SES E 7211-4 - 公益社団法人 日本防犯設備協会

日本防犯設備協会技術標準
SES E 7211-4
電線の施設方法
Equipment Installation Place
1999
2006
2012
2015
年(平成 11 年)
年(平成 18 年)
年(平成 24 年)
年(平成 27 年)
6 月 9 日 制定
9 月 22 日 改正
3 月 31 日 改正
5 月 19 日 改正
JSSA
公益社団法人
日本防犯設備協会
(公社)日本防犯設備協会技術標準
電線の施設方法
Equipment Installation Place
SES
E 7211-4
1999 年 6 月 9 日制定
2006 年 9 月 22 日改正
2012 年 3 月 31 日改正
2015 年 5 月 19 日改正
1 適用範囲
この規定は、侵入警報設備の施工における“電線の施設方法”に適用する。
2 目 的
この規定は、施設される侵入警報設備に関して、電線の施設場所における施工方法を定め、損傷、
電気的雑音による誤作動などを防止することにより、構築する設備を正常に機能させ、信頼性を維持
することを目的とする。
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は、次による。
(1) 直引配線
ステップルなどを用い、造営材に電線を直接固定する方法をいう。
(2) 特殊場所
粉塵、火薬、ガス、危険物貯蔵場所など爆発のおそれのある場所並びに不燃性粉塵及び水気(湿
気を含む)のある場所をいう。
(3) 軽度の障害が予測できる場所
人が触れる場所、人に押される場所及び人に踏まれる場所をいう。
(4) 重度の障害が予測できる場所
車両、重量物及び激しい衝撃のある場所をいう。
(5) 電線
SES E 7206(施設される回路の電線)に定める絶縁電線(電気導体に絶縁被覆を施したもの)ケ
ーブル(絶縁電線の絶縁被覆の上に保護被覆を施したもの)をいう。
(6) 線樋
「せんぴ」と読み、電線を保護する覆い。以降「線ぴ」と表記。
(7) 土冠
「どかむり」と読み、土の表面からの埋設深さをいう。
4 電線の施設
4.1 メタルラス・金属板張りなどへの施設
合成樹脂管など、絶縁材で保護しなければならない。
-1-
SES E 7211-4
4.2 コンクリート打設時の施設の禁止
コンクリート打設時に直接埋込む施設をしてはならない。
4.3 他の電線などとの離隔距離
(1) 施設される回路における絶縁電線と、ほかの弱電流電線及び強電流電線との離隔距離は、300mm
以上であること。
ただし、次の場合は、この限りでない。
(a) 弱電流電線と同一の管、ダクト、線ぴ、ボックスなどの内に、接地
(接地抵抗 100Ω 以下)された遮蔽層を有して施設する場合。
(b) 強電流電線と同一の管、ダクト、線ぴ、ボックスなどの内に、接地(接地抵抗 10Ω 以下)さ
れた金属製遮蔽層を有するケーブルを施設する場合。
(c) 強電流電線と交差する場所において、絶縁性を有する隔壁を設けて施設する場合。
(d) 強電流電線がケーブルの場合で、100mm 以上離隔して施設する場合。
(2) 施設される回路は、他の設備(ガス管、水道管など)と接触してはならない。
4.4 屋内施設
(1) 隠蔽場所への施設は、ケーブルを施設しなければならない。
(2) 絶縁電線は、管又は線ぴで保護しなければならない。
(3) 直引配線は、人の触れるおそれのある場所(床上 1.8m まで)に施設してはならない。
(4) 電線を重量物による圧力や著しい機械的衝撃を受ける場所に設置する場合は、厚鋼金属管により
保護する。
4.5 屋外施設、屋側施設
電線は、管で保護しなければならない。
ただし、ケーブルを地表より 3m 以上の高さに施設する場合は除く。
4.6 架空施設
(1) 通常のケーブルを直接架設してはならない。
(2) ケーブルは、自己支持型ケーブル、又は支持用線にケーブルを吊架し施設しなければならない。
4.7 地中(埋設)施設
ど かむり
(1) 電線は、管径 200mm 以下の管路式により施設し、その 土 冠 (舗装部分は除く)は 300mm 以
AE E
EA
上とする。
(2) 管は、鋼管又は合成樹脂管とする。
(3) 人による圧力以上の力が掛かるおそれのない場所は、ケーブルを直接埋設することができる。
4.8 特殊場所の施設
特殊場所に電線を施設する場合は、その場所の管理者及び監督官庁との打合せによる。地域により
施工方法が異なるため、管理者及び監督官庁との打合せが必要になる。
-2-
SES E 7211-4
4.9 防護管
(1) 軽度の障害が予測できる場所では、薄鋼電線管、合成樹脂電線管又は合成樹脂線ぴにより防護し
なければならない。
(2) 重度の障害が予測できる場所では、厚鋼電線管により防護しなければならない。
5 その他の事項
この規定にない事項及び細目は、防犯設備の施工要領による。
関連規定:電気設備の技術基準の解釈
【2014(平成 26)年 07 月 18 日
経済産業省
商務流通保安グループ 電力安全課】
内線規程(JEAC8001)
防犯設備の施工要領(公益社団法人日本防犯設備協会)
-3-
SES E 7211-4
SES E 7211-4(電線の施設方法)
解
説
1 電線を施設するに当り、電線が圧力、衝撃、又は故意による切断などにより断線しないように防護
しなければならない。また、ほかの施設電線との混触などにより機器の破損及び電気的雑音を受け
ないように施設場所ごとに施工方法を規定している。
2 弱電流電線とは、内線規程用語において「電信線、電話線、その他弱電流電気の伝送に使用する裸
線、被覆線、ケーブルなどをいう」と定められている。
これ以外のものは、強電流電線という。
-4-
SES E7211-4
審議委員会:施工基準委員会
委 員 長: 谷川 威人(パナソニック エコソリューションズ創研株式会社)
委
員: 平野 富義(エフビーオートメ株式会社)
大野 宗夫(NPO 法人神奈川県防犯セキュリティ協会)
安木 美徳(パナソニック システムネットワークス株式会社)
野村 俊一(美和ロック株式会社)
坂井 稔典(三菱電機株式会社)
事 務 局: 大手 一郎(公益社団法人日本防犯設備協会)
※ 平成 27 年 5 月 19 日 現在
-5-
SES E 7211-4
電線の施設方法
発 行
2015 年(平成 27 年)8 月
編
公益社団法人 日本防犯設備協会
技術部会 施工基準委員会
集
この規格は、著作権法で保護対象となっている著作物です。本書に記
載の内容を転載される場合は、事前に(公社)日本防犯設備協会の承諾を
得てください。
この規格についての意見又は質問は、(公社)日本防犯設備協会 技術担
当にご連絡ください。
なお、SES E 規格は、少なくとも 5 年を経過する日までに(公社)日本
防犯設備協会 技術部会の審議に付され、速やかに、確認、改正、廃止
されます。
発行所 公益社団法人 日本防犯設備協会
〒105-0013 東京都港区浜松町 1-12-4(第 2 長谷川ビル)
TEL:03-3431-7301 FAX:03-3431-7304 E-mail:[email protected]