Faculty of Agriculture 農学部 分野横断型の教育体制で育む 複眼的で総合的な判断力。 食料と生命と環境科学の課題解決に挑む。 ■ 人間にとって不可欠な食、そして近年大きく取り上げられている環境問題に深く関わる農学 部は、その研究成果が地球の未来に直結しています。山形大学農学部はこれまで、食料、資源、 環境などの問題解決に関する社会の要請に、研究などを通して応えてきましたが、私たちが 直面する課題は時代とともにより複雑で多面的になり、大規模化しています。 ■ こうした時代にあっては、専門分化した知識や技能の修得だけでなく、 「 広義の農学」 に含まれる 食料・生命・環境に 関する多面的な諸課題を理解し、複眼的で総合的な判断力やバランス 感覚を修得する必要があります。 この状況に対応すべく、従来の学問体系にとらわれることなく、 世界の農業や農学の動向を総合的に学習し、多様な知の修得と活用を促す分野横断型の 教育体制を構築しています。 教育の特色 1. 入学後1年間の農学導入教育 2. 卒業後の進路も考慮した6コース 3. 1年次の2月頃にコースを選択 4. 3年次以降に課題解決型 教育プログラムを実施 農学部 学科・キーワード keyword 農 学 部 農学を総合的に学ぶ 1学科6コース 67 食料生命 環境学科 安 全 農 産 物 生 産 学コース 安全農畜産物の生産 環境保全 バイオコントロール 食 農 環 境マネジメント学コース 農業・農村の活性化 農業経営・コミュニティビジネス 環境会計 食 品・応 用 生 命 科 学コース 生物の生理機能と分子機構 食品と健康 生命環境科学 微生物とバイオマス 発酵と物質生産 植 物 機 能 開 発 学コース 有用生理活性物質 在来作物 植物資源 植物の耐性機構 未利用微生物資源 森 林 科 学コース 低炭素社会の構築 生物多様性の保全 森林資源の高度利用 水 土 環 境 科 学コース 水と土の科学 農地・水利システム 農山村の環境整備 学部共通科目 科 目 名: 食料生命環境学実験実習 開講学年: 2∼4年 食料、生命、環境に関する問題解決のための 基礎内容・技術について幅広く体験すること によって、専門課程で学ぶコースや分野に限 農 学 部 1年次 2∼4年次 小白川キャンパス 鶴岡キャンパス 学部TOPICS 2年次から分かれる6つのコース。 現代社会では、地球規模での食料の偏在と不足、地球温暖化の進行、生態環境の破壊、 食の安全性の確保などの複雑で困難な課題が生じています。農学部食料生命環境学科 では、これらの課題を解決できる人材を育てるための6つのコースを設置。学生は1年次 の終わりにコースを選択し、 2年次からコースに分かれて学びます。 らない幅広い内容を総合的に理解する授業 です。自分の所属するコースと他コースの実 験 実 習をバランス良く履 修できる仕 組みに なっています。 地域の協力を得て「地域活性化論」を開講。 「 地 域 活 性 化 論は、内 閣 府が推 進する地 域 活 性 化 人 材 養 成 講 座「 地 域 活 性 化システム論 」に位 置 づけら れている授 業です。鶴 岡 市 内 の地 域に出 向き、地 域 の人 びとや行 政 等 関 係 者と一 緒に座 学 、現 地 踏 査 、 科 目 名: 農家体験実習 開講学年:1∼4年 ワークショップ等に取り組み、その地域の課題解決方 法を模索しながら地域活性化の進め方を学びます。 農学部キャンパスのある山形県庄内地方の農 家に宿泊し、農業体験実習を行います。現場 での農業生産業務を経験することで、現代農 業の生産現場の現状や問題点を理解し、就労 について考えることが狙いです。実習は夏季 休業中に5泊6日程度の日程で行います。 卒業生 Q & A Q 現在のお仕事について 教えてください。 私が配属になった業務課は、 「 銀行の銀行」 と して、金融機関相互間の取引の決済を行った り、 「 政 府の銀 行 」として、年 金の支 払い、国 税や社会保険料などの国庫金の受け入れや 思ったのかという 「疑問を持つ力」も身につき ん、サークルや地域の人々との交流を通して ました。これらの力は、議 論の場 面だけでな 多くのことを学び、考え、発信することで自分 く、社会人として多くの「人」と接する全ての にとってプラスになる経験が蓄積されていき 場面で生かすことができています。 ます。大学受験はそれらのチャンスに出会う ための第一歩と考えて、受験勉強を頑張って Q 学部時代のエピソードは? 払出し、国債の発行や元利金の支払いを行っ 私が所属していた研究室は、自分の興味のあ ています。仕事の内容はまだまだ勉強中です ることを自由に卒業論文のテーマにすること が、周囲の方々にサポートしてもらいながら、 ができました。そのテーマ、学問が必ずしも先 日々新しい知識を吸収しているところです。 生の専門分野とは限らないので、自分で多く 山形大学で学んだことは 活かされていますか? ていきました。一年間、 とても大変な作業でし みてください。 の文献を読みながら理解し、調査・分析を進め Q たが、やりがいがあり、良い経験が出来ました。 ゼミやグループワークなど議論を行う機会が 多くあり、それらを通して「自分の意見を伝え る力」 「 相手の意見を理解する力」が身につき Q 山形大学を目指す 高校生にメッセージを。 ました。相手が何を考え、何を伝えようとして 山形大学は、人として成長するチャンスに多 い るかを時 間をかけ て 考 え 、どうして そう く巡り会うことができる所です。勉強はもちろ 日本銀行釧路支店 業務課 山口 純実 2015年3月 食料生命環境学科卒業 北海道釧路湖陵高等学校出身 68 農学 部 Faculty of Agriculture 食料生命環境学科 安全農産物生産学コース 食農環境マネジメント学コース ■ 食品・応用生命科学コース 植物機能開発学コース 森林科学コース ■ 水土環境科学コース ■ ■ ■ ■ 基礎科目の履修を踏まえて選ぶ6つのコース。 フィールドワークや実験が豊富な特色ある教育。 食料生命環境学科では、食料、生命、環境科学に関して総合的に学習し、それらに対して 高 い 見 識と展 望を持 つとともに、総 合 的な判 断 力を持った バランス 感 覚 のある人 材を 育成します。主に「安全・安心な農畜産物の生産・流通・加工」、 「 機能性食品素材等の開発 と利 用 」、 「 緑 豊かな環 境の維 持と保 全 」、 「 地 域の活 性 化 」について教 育・研 究を行って おり、個人の適性を生かせる6つのコースを設置しています。 学びの特 色 1年次の2月に、専門分野の適性を見極めながら進路を選択します。2年次からは「安全農産物生産学」、「食農 環境マネジメント学」、「食品・応用生命科学」、「植物機能開発学」、「森林科学」、 「 水土環境科学」の各コース に分かれて学びます。 アドミッションポリシー( 求 める学 生 像 ) ❶ 自然に学び、自然について深く考えることのできる人 ❷ 人類社会の直面する食料問題や資源問題、環境問題などの解決、 生命現象の解明に正面から取り組む意欲をもった人 ❸ 国語、英語、数学はもとより自然科学に関する基礎的な学力を身につけ、それを応用することのできる人 担当教員と教育分野 安全農産物生産学コース 食品・応用生命科学コース 森林科学コース ・藤井弘志教授 [作物学] ・佐藤智准教授 [動物生態学] ・恩田弥生助教 [食品栄養化学] ・小関卓也教授[発酵制御学] ・林田光祐教授 [森林保全管理学] ・菊池俊一准教授 [森林影響学] ・森静香准教授 [作物学] ・角田憲一准教授 [栽培土壌学] ・永井毅教授 [食品創製科学] ・塩野義人教授[発酵制御学] ・江成広斗准教授 [森林保全管理学]・野堀嘉裕教授 [森林資源計画学] ・西澤隆教授 [野菜園芸学] ・佐々木由佳准教授 [栽培土壌学] ※ ・三橋渉教授 [分子細胞生化学] ・加来伸夫教授[応用微生物学] ・高橋孝悦教授 [森林資源利用学] ・早尻正宏准教授 [森林文化論] ・平智教授 [果樹園芸学] ・浦川修司教授[畜産学] ・豊増知伸教授[分子細胞生化学] ・渡辺昌規准教授[バイオマス資源学] ・芦谷竜矢教授 [森林資源利用学] ・森茂太教授 [森林生態学] ・木村直子教授[動物機能調節学] ・小川三四郎准教授 [林政学] ・小山浩正教授 [森林生態学] ・柳原敦准教授 [森林影響学] ・ロペス ラリー准教授 [流域保全学] ※ [畜産学] ・池田和生准教授[果樹園芸学]※ ・堀口健一教授 ・松本大生助教 [果樹園芸学] ・松山裕城准教授[畜産学] [生産機械学] ・小笠原宣好准教授 [観賞植物学] ・夏賀元康教授 ・長谷修准教授 [植物病理学] ・片平光彦准教授 [生産機械学] ・小林隆准教授 [植物病理学] 食農環境マネジメント学コース 植物機能開発学コース 水土環境科学コース ・家串哲生准教授 [食農環境会計学] ・村山哲也教授 [生物有機化学] ・及川彰准教授 [農産物生理化学] ・奥山武彦教授[農村環境学] ・花山奨准教授 [農地環境学] [食農環境社会学] ・金成學教授 [食農環境経済学] ※ ・保木本利行助教 ・網干貴子助教 [生物有機化学] ・江頭宏昌教授 [植物遺伝資源学] ・渡部徹教授[農村環境学] ・藤井秀人教授 [水利環境学] ・笹沼恒男准教授 [植物遺伝・育種学]・俵谷圭太郎教授 [植物栄養学・土壌学] ・安中武幸教授[農地環境学] ・渡邉一哉准教授[水利環境学] ・星野友紀准教授 [植物遺伝・育種学]・程為国准教授 [植物栄養学・土壌学] ・石川雅也准教授[農地環境学] ・梶原晶彦助教[水利環境学] ・小沢亙教授 [食農環境経済学] ・角田毅教授 [食農環境経営学] ・岩鼻通明教授 [食農環境地理学] ・渡辺理絵准教授 [食農環境地理学] ・藤科智海准教授 [食農環境政策学] ・村山秀樹教授 [農産物生理化学] ・服部聡准教授 [微生物資源利用学] ※印の教員は、附属やまがたフィールド科学センター所属 カリキュラム 1年次 2年次 3年次 4年次 農学に関する「専門基礎科目」、 「 学科共通科目」を それぞれの基礎となる 「コース必修科目」、 「コース選 「コース必修科目」、 「コース選択必修科目」、 「コース選択 研究室に所属し「卒業論文」に取り組 通して専門分野の適性を見極めるとともに、 「 基盤 択必修科目」に加え、多面的な諸課題を理解するため 科目」 を学び専門性を深めていきます。 また、インターン みます。 また「コース必修科目」 「コー 教育科目」 を学び、大学4年間の基礎を形成します。 「学科共通科目」、 「コース選択科目」 を学びます。 専門基礎科目 食料生命環境学入門 現場から学ぶ農学 基礎農学セミナー 安全農産物生産学概論 コース必修科目 食農環境マネジメント学概論 食品・応用生命科学概論 植物機能開発学概論 森林科学概論 水土環境科学概論 シップ(学外実習)や実験、演習も行います。 コース必修科目 フィールドサイエンス実験実習 食農環境経営学 分子栄養学 科学英語リーディング 地球環境論 生物多様性保全学 安全農産物生産学研究調査演習 地域プロジェクト演習 食品・応用生命科学実験 植物機能開発学コース実験 コース選択必修科目 コース選択必修科目 バイオインフォマティックス演習 遺伝子タンパク質工学 農産物生理学 コース選択科目 動物生理学 食品規格と安全 安全農産物生産機械学 コース必修科目 森林保全利用計画学 GIS・リモートセンシング演習 ストックマネジメント論 食品創製科学 コース選択科目 森林文化論 砂防工学 陸水環境論 地球環境論 ポストハーベスト学 国際フィールド協力論 自然環境解析論 ス選択科目」 も学びます。 安全農産物生産学研究演習 食農環境マネジメント応用演習 研究プレゼンテーション演習 植物機能開発学英語演習 森林科学応用演習 卒業論文 コース選択科目 地域防災論 安全農産物生産学特講 公衆衛生学 放射線概論 学科共通科目 農家体験実習 キャリア形成論 食料生命環境学習実験実習 遺伝学 基礎土壌学 基礎生態学 情報処理演習-Ⅰ 雪山実習 環境エコ農業論 国際農業経済論 学外実習 (インターンシップⅠ ・Ⅱ) 国際理解(海外研修) 公開森林実習 Intensive Scientific Communication Course in English 基盤教育科目 導入科目 基幹科目 教養科目 共通科目 展開科目 ※2015年度開講科目より抜粋 69 網干 貴子 研究室 農学部 研究室 訪問 生物有機化学 食料生命環境学科 植物と昆虫の「食べる‐食べられる」の関係 生物間の相互作用を化学の言葉で明らかにする 植物と植食性昆虫間には「食べる−食べられる」の攻防があり、 植 物は昆 虫に食 べられないよう、揮 発 成 分 放 出による天 敵の 誘引や二次代謝物の蓄積など様々な化学的防御機構を発達さ せています。一方、植食性昆虫は植物の防御機構に対し、解毒 酵素を発達させるなど対抗適応しています。減農薬などの社会 的ニーズに応えながらも安定な食料生産を維持するためには、 植物と植食性昆虫の相互作用を化学的に解明し、効果的な植 物保護・害虫管理に生かしていく必要があります。私たちの研 究室では、植物が本来持つ防御機構や、ある種の昆虫がどのよ うに植物の防御機構を乗り越えているのか、化学的なアプロー チでの解明を行っています。 家串 哲生 研究室 農業会計学、環境会計 「強い農業」と「農業会計」 本研究室は「強い農業」作りのための戦略構築に取り組んでい ます。強い農業とは、儲かる農業、地域の環境や食の安全を守 る農業、そしてその戦略を有した農業のこと。強い農業の実現 に向けて、農業経営の実態を数字でつかみ、見える化し、さらに その分析・診断をする。その上で、的確な戦略を組み立てる。研 究室ではこのような作業を行っています。そこで、 「 農業会計」 が役に立ちます。農業会計を学ぶことにより、例えば、農業経営 の活動や農産物の原価計算、つまりそれらにかかるコスト等の 実態が把握でき、課題が明らかになります。このように、本研究 室では、数 字をベースに強 い農 業 作りのための戦 略を組み立 てることができる人材の育成を目標としています。 卒業研究テーマ例 ※2014年度卒業研究テーマより一部抜粋 ■ 食用ギクの抗酸化能に関する系統間差異 ■ イネいもち病菌の感染とイネ体結露時間の関係 ■ 有機EL照明を用いた閉鎖型環境制御下における四季成り性イチゴの栽培に関する研究 ■ 行動経済学の概念を用いた大学生の購買行動調査 ■ セイヨウナシ・ラ・フランス 果実内代謝物の追熱による時間的・空間的変動 ■ クズ当年シュートにおける葡萄、登攀、下垂段階の形状比較 ■ ニホンジカの鳴き声を利用した低密度地域における個体数モニタリング手法の開発 ■ 農商工連携が農業者の経営・意識へ与える影響 企業組合かほくイタリア野菜研究会を事例として ー受動的手法と能動的手法の可能性ー ■ SOD1 遺伝子欠損マウス卵における抗酸化物質添加による染色体異数性の回復の検証 ■ 庄内平野中南部の常時微動特性 ■ 山形県産果実から分離した野生酵母利用による米粉パン製造技術の開発 ■ 下水処理水の循環利用による飼料用米栽培システムにおける増収と発電 資格・就職・進学 取得可能資格 高等学校教諭一種免許状 (理科・農業) 測量士補、 食品衛生管理者・監視員 (任用資格) 森林情報士2級、 樹木医補・自然再生士補 食の6次産業化プロデューサー (レベル2) 平成26年度の主な進路 《就職》 東日本旅客鉄道㈱ 新潟中央農業共済組合 山形県農業協同組合中央会 日本銀行釧路支店 長野信用金庫 ㈱常陽銀行 ㈱ヨークベニマル 伊藤ハムデイリー㈱ 日新製薬㈱ ㈱ニチレイフーズ山形工場 宮城中央森林組合 山形県土地改良事業団体連合会 国土交通省 農林水産省 林野庁 各道府県庁 各市町役所 等 《進学》 山形大学大学院 東京大学大学院 東北大学大学院 千葉大学大学院 高知大学大学院 北海道大学大学院 等 70 安全農産物生産学コース 安全な農畜産物を安定生産するための 理論と技術を修得。 地域や開発途上国で安全な農畜産物の安定生産を実現させるため、 持 続 的で循 環 型の環 境 保 全 型 農 業 生 産の科 学 的 理 論や方 法などに ついて、フィールドワークを取り入れた教育・研究を行います。人畜や 環 境にやさしく安 全な農 畜 産 物を安 定 的に生 産するための専 門 的な 知識や実践的な技術を修得し、地域や海外において、環境を保全しな がら安全な農畜産物の持続的な生産を担える人材を育成します。 期 待 さ れ る 進 路 農学系公務員、JA等関係団体職員、青年海外協力隊員、NGO職員、 民間企業(食品・肥料・飼料の製造・販売業、流通業など)、農業自営者 他 在学生 Q & A 食料生命環境学科4年 仙台育英学園高等学校出身 田邊 大 Q 農学部を選んだ理由は? 高校の時に生物が好きで、大学でも生物関連のことを学びたいと思いました。また、東 北地方の大学に進みたいと考えており、山形大学の農学部を選択しました。 Q 山形大学に入ってよかったと思うことは? 山形のおいしい食べ物やお酒を楽しみながら学生生活を送れること。自分は剣道をやっ ており、それが盛んなことも魅力の一つです。学びの面では、広い圃場を使った栽培実 験ができること。今後は本学の大学院に進学し、農業機械系の企業に勤めたいと思って います。 食農環境マネジメント学コース 食農環境をマネジメントする 理論とスキルを実践的に学ぶ。 食料、農業、農村、環境の維持・発展を目的に、農業経営やコミュニティ ビジネスの 発 展 方 策 および 地 域 活 性 化 手 法 、食 の 安 全を担 保 する フードシステムおよび 循 環 型 社 会システム構 築に関する理 論や方 策 などの教 育・研 究を行います。環 境や食 料問 題 、経 営理 論などに関す る専門知識を備えた農業経営者やコミュニティビジネスの起業家、官 民で農業・農村などに貢献する人材を育成します。 在学生 Q & A 食料生命環境学科4年 青森県立八戸東高等学校出身 下舘 千尋 Q この学科・コースを選んだ理由は? 小さいころから山を走り回り、海を泳いで魚を捕るような環境で育ったため、 自然と農業に 興味がわきました。 このコースを選んだのは、地域活性化や農業経済を専門的に研究でき るから。私の地元も含め、過疎化が進む地域を救いたいと思いました。授業で農家の方や 期 待 さ れ る 進 路 農学系公務員、 市町村行政職員、 JA等関係団体職員、 農業経営者 関連民間 企業(都市農村交流関係、農企業、食品流通、 コンサルタントなど)他 地域の方とお話しをする機会も多く、地域独特の面白さを発見できるのが楽しいです。 Q 山形大学に入ってよかったと思うことは? かけがえのない友達がたくさんできたことです。全国、世界から集まったたくさんの人と 出会い、授業で学んだこと、培ったものと同じくらい、 「 人」から多くを学びました。 食品・応用生命科学コース バイオサイエンスの現場で 活躍できる研究者・技術者を育成。 生命科学やバイオテクノロジーの更なる発展を目指して、高等動・植物 や微生物の生理機能と分子機構の解明、食品の機能と健康への応用、 発酵と有用物質の生産・構造機能解明、微生物を利用したバイオマス や環境修復の技術開発、遺伝子・タンパク質工学や発生工学等を駆使 した高機能性生物の開発や物質生産などの分野で教育・研究を行いま す。 これらの分野の専門知識と技術を修得し、公的教育研究機関や民間 企業等において、研究や開発を推進できる人材を育成します。 期 待 さ れ る 進 路 大学院進学、食料品・飲料・飼料・医薬品など開発・製造・販売業、 化学工業、食品流通業、食品・環境分析事業、病院・医院(胚培養士)、 公務員(農芸化学、畜産、食品衛生など)他 71 在学生 Q & A 食料生命環境学科3年 宮城県仙台南高等学校出身 高橋 尚之 Q このコースを選んだ理由は? 美しく多様な食文化、四季折々の美しい自然、山寺のような歴史的建造物が多く存在す る山形県自体に興味を持ちこの山形大学を志望しました。人々の暮らしの中で根幹を支 えている農業に興味がありました。 また、食品アレルギー、特に蕎麦アレルギーに興味が あり、農学の観点から食物アレルギーにアプローチしようと、 このコースを選択しました。 Q 将来の夢を教えてください。 将来は免疫の研究者になり、 アレルギー疾患や自己免疫疾患の解明や治療に少しでも役に 立てる仕事に就きたいと考えています。そのため、博士課程までの進学を希望しています。 農学部 植物機能開発学コース 植物を対象に、遺伝資源学、植物制御化学、ゲノム科学に基づいて、そ の機能を遺伝子、タンパク質、代謝物質などのミクロな面から解析する 方法、植物資源の高度な利用、ストレス耐性植物の開発等のマクロな 面への応用などの教育・研究を行います。さまざまな課題を発見し、柔 軟に対 応できる応 用 力 、展 開 力のあるラボワークとフィールドワーク の実践が可能な人材を養成します。 食料生命環境学科 植物をミクロな面から解析し、 その成果をマクロな面へ応用。 在学生 Q & A 食料生命環境学科3年 豊島岡女子学園高等学校出身 加茂 万莉奈 Q 学部・コースを選んだ理由は? 幼いころから植物や食物などに興味を持っていましたが、そのどれもが農学部で学べる ことを知り、この学部を志しました。1年次のコース概論を受けながらじっくり考えた結 果、植物や微生物の可能性に特に強く惹かれたため、 このコースを選択しました。 期 待 さ れ る 進 路 Q 山形大学に入ってよかったと思うことは? 大学院進学、食料品・飲料・飼料・医薬品製造業、種苗産業、化学工業、 他学部の友人がたくさんできたこと。サークル活動や1年次の講義を通して出来た友人 食品流通業、食品・環境分析事業、農業サービス、JA職員、公務員 他 とはキャンパス移行をしても連絡を取り合っています。学部を超えた関わりや、様々な考 えを持つ人と出会う機会は総合大学だからこそ得ることができたのだと思います。 森林科学コース 自然と人間を深く知り、 エコな生活で地球環境の問題を解決。 循環型社会の構築のため、森林の高度な利活用により、生物多様性の 保全と持続的な資源利用を推進し、低炭素社会の実現をめざすなど、 さまざまな地球環境問題に関する教育・研究を行います。森林をとりま く諸問題について自然科学から社会科学まで多面的かつ総合的に学 び 、森 林 管 理 、林 業・林 産 業 、環 境 保 全セクターの科 学 技 術および 行 政を担える人材を育成します。 期 待 さ れ る 進 路 在学生 Q & A 食料生命環境学科4年 新潟県立新潟中央高等学校出身 諸橋 希紗 Q 山形大学を選んだ理由は? ニュースやテレビ番組を見て地球温暖化などの環境問題や食料問題に関心を持ち、 これ らについて学ぼうと農学部を選択。農学部があり地元に近かった山形大学を選びました。 Q 山形大学に入ってよかったと思うことは? 農学部がある鶴岡市は、山も海もある自然豊かな場所です。実習や野外調査はもちろん、 林学系公務員・団体職員、環境産業、紙パルプなどの林産業、 他ではできないような貴重な体験をすることができました。入学する前は大学生活につい 協同組合職員(森林組合、農協、生協など)、NGO職員 他 て不安ばかりでしたが、入学してみると、農学部ののんびりとした気風もあって楽しく過ご せています。将来は、今学んでいることを生かして地元に貢献したいと思っています。 水土環境科学コース 人と環境にやさしく、持続可能な農村と 農業の基盤をつくる技術を実践的に学ぶ。 自然と調和する農山村整備を実現するため、土台となる土と水の科学 技術を環境問題との関わりで広い視野から学ぶとともに、農地を造り・ 水を確保し・維持・管理する一連の技術を修得するため、プロジェクト 実習などを通した実践的な教育・研究を行います。農業と農山村環境 を全体的に捉える視点と専門知識・技術を修得するとともに、技術者 としての高い倫理性を備えた人材を育成します。 在学生 Q & A 食料生命環境学科3年 山形県立新庄北高等学校出身 佐藤 晴生 Q 山形大学を選んだ理由は? 自分自身が山形県出身のため、山形で盛んな稲作などの農業を地元で学びたいと思っ たからです。稲作に欠かせない用排水路や農地、河川の整備を先生の話を聞いて興味 を持ち、水土環境科学コースを選びました。 期 待 さ れ る 進 路 Q 山形大学に入ってよかったと思うことは? 農業土木・土木系公務員、環境コンサルタント、建設コンサルタント、 大自然の中で学べること。広い演習林や農場での実習があり、 ダムや取水口を近くで見学で 建設業関連、国際協力機関、土地改良関連団体職員 他 きます。 サークルも活動が充実しているものが多いので魅力的です。将来は地元の農地、河 川の環境整備に携わり、 きれいな川、 水を守る仕事をしたいと思っています。 72
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