【No.447】 日本共産党伊勢原市会議員団 2015年7月29日 宮脇俊彦 94-7584 Email:[email protected] 川添康大 74-6362 Email:[email protected] 事務所 TEL・FAX:93-1169 HP:http://isehara.kir.jp/kyou01.html 今回は、一般質問「マイナンバー制度について」 (宮脇)です。 そもそもマイナンバー制度は、国民が利点や不利益を知った上で、 自ら実施または、これを選ぶ制度ではありません。一方的に番号が通 知される制度です。本人の知らないところで個人情報が盗まれ、悪用 される危険性があることも問題です。マイナンバーは、行政だけでな く、企業など民間事業者も保有します。政府は、マイナンバー制度が 成立する前から、当初予定していた行政だけでなく、民間にも大きく 広げようとしています。働くときにも、事業所にマイナンバーを書い て提出する。病院の窓口でも、マイナンバーを書いて提出する。買い 物をするときにも、マイナンバーが入ったカードを使う。銀行での金 の出し入れにも、マイナンバーが使われる。これでは、マイナンバー が市中に出回ることになります。故意、過失を問わず、漏えいの危険 性は避けられません。 が、大きな問題となっています。韓国は、人口は日本の約3分の1ぐら いの4800万人ですが、2008年から2013年の間に1億3300万人 の情報が流出、2014年には1億400万人の情報が流出しています。 人口より多い理由は、個人でカードを複数所持している場合があり、 カード会社3社から情報が漏えいしたからです。朴槿恵大統領や潘基 文国連事務総長の情報も含まれていると言われています。アメリカで も、2006年から2008年の成り済まし犯罪が1170万件、被害は約 2兆円に達すると言われています。年間7000億円の損害額になると 連邦司法省は言っています。アメリカは、官民分野における共通番号 制度の見直し時期に入っています。しかし、一旦導入された制度を変 更するというのは、大変金もかかり、負担のかかる問題です。仮に役 所が万全の体制をとっても、全ての企業で厳格な情報管理が徹底でき るわけではありません。以上の認識の上で質問をおこないました。 質問内容: ①マイナンバー制度導入に当たって、伊勢原市の支出金額は幾らにな るか。また、市民にとっての利点は何か。 ②個人情報の保護の取り組みはどうなっているか。 ①市の支出について 1、(住民基本台帳や個人住民税などの)システム改修に係る経費 →平成26年度から平成27年度の2年で約1億8200万円 2、個人番号カードの発行に係る経費(カード作成の郵送料、交付 会場の設置や運営など) →平成27年度当初予算ベースで約6200万円 合計金額→約2億4400万円、 財源内訳:国庫補助金→1億100万円 市の負担→1億4300万円 3、ランニングコスト→年間400万円程度 日本でも、先日、日本年金機構や東京商工会議所で 漏えい問題が発生しました。官民共用のカードを先進 的に使用しているアメリカや韓国で、個人情報の流出 市民生活への利点 ・個人番号カードを公的な身分証明書として、(運転免許証がなくて も)本人確認に利用することができる。 ・他自治体等との情報連携が開始されると、健康保険の諸手続、福祉 サービスの認定申請等で、各種証明書の添付が不要となる。 ・平成29年1月からは、行政機関等がマイナンバーに連動した本人 情報を、いつ、どことやりとりしたかを閲覧できるほか、行政機関等 が保有する本人に関する情報や、行政サービスついて、パソコンや携 帯端末などから確認できる予定。 ・その他、社会保障と税の情報を共有し、きめ細やかな社会保障制度 が構築され、市民の公平で公正な負担と給付が確立。 との答弁がありましたが、ほとんどが行政側の問題で、市民にそれほ どメリットがないのでは?? にて対策。また、USBメモリー等、外部媒体の使用については、使 用方法をセキュリティポリシーに定めるとともに、使用した際のログ、 操作履歴等が自動的に記録されるよう制御している。定期的にそのロ グを解析。また、ネットワークへのアクセスに必要なID、パスワー ドは、職員各人の指紋による生体認証とし、不正アクセスに対応。 職員の教育については、職員研修や他団体等で発生したセキュリティー 事故の事例などを月1回程度または、その都度、インフォメーション で周知と啓発に努めている。 また、庁内での個人番号流出の対策として、個人番号のコピーの禁 止など、国が示している禁止事項を徹底し、住民票や税等の業務にお いても、システムの操作権限を細分化し、個人番号を扱える職員を限 定するなど、セキュリティーの強化をする。また、臨時職員を含めた 職員に対して、個人番号の取り扱いについての研修も実施する予定。 ②本市においは、伊勢原市情報セキュリティポリシー に基づき、業務を遂行している。セキュリティポリシー においては、職員、または業務の受託者も遵守しなけ ればならないい。内容についても、随時見直し、改定 を行っている。 具体的なセキュリティー対策として、外部からの侵入を防ぐシステ ム構築、外部からの脅威、情報流出に対する対策、職員の教育など。 外部からの侵入を防ぐシステムの構築としては、住民票や税など、市 民の情報を扱う住民系ネットワークと、職員が資料作成などの通常事 務に使用する情報を扱う情報系ネットワークをそれぞれ別のネットワー クとして敷設。お互いのネットワーク間では直接データのやりとりが できないようにしている。情報系ネットワークは業務上の必要性から、 メールの送受信、ホームページ等の閲覧など、インターネットにアク セスが可能。一方、住民系ネットワークは、インターネット接続をし ていない。公的専用回線である住基ネットとLG-WAN(行政情報 ネットワーク)のみ接続し、外部からの不正侵入を防いでいる。マイ ナンバー制度に伴い改修を行うシステムについても引き続きインター ネットへの接続は行わない。 ウイルス感染等の対策としては、導入しているウイルス対策ソフト 最後にこのマイナンバー制度は100%個人情報を守る ということは不可能に近く、多大な影響が出るのではな いかと危惧しており、日本年金機構の流出の原因がまず ははっきりするまで延期、または中止が必要ではないか と訴え質問を終えました。 首相補佐官が戦争法案で暴言 2015年7月28日付け しんぶん赤旗より 「法的安定性関係ない」 礒崎陽輔首相補佐官が戦争法案について「法的安定性は関係ない。 (集団的自衛権行使が)わが国を守るために必要な措置かどうかを 気にしないといけない」などと立憲主義否定の暴言をして波紋を広 げています。政府・与党自ら、集団的自衛権行使を禁じたこれまでの 憲法解釈を百八十度覆しながら法案の「法的安定性」を強調してき ただけに重大な発言です。 この発言は、礒崎氏が26日に大分市内で行った講演でのもの。 この中で礒崎氏は「『憲法解釈を変えるのはおかしい』と言われる が、時代が変わったのだから政府の解釈は必要に応じて変わる」と まで述べました。
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