学校法人専修大学石巻専修大学様

UNIVERGE IP8800シリーズ 導入事例
学校法人専修大学 石巻専修大学 様
ネットワーク機器の省エネに着目し、CO2排出量を約38%削減。
使わない時間帯は「給電OFF」する機能を活用し、
さらなる省電力化も実現。
石巻専修大学様では、既存の教育研究用システムを全面的に更新し、最新ICTを駆使した教育環境の整備のみならず、グリーンITの推進
と、TCOの削減に注力しています。とりわけグリーンIT推進においては、従来あまり注目されていなかった“ネットワーク機器の省エネ”
にも着目し、低消費電力設計のレイヤ2スイッチ「IP8800/S2400シリーズ」を32台採用。さらには夜間・休日などコンピュータ室を利用し
ない時間帯にポートの給電を停止できる「ダイナミック省電力機能」を有効活用することにより、エコネットワークを実現しました。
石巻専修大学
経営学部 教授
情報教育研究センター長
日野 博明
氏
教育研究用インフラ更新の
重要要件は、環境配慮
国内有数の私立文系大学である学校法人専修
大学が、理工学部を擁する大学を宮城県石巻市
に開学したのが、石巻専修大学様。諸科学の研
石巻専修大学
経営学部 教授
湊 信吾
氏
究を通して、地域社会・国際社会の発展に寄与
する専門知識を身につけた人材の育成を目的
に設立された大学です。理工学部と経営学部の
備・強化です。加えて、提示した要求仕様書の中
で強調したのが、
「グリーンIT(*)の観点から情
報通信機器を選定し、エネルギーコストとCO 2
排出量削減を実現すること」
( 経営学部 教授
湊 信吾氏)でした。
(*)省電力や熱対策など、地球環境に配慮したIT製品やIT基盤
のこと。
消費電力削減徹底のために。
ネットワーク機器の省エネに着目
2 学部 5 学科と、大学院の理工学研究科・経営学
石巻専修大学
理工学部 講師
川村 暁
氏
お 客 様 名:石巻専修大学
所 在 地:宮城県石巻市南境新水戸1
創 立:1989年
大 学 概 要:学校法人専修大学が初の理工系学部を含む総合
大学を目指して、1989 年、宮城県・石巻市に開学。
2学部 5 学科で、学生数は1,976 名(2010 年 5月現
在)。全学科に自分の進路を明確にしていくことが
できるコース制を導入している。先端的な学術研
究と、実践的かつ少人数・対話型の教育活動で知
られ、地域社会との密な連携も大きな特色である。
U R L:http://www.isenshu-u.ac.jp
研究科(修士・博士後期課程)を有し、学生数は
NEC では、最新の ICT 環境とグリーンIT の推進
約 2 , 000 人。各学科には自分の進路を明確にし
という石巻専修大学様の要求に対し、全学ネット
ていくことができるコース制を導入しています。
ワークと教育用シンクライアントシステムを中
経営学部教授で、全学の情報通信インフラを企
核とした「新・教育研究支援システム」を提案。
画・整備し運用管理を行う
「情報教育研究セン
その機器構成においては、サーバや計 350 台の
「本
ター」のセンター長を務める日野 博明氏は、
シンクライアント端末はもちろん、
これまで消費
学では少人数・対話型の教育を実践しており、
電力削減のターゲットとしてはあまり注目され
個々の社会的知性を伸ばし、情報・データを駆
てこなかったネットワーク機器についても低消
使して自分の頭で判断できる人材を育成すると
費電力を追及した製品を提案しました。さらに
いう方針に沿った教育活動を進めています」と
大学ならではの、夜間や休日のネットワークは
語ります。
部 分 的にしか利 用しないという状 況を踏まえ
石巻専修大学様が近年、とくに強化を図ってい
て、運用レベルでも省エネとCO 2 削減に貢献で
るのが、全学生への情報科学教育です。2010 年
きる機能を活用するというプレゼンテーション
4 月には、学内の ICTインフラである、教育研究
を行い、高い評価を受けました。
支援システムを更新。各分野の専門教育と研究
理工学部 講師 川村 暁氏は、ICT ベンダ各社
に活用しています。
からの提案内容を比較検討していた当時を振り
システム更新にあたって石巻専修大学様が目指
返り、次のように話します。
「 ネットワークスイッ
したのは、最新の ICT を駆使した教育環境の整
チは、常時フル稼働していることが当たり前の
http://www.nec.co.jp/ip88n/
UNIVERGE IP8800シリーズ 導入事例
学校法人専修大学 石巻専修大学 様
石巻専修大学様 キャンパスネットワーク概要
機器であり、授業のない夜間や休日の時間帯で
も電力を消費し続けます。
しかし、省電力モード
情報教育研究センター
などの機能を搭載した最近の PC のように、ネッ
本館
1号館
トワーク機器も消費電力をもっと減らせるはず
Express5800/i モデル×29
iStorageNV 7400
ではないかと考えていました。果たしてそんな
機器が世の中にあるのだろうか…と思っていた
ところ、具体的な製品を、削減効果を示した数値
2 号館
とともにNECから提案いただいたわけです」。
図書館
基幹 L 3 スイッチ
IP8800/S6708
コンピュータ室 1
「使わない時は電力カット」
―新たな給電OFF機能を提案
3 号館
ダイナミック
省電力機能適用
コンピュータ室 2
コンピュータ室 3
コンピュータ室用のエッジスイッチとして、NEC
コンピュータ室 4
が提案したのは、
レイヤ2スイッチ「UNIVERGE
HPC ルーム
4 号館
(ユニバージュ)IP 8800 /S 2400 シリーズ」。グ
5 号館
MM スタジオ
リーンITの観点に立ち、部品の選択、回路設計な
ど洗練されたシンプルなアーキテクチャによっ
Express5800/50Series×350
iMac×41
て、高性能と低消費電力を両立しているレイヤ2
エッジスイッチ
1∼4Gbps
IP8800/S2430
10∼20Gbps
スイッチです。
電力製品群の効果と併せると、新システム全体
また装置単体の消費電力低減に加えて、
「 ダイ
面的に分析し、吟味した提案をいただけた点を
ナミック省電力」
という、個別設定レベルでも省
高く評価しています」。
の消費電力は、旧システムと比較して約 60 %も
エネとCO 2 削減に貢献できる機能を、石巻専修
新・教育研究支援システムは 2010 年 4 月に稼
の大幅削減が見込まれています。湊氏は新・教
大学様へのご提案にあたりS 2400 シリーズへ
動。ダイナミック省電力機能は、同年 7 ∼ 8 月に
育支援システムの地球環境への寄与について、
新たに搭載しました。その主要な機能のひとつ
石巻専修大学様とNECによる学内での実証実
次のように話します。
「 運用開始後の 2010 年 4
は、夜間・休日などコンピュータ室が使われずト
験を経て、9 月より本格的な運用が開始されて
月から 8 月までの消費電力量を、情報システム
います。
が稼働している建物を中心に、過去の実績と比
ラフィックが流れない時間帯に、あらかじめ設定
したスケジュールに従って、未使用端末に接続
されているポートの給電を停止し、さらなる省
(*)
ノートPC 、スマートフォン、タブレット端末などを使って学
内・オフィス内で活動する多様なユーザが、
ブラウザから容易に
LANサービスへ接続できる認証機能。
較してみたところ、すべての月で消費電力を削
減できています。低消費電力型の ICT 機器を採
用したことをはじめ、地道なエコ対策が全体へ
電力を実現するというものです。
装置単体で約38%、省電力機能で
さらに約12%の省エネ効果
「使用していない機器は電源を切るという考え
方が、ネットワークスイッチにおいても具現化さ
波及するよい例証となりました」。
加えて川村氏は「今回のシステム更新で、無線
LAN の サ ービス提 供 箇 所が増え、WebDAV
れているのが、
この IP 8800 の“給電 OFF ”機能
だと理解しました。こうした手法でネットワーク
「 UNIVERGE IP 8800 /S 2400シリーズ」を従
(*)を利用したファイル共有サービスも追加し
機器の省電力化を進めている事例は聞いたこ
来使用していた他社製品と比較した場合、装置
ています。つまりサービスの品質が高まり、ネッ
とがなかったので、新しい試みとしても、ぜひ本
単体で約38 %の省電力化を実現しています。
トワーク機器の台数は増えているにもかかわら
学で運用してみたいと考えました」
(川村氏)。
さらに夜間・休日などの未使用ポートの電力オ
ず、電力消費量は逆に減少しているのです。9 月
採用の決め手になったのは、機能と導入コストと
フ設定により、1 台あたり約 12 % の消費電力削
以降はエッジスイッチのダイナミック省電力機
のバランスでした。川村氏は次のように述べま
減を可能にしました。
能も運用が始まっていますから、消費電力量は
す。
「 学内の有線 / 無線 LAN 環境を、よりセキュ
石 巻 専 修 大 学 様 の ケ ー ス に お い て は 、コン
さらに減っているはずです」
と話します。
アで使いやすいものにできるWeb 認証(*)を
ピュータ室が使われていない平日夜間が 22 時
NECは今後も、最新の情報処理教育と省エネ・低
搭載していること、IPv 6 にフル対応しているこ
∼ 7 時の 9 時間、休日は約 200 日あります。つま
環境負荷が要求される石巻専修大学様のサポー
トを通じて、次世代のICT社会を支える人材教育
と、ハードウェアの高品質・高信頼性、そしてグ
り、
一年(8760時間)のおよそ3/4に当たる6800
リーン IT の観点からも魅力的な省電力機能が
時間超は、ネットワークのフル稼働を必要としな
搭載されていることなどが、本学の要件を満た
い時間帯で占められており、その省エネ効果は
しており、なおかつ費用とのバランスにも優れ
大きいと考えられます。
ていました。われわれが求めるネットワークを多
なお、サーバ機器とシンクライアントも加えた省
や研究活動の強化に貢献していく考えです。
(*)Web Distributed Authoring and Versioning。
クライア
ントのWebブラウザから、Webサーバ上のファイルを利用する
ことができる機能。
お問い合わせは、下記へ
http://www.nec.co.jp/ip88 n/
※上記 Web サイトのお問い合わせフォームをご利用ください。
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日本電気株式会社 〒108-8001 東京都港区芝五丁目7-1(NEC本社ビル)
2011年3月現在
Cat.No. B01-11030042J