脳動脈瘤ー通常瘤と高難度瘤の治療成績ー 脳動脈瘤コイル塞栓術後の再発率は、クリップ後のそれよりも高く、このこと が血管内治療の弱点の一つになっていることは周知の通りです。文献上、大ま かに 10-20%程度の再発率が知られていますが、小型で neck のある動脈瘤をう まく閉塞できれば、再発は少ないという感触を皆さんはお持ちではありません か?一方で、大型瘤で再発は高率に起こると予想されるが、open surgery も困 難なため、血管内治療を何とか行っているような症例もあるのではないでしょ うか?今回のシンポジウムでは、このあたりの問題点を明らかにしたいと考え ております。議論の統一のため、通常瘤は最大径 10mm 未満で wide neck でない もの、高難度瘤は最大径 10mm 以上、或いは 10mm 未満でも wide neck のものと 定義させていただきます。Wide neck の定義は neck 長 4mm 以上ないしは dome/neck 比が 1 以下とします。この定義の元で、通常瘤と高難度瘤の治療成績 (合併症や再発率)を明らかにするのが、本シンポジウムの目的です。
© Copyright 2024 ExpyDoc