No.2

暮らしの中でもっとも身近な木製品といえば、テーブルや
椅子、本棚などの家具類でしょう。
木の温かみは見た目にやさしいだけでなく、
適度な柔らかみがあるので、お子さんやお年寄りにも安心です。
特に、幼児のお子さんには
木工玩具が最適です。
五感を刺激する 『知育玩具』
として、世間ではよく取り上げ
られます。
実際に手に取り、質感を確かめてみてください
材質はパイン材(松)、表面には 『乾性油』 と呼ばれるもの
を塗布しています。パイン材は、一般的で安価なホワイトパイン、
またはイエローパインを使用しています。イエローパインの方が
若干黄みがかっており、少し硬いのが特徴です。
木の表面には大抵、保護するための油脂が塗られます。
木材本来の色合いや風味を失いたくないとの理由で、表面に
何もつけない場合もありますが、木を長持ちさせたい場合は、
やはり塗布することをお勧めします。
塗布する「乾性油」ですが、その名の通り『乾性』の油です。
空気中に放っておくと硬化します。樹脂や鉱物を含むワニス
(ニス) なんかもそうですね。代表例は、グレープシードオイル、
亜麻仁(アマニ)油、シェラック、蜜蝋などがあります。
ご覧いただきました通り、油の種類により色合いや手触りも
いろいろと変化します。このようなことからも、木製品の奥深さ
が感じられますよね。
ところで、木の香りは楽しんでいただけましたでしょうか?
パイン(松)材特有の、甘い香りがしませんか? この香り、
どこかで嗅いだことはありませんでしょうか。
この独特の甘い香り、「パイナップル」と
同じ香りがしませんか。気のせい?
パイナップルとは英語で pine apple
「松かさ」に似ていることからこの名前がついたらしいんですが、
なにか関係あるんですかね? ちなみに、ここでのAppleは、
リンゴ以外に単に「果実」を表す言葉らしいです。
香りのもとは、「酪酸エチル」という物質ですね。