春 告 草 - 三鷹中等教育学校

東京都立三鷹中等教育学校
後期課程進路通信
春 告 草
第 7 号 平成 27 年 6 月 3 日 進路指導部発行
鷹高の先輩から中等の後輩へ-在卒懇でアドバイス-
さる5月30日、土曜日の午後に6年生と卒業生・教育実習生による「在卒懇(ざいそつこん」
(在校生・卒
業生進学懇談会)が開催されました。
「在卒懇」は「卒業生による大学入試研究会」とも呼ばれ、これから大学
受験を迎える6年生(4年生、5年生は希望者参加)に対して、大学に通う卒業生がアドバイスをおくるとい
う、三鷹高校時代から続く伝統的な進路行事です。特に今年は、三鷹高校最後の卒業生と教育実習生が中等1
期生に対しアドバイスを送るという、記念すべき年になりました。教育実習生が高校3年生の時、6年生は当
時中等2年生だったことを思うと感慨深いものがありますね。
今回も8会場(「A文学・社会」「B教養・国際・外国語」「C経済・法学」「D教育・心理」「E理工学」
「F
生物・農学・薬学・家政」
「G芸術」
「H医療・体育」
)に分かれて、大学生(計 18 人)と教育実習生(計 11 人)
に話を聞きました。
話の内容は、主に「志望大学や学部・学科などをどのようにして決めたのか」「受験勉強の方法について」
「大学生活の様子について」「在校生へのメッセージ」などでした。大学によっては土曜授業のところもあり、
大学、学部、分野が6年生の進路希望すべてをカバーできたわけではありませんでしたが、在校生にとっては
有意義な時間になったと思います。6年生の皆さんは今回の懇談会の内容を生かして、来年度の大学入試で力
を発揮してもらいたいと思います。教育実習生の皆さん、卒業生の皆さん、かわいい後輩のために時間を割い
ていただき有難うございました。
■ 後輩へのメッセージと在校生の声 ※アンケートより一部を抜粋
1.進路選びについて
経済系に興味があるが、経済でも経営でもそれしか学べないわけではないので、進路選びに関して、少し気
が楽になった/高校2年秋の科目選択の時に、希望が固まった
2.大学について
大学は楽しいという話が一番のモチベーションアップになった/入試のことばかり考えていて、大学入学後
のことを考えていなかったので、入学後のことを考える良い機会になった
3.受験勉強について
勉強時間よりも、勉強の内容・質・ノルマが大切/人に頼らない事、主体的に勉強を進める中でアドバイス
をもらう姿勢が大事/学校の授業を軽視してはダメ/赤本をやるのは、早くても夏から/知識が固まってから
赤本/メリハリをつける。休む時は休む/高校2年生の冬から始め
た。世界史を早く始めていて良かった/知識確認のための模試である
から、結果が悪くても、第一志望は落とさない/数学の難問にぶつか
った時、これを悩み続けるよりは、基礎固めに戻っても良い/勉強す
る場所を3か所くらい決めておいて、煮詰まったときは場所を変えて
気分転換/物理問題集をやるにあたっての、レベルアップの仕方を教
えてもらってよかった/知識の注入だけでなく、OUTPUT する練習も
大切/理系で国語受験する人は、学校の授業を大切にする。文章を読んで深く考えるクセをつける/理系で難
関国公立大を狙うなら、古文の学力アップを意識する。漢文は短期に学力アップが可能だが、古文はそうはい
かない/受験を理由に部活を辞めない
4.入試日程に関して
受験日は連続させない。最短でも 1 日おきにする。/私立大合格の
後の国公立大(第一志望校)受験までのモチベーション維持が大事
5.全般的な感想など
・これから迎える大学受験について、とても興味深い話を聞くことが
できた。人生最大の大勝負なので絶対に負けられないし、自分の進路
を実現する為にも、今日先輩方から聞いた話を是非活かしていきた
い。
・ただ単に勉強するだけでなく、今後どうしたら良いのかはっきりした。実際に受験を乗り越えてきた人の言
葉をしっかりと受け止めて、今後頑張っていきたい。
・受験に対して深く考えることができ、ぼやーっとしていたビジョンが少しはっきり見えてきた気がする。ど
ういう姿勢で受験勉強に挑めば良いのかが分かり、受験への意識が変わった。
・第一志望校に合格したいという気持ちが、より強くなった
・卒業生の方々も、同じころは皆悩んでいたことを知って、ほっとした
・
「人に左右されない」ことが大切。人によって進路や勉強のやり方が違うので、人がこうやっているから自分
も真似をしようとするのではなく、
「自分はこのやり方が合うんだ」と思って自分の学習方法を作っていくこと
が大切である。一方、自分に合うやり方があるのなら吸収していく柔軟さも求められる。
・まだ自分に合った受験勉強のスタイルを確立できていなくて不安だったが、今回の話を聞いて、試行錯誤し
ながら見つけていこうと思った。
・大学生である先輩方が、とて
も羨ましかったが、それは努力
在卒懇参加大学
分
文学・社会
野
の結果ということが、改めて分
かったので良かったです。
・受援勉強は辛いことが多いけ
れど、大学生活がすごく楽しそ
教養・国際・外国語
経済・法学
うだと思ったので、大学への憧
れが強くなった
教育・心理
・TEAP 利用入試のことが聞け
て良かった
理工
・元気の出る会でした
・とてもためになった。塾のこ
とや学部のことをよく知るこ
生物・農学・薬学・家政
とができたし、勉強の仕方のア
ドバイスも良かった(5年生)
・周りが6年生で最初は緊張し
ていたが、受験や、勉強につい
て聞くことができて良かった
(4年生)
芸術
医療・体育
大学・学部・学科・学年
上智大学文学部新聞学科1年
明治大学文学部史学地理学科1年
中央大学文学部人文社会学科国文学専攻4年
日本大学文理学部史学科4年
東京外国語大学言語文化学部言語文化学科1年
立教大学観光学部交流文化学科1年
中央大学文学部人文社会学科英語文学文化専攻4年
横浜市立大学国際総合科学部経営科学科1年
玉川大学経営学部国際経営学科4年
東洋大学法学部企業法学科4年
東京女子大学現代教養学部人間科学科心理学専攻1年
立教大学文学部教育学科1年
東京学芸大学教育学部中等国語4年
東京農工大学工学部電気電子工学科1年
首都大学東京システムデザイン学部航空宇宙システム工学1年
首都大学東京都市教養学部理工学系化学コース1年
明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス1年
東京理科大学理学部数学科4年
日本大学理工学部物理学科4年
千葉大学理学部生物学科1年
東京理科大学理学部応用化学科1年
法政大学生命科学部応用植物科学科1年
東京薬科大学生命科学部4年
武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科4年
国立看護大学看護学部1年
杏林大学保健学部臨床検査学科1年
駒澤大学医療健康科学部診療放射線技術科学科1年
法政大学スポーツ健康学部スポーツ健康学科1年
日本大学文理学部体育学科4年
日本獣医生命科学大学獣医学部獣医保健看護学科4年
入試説明会REPORT
第2回
東京農工大学
東京農工大学(Tokyo University of Agriculture and Technology)は全国的に見ても極めて特徴的な農学部と工
学部の2学部、及び関連する大学院からなる大学である。それぞれの学部は独立していて、農学部は府中市、
工学部は小金井市にキャンパスがある。
5 月 23 日(土)に行われた「進路指導・理数系教員対象進学説明会」をレポートします。
■
どんな大学?
○歴史ある国立大学
昨年、創基140周年を迎えた理工系国立大学。明治7年(1874)開設の農事修学場と蚕業試験掛が母体。東京
農工大学となったのは昭和24年(1949)。
大学の基本理念は MORE
SENSE(使命志向型教育研究-美しい地球持続のための全学的努力:
Mission Oriented Research and Education giving Synergy in Endeavors toward a Sustainable Earth)
○大学院生の多い中規模大学
学部生は約 3900 人、大学院生は約 1800 人で、学生のおよそ3人に1人が大学院生。教職員一人あたりの学
生数は 9.1 人。大学院進学率が高く、6~8割が進学する。就職率は100%近く、公務員になる学生も多い。
○女子率が高い理工系大学
農学部と工学部、大学院あわせて、女子 31.5%、男子 68.5%。2015 年度入学生では農学部は女子 51.6%、男
子 48.4%、工学部では女子 22.4%、男子 77.6%、全学では女子 31.5%、男子 68.5%。
○大学の在校生は
出身高校は首都圏が 66%、自宅から通学する学生は 55.7%に上る。約3割が奨学金を受給している。農工大
独自の奨学金制度もあり、多くの学生が恩恵に預かれる。農工大を志望した理由は、「国立大学だから」「学び
たい分野があるから」が8割でダントツ。農工大のイメージは、「のんびり」「落ち着いた」「まじめ」
「親しみ
やすい」
「自由な」の順。
○卒業生は
応用生命科学の遠藤章名誉教授は、2011 年に世界で一番売れた薬「スタチン」の最初の発見者で、アオカビ
からコレステロールを下げる成分をみつけた。芸能界では、お笑いの「ハ
マカーン」
、ロックバンド「ゲスの極み乙女」のメンバーなどが卒業生。
■
入試関連情報
○オープンキャンパス
キャンパスツアーとそのあとの体験授業は6/1より受付、すぐ満員
になることもあるので、希望者は急ぐこと。
○どんな学生に入学してほしいか
・高校の基礎は身についていなければならない。そのうえで、柔軟な発
想ができる生徒がよい。二酸化炭素を集めるのに、水に溶けるからと水
農学部正門より農学部本館を見る
裏門から入ると、ヤギと牛が迎えてくれる。
馬場もあり、農学部ならではの碧あふれる環
境に恵まれたキャンパスだ。
上置換はダメという固定観念から抜け出せないのはよくない。ブクブク出てくるのだから、水中でも採れるで
しょ!と発想できる生徒がよい。
・英語は共同研究をするので当たり前と考えてほしい
○入試について
・農学部は前期入試に、工学部は後期入試にウエイトをおく。推薦入試Ⅰは廃止し、AOと推薦Ⅱのみとなる。
・受験科目のウエイトは農学部では理科に、工学部では数学が高くなる。
・農学部環境資源科学科のゼミナール入試は、第一回ゼミナール(講義とレポート)
、第二回ゼミナール(実験
と面接)
、センター試験でおおむね6割以上とれば合格。
・工学部ではこの他、レポート提出とプレゼンテーションによるSAIL
入試がある。
・理科を二科目にするので得点調整はしない。
・入試要項は7月にHPにアップ予定。
○平成15年度入試結果
研究室風景
いた
合格者のセンター試験平均点(前期日程)
国語
156.1
148.4
農学部
工学部
地歴・公民
75.4
72.6
数学1
85.7
84.7
数学2
67.0
65.9
この日は空気の汚染度を調べて
理科
168.2
165.8
英語
176.3
163.7
合格者の個別学力検査平均点(前期日程)
数学
145.1/200
143.1/200
農学部
工学部
理科
130.6/200
141.3/200
英語
149.2/200
66.2/100
合格者最低点(前期日程)
農学部
満点 1500
工学部
満点 1400
生物生産
1103.4
生命工学
1017.1
物理システム
984.0
1121.0
応用分子
化学
982.9
環境資源
1025.8
有機材料
化学
990.1
電気電子
988.1
情報
993.8
応用生物科学
地域生態システム
1048.0
化学システム
1009.1
共同獣医
1213.6
機械システム
1008.8
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東京農工大学
工学部
キャンパスツアー
キャンパス体験
開催
期
日:平成 27 年 6 月 13 日(日)
場
所:工学部キャンパス(JR東小金井駅下車徒歩 8 分)
申込み:不要だが、大学 HP より事前申し込みも可
受
付:生物システム応用科学府(BASE)本館1階ロビー(東門より入って右側(北側)
)
※夏休み中の農学部説明会、学生による学科説明会(農学部)、模擬授業(農学部)
、体験教室(農学部、工学部)も企画されています。
事前申し込みが必要なイベントもありますので、詳しくは大学HPで調べてください。