平 成 2 6 年 4 月 都 農 町 水 道 課 平成27年度水質検査計画

平成27年度水質検査計画
水質検査は、水質基準に適合し安全であることを保障する為に不可欠であり、水道水の水質
管理において中核をなすものです。
水質検査計画とは、水質検査の適正化を確保する為に、水道法施行規則第15条に基づき水
質検査項目等を定めたものです。
目 次
1. 基本方針
2. 水道施設の概要
3. 水源の状況及び原水浄水の水質状況
4. 検査地点(採水場所)
5. 検査項目及び頻度
6. 臨時の水質検査
7. 水質検査の方法と委託する内容
8. 水質管理において留意する事項
9. 水質検査計画及び結果の公表について
10.水質事故への対応
平 成 2 6 年 4 月
都
農
町
水
道
課
1.基本方針
1)水質検査の基本方針
水源である名貫川の特徴及び水質管理において留意すべき事項を踏まえて、都農町上水道
(給水区域:主に都農小、都農南小校区)及び東都農簡易水道(給水区域:主に都農東小校
区)の水質検査基本計画を策定しました。
① 検査地点は、浄水は水質基準が適用される蛇口、原水は上水道については名貫水源地
のポンプ槽、東都農簡易水道については平山水源地とします。
② 検査項目は、水道法で検査が義務付けられている水質検査基準項目と独自の項目(原
水検査)とします。その頻度については、色・濁り・残留塩素については毎日、水質基準項
目については、水道法の規定に基づき毎月(9項目)、3ヶ月に1回(23項目)1年に1
回(全項目:51項目)行います。
また、平成26年4月1日から水道水質基準の見直しがあり、亜硝酸態窒素
(0.04mg/L)に係る水質基準が設定されました。
③ 原水の検査でも、年1回は消毒副生成物を除いた39項目の検査を行います。また、
原虫の指標となる大腸菌、嫌気性芽胞菌の検査を毎月実施します。
2.水道施設の概要
都農町には、以下のとおり2箇所の浄水施設があります。
2-1 朝草浄水場(都農上水道)
(1) 所在地 都農町大字川北598番地
(2) 水源の名称 都農町名貫水源地(名貫川)
(3) 水源種別 名貫川の伏流水、浅井戸(地下水)
(4) 浄水場の名称 都農町朝草浄水場
(5) 上水処理方法 急速濾過方式 塩素減菌処理
(6) 浄水場処理能力 4,000㎥/日(計画給水人口:10,000人)
2-2 平山浄水場(東都農簡易水道)
(1) 所在地 都農町大字川北22768番地
(2) 水源の名称 都農町平山水源地(心見川)
(3) 水源種別 心見川の表流水
(4) 浄水場の名称 都農町平山浄水場
(5) 上水処理方法 急速濾過方式 塩素減菌処理
(6) 浄水場処理能力 1,000㎥/日(計画給水人口:2,500人)
3.水源の状況及び原水及び浄水の水質状況
(1) 都農上水道
水源は、名貫川の河川伏流水及び浅井戸(地下水)で、現在までの水質はおおむね良好な状
態といえます。また、浄水については水質基準を大幅に下回っており、安全で良質な水とい
えます。しかし、水源の上流域には、水質の悪化や汚染を引き起こす要因となる施設等が存
在しておりますので、今後もいっそうの水質管理を行っていく計画です。
(2) 東都農簡易水道
水源は、心見川河川表流水で、現在までの水質はおおむね良好な状態といえます。また、浄
水については水質基準を大幅に下回っており、安全で良質な水といえますが、今後もいっそ
うの水質管理を行っていく計画です。
原水の水質は河川環境や河川流域部における状況等により、水質管理上留意すべき項目に
いては次のとおりです。
原 水 の 汚 染 要 因
水質管理上注意すべき項目
降雨等による濁水発生
濁度
水源域農薬散布
農薬類
地質由来の無機質
電気伝導率、カルシウム、硫酸イオン
水域におけるクリプトスポリジウム症等の発生 クリプトスポリジウム・ジアルジア
4.検査地点(採水場所)
(1)上水道
採水は、供給される水が水質基準に適合しているかどうかを判断できる地域(給水区域の末
端)にある給水栓で行います。具体的には、下浜地区に1箇所を設けます。また、1日に1回
行う水質検査(色、濁り、消毒の残留効果、臭い)については、朝草浄水場及び配水系統に
より下浜、分子村、篠別府の3箇所の給水栓で採水します。
(2)東都農簡易水道
採水は、供給される水が水質基準に適合しているかどうかを判断できる地域(給水区域の末
端)にある給水栓で行います。具体的には、寺迫地区に1箇所を設けます。また、1日に1回
行う水質検査(色、濁り、消毒の残留効果、臭い)については、平山水源地及び征矢原、寺
迫の3箇所の給水栓で採水します。
5.検査項目及び頻度
法令で定める水質検査
独自に行う水質検査
○ 水道法に基づく水質検査
原虫の指標となる大腸菌、
① 1日1回検査(4項目)
嫌気性芽胞菌の検査(毎月)
② 1ヶ月1回の検査(9項目)
口蹄疫に伴う水質検査
③ 3ヶ月に1回の検査(23項目)
(13項目)(毎月)
④ 12ヶ月に1回の検査(51項目)
○ 臨時の水質検査
原水の水質検査
水源、浄水過程で異常があり、
年1回の検査(39項目)
水質基準に適合しない恐れの
ある場合
浄水検査
毎日検査
1日1回、町内2ヶ所の浄水場及び5ヶ所の給水栓にて毎日検査します。
色、濁り、消毒の残留効果、臭い
省略不可項目
1ヶ月に1回、町内の配水管末地点の給水栓(2ヶ所)において、水質変化の
指標となる9項目について水質検査を行います。
一般細菌、大腸菌、塩化物イオン、有機質、水素イオン、臭気、色度、濁度、外
観
定期検査項目
町内の配水管末地点の給水栓(2ヶ所)において、3ヶ月に1回以上23項目(表
1)について水質検査を行います。また、1年に1回以上(前記23項目及び2
8項目(表2))についても水質検査を行います。
(表1)浄水23項目
一般細菌、大腸菌、シアン化物イオン及び塩化シアン、硝酸態窒素及び亜硝酸態
窒素、塩素酸、クロロ酢酸、クロロホルム、ジクロロ酢酸、ジブロモクロロメタ
ン、臭素酸、総トリハロメタン、トリクロロ酢酸、ブロモジクロロメタン、ブロ
モホルム、ホルムアルデヒド、亜鉛及びその化合物、塩化物イオン、有機物、水
素イオン、味、臭気、色度、濁度
(表2)浄水28項目
カドミウム及びその化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及
びその化合物、ヒ素及びその化合物、六価クロム化合物、フッ素及びその化合
物、ホウ素及びその化合物、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、亜硝酸態窒素
シス,-1.2-ジクロロエチレン及びトランス‐1.2‐ジクロロエチレン、ジクロロメタ
ン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ベンゼン、アルミニウム及び
その化合物、鉄及びその化合物、銅及びその化合物、ナトリウム及びその化合
物、マンガン及びその化合物、カルシウム・マグネシウム等(硬度)、蒸発残留
物、陰イオン界面活性剤、ジェオスミン、2-メチレンイソボルネーオ、非イオン
界面活性剤、フェノール類
原水の検査
最も水質が悪化する時期を考慮し、消毒副生成物及び味を除いた39項目の水質検査を
1年に1回行います。
原水39項目
一般細菌、大腸菌、カドミウム及びその化合物、水銀及びその化合物、セレン及
びその化合物、鉛及びその化合物、ヒ素及びその化合物、六価クロム化合物、シ
アン化物イオン及び塩化シアン、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素、フッ素及びその
化合物、ホウ素及びその化合物、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、亜硝酸態窒素
シス,-1.2-ジクロロエチレン及びトランス‐1.2‐ジクロロエチレン、ジクロロメタ
ン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ベンゼン、亜鉛及びその化合
物、アルミニウム及びその化合物、鉄及びその化合物、銅及びその化合物、ナト
リウム及びその化合物、マンガン及びその化合物、塩化物イオン、カルシウム、
マグネシウム(硬度)、蒸発残留物、陰イオン界面活性剤、ジェオスミン、2-メ
チルイソボルネオール、非イオン界面活性剤、フェノール類、有機物(TOC)、
水素イオン、臭気、色度、濁度、指標菌大腸菌、指標菌嫌気性芽胞菌
指標菌検査
クリプトスポリジウム(病原微生物)の指標である指標菌(大腸菌・嫌気性芽胞菌)の
検査を毎月行います。
クリプトスポリジウム検査
指標菌(大腸菌・嫌気性芽胞菌)検査結果により、必要に応じて実施します。
口蹄疫に伴う検査
口蹄疫の発生後、原水の水質を毎月調査し、飲料水として使用する原水に異常がないか
検査を行います。
一般細菌、大腸菌、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素、塩素イオン、有機物(TOC)、水素イオ
ン濃度、臭気、色度、濁度、外観、電気伝導率、カルシウム、硫酸イオン
検
査
項
目
検
査
頻
度
色・濁り・残留塩素、臭い
毎日
水質基準項目 9項目
月1回
水質基準項目23項目
年3回(3・6・9月) 町内2ヶ所の給水栓
水質基準項目51項目
年1回(12月)
水質基準項目39項目(原水)
年1回(12月)
月1回
指標菌検査
町内2ヶ所の浄水場及び町内5ヶ
所の給水栓
町内2ヶ所の給水栓
町内2ヶ所の給水栓
水源地(原水)
水源地(原水)
6.臨時の水質検査
水源等で、次のような水質変化があり、その変化に対応した浄水処理を行うことができ
ず、給水栓の水で水質基準値を超える恐れがある場合は、直ちに取水を停止して、必要に応
じて水源、浄水場、給水栓等から採水し、臨時の検査を行います。
① 原因不明の色及び濁りに変化が生じるなどの異常があったとき。
② 水源に異常があったとき。
③ 臭気等に著しい変化が生じるなどの異常があったとき。
④ 水源付近、給水区域内において消化器系感染症が流行しているとき。
⑤ 配水管の大規模な工事、その他水道施設が著しく汚染されたおそれがあるとき。
⑥ その他必要があると認められる場合
臨時の水質検査は、水質異常が発生したときに実施し、水質異常が終息し、給水栓
水の安全性が確認されるまで行います。
7.水質検査の方法と委託する内容
水質検査・成績書の発行までの業務を水道法20条による厚生労働大臣登録機関
に委託して行います。
委託先の選定については、検査精度と信頼性を重視します。
① 水道水質検査においては、その精度と信頼性の保証は極めて重要です。このた
め、本町が加入している(社)日本水道協会は水道版GLP(優良試験所基準)
を定めましたので、GLPの考え方を取り入れた体制を導入します。GLPの考
え方を取り入れた信頼性保証システムとしては、ISO17025やISO90
00シリーズが定められていますので、飲料水検査においては検査結果を客観的
に保証するISO9001認証取得検査機関とします。
② 水道水の安全性と安定性を確保し、水道使用者に信頼される水道水を供給するに
は検査機関の制度管理体制等についても、連絡を密にして信頼性を確保します。
③ 臨時の水質検査において、迅速に検査結果の出せる検査体制が整備されている検
査機関とします。
8.水質管理において留意する事項
① 浄水の水質検査結果を基に、水質の安全性を判定し評価を行います。また、原水
に関しても同様の評価を行って、浄水管理の指標とします。
② 水質検査計画は、過去の検査結果を考慮して、毎年見直しを実施していきます。
③ 検査計画外の項目に関しては、必要があれば臨時の水質検査として取り入れてい
きます。
9.水質検査計画及び結果の公表について
安全でおいしい水を提供する為に、都農町上水道では水質検査計画と検査結果を都農町
ホームページ等で公表します。これらの事項につきましては、町民の皆様からご意見をいた
だいて、水質検査計画の見直しを行い、より安全で安心できる水道を目指します。
10.水質事故への対応
常に水道水質の管理を万全なものにするために、国・県や近隣市町村の連携も大切で
す。都農町水道課においては、以下の取り組みに努めます。
① ご利用者(お客様)との関係
ご利用者から寄せられる水質に関する苦情や要望には、的確に対応するよう努
めます。また、水道水質をより知っていただく為、情報を提供いたします。
② 県及び近隣市町村との連携
水質汚染事故が発生した場合は、保健所等の連絡体制を活用し、速やかに関係
機関に通報するとともに、必要な助言を受け、安全でおいしい水の提供に努めま
す。
③ 水質検査委託機関との連携
水質汚染事故には、素早く的確に対応できるよう、水質検査委託機関との連携
に努めます。
お問合せ先 〒889-1201 宮崎県児湯郡都農町大字川北4874-2
都農町役場水道課 工務係
Tel 0983-25-5726