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2 015 年 3 月
国分寺市まちづくりセンター機関紙
P.1~2✿最近の市内まちづくりの状況
~道路整備や再開発の現場を見て来ました~
P.3~4✿私たちのまちの今・昔シリーズ④
P.5
✿国分寺百景を見直ししました
P.6
✿まちセンサポーター会議/まちセン井戸端会議
最近の市内まちづくりの状況
~道路整備や再開発の現場を見て来ました~
最近、市内のあちこちで大規模な道路建設工事や用地買収が進められているのを見かけた方も多いかと思
います。3月初旬の暖かい土曜日。その進捗状況がどうなっているのか、まちづくりセンター(以下「まち
セン」)スタッフが探訪して来ましたので、皆さんにお伝えします。
まずは、西国分寺駅から西に内藤橋方向へと歩いて行くと、幅広く用地買収が済んだ場所に出ました。
「国分寺都市計画道路3・2・8号府中所沢線」
「国分寺都市計画道路3・2・8号府中所沢線」の施行区域です。この路線は、多摩地域の主要な南北幹
3・2・8号府中所沢線」
線道路として、既に、甲州街道から根岸病院の角
まで整備が完了しています。さらに国分寺市から
北へ小平市境までの用地も概ね確保され、工事が
進んでいます。正式な施行区間は、府中市武蔵台
3丁目から国分寺市東戸倉2丁目の約2.5km で、
往復4車線、道路幅員は標準で車道 16m+環境施
設帯 10m×2の 36m という広幅員の道路です。内
藤橋に立ち、東京方面を見ると JR 中央線をまたぐ
跨線橋工事が完了し、接続道路の建設が進められ
ています。この北側の西武国分寺線との交差部分
については、道路が下を通るアンダーパスになり
(用地買収済の国3・2・8号線事業用地)
ます。
(国3・2・8号線架橋を下から見た)
(内藤橋から見た国3・2・8号線架橋)
この道路施行に伴い、沿道地区の市民生活に大きな影響を及ぼすことが予想されるため、まちづくり条例
に基づき「国3・2・8号線沿道まちづくり推進地区(道路用地境界から両側 100m の範囲)」を指定し、さ
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らに環境変化の影響を直接受け、まちづくりの具体化に早急に取り組む必要がある両側 30m の範囲の住民お
よび地権者からなる「沿道まちづくり地区別検討会」において、土地利用、安全・安心、緑景観などの検討
が進められ、平成 24 年 12 月に提言書が市に提出されました。
次に、内藤橋から中央線沿いに西国分寺駅へ出て国分寺駅へと進みます。
国分寺駅の北口を出ると駅前の建物は撤去され、工事が進められています。
「国分寺駅北口再開発事業」です。交通広場と再開発ビルの建設現場で、いわゆる国分寺市の表玄関です。
「国分寺駅北口再開発事業」
ちょうど、歩行者通路の切り替え工事が終わったところでした。
(工事前の国分寺駅北口再開発事業予定地・2011.10.9)
(工事中の国分寺駅北口再開発事業現場・現在)
再開発ビルは、西街区が 36 階建、東街区が 35 階建の2棟ができる予定です。
また、交通広場北端の西側から北に伸びて国3・4・6号線(本多公民館から西へ日立中央研究所北側に
続く道路)に接続する都市計画道路として、国3・4・12号線(幅員 22m、事業延長約 330m、2車線)が
あります。この路線は、市が施行を予定しています。
「国3・4・6号線」(計画幅員 16m)に回ってみました。
この路線は、既に完了している区間もあります。未施行の熊野神社近くの西武国分寺線との交差部付近
では用地買収はほぼ終わっているようですが、アンダーパスするため工事は大変なようです。完成すると府
中街道と交差し、さらに西へ日吉町交差点までの広い道路となります。また、完成すると現在の第1号踏切
は、閉鎖されるとのことです。
(西武国分寺線を国3・4・6号線アンダーパスする付近)
(日立中央研究所北側の国3・4・6号線)
今回の散歩で、これほど多くのプロジェクトが同時進行しているのは、まちに活気が出るとともに、「住
み続けたいまち、ふるさと国分寺」づくりは、まずは、まちの骨格づくりからだなとつくづく思いました。
また、機会がありましたらお伝えしていきたいと考えています。
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私たちのまちの今・昔シリーズ 第 4 回
6、野中新田六左衛門組
6、野中新田六左衛門組
野中新田は、享保7年
(1722)に江戸の商人野
中屋善左衛門などを中
心に左図のように現在
の西東京市、小平市、立
川市におよぶ広大な土
地の開発が進められま
した。国分寺地域では、
野中新田六左衛門組と
榎戸新田に別れ、このふ
たつは別の村として発
展してきました。
玉川上水から野中新
田村分水が引かれたのは、開発から2年後の享保9年(1724)でした。現在の砂川用水はそれが引
き継がれたものです。
新田の土地の形状は五日市街道に沿い南北に細長く、短冊状をしていました。現在でも長さ約 300
m、幅 10mくらいの形状の土地が残っています。現在の町名は並木町、新町、北町、高木町および
東戸倉2丁目、日吉町3丁目、富士本2丁目、光町1丁目などがこれに含まれます。
野中新田六左衛門組のお寺は、変遷が複雑ですが、今の鳳林院です。神社は神明社(北町)です。
なお、高木組(現高木町)には別に高木八幡宮があります。
旧地名・大字小字、現地名も榎戸新田と分離し説明することは難しいので、次の「7、榎戸新田」
で説明します。
7、榎戸新田
この新田は、大丹波村角左衛門によ
り、享保 10 年(1725)に南野中新田か
ら分村したと言われていますが、正式に
榎戸の名前が出てくるのはその5年後
です。左図にあるように野中新田六左衛
門組と、榎戸新田は互い違いに入り組
み、たぶん所有者ごとに新田が分けられ
ていたようです。野中新田には谷野(ヤ
ノ)〇〇という小字名がありますが、ど
こから付けられたのかは不明です。あと
は「下・上」「東西南北」の位置を示す
小字名がほとんどです。
*野中新田は、野中新田六左衛門組
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たぶん村になってから(明治 22 年)付けられた小字名ではないで
しょうか。
さらに榎戸新田は左図に示したように西町地区にも飛び地とし
て広がり、弁天と呼ばれていました。ここはもともと野中新田の区
域ではなく、砂川村(現立川市)と入り組んでいました。ちなみに、
はけ北
弁天八幡は地域内にありますが、榎戸弁財天は砂川村にあります。
榎戸新田のお寺は小川村(現小平市)から引き寺した妙法寺で、
神社は愛宕神社です。
はけ南
今この地域は、第1種低層住宅が立ち並び、住宅街になっていま
すが、南北道路がないため狭い道が通り抜け道路となっています。
特に今の北町地区は上記のような土地の形状や、最寄りの駅が遠い
ため開発は他と比べ遅れていますが、逆に畑が多く残され、のんび
りとした土地柄となっています。
8、中藤新田
中藤新田は、享保 12 年(1727)頃、中藤村(現武蔵村山市)の住人佐兵衛、源蔵等により開発
されました。史料上、中藤新田の名が用いられるのは享保 18 年(1733)で、それ以前は、中藤村
新田と呼ばれていたようです。この新田は、観音寺前の道と国分寺崖線に沿った南北に長い地域で、
今の西町2丁目から5丁目に至る地域です。高木通りを境に、はけ北とはけ南の2小字名を持ちま
す(上図)。
中藤新田分水は崖線の上と道沿いに別れ、戸倉新田に至るものと、
平兵衛新田・ハケ下を通るものがあり、西町5丁目には貴重な「胎内
掘り※」(明治期)の跡がかすかに残されています。
村内の観音寺は、開発
から約 10 年後に中藤村
から神明社とともに引
き寺されました。この
寺は、滝山城(現八王
子市)の守護神として
中藤村に建立されてい
た、と言われています。
今は西町4丁目ハケの
上にはけやき台団地の
一部があり、周辺の開
発はこれによって加速
されたものと思われます。明治以降の貴重な建物として、上図にあるような養蚕棟が現存家屋の一
部として残っていたり、醤油醸造場や富士塚がある(個人宅)のもここ中藤新田だけでしょうか。
※胎内掘りとは…水が出ないこの地区に玉川上水から畑や生活用の水を引くために作った地中用水路
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まちセンでは、景観まちづくり推進の一環として「国分寺百景」を選定し、まちセンHP、まち
セン内などでの公開・展示に加え、国分寺まつり、平兵衛まつりなどでも紹介してきました。
昨年に引き続き、今年も皆様の意見を募集し、最新の状況を確認、追加等見直しを行いました。
今回は視点を少し広げて鉄道関係、歴史的なものを中心に9景を追加し、全 85 景になりました。
なお、2景については名称変更しました。詳細は以下のとおりです。今後も見直しは定期的に行い
ますので、ご意見をお寄せください。
~今回追加した9景~
❍武蔵野線トンネル入口(西恋ヶ窪4-8)
❍本町早実通り(本町2-9他)
❍国分寺市清掃センター(西恋ヶ窪3-9)
❍花沢橋からの鉄道の風景(本町4-1、2)
❍孫の湯(東恋ヶ窪2-24)
❍蔵と黒板塀の小径(東元町3-2)
❍火の見やぐら(東恋ヶ窪4-16)
❍国分寺マンション(南町2-18)
❍多喜窪通り~ふれあい橋から~(泉町2-1、西元町1-8)
武蔵野線トンネル入口
花沢橋からの鉄道の風景
孫の湯
火の見やぐら
多喜窪通り~ふれあい橋から~
蔵と黒板塀の小径
~今回 名称変更した2景~
❍武蔵国分寺公園→都立武蔵国分寺公園
❍K氏邸(通称チョコレートハウス)→丘の上APTとK氏邸(通称チョコレートハウス)
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掲示板 in まちセン
2月 26 日(木)午後6時~8時に本町・南町地域センター
において、サポーター13 名とまちセンスタッフ7名が参加し、
今年度2回目のサポーター会議を開催しました。前回の会議
で検討した「市内に増えている空き家の状況・問題点と対策」
を踏まえ、最近の国や都の取り組みも参考に、快適なまち、
安全・安心なまち国分寺にするため(1)空き家の有効活用、
(2)管理不全(老朽化、倒壊など)な状態の空き家の処置を
テーマに活発な意見交換をしました。ここで出された貴重な情
報や意見などは整理し、市へ提案できればと考えています。
まちセンサポーターは登録制ですが、随時募集中です。是非まちセンまでご連絡ください。お
待ちしています。
毎月1回開催している「井戸端会議」は、そろそろ3年目に入ります。毎回テーマは決めてい
るものの、参加者の旬な話題や情報により話の流れはどんどん広がります。地域の悩みや定年後
の地元デビュー、おいしい食べ物や人気のスポット情報など、2時間は瞬く間に過ぎます。
新年度の開催予定をお知らせします。
(日時やテーマは変わることもありますので、毎月の市報1日号でご確認ください)
4月 20 日(月) まちセンに期待すること…まちセン・ゼミやまち歩きなど新年度の事業紹介
5月 12 日(火) 井戸端会議課外授業…3・4・11号線(国分寺街道)予定地近くを歩く
6月 10 日(水) 国分寺の魅力ってなあに?…景色、裏路地情報など持ち込もう
7 月 9 日 ( 木 ) 地域の達人を探す…市内にはその道の隠れた名人、達人がいるはず
今までは残念ながら女性の参加が少なく、男性が多かった井戸端会議ですが、女性目線の地域
のイベントや知ったかぶり情報などを持ち寄っての参加は大歓迎です。皆さんの参加をお待ちし
ています。
国分寺市まちづくりセンター
4月 6 日から下記に移転します
まちづくり条 例 に基 づくまちづくり支 援 機 関 として、市 が設 置 し、
NPO法 人 まちづくりサポート国 分 寺 が市 との協 働 事 業 として運
2015 年 3月 25 日発行
〒185-0012
本町 4-1-9
本町クリスタルビル 4 階
※移転後も電話番号等は変わりません。
営 しています。
『まちセンだより』第3
まちセンだより』第31
だより』第31号
新住所
編集・発行
〒185-8501
TEL/FAX
国分寺市まちづくりセンター
国分寺市戸倉1-6-1国分寺市役所第三庁舎1階
(042)324-0186
E-mail office@kokubunji-machisen.com
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