平成 27 年 1 月 28 日 平成 27 年度 中村学園女子高等学校 専願 国語入試問題分析 ■出題形式 大問 3問 小問 計 41 問 現代文 漢字・・・10 問 古文 語彙・古典常識・文学史問題・・・4 問 選択形式・・・17 問 語彙・文法問題・・・6 問 内容読解問題・・・16 問 内容読解問題・・・5 問 記述形式・・・24 問 ■出題内容分析 一 評論 松田美佐『うわさとは何か』より うわさに関して、その動機や心理的役割についての考察と分析を述べた文章。 問題のレベルは標準。設問は、漢字・語彙・空欄補充・内容読解など、例年とほぼ同じ形式 です。漢字では「加減」「指摘」の正答率が 45%、「同等」が 30%でした。問六の外来語を空 欄補充する問題の正解率が低かったです。問四・問九の抜き出し問題は、問四が 55%、問九が 65%と過半はできていましたが、転記ミスをしている答案もありました。日頃から語彙を増や し漢字力を養うことが大切です。 二 小説 角野栄子『ナーダという名の少女』より 父親ナオキに内緒で、カーニバルの前夜祭パーティーに出かけようしている主人公アリコの心 の動揺を中心に描かれた文章。 問題レベルはやや難。問三・問九は状況や様子を表す語を抜き出させる問題でしたが、品詞を 指定したことによって却って難しくなったようで正解率25%でした。問四の記述問題は書きにく かったために、正解率が低かったです。前後の「からかう」をポイントにアリコの心情を読み取 る必要がありました。問六「開放」の対義語を問う問題も正解率が低かったです。漢字・語句・ 文法を問う基本的な問題で確実に点を取れるように繰り返し学習をしましょう。 三 古文 新編日本古典文学全集『沙石集』より ご り や く 目が見えなくなった男が、薬師如来に祈り続けて4ヶ月後、御利益により再び目が見えるよう になった仏教説話。 問題レベルはやや難。問二の月の異名は入試でよく出されていますが、正解率は40%に留まり ました。問四「夢」の内容の抜き出し問題では、終わり部分の判断が難しかったようで、正解率 が低かったです。問八の文学史もほぼ毎年出題されている問題ですが正解率が低かったです。古 文は苦手意識が強いのか、全体的に内容理解ができていない解答が目立ちました。毎年出題され る知識を問う平易な問題で確実に点を取れるように学習をすることが大切です。 ■傾向と対策 語句の問題は、漢字の読み書き・類義語・対義語・ことわざ・慣用句・四字熟語・意味・文法 等、幅広く学習する必要があります。日頃から本や新聞を読む習慣をつけ、語彙を増やすことが 大切です。設問の文章をきちんと読み取って、求められている答えを正確に導き出す習慣をつけ ましょう。抜き出し問題では、漢字や送り仮名のミス、句読点忘れをしないように気をつけまし ょう。また、文学史は作品名・作者名・時代・ジャンルをセットで覚えるようにしましょう。 平成 27年度 中村学園女子高等学校 専願 数学入試問題 分析 ■ 出題形式 大問 4 問 1 は小問 12 題 ■ 出題内容分析 平成 27年度私立高等学校入学者選抜に関する学力検査に対する要望書を考慮し、 学習指導要領に基づいて作成しました。 1 小問集合 正負の計算、根号を含む計算、1 次関数、2 次関数の基本問題、二次方程式の応用、確率、資料の整理、弧の 長さと円周角の関係、回転体の体積などの問題を出題しました。どの問題も基本的な問題ですので、確実にで きてほしい問題でした。正負の計算、式の計算、二次方程式の問題などは八割から九割の正答率でよくできて いました。1 次関数の問題は正答率が高かったのですが、2 次関数は少し正答率が低かったです。2 次関数は高 校数学でも基本となりますので、是非、理解しておいて欲しいと思います。確率の問題は苦手のようで、今年 も正答率が五割程度と予想より低かったです。また、角度を求める問題では補助線を引くのが難しかったので はないかと思われます。回転体の体積はきちんと計算すれば難しくないと思われますが、あまりできていませ んでした。 2 連立方程式の応用 よく出題される平均点の問題でかなりの正答率を期待しました。しかし、後ろの式は良くできていましたが、 初めの式ができていない人が多く正答率は低かったです。文章を表にするなど工夫をして、的確に方程式を作 ることが求められます。 3 二次関数と平面図形を合わせた問題 (1)の関数の式を求める問題はほとんどの人ができていました。(2)の三角形の面積を求める問題もよく 出題される問題であり、正答率が低いのは意外でした。(3)は三角形 OBP を上下に分けその三角形の底辺を文 字でおくと、求められますが、その未知数を文字でおくことができなかったと想像されます。数学の最大の利点 は未知の数を文字で置くことにより解決できることだと思います。 4 立体の体積、相似比と面積比の問題 (1)(2)(3)全て三角形の相似の問題です。(1)の相似な三角形は見つけ易かったのではないかと 思います。(2)は 2 つの三角形に共通の辺が含まれるので、難しい問題でした。(3)は相似比から面積比 を求める問題です。どちらも相似である 2 つの三角形を見つけにくいので、多くの人が苦労したのではないか と思います。 ■傾向と対策 分野に偏りがないように出題しているので、まんべんなく学習することが必要です。基本的な問題を中心 に出題しているので、教科書を十分理解し基本的な解法を身につけておくことが大切です。特に、計算問題 は常に練習を重ねておきましょう。また、関数の分野と図形の問題にも積極的に取り組み、いろんな角度か ら解法の研究をしておくとよいでしょう 平成27年度 中村学園女子高等学校 専願 英語入試問題 分析 ■ 出題形式 大問7題(小問50題) ■ 出題内容分析 1 長文問題。日本に移住してきたアメリカ人の視点から見る日本文化に関する文章。 設問は前置詞の空欄補充・適語選択・整序・内容読解などでした。問5の整序問題の正答率が 9.8%と非常に 低く、名詞を後ろから修飾するように並び替えができていない解答が多く見られました。 2 対話文問題。初めての海外旅行でエミがホストファミリーと空港で出会う場面の会話。 設問は内容読解・空欄補充などで,読解力に加え,基本的な会話表現についての理解ができているかを問う問 題でした。問3と問5はそれぞれ空欄補充問題でしたが,付加疑問文の一部について答える問題の問3の正答率 が 19.2%、英問英答問題であった問5の正答率が 28.6%でした。問5の問題は,関係している本文を直接抜き出 すに留まっていたり,3人称単数現在形のsを落としたりというミスが目立ちました。 3 対話文完成の選択問題。 会話表現の知識や、質問文や答えの文から話し手の場面をイメージする力が求められました。Shall we~? の 入った質問文に Yes, let's. を選ぶ問題は高い正答率でした。 4 和文と英文の適語補充問題。 教科書レベルの単語や熟語,文法の知識を問う問題でした。確実に得点できるように,書く練習を怠らないこ とが大切です。 5 適語補充による英文完成問題。 この問題は,単純に日本語を英語に直すというような単語力でなく,与えられた文章内でどんな単語が当ては まるかを考える問題でした。正答率が 49.7%であり,スペルミスで間違うという惜しい解答が多かったです。ま た, 「楽しく過ごす」を have a good time とするような,日本語と英語が単語単位で直接的に訳せないような表 現について,教科書に出てくる熟語をしっかりと覚えておく必要があります。 6 適語(句)選択による英文完成問題。 教科書で出てくる文法事項を理解し,正しく使うことができるかを問う問題です。中学で学習する基本的な文 法ですが、全問正解している人は多くはありませんでした。動詞の活用については特に入念に確認しておきまし ょう。 7 英単語の下線部の発音を問う問題。 単語は標準的な教科書レベルであり,出題形式は例年とほぼ同じ問題となっています。全体的によくできてい ました。 ■ 傾向と対策 中学 3 年間の教科書の内容をしっかりと復習し、特に単語、熟語、慣用句等は正しいスペルで書けるように念 入りに練習しておくことが大切です。また,学校の授業や家庭学習の際にも積極的に音読をし、会話文はその場 面にいるつもりで繰り返し練習しましょう。文法問題についても、教科書レベルのものを徹底的に練習し、1 年 生から 3 年生の内容を確実に理解することが大事です。英語力を高めていくためは「読む・書く・話す・聞く」 の4つの力どれもが必要です。自分が苦手としているものがあれば,そこから強化していきましょう。
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