「日本型軽減税率制度」(案)について(概要) ~「還付ポイント制度」~

「日本型軽減税率制度」(案)について(概要)
~「還付ポイント制度」~
「日本型軽減税率制度」(「還付ポイント制度」)骨子:「対象品目」への支出に係る消費税額の一部を「ポイント制度」の仕組みを活用して消費者個人に還付する方式による
軽減税率制度。
 「還付ポイント対象品目」は、「酒類を除く飲食料品」(外食サービスを含む)を基本とする。
 各個人は、
「還付ポイント対象品目」を購入する際、レジ等において「マイナンバーカード」をかざし、消費税2%分相当(
「還付ポイント対象品目」に対する支出額(税込み価格)の
110 分の2に相当する額)の「還付ポイント」を取得する。
(注)消費者は標準税率 10%の消費税を含む価格で代金を支払い、その場で、
「還付ポイント」を取得する。事業者は標準・単一税率(10%)で納税を行う。このため、事業者に
はインボイスを含む区分経理等の追加的な事務負担は生じない(小売段階の事業者のみに「還付ポイント」付与関連の事務が発生する)
。
(注)政府に、
「日本型軽減税率制度」の運用のために必要な事務を行う「還付ポイント蓄積センター(仮称)
」を設置する。
 「還付ポイント対象品目」に係る「還付ポイント」相当額を、一定の限度額の範囲内で、当該支出を行った個人の口座に還付する(
「還付ポイント」の現金化)
。
「日本型軽減税率制度」の詳細設計の検討:本年末に向けて引き続き検討の上、平成 28 年度与党税制改正大綱において決定。その際、個人情報保護や情報セキュリティ対策
に万全を期すと共に、還付手続きを含め利用者利便に最大限配慮。

 「酒類を除く飲食料品」の定義は、食品表示法等を引用することを基本に、執行可能性の観点から精査。
 「酒類を除く飲食料品」以外の品目の取扱いについては、低所得者への配慮及び日々の痛税感の緩和等の観点から、引き続き検討。
 還付限度額については、低所得者世帯の「還付ポイント対象品目」への年間平均消費額に係る消費税率2%相当額を参考に、信頼できる統計に基づく算式をもって決める方向で検討。
対象者については、同じ取引には同じように課税するとの消費税の基本的な考え方を踏まえつつ、高所得者が過大な恩恵を受けることがないかとの観点から検討。
 具体的な安定財源の確保措置について、検討。
 レジ等の端末から「還付ポイント蓄積センター(仮称)
」への購入情報の送付や「還付ポイント蓄積センター(仮称)
」による購入情報の蓄積については、現在の税務情報の管理システ
ムと同様、購入情報の暗号化を行う等厳格かつ高度な個人情報保護及び情報セキュリティ対策を講じるとともに、購入時にレジ等の端末において「マイナンバー(個人番号)」や基本
4情報(氏名、住所、生年月日、性別)は読み取らないなど、制度上・運用上の仕組みを検討。
 施行時期は、「マイナンバーカード」の普及の見通し及びマイナンバー制度に関連する個人情報保護や情報セキュリティ対策の強化に係る政府の取組み、事業者の準備スケジュール、
行政実務の準備スケジュールなどを見極めながら検討。
【還付の基本手順】
① 各個人は、「還付ポイント対象品目」を購入する際、レジ等
において「マイナンバーカード」をかざし(公的個人認証用
の「符号」を読取り)、
「還付ポイント」を取得。
② 事業者(小売段階)は、「還付ポイント対象品目」に係る購
入情報を「還付ポイント蓄積センター(仮称)」に送付(レ
ジ等からオンラインを通じて自動送付)。
③ 「還付ポイント蓄積センター(仮称)」は、
「還付ポイント」
を「符号」ごとに蓄積する。
④ 還付を受けようとする個人は、ポータルサイト(自宅のパソ
コン等からアクセス)を通じて、「還付ポイント」数や還付
可能額等を確認の上、還付額の振込を受ける本人名義の口座
を登録し、還付申請を行う。
⑤ 上記④の還付申請を行った者は、登録された口座への振込に
より還付を受ける。
(暗号化)