厚く御礼を申し上げますとともに,今後とも温かい
ご声援のほど,よろしく願いいたします.
スポンサー様
医療法人啓信会京都きづ川病院 様
(運搬車両を貸与して頂きました)
速水矯正歯科医院 様
(金銭的支援を頂きました)
株式会社 UACJ 様
(工場見学を実施して頂きました)
有限会社廣部機型製作所 様
(機械加工の支援を頂きました)
近藤科学株式会社 様
(サーボモータの支援を頂きました)
サポーター様
藤井 拓磨 様
名和 亮輔 様
今月の各班報告
シャシ班
12 月に入り,フレームの製作が本格的に始
ります.ジグについてもこれまでのノウハウに加
まりました.パイプ端を整形する際,CAD と同
え,支持点を増やすことで過去最高のフレー
じ形状を印刷した紙を貼り,切削作業の精度
ム精度を目指します.一方で,今年度のフレー
を高める方法が 2 年前に考案され,大きな効
ムは,過去に例がないほど多種類のパイプを
果があったことから今年度もこれを踏襲してお
使用するため,厚みが異なるパイプどうしの溶
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2015 年度 12 月期(第 3 号)
接や,溶接ひずみの違いが及ぼす影響は未
採用や,ギアボックスやギアの種類・減速比の
経験の物もあります.これらに注意をしつつ,
見直しを行い,一定の成果を上げることができ
来月からはパイプの切り出し・端面の処理に並
ましたが,重量や LSD サイドギアのガタ,オイ
行して治具の製作を開始し,2 月の完成までス
ル漏れなどの課題が残りました.今年度は同じ
ムーズに作業が進むよう,取り計らっていきま
く軽スポーツ用ながらひと回り小さく軽量な
す.
LSD を採用し,前述の課題を踏まえ内部のデ
また,フレーム部分以外の設計も収束しつつ
フケースの再設計,オイルシール部の公差検
あり,13 号機の全容がほぼ決定しました.シャ
討等を行います.さらにドライブシャフトのシャ
シ班として特筆すべきものとしては,ドライブト
フト部を中空化することにより,約 800g の軽量
レインの改良が挙げられます.昨年度はそれ
化を達成します.以上の取り組みにより,より軽
までの KZ シリーズからドライブトレインを大幅
量で信頼性の高いドライブトレインの構築を図
に刷新しました.市販の軽スポーツ用 LSD の
ります.
エンジン班
今月エンジン班では,スーパーチャージャー
ルの搭載を検討いたします.そこで,エンジン
の設計,排気圧測定用装置の製作を行いまし
回転数に合わせてスロットルの開度を設定す
た.
るには,排気圧を測定することが効果的です.
スーパーチャージャーにつきましては,おお
実際に測定できることを確認するため,試験的
よその機械の構造等の設計は終わっておりま
に昨年度の排気管に加工をし,センサーを搭
したが,潤滑についての設計が終わっていな
載しました.また,センサーを排気管に搭載す
かったため,今月はその部分の設計および全
る上で,耐熱性を考慮して水で冷却のできる経
体のブラッシュアップを行いました.潤滑油に
路を装置に搭載しました.今月は実際に測定を
ついては,エンジンから供給する方式を採用し,
行えなかったため,来月エンジンベンチを用
また細かいオイル経路についても決定いたし
いて測定いたします.
ました.来月以降は実際に試作し,運転いたし
また,先月の報告書にも記しましたが,岡山
ます.
走行会においてエンジンブローが発生した事
態について,最も可能性が高い原因はノッキ
ングであると判明しました.
なぜならば,ノックの衝撃波によるシリンダヘ
ッドの磨耗および,ピストン裏面の焼き付きが
確認されたためです.
また,そのノッキングの直接的な原因としては,
サージタンクにクラックが入っていたために 2
設計したスーパーチャージャー
次エアを吸い,リーン燃焼となっていたこと,ま
次に,排気圧センサーを取り付けるための装
た間接的な原因としては,大会での走行時に
置を製作いたしました.今年度は,排気スロット
は水温補正が適切に行えていなかったために
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2015 年度 12 月期(第 3 号)
リーン燃焼となっていたことで,エンジン筒内
均が一定以上の場合に警告をドライバーに示
の温度が高くなりエンジンへダメージが蓄積し
すこと,エンジン分解の回数を増やし定期的に
ていたと判断しました.なお, 岡山走行会では
内部の損傷を確認すること等を考えておりま
水温補正の修正は行っておりました. 対策とし
す.
て,吸気系の設計を見直すこと,λの時間平
エアロダイナミクス班
今月は CAD の修正とエアロデバイスの雄型
械加工で製作することで設計通りの形状に近
の設計を進めました.
づけることを狙いました.すでに雄型用の CAD
まず CAD の修正を行ったのは,足回りとの
を作成し,一部のパーツを除いて製作を依頼
干渉とエンジンの排気・冷却ラインの設計変更
しました.アップスイープについては,すでに
に対応する必要があったためです.特に排
加工をしていただき,型が完成しております.
気・冷却ラインに関しては,サイドウイング内部
このほかには,DRS に使用するサーボモー
に配置されていることによりダウンフォース発生
タも支援を頂きました.
量への影響が大きいため,三次元解析を使用
今後は可能な部品から製作を開始し,材
しながら形状を修正しました.また,先日のオ
料・副資材の発注を漏れのないよう行い,3 月
ーストラリア大会視察でのウイング搭載車両を
シェイクダウンに向けて活動を行います.
参考にウイングの骨組みの構造を変更いたし
ました.
続いて,雄型についてです.今年度はエア
ロパーツのバネ下マウント化を行うため,製作
後のレイアウトの調整が困難であることが予想
され,これまで以上に精度の高いカーボンの
成形用の型を製作する必要があります.その
修正したウイングの骨組となる部品
ために今年度はカーボン成形用の雄型を機
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