No.6, 3 September 2015 台湾 木製板材類製品検査規定の改定 経済部標準検験局は、ここ半年間に多くの木製板材類製品の検査規定の改定 を進めている。この改定は木材業界へ大きな影響を与えている。同局は 2015 年 5 月に台湾北部、中部、南部で 3 回の説明会を行い、新しい規定について説明を 行うとともに業者の意見をヒアリングした。 ここに、今回の木製板材類製品の大きな改定事項を整理した。 （1）木製板材類製品の基準改定 現在、台湾における各種木製板材はいずれも「検査必須商品」に位置づけられ、 「ホルムアルデヒド放散量」及び製品の表示に対して強制検査を実施している。 主な木製板材の基準は 16 種類あり、そのうち改定作業中である CNS14646「構造 用単板積層材」を除き、CNS2215「パーティクルボード」、CNS9909「中密度繊維 板」の改定は公示されているほか、その他 13 種類の製品基準も最近改定が済ん で公布されている。主な改定としては、「表示」規定が改定され、「品名」及び 「原産地」が新たに表示項目に追加されることになった。 （2） 「コンクリート型枠用合板」及び「工事用足場板用合板」の検査方法及び 検査項目の改定 現在、この 2 種類の合板に対する強制検査の方法は「監視検査」で、検査項目 は「表示」である。改定後の検査方法は「型式認可ロット別検査」又は「認証 登録」となり、検査項目は「ホルムアルデヒド放散量」及び「表示」となり、 現行の合板類製品の要求と一致する。この規定は 2016 年 1 月 1 日より施行され る予定である。 （3）「輸送パレット用合板」が新たに検査必須商品となる １ ℡03-3816-5595 （[email protected]） 「輸送パレット用合板」が検査必須商品とされた。検査方法は「型式認可ロッ ト別検査」又は「認証登録」の選択で、検査項目は「ホルムアルデヒド放散量」 及び「表示」で、現行合板類製品の要求と一致する。この規定は 2016 年 1 月 1 日より実施の予定である。 （4）中密度繊維板及びパーティクルボードの検査範囲が拡大 現在、中密度繊維板及びパーティクルボードの両製品は検査必須商品となっ ているが、加工又は組み立てをして家具の用途に使用する場合は、検査対象か ら除外されており、検査管理から漏れていた。しかし近年、政府機関が消費者 の意見を受けて、小売りされている木製家具（パーティクルボード及びファイ バーボード製）のホルムアルデヒド放散量をサンプル調査したところ、ホルム アルデヒド放散量が規定よりも高いものが多数見つかった。そこで、この 2 つ の製品を検査対象から除外する規定を廃止して全てを検査対象に含めることで、 消費者の権利と利益を守ることにした。 改定後の中密度繊維板及びパーティクルボードの検査方法及び検査項目は、 合板類商品の要求と一致する。2016 年 1 月 1 日より実施の予定である。 5）木製板材類の「型式認可ロット別検査」及び「認証登録」作業の流れ 上述各項の改定計画が完全に実施されると、台湾の板材・木質パネル製品は全 て検査必須商品となる。検査方法は「型式認可ロット別検査」あるいは「認証 登録」の選択となり、検査項目はいずれも「ホルムアルデヒド放散量」 （最低で も日本の JAS 規格水準以上に相当する F3 の基準に適合）と「表示」の 2 種で、 今後はいかなる排除条項、例外措置もなくなる。 木製板材類検査作業規定-型式認可ロット別検査作業のプロセス及び認証登録 の申請作業のプロセスは、それぞれ図１、図２に示すとおりである。 ２ ℡03-3816-5595 （[email protected]） ２ ２ 図１ 木製板材類検査作業規定-型式認可ロット別検査作業のプロセス 申請 型式試験 申請者 技術資料 とサンプル 型式試験部署 管轄地区分局 市場 型式試 験 レ ポ ート発行 申請 型式試験 1.申請書 2.型式試驗 レポート 3.技術資料 1.審査許可 2.商品型式認可 証書発行 表示 検査ラベル 本体に商品検査 マークを表示 ロット別検査申請 1.検査申込受 付 2.簡易検査 申請書 合格すれ ば市場に 陳列販売 ができる ３ ℡03-3816-5595 （[email protected]） ３ ３ 図２ 木製板材類検査作業規定-認証登録の申請作業のプロセス 申請者 申請 型式試驗 技術資料と サンプル 型式試験部署 本局又はその所属分局 市場 型式 試験 レ ポートの発行 申請 型式認可 1.審査と認可 2.検査認証登 録 証書の発行 1.申請書 2.型式試験レポー ト 3.品質管理制度登 録証書又は工場 検査レポート 申請 認証登録 本体に商品検査 マークを表示 表示 検査マーク 工場出荷又は通関販売の手続きを行う（ロット別検査不要）。 ４ ℡03-3816-5595 （[email protected]） ４ ４
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