旭川市社会福祉協議会 第5期地域福祉活動計画評価書 (平成26年度) 社会福祉法人旭川市社会福祉協議会 第5期地域福祉活動計画評価委員会 第5期地域福祉活動計画にかかる評価について (平成26年度) 旭川市社会福祉協議会第5期地域福祉活動計画は、5か年計画期間の初年度が終了い たしました。 この計画は、第4期地域福祉活動計画の基本理念を引続き継承し、基本目標を「みん なが認めあい、つながりあい、支えあう心を育むまちづくりを目指します」と定め、住 民活動の主体と、関係機関や行政等の協働により7つの活動領域が、総合的に推進する 「支えあう心を育むまちづくり」を進めてまいります。 さて、活動計画の初年度にあたる平成26年度評価については、上半期の評価を平成 26年11月20日に、そして平成26年度の下半期及び1年間の評価を平成27年7 月3日に評価委員会を開催して、各担当部署の自己評価を基に、評価委員それぞれが意 見を出し合い、本評価書をまとめ上げました。 上半期の評価過程においては、約9割(〇8割、△1割)が何らかの形で推進されて いることに対し、「少ない職員の中で非常に頑張っているのではないか。」という意見が あった半面、一部の事業でほとんどの項目が「×」となっていることに対して、実施で きなかった理由説明と、下半期でその遅れを取戻すための具体的事業推進方策を求めま した。 その結果、平成26年度下半期では、要因や課題を整理して取組みを行った結果、事 業計画に基づく取組みは概ね達成されました。また、下半期の評価全体としても、○(実 施出来ている)が、上半期より1.6%増の結果となりました。 また、この第5期地域福祉活動計画の策定の過程で、新たに事業化された「地域包括 ケアシステム構築事業」については、初年度の目標を100%達成するところまでは至 りませんでしたが、末広・東鷹栖圏域に配置されたコミュニティソーシャルワーカーを 中心に、住民が主体となった「ふるさとの物語茶話会」を積み重ねた結果、住民の想い を冊子にまとめ上げ、今後は、これからのふるさとのまちづくりに向けて、新たな展開 に期待が持てるものとなりました。 最後に、社協活動の5つの原則の一つに「住民活動主体の原則」があります。そのた めには、実施に向けた働きかけの際に、地域活動者の「出来る時期」を逃さない、見逃 さないことが大切であり、住民が主体となって地域福祉活動を推進することを願い、ご 挨拶とさせていただきます。 平成27年8月 社会福祉法人旭川市社会福祉協議会 第5期地域福祉活動計画評価委員会 委員長 円 山 宏 一 第5期地域福祉活動計画の平成26年度評価について 〔第5期地域福祉活動計画/平成26年度総体〕 上 半 期 下 半 期 項目数 項目数 対比 割合 割合 ○ 133 138 +5 (実施出来ている) 80.6% 82.2% +1.6% △ 18 16 ‐2 (不十分) 10.9% 9.5% -1.4% × 14 14 ±0 (実施出来ていない) 8.5% 8.3% -0.2% 計 165 168 活動領域1【人づくり】みんなが主人公になる地域づくり 活動したい人と活動を求める人をつなぐための人づくりを推進し、あらゆる人々の 参画により、だれもが主人公となる地域づくりを進めていくための2事業を評価いた しました。 Ⅰ Ⅱ 事業・項目 (1)市社協活動2事業 市社協活動2事業の内容 ボランティアセンター事業のボランティア活動推進と災害救援事業の評価につ いては、次のとおりとなりました。 ○ △ × 計 上半期項目数(割合)下半期項目数(割合) 11(73.3%) 11(78.6%) 4(26.7%) 3(21.4%) 0 0 15 14 上半期の評価では、ボランティアニーズの把握(活動者・団体からの把握)、 福祉教育の推進(小学校における福祉教育に関する意向調査)、災害時対応マニ ュアル作成検討などにおいて、上半期の取組みが下半期に変更されたことにより、 4項目で「不十分」の評価となりました。 下半期の評価では、ボランティアニーズの把握の「相談機関からの把握」につ いては、全市的な調査に至らなかったこと。また、ボランティアコーディネート の「プラットフォームとの連携・移行」については、担い手の発掘・養成が未着 手のため、さらに、福祉教育の推進の「意向調査に基づく福祉教育プログラムの 提案と実施支援」においては、意向調査不足と全市的に調査に課題があり、プロ グラムの提案まで至らなかったことで、その3項目で「不十分」の評価となりま した。 また、上半期から下半期に変更した4項目のうち、2項目について実施に至る 結果となりました。 -1- 活動領域2【情報発信】みんなが情報発信できる地域づくり 地域活動に参加したい人を活動につなぐための情報発信や、困り事を抱えた方々の 想いを地域に発信していくための3事業を評価いたしました。 Ⅰ Ⅱ 事業・項目 (1)市社協活動3事業 市社協活動3事業の内容 わかりやすい福祉情報の提供事業、地域福祉を推進するための研修会事業、福 祉人材バンク事業の評価については、次のとおりとなりました。 ○ △ × 計 上半期項目数(割合)下半期項目数(割合) 2(20.0%) 10(90.9%) 2(20.0%) 0 6(60.0%) 1(9.1%) 10 11 上半期の評価では、福祉人材バンク事業の取組みが、7項目中6項目で「実施出 来ていない」との評価となり、下半期でその遅れを取戻す取組みを強く求めました。 下半期の評価では、上半期に実施出来ていなかった福祉人材バンク事業のすべ ての項目で「実施出来ている」となりましたが、社協あさひかわ未配布世帯への 情報発信方法の検討について、他の見直し協議を優先させたことから部会による 検討まで至らず「実施出来ていない」との評価となりました。 活動領域3【場づくり】みんなが出会いつながる地域づくり 地域で暮らす人々が出会い、つながり、相互に支えあう場づくり、地域づくりを推 進し、誰もが共に生きる社会の創造と全ての人を包み込み支える福祉コミュニティづ くりのための5事業を評価いたしました。 Ⅰ Ⅱ 事業・項目 (1)地区社協実践活動を支援する1事業 (2)市社協活動4事業 地区社協実践活動を支援する1事業の内容 安心見守り事業や、ふれあいサロン事業をはじめとする地区社協活動を支援する 事業の評価については、次のとおりとなりました。 ○ △ × 計 上半期項目数(割合)下半期項目数(割合) 11(64.7%) 6(50.0%) 5(29.4%) 6(50.0%) 1(5.9%) 0 17 12 上半期の評価では、地区社協が行うタウンミーティングの開催支援や地域・在 -2- 宅福祉部会における検討協議等が上半期に取組めなかったことにより、5項目で 「不十分」評価となりました。また、事例集の発行について、「実施できていな い」との評価となり、下半期に編集方針、地区社協からの情報収集等を行い、発 行に向けた取組みが求められました。 下半期の評価では、地区社協が行うタウンミーティングの開催支援については、 地域調査の結果報告回答は出来たが、地域(地区社協)の多忙な時期と重なった ことなどもあり、タウンミーティングの実施までは至らなかった。また、事例集 については、地域支えあいのまちづくり推進事業の「Q&A」として作成し、各 地区社協に配布しました。 Ⅲ 市社協活動6事業の内容 新旭川・永山高齢者等健康福祉センターの管理運営や地域活動拠点「すずかけ」 の運営等をはじめとする市社協活動事業の評価については、次のとおりとなりました。 ○ △ × 計 上半期項目数(割合)下半期項目数(割合) 10(100.0%) 9(90.0%) 0 1(10.0%) 0 0 10 10 上半期の評価では、10項目全てにおいて、「計画通り推進されている」との 評価となりました。 下半期の評価では、トレーニングルームの運営にあたり、旭川市や指定管理者 との情報交換が、利用実態や実績の把握に時間を要したことで、情報交換まで至 らなかったため「不十分」の評価となりました。 活動領域4【小地域ネットワーク】みんなが身近で支えあう地域づくり 地域の中でニーズや困り事を発見し解決に導く仕組みが必要であり、それぞれの地 域特性に応じて、住民と関係機関が協働し、地域の課題を地域で解決するための小地 域ネットワーク構築を推進するための8事業を評価いたしました。 Ⅰ Ⅱ 事業・項目 (1)市社協活動8事業 市社協活動8事業の内容 住民参加型地域包括ケアシステム構築事業やファミリー・サポート・センター 事業介護型、認知症サポートセンター事業等をはじめとする市社協活動事業の評価に ついては、次のとおりとなりました。 ○ △ × 計 上半期項目数(割合)下半期項目数(割合) 17(89.5%) 17(77.3%) 2(10.5%) 3(13.6%) 0 2(9.1%) 19 22 -3- 上半期の評価では、認知症高齢者の介護家族会の情報発信の取組み及び地域介 護力家族介護力支援事業(介護職員初任者研修カリキュラム)の参加人数が計画 より少ないなど、2項目で「不十分」評価となりました。 下半期の評価では、住民参加型地域包括ケアシステム構築事業でプラットフォ ームの構築のために、ボランティアコーディネーターの養成を計画していたが、 ふるさとの物語茶話会の実施に重点を置いたため、担い手の情報収集に効果はあ ったが、養成講座まで至らなかったこと及び地域介護力家族介護力支援事業(介 護職員初任者研修カリキュラム)の参加人数が計画より少ないなど、2項目で「不 十分」評価となりました。 また、ファミーサポートセンター介護型及び認知症サポートセンター事業にお いて、「地域活動団体と提供会員をつなぐ情報交換会の開催」について、法人内 連携が十分にできなかったため、懇談会の開催までに至らなかったため、2項目 で「実施できていない」評価となりました。 活動領域5【総合相談窓口・専門職員のアウトリーチ】みんなが何でも相談できる地域 地域のあらゆる生活課題を受け止め、解決につなげていけるような相談支援体制と 各関係専門機関とのネットワークづくりに取組み、安心して暮らせる地域づくりをす すめるための5事業を評価いたしました。 Ⅰ Ⅱ 事業・項目 (1)市社協活動5事業 市社協活動5事業の内容 旭川市自立サポートセンターや旭川成年後見支援センターの運営、地域包括支 援センター事業等をはじめとする市社協活動事業の評価については、次のとおり となりました。 ○ △ × 計 上半期項目数(割合)下半期項目数(割合) 32(84.2%) 34(85.0%) 3(7.9%) 2(5.0%) 3(7.9%) 4(10.0%) 38 40 上半期の評価では、介護予防の推進にあたり、交流の場づくり、教室と交流の 場の支援について、働きかけが不十分だったため、場の設定、支援が出来なかっ たことなどにより、3項目で「実施できていない」との評価となりました。 下半期の評価では、包括支援センター事業において、課題・ニーズの把握のう ち、「家庭訪問の実施」「タウンミーティングの開催」及び地域ケア推進会議での 検討などが、センター内で整理・共有化することができなかったため、1項目で 「不十分」、4項目で「実施できていない」評価となりました。 -4- 活動領域6 【福祉サービス】みんなの暮らしを支えるしくみづくり さまざまな福祉課題、生活課題に対応する仕組みが求められ、誰もが安心して地域 で自立した在宅生活を行えるよう支援するために、関係機関などと連携し、地域包括 ケアシステムの一翼を担うきめ細やかなサービスを提供する体制づくりを進めるため の8事業を評価いたしました。 Ⅰ Ⅱ 事業・項目 (1)市社協活動8事業 市社協活動8事業の内容 配食サービス事業や介護保険制度、障害者福祉サービス等をはじめとする市社 協活動事業の評価については、次のとおりとなりました。 ○ △ × 計 上半期項目数(割合)下半期項目数(割合) 37(92.5%) 39(92.9%) 0 0 3(7.5%) 3(7.1%) 40 42 上半期の評価では、在宅医療・介護の連携や行動援護事業の具体的な検討が出 来なかったことや特定相談支援事業所における研修計画の作成が出来ていなかっ たことにより、3項目で「実施できていない」との評価となりました。 下半期の評価では、配食利用者と地域活動者の交流の場づくりでは、活動者の 調整が出来なかったため、行動援護事業実施の検討では、事業所再構築、職員体 制の見直し強化を重点に行ったことにより検討ができなかったこと。また、自己 評価による職員個々の研修計画の作成実施のうち、自己評価の実施については、自 己評価票を整備できなかったため、それぞれ「実施できていない」評価となりました。 活動領域7【基盤・財源】みんな支える地域基盤づくり 事業を推進するうえで必要な財源確保や自主財源の有効的な活用を行い、地域住民 と協働のもと関係機関等と連携を進めながら地域の基盤づくりを推進するための4事 業を評価いたしました。 Ⅰ Ⅱ 事業・項目 (1)市社協活動4事業 市社協活動4事業16項目の内容 法人運営基盤の安定と強化、第5期地域福祉活動計画の進捗状況評価等をはじ めとする市社協活動事業の評価については、次のとおりとなりました。 ○ △ × 計 上半期項目数(割合)下半期項目数(割合) 13(81.3%) 12(70.6%) 2(12.5%) 1(5.9%) 1(6.2%) 4(23.5%) 16 17 -5- 上半期の評価では、市民委員会連絡協議会及び旭川市民生児童委員連絡協議会 との情報交換会を実施できなかったことにより、1項目で「実施できていない」と の評価となりました。 下半期の評価では、法人財産の有効的な活用、事業振興基金への寄附に対する 理解促進において、法改正などの動向などの情報収集を継続したため総務財政部 会及び情報交換会が開催できなかったこと。また、市民委員会連絡協議会及び旭 川市民生児童委員連絡協議会との「情報交換会」「連協設立に向けた協議」を実 施できなかったことにより、4項目で「実施できていない」との評価となりました。 第5期地域福祉活動計画評価委員会委員名簿 平成27年 7月 3日現在 № 氏 名 職 名 分野 1 委員長 円 山 宏 一 市社協副会長 地域 2 副委員長 林 芳 治 旭川大学保健福祉学部教授 学識 3 委 員 小桧山 隆 米原・瑞穂地区社協会長 地域 4 〃 桑 畠 保 夫 市民児連常任理事(永山西地区民児協会長) 5 〃 前 川 義 栄 啓明市民委員会福祉部長 6 〃 長 嶋 正 明 旭川NPOサポートセンター 7 〃 原 田 久美子 ファミサポ介護型依頼会員 高齢者 8 〃 紺 野 あゆみ 旭川市自立支援協議会相談支援専門員 障がい 9 〃 素 野 香 織 ファミサポ育児型サブリーダー 子育て 10 〃 佐 藤 友 彦 北海道労働者協同組合事務局長 貧困 11 〃 矢 萩 恵 福祉保険課長補佐 行政 ※7分野/11人 -6-
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